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お金

ITオフショアリングは思ったほどうまくいかない 37

ストーリー by mhatta
別に必ずうまくいかないというわけでもないだろうが 部門より

IT零細下請け曰く、

Techdirtの記事より。InternetNewsの記事によれば、多くの米企業のCIOは、最近ではソフトウェア開発などIT業務のオフショアリングに否定的であり、できるだけ身近にIT部門を置こうとする傾向があることが分かった。一時はコスト削減を目指してインドや中国等にソフトウェア開発の拠点等を移す動きが活発となり、国内技術者の仕事が奪われるとして米国でも政治問題化しそうになったが、近年では実際にオフショアした企業の多くがその判断を後悔しており、またイノベーティブな企業はあまりオフショアリングをしていないという。ただし、大企業になればなるほどオフショアに乗り出す率が高いそうだ。

オフショアリングが思ったほどうまく行かない理由としては、そもそも元から何らかの本質的問題を抱えた部門を海外に移すだけになりがちなこと、はるか遠方で言語や文化、タイムゾーンが異なる人々を管理するコストが思ったよりも大きく、非効率になりがちであることが挙げられている。

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  • by sesame17 (12217) on 2008年02月18日 9時52分 (#1298904)
    去年Nの孫請けで7系のモールに関わった際の製造が上海のオフショアで、何が大変って「やる気があるのか、腐ってるのか、折れてるのか、嘘をついてるのか」そういった心の機微が距離と文化の壁で全く伝わってこない。
    結局、最後は焦げ付き、Nから大量のじーさんプロマネが押し寄せてきて、ただただ怒鳴り現場の士気を下げまくり。
    あまりに典型的で笑い堪えるの必死だった。
    やっぱ税金かすめ取ることしか考えてないITゼネコンなんて存在しなくていいと思った。
    あ、話変わってるかw
  • 知っています。 (スコア:5, すばらしい洞察)

    by gonta (11642) on 2008年02月18日 11時18分 (#1298976) 日記
    今関連しているプロジェクトで、開発部隊をインドにふるという方針で、火吹いているプロジェクトを知っています。担当者は、開発をインドにふっていることを、自慢に思っているようです。

    やり取りを見ていると、最低限億単位、下手すれば10億単位ではないと、橋渡し等の手間を省いて利益が出るとは思えません。自分も客先と打ち合わせて思いますが、日本人が日本語で打ち合わせても意識のずれが発生するのに、言葉・習慣が違う人間に仕事をふっても、うまくいくわけがない。その手間が十分埋め合わせできるの
    が、だいたい先ほどの金額くらいかな?と思っています。

    まあ・・・日経あたりがあおった結果でしょうね。シリコンバレーでは、「やっぱり技術者は手元」方針が1年半くらい前から主流だそうです。ソースは、某大手コンピュータ会社の日本支社の人。
    --
    -- gonta --
    "May Macintosh be with you"
    • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 16時11分 (#1299205)
      >最低限億単位、下手すれば10億単位ではないと、橋渡し等の手間を省いて利益が出るとは思えません。

      でも、そういう効率化を出来る企業なら、どこに投げたって同じなんだよね。
      むしろ、日本国内でやったほうが安い見積もりを出せる。
      設計は自分のところでキチンと行って、作るべきものの全体を見極めているので、
      日本国内に投げるべき所とインド・中国に投げる所を分けたりする。

      オフショアってのは、とにかく契約書が第一、契約書ってのは仕様書が第一なので、
      設計は適当でケースバイケースだなんて言ってる所ではつとまらない。
      10億単位の手間を省くには、自社のスキルが相応に高く無いとダメ。
      それを抜きにして、日本と同じ相手が待機していて作業してくれてラッキー
      だなんて安易に考えていると、要求品質に到達した頃には20倍のコストがかかっている。

      派遣の話でも書いた事 [srad.jp]なんだけど、
      相応の品質に相応の対価を払うのが嫌という動機から始まってる場合、
      それはモノ作りが出来なくなっているのに看板を掲げている自分に責任がある。
      投げた先を批判する声が大きい、恥知らず企業は赤信号と見ていいね。
      もっともITゼネコン的な所は、それでも潰れないので性質が悪いよねえ。
      親コメント
      • Re:知っています。 (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2008年02月18日 22時58分 (#1299444)
        昔、オフショアなプロジェクトをやらされてました。

        > でも、そういう効率化を出来る企業なら、どこに投げたって同じなんだよね。
        > むしろ、日本国内でやったほうが安い見積もりを出せる。

        前段には同意だけど後半は難しいんじゃないかな。
        国内との価格差はハンパじゃない。
        単価が軽く10倍ぐらい違ったりする。
        ていうかそれぐらい差がないと発注する気にならない。

        インタフェースとなる仕様を国内でガチガチに固めて、
        コーディング、テストをやってもらえればそれなりに元はとれる。
        オフショアに出せるぐらいまで仕様を固めると、自分でコーディングした方が早くなるけど、
        テスト分の費用(と手間)を浮かすためと割り切って見て見ぬフリ。

        それなりの規模の組織でやればブリッジSEの工数はシェアできるけど、
        ちっちゃいところは、国内の安いベンダ探したほうが安上がりなんじゃないのかな。
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          >前段には同意だけど後半は難しいんじゃないかな。

          ああ、ごめんなさい。
          確かに真っ当な所に真っ当な交渉で投げればそうかもしれないですね。
          でも、貴方の経験上では幸い目にせず済んだのでしょうが

          (1)オフショアの価格を持ち出して案件ダンピング
          (2)修正コストを通常の運用に含める事を条件に受注

          という事が横行しているのも事実なんですよね。

          >単価が軽く10倍ぐらい

          でもその下に書いてたように、修正コストと修正のための調整時間がすごくかかる。
          そこで、上記2が生きてきて結局安いという事に気がつき始めています。
          それと、中国・インドは人件費が上昇していて、スタッフの流動が大きいで
    • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 13時27分 (#1299097)
      インドは能力が高いから良いですよ.
      規格・仕様が定まっているIP/モジュールの実装をやらせる分には.
      すりあわせが必要な製品全体の開発やらせたら,そりゃ火を噴くでしょうけど...........

      米国企業にもそのあたりは良く分かっていて,石のIPやそれらをユーザーが評価するのに
      使う評価基板,評価ツールの開発などを要領よくインドに出しているところもあるようですが.
      親コメント
      • 安く叩けば、経験も浅くこれから鍛えるような人がくるだけ。 米国企業が分かったいるのは、ちゃんと金を出せばよい人がいるということです。
    • by ncube2 (2864) on 2008年02月18日 13時05分 (#1299075)
      6・7年前にその日経系の雑誌曰く「仕事を出す側が仕様を詰めずに発注すると失敗する」。
      オフショアと言っても、国内の下請けを使うのとたいして変わらんのに何か勘違いしている輩(重荷エライ人)がいるってことですな。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 9時23分 (#1298884)
    IT部門の定義と違うのかもしれないけど
    この手の話題で一番最初に思いつくのはDellのサポートですね。

    ユーザのPCが調子悪いから、メーカー(Dell)のサポートに電話したときは
    何言ってんだかさっぱりわからない人にあたってひどい目にあった事がある。
    客のPCじゃなきゃ色々いじって直すか壊すかするけど、そうもいかず…。

    #日経PCだかなんだかのサポートランキングが目に見えて落ちたのは笑った。
    • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 9時47分 (#1298898)
      オフショア先に「改善の権限」を与えないと、
      マニュアル対応するだけになり、自然と品質劣化します。
      コスト削減のためのオフショアだから、お前らは言われた事だけやれよ、
      余計な金は払わんからな!と言う態度だからいかんのです。

      私の知る限りでも、国内で幾つか「ダメなオフショア」例がありますが、
      弊社と致しましては、「言われた事だけやれよ」を飲んだ営業の責任でもあり、
      クライアントと身内の恥を晒す事でしかないので、
      詳しい言及は控えさせて頂きます。

      # もっと金くれ、って話ではないです。
      # 御代はそのままで品質と効率の改善を要求しましょう。
      親コメント
    • 米国ではコールセンターの類はたいてい国外に行ってしまってます。
      テレアポなんて丸投げなんじゃないかな。
      カードの勧誘の電話がよくかかってくるのですが、英語のレベルは非常にヤバイです。
      もう何を言ってるのかさっぱりわからないという。。。
      アレは逆効果満点だと思うぜ。

      # ガリ元国連事務総長の英語もすごかったけどな
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        BTO系の某PCメーカーのサポートが日本語の話せない担当者しかいない時期もありましたね。
        これも最近は改善されたようですが……。
  • おいしいところは誰に (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2008年02月18日 10時47分 (#1298951)
    おいしい果実は遥か彼方の国にあります。
    そこまで取りに行くリスクを犯して冒険した者のみ許されるおいしさです。

    ところが現実は「果実を食べる人」と「リスクを犯す者」が違うからうまくいかないんじゃないでしょうか。
    発注元が「オフショアでやれ(=安く)」なんて指示してくる場合とか...
    うちも発注元からそんなこと言われます。
    でも無理やりオフショア開発したら言語・時刻・文化習慣の違いを吸収するため国内側の工数が肥大化しますよね...
  • それ以前の問題として (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Sukoya (33993) on 2008年02月18日 11時59分 (#1299015) 日記
    オフショア開発とやらのまともな成功事例って、「国内」ではあるんでありますかね?

    自分もメリケンで開発されたエンジン類を使うことはあるけど、それはすでに完成している(つもりの)ものでありますし

    オフショアオフショア言うけれど結果はどうなっているんだろう?
    • オフショア開発とやらのまともな成功事例って、「国内」ではあるんでありますかね?

      失敗は身をもって体験し、成功は人の話を聞いただけですが、成功も存在します。

      具体的なことは書きませんが、「仕様をかっちり決める」とよく言われますが、さらに「毎週レビューをする(とくに立ち上げ時はマメに)」が成功の秘訣だそうです。「これだけ詳細な仕様なら誰でも作れるだろ」ってところからでも脱線するものなので(これはオフショアに限らず)、決して放任せずに細かい確認が必要だそうです。後半になってくるほど手はかからなくなったとか。当たり前の話ですね。

      まんとら [mantora.com]のインタビューで、タイタニックのCGの仕事をしていた人が言っていましたが(ベクシルの監督だったかな?)、その週に作った映像を全員でレビューして駄目出ししてということを繰り返していたとか。作った映像をみんなで見るので効率は悪いけど、大きな作品を一定のクオリティで作っていくためにはその方が確実でしたと言っているのが興味深かったです。

      #仕事は昔の話なのでID

      --
      LIVE-GON(リベゴン)
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      オフショアって、IT業界の場合、結局コールセンター以外は意味がないと思うんだよね。んで、日本の顧客向けに海外にコールセンター作っても無駄なので、あまり関係ないんじゃないかな、と、今年のセンター試験の英語を読んで思った(いや、アメリカのコールセンターをカイロに作って儲かったとか書いてあったから)。

      紡績とか加工食品とかみたいな製造業だとうまくいっているところもあるだろうけど、それって、特にITが言われる以前からの傾向だしね。

      あるいは、デザインチームとか、もっとつぶしの利かない専門性の高い部門で確実に価格差が存在しているなら
      • by Anonymous Coward
        個人的には国内コールセンターの集中もあまりいいとは思いません。
        昔は地域ごとにある程度分かれていたのが普通でした。

        おかげで方言でしゃべってもそれなりに通じました。それがいまでは通じません。

        町の電気屋さんなどが今でも必要な理由がここですね。不具合があったとき電話をするとこちらが悪いかのように感じる、とよくいわれます。
  • 脊髄反射レスは自重汁 (スコア:3, おもしろおかしい)

    by burgess (31683) on 2008年02月18日 12時17分 (#1299033)
    思ったほどうまくいかない」って書いてあるじゃん
    そんなどっかで聞いたような想定の範囲内なオフショア失敗談じゃなくて
    もっと想像を絶するほど恐い話を聞かせておくれよ

    納期を目前にしてマネージャーが巡礼に行ってしまった、とかさ!
    • by Anonymous Coward
      >納期を目前にしてマネージャーが巡礼に行ってしまった

      それ、ゼビウスであった話として遠藤氏が言ってたぞ。
      君の想像力の限界だな。

      >もっと想像を絶するほど恐い話

      マジレスすると、車に乗っていて墜落事故にあった話を聞かせろと言うようなもの。
      まがりなりにもプロジェクトである以上、トラブルは「計画していた事の失敗」となる。
      それを超えた怖い話というのは、プロジェクトに関係ないところで起きている事が多い。

      結局、オフショアでも起こる事は日本のプロジェクトでも起こりうることなんだよね。
      そこから元の軌道に戻す手間、手段、金が全然違うというだけで。
      英語は話すけど契約の慣習が違う相手と交渉するのはコジれると怖いってこと。
  • だから (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年02月18日 11時19分 (#1298979)
    MS IMEの変換効率が(略)
  • by Arc Cosine (35004) on 2008年02月18日 12時59分 (#1299069) 日記
    オフショアリングするものとしないものの区別がついてないんだもん
    #後、それの明文化も
    ##って、お前は駄々っ子か。
  • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 13時36分 (#1299104)
    そのへん勘違いして去年火を噴かせたのがウチの上司ども…

    これは成功のコツ?
    http://jibun.atmarkit.co.jp/lskill01/rensai/pgenba11/pgenba01.html [atmarkit.co.jp]
  • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 14時46分 (#1299157)
    >オフショアリングが思ったほどうまく行かない理由としては、そもそも元から何らかの本質的問題を
    >抱えた部門を海外に移すだけになりがちなこと、はるか遠方で言語や文化、タイムゾーンが異なる人
    >々を管理するコストが思ったよりも大きく、非効率になりがちであることが挙げられている。

    この理由って、米企業が日本にアウトソーシングする時も全く同じ話になるんだけど、米企業が海外
    (日本)にアウトソーシングって事は、つまりオフショアだよね?
    日本のIT企業は海外からのアウトソーシングの受注を弊社の技術力の高さがうんぬんとアピールする
    けど、それって、相手から見れば単なるオフショアに過ぎないんじゃないの?と思ってしまう。
    日本にオフショアリングというか丸投げして失敗した米企業の事例って結構あるのに、ここのコメン
    ト見てると、オフショアする立場からの意見ばかりで、オフショアされる立場からの意見がさっぱり
    出て来ない。現実をちゃんと見てないんじゃないだろうか?
    • Re:視点が違う気がする (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2008年02月18日 19時38分 (#1299328)
      オフショアされる側の人です。
      転職前は日本の下請系に10年ほどいましたが、「火を吹く」プロジェクトの割合がそんなに違うとは思いません。
      むしろ日本にいたときの方が多かったです。
      日本人もインド人も中国人も徹夜続き休日無しでぐだぐだと元請けの文句ばっかり言いながら働いてます。
      上にも出てましたがオフショアに過度の期待をしているのではないでしょうか?
      オフショアだから失敗したというプロジェクトは国内の企業が受ければ成功したのでしょうか?
      当たり前ですが最初から無理のあるプロジェクトは誰がやろうとも無理なんです。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 11時22分 (#1298984)
    仕様が書けない日本人、カースト抜けられないインド人
    が物語ってるような。
    • by Anonymous Coward on 2008年02月18日 13時10分 (#1299078)
      残念ながら、
      ITは従来のカースト制度にない職業ですので、バラエティにとんだカーストの出身者が集まるインドには珍しい実力重視の世界がインドIT産業であります。

      # 「結婚相手が欲しい」と言う奴に「あいつはどうだ?」と冗談で同僚の名を出したらソッコーで「カーストが違う」と返された。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      インドと日本のうまく行っている例を知りたければ、葛西あたりへ住んでみればいい。

      オフショアになってねぇな
typodupeerror

私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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