by
Anonymous Coward
on 2006年12月18日 2時27分
(#1077432)
私は実際にWindows xp Embeddedシステム(以下、xp Emb)を使ったことがあります。
この「使った」というのは、xp Embの入ったマシンの上で何かをしたという意味ではなく、
その元となる「xp Embマシン環境を構築した」という意味です。
構築する為のツールその他は企業向けライセンス販売のみであり、個人向けパッケージ製品では販売されていません。
ただし試用版は期間制限があるものの、個人でも入手可能であり、しかもタダ(発送の手間賃はありますが)です。
xp Embの上で何かをするぶんには、ほとんど普通のデスクトップ向けxpと変わりません。
ここが同じEmbeddedカテゴリ製品であるWinCEとの大きな違いです。
WinCEはMSなりの努力でOS本体や専用アプリをなるべくコンパクトになるよう構成されていますが、
xp Embはアプリケーションレベルにおいては、普通のxp相当なのです。
そのため、対応もx86-PC及びその互換機のみです。
Windows xp Embeddedについて (スコア:5, 参考になる)
この「使った」というのは、xp Embの入ったマシンの上で何かをしたという意味ではなく、
その元となる「xp Embマシン環境を構築した」という意味です。
構築する為のツールその他は企業向けライセンス販売のみであり、個人向けパッケージ製品では販売されていません。
ただし試用版は期間制限があるものの、個人でも入手可能であり、しかもタダ(発送の手間賃はありますが)です。
xp Embの上で何かをするぶんには、ほとんど普通のデスクトップ向けxpと変わりません。
ここが同じEmbeddedカテゴリ製品であるWinCEとの大きな違いです。
WinCEはMSなりの努力でOS本体や専用アプリをなるべくコンパクトになるよう構成されていますが、
xp Embはアプリケーションレベルにおいては、普通のxp相当なのです。
そのため、対応もx86-PC及びその互換機のみです。
ではxp Embとxpの違いはとなりますと、まず普通のxpのインストール作業では、セットアップインストーラにお任せで
ほとんどの作業は自動化されており、せいぜい後からデバイスドライバを追加する程度の作業で済みます。
しかしxp Embは、本来セットアップインストーラがやるべき作業を半手動で行い(そのための専用ツールがある)、
ある特定されたPC環境のみでしか動作を保証できない状態でインストールすることになります。
たとえば、あるビデオカード専用にxp Emb環境を構築した場合、導入後からそのカードを変更することが許されません。
他にもコンポーネント単位で、インストールするしないを予め決めてしまうことも可能です。
私も実際に最初からクラシックモードしかないxp Embを構築しました。
ここでnLiteというツールがあることを連想した方もいらっしゃるかもしれません。
ある意味では、そのnLiteのMS純正版とでも呼べるかも知れません。
しかし個人が解析して開発したツールと違い、そこは純正の強みといいますか、コンポーネントが全てちゃんと
データベース化されており、しかも普通のxpには無い機能も当然追加されています。
それは「拡張書き込みフィルタ:Enhanced Write Filter(以下、EWF)」です。
これは、パーティション単位にその領域への書き込みを禁止するしないを決められる機構です。
あるドライブに対してEWFを有効にした場合、その中にあるファイルを書き換えたり、削除したりしても、
その状態はメモリの中にプールされるだけで、実際のHDDに対してはその処理が発生しません。
しかし現在のそのOSが稼動中にある間は、そのメモリにプールされた情報のおかげで、あたかも内容が書き換わっていたり、
削除されたかの様に振舞ってくれます。
Windowsは、自分自身の起動中にもシステムファイルの一部を書き換えていたりしますが、なんとこのEWFは、
システムパーティションにすら、その機能を有効にすることができます。
そのため、必ず再起動した際にはEWFを有効にした直後の状態に戻ることになります。
この機能と、xpが元々持っている機能であるページファイルのサイズをゼロにする設定と組み合わせれば、
物理ドライブに対して書き込みが発生することの無い環境が作れるため、まさに組み込み向けとなります。
なんといっても、シャットダウンの手順を踏まずに、勝手にいつでも電源を切って構わないのですから。
ゲームの場合、せいぜいランキングデータを保存するぐらいでしょうから、それはフラッシュメモリを使ったドライブで、
そこだけEWFを有効にしておかなければいいだけです。
しかもこのEWFまで突き詰めて、全体容量を700MB以内に収めた場合、なんとそれをブータブルなCDにすることも可能です。
いわばKNOPPIXのWindows版とでもいうべき、GUIも込みでCDから起動するxp環境も作れるということです。
とにかく特定のマシン構成向けの専用xp環境となる以上、その環境専用にアプリを作り込めるわけですから、
他の方が心配しているような、ゲームでのフレームレート落ちなども、そういった問題が発生しないように、
最初からハードとソフトの両面において、決めてかかればいいのです(まあ、それが難しいんですけどね)。
xboxなどもWindows系OSが使われていますが、xboxがxboxとして基本的に同じ構成で量産されている以上、
それに合わせて作り込まれたゲームは、どのxboxでも同等に動作するわけで、それと同じ事がxp Embにも当てはまるわけです。
Re:Windows xp Embeddedについて (スコア:1)
普通のWindows系のシステムに採用したいですね。。。
#XPと同じくネットワークやDBが使えるのであれば。
お客さんに設定を勝手にいじられて、
システムが動かなくなって文句いってこられることとか、
多々あったり。
私もEmbededなんてバージョンの存在を知らなかったひとりですが、
そういう業務用(ゲームでない)システムもあるのかしら。
ま、平和ならそれでいい...
Re:Windows xp Embeddedについて (スコア:1)
失礼しました。。。
ま、平和ならそれでいい...
Re:Windows xp Embeddedについて (スコア:2, 参考になる)
ボードは3.5インチSBCかmini-ITXです。
やっぱり、それなりの見てくれの画面でとなるとWindowsでってのは開発が早いんですよ。
でも、機械に組み込んでってなると、やっぱり制御盤の主電源で落しちゃうお客も多いので、EWFでの保護も欠かせないと。
でもって、高価なものだと思っている人も多いですが、システム構成用のツールが10万ですから、別にそれほど高価でもありません。
また、XP Embのライセンスは最低10個セットからですが、10個で10万程度です。
それでXP Pro相当+αですから、仕事で使うのであれば寧ろ安いのじゃないかと。
Re:Windows xp Embeddedについて (スコア:0)
Re:Windows xp Embeddedについて (スコア:0)
Re:Windows xp Embeddedについて (スコア:0)
ご指摘の通り、単純にGUIベースでのOSが立ち上がることだけのイメージとして、引き合いに出したことに過ぎません。
そういえばOS本来のOEM版として、実はWindows 2000 Embeddedというのも存在します。
しかしこれは、NT 4.0 Embeddedやxp Embeddedと異なり、構築ツールといったパッケージではリリースされていません。
純粋にメーカーカスタムのPC専用として、OEMのみでリリースされた模様です。
私の知る限りでは、NECのタッチパネルPC「パネリーナ」の標準OSがこのWin2K Embeddedでしたね。