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アレゲなニュースと雑談サイト

mhattaによる 2007年11月24日 8時30分の掲載
壊さず調べるのはむずかしいね部門より。

oddmake 曰く

Canada News Centreより。カナダ運輸安全委員会が11月22日、とある航空機事故について報告をまとめた中で、複合材料を使った部品の事故を防ぐにはこれまでとは異なる検査手法や指針が必要だとしている。
これは、2005年3月6日にエア・トランザット航空のエアバスA310-308機がラダーを損傷した事故への安全調査の最終報告である。問題のラダーはアラミド繊維のNomexからなるハニカム部分とそれを挟む炭素繊維強化プラスチック、外側に3枚のアルミ製の落雷防護用の板からなり、それらはガラス繊維強化プラスチックの部材によってまとめられていた。点検・補修は基準通りに正しく行われており、問題は見当たらなかったという。ただし、毎日の検査にはラダーが高所にあり検査者の視界が妨げられることなど、30ヶ月ごとの検査には視認可能な大きな傷以外は見落とすことなどの弱点があり、その有効性は限られたものだった。5年ごとのより綿密な検査もあるが、現行のtap testというコインのようなもので叩いて音を診る検査では、最終的に大きく成長して事故に繋がった内部の傷を、小さな段階で発見できずに見過ごしてしまったのだろうと運輸安全委員会では報告している。すなわち、今ある検査基準の想定では、複合材料・構造の部品を考慮に入れていないので、こうした部品でも事故が起きる前に確実に傷を検査できるような検査基準に改めるべきであると報告書は結論づけている。
超音波やX線やサーモグラフィーを例にあげ、そうした検査が他の部分では使われて有効性を発揮していたのに使われていなかったなどの記述もある。
新しい設計を取り入れたのに検査など他が古い基準のままであった事例に遭遇した話など、航空機に限らずスラッシュドット住民も自由に雑談して欲しい。

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  • コスト (スコア:5, 参考になる)

    335 (4199) <335@excite.co.jp> : 2007年11月24日 8時59分 (#1254829) 日記
    >超音波やX線やサーモグラフィーを例にあげ、そうした検査が他の部分では使われて有効性を発揮していたのに使われていなかったなどの記述もある。

    航空機のコストの見積りは他の分野と違ってメンテナンスのコストを非常に重視します。
    一般的に、航空機の故障は、「故障しても破壊に至るまでに捕捉できれば良い」という発想があります。

    例えば、強度に関しては、単純な方法で(材料を増やして)強度をあげると直接燃費に影響するため、安全率を低く設定する、その変わりに保守の段階で検出できるように設計する。

    というように、航空機はメンテナンスによって得られる信頼性も、航空機自体のコストとして設計されています。

    コインタッピングとくらべて圧倒的にコストが高い非破壊検査方法が「実績があったのに使われなかった」というのは確かにそうかも知れませんが、おそらくそれを採用するとCFRPなどの複合材がそもそも採用できるかどうかのギリギリなのでしょう。(だから最近まで採用されてこなかった)。

    だから「実績があったのに使われなかった」というのは少し不平等な言い方だと思います。

  • 安全係数 (スコア:3, 興味深い)

    NOBAX (21937) : 2007年11月24日 11時16分 (#1254860)
    飛行機は過度に安全係数をとると重くなって飛びませんから、
    ギリギリの安全係数で設計して、その代わりに検査で問題点を摘出するというアプローチしか取れません。
    また、いったん飛び立ってしまえば着陸するまで修理は出来ないし、あちこち飛び回っているので、
    どの時点で修理をするかを決め、必要機材を先回りして準備しておかなければいけないといった事情あり、
    予測ということが重要でしょう。
    これが地上の構築物であれば思いっきり安全係数を掛けて、検査を軽くするという
    ライフサイクルコストを考えたアプローチも取れるのですが。

    ソフトウェアのいいところはバグを潰しきれれば、その部分は安全であり、経年劣化や疲労などの心配をしないで済むということですね。
    事前検査できる、個体差を考えなくてもいいというのも大きな特徴です。
    • Re:安全係数 (スコア:2, 興味深い)

      OddEye (18936) : 2007年11月24日 11時34分 (#1254863)
      >ソフトウェアのいいところはバグを潰しきれれば、その部分は安全であり、経年劣化や疲労などの心配をしないで済むということですね。

      ただ、インターネット世代だと、日々出てくるセキュリティホールや、時代の変化による陳腐化に晒されるといった類のソフトウェアもあるので、定期的な見直し、修理点検も必要といえば必要ですね。

      >事前検査できる、個体差を考えなくてもいいというのも大きな特徴です。

      これも、広くいろいろなハードウェア、条件でインストール、実行されると、思ってもみなかった不具合が出て来たり。
      オープン化以前の、用途特化した汎用機の時代のほうがやりやすかったのかも。
    • Re:安全係数 (スコア:2, 興味深い)

      Anonymous Coward : 2007年11月24日 15時42分 (#1254931)
      >ソフトウェアのいいところはバグを潰しきれれば、その部分は安全であり、経年劣化や疲労などの心配をしないで済むということですね。

      裏を返せば恐ろしい事実が浮かび上がってきますね。

      つまり、ソフトウェアでは、
      上の人たちが話していたようなリアル物と違い、
      「予測不可能な」壊れ方が大半を占める、ということになるので。

      リアル物の疲労とかの壊れ方は、ある意味で予測可能なんですよね。
      これくらいの力がかかってるから確率的にこれくらいの時期に駄目になるだろうとか。

      ところがソフトはその発想が通用しない。
      時間によって壊れるのではない。
      実は最初から壊れてるだけで、それが発覚してないだけ。
      それがバグ。
      だから全く予想不可能なタイミングでとんでもない大バグで壊れたり…もとい実は最初から壊れてたのが発覚したり…する。

      お仕事開発(つまり企業)においてしばしばイタイとされてるのは、
      この「予測可能性」について勘違いしまくった人が開発工程を決める、
      という状況だと思います。

      #某通信系大手に「バグ率」という言葉を散々振りかざされてウンザリしたのでAC
      #バグが多いならまだしも、少な「すぎ」てもペナルティを科されたんだよね…
      #もしウチの社員がテメーラより3倍優秀だったらバグも1/3になることは全然おかしくないだろうに…
      • Re:安全係数 (スコア:2, 興味深い)

        Anonymous Coward : 2007年11月24日 19時51分 (#1255060)
        >多分そこの中の人の上の人

        じゃあとりあえず殺意を覚えさせてください(わら
        少なくとも御社(だとすればの仮定の話ですが)の
        あのドキュメントを書いたかたがたへ、ね。

        殺意自体は冗談ですが、こっちがかなり非効率に忙殺されたのは間違いないと思いますので、(埋め合わせをして頂ける日が来るまでは)恨みは記憶から消えないでしょうね。

        >客観的に

        それをいうなら、あの方法論の適用の的確さもまた、客観的に示して欲しいものです。
        つまり弊社社員たちが平均的だということを。
        いつ測ったの?
        (御社(だとすれば)がうちから持っていったデータは、履歴書の束だけのはずですよー)

        というかそれ以前に、
        ●平均的人間ならばこれくらい、という相関がそもそも有るのかどうかを。
        ●平均かどうかをどうやって測るのかを。

        客観的に示して欲しかったです。

        要するに片手落ちなんです。こちらが出すものにはそうやって客観性だのなんだのといった真っ当なスジを期待なさる(実際そうでした)割には、そちらからくれるものはスジもへったくれもないものばかり。

        それとも上流サマはそうやって下請けに無理難題言うのがお仕事なんでしょうか?
        「文句があるなら換えは幾らでも居るぞ」ってか?
        結局俺らの頬を札束で叩いてるだけじゃんかorz

        というかぶっちゃけ、
        そちらからのドキュメントが平均的(優秀でなくてもいい)日本人に判読可能であったことも、客観的に示して頂けると凄くありがたいですね。しゃれぬきに日本語としてすら判じ物で、それの意味を問いただすのだけで工数(与えられた期間)のうち半分以上を食ってしまったってのが実情なので。

        (しかも「なかなか返事をもらえない」という待ち時間がその大半を占めた。たしかに質問と回答自体に時間がかかるわけではないが、待ち時間が凄かったわけね。電話を「3日後にまたかけて」とか言われて、かけてみたらまた待たされたりとかさ。)

        こっちの品質を言うまえに、そちらの命令書(ドキュメントの文字通り山)の品質を、どうにか客観的に評価してもらえたら、助かったのですが。

        その状況でバグ率とか言われてもねえ。
        それともこれは引っ掛け問題で、判読できなくてそちらの意図と違うものを実装してしまったら、それをバグにカウントすることで帳尻が合う、ということだったのでしょうか?だとすれば優雅ですね。下請けに引っ掛け問題を出してコミュニケーションロス「で」遊ぶ暇が有るんですから。

        #ACはこういうために使うのか!と今更気付いたのでAC

        日本語をクリアしたとしても、その次にはIT畑で典型的な問題が待ち構えています。
        それは「ロジックの抜け」です。
        ドキュメントを日本語でダラダラ書かれたドキュメントにありがちだし、そうでなくてもありがちなことなんですが、
        「xxなときにyyしろ」
        というような指示の羅列があったとき、
        そのケースに抜けが有る、
        ってのが典型的に良く見かける「ミス」です。

        Waterfall(大量の「出来上がった」ドキュメントを一気に渡す方式)をやりたいなら、そういう抜けを絶滅させてから下請けに渡して頂きたいものです。

        逆にいうと、上流サマが机上の空論こね回してるだけでは、そういう抜けは発見しきれないのが判っているからこそ、Waterfallは不味いって話に近年なってるのですね。
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    • Re:安全係数 (スコア:3, すばらしい洞察)

      335 (4199) <335@excite.co.jp> : 2007年11月24日 15時46分 (#1254934) 日記
      >ハードと違い、プログラムは、一本一本手作りなので
      >一本一本テストしていくしか結局は意味ないですよね

      ハードも設計者にとっては一本一本手作りです。
      製造ライン作るのだって一本一本手作りです。

      よろしく ^_^/

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  • 検査項目の策定 (スコア:3, 参考になる)

    pongchang (31613) : 2007年11月24日 12時53分 (#1254880) ホームページ 日記
    国産旅客機に対するJAXAの貢献 [www.jaxa.jp]によると、そもそも新材料はなにをテストすれば、耐空証明を交付して良いという行政判断をくだせるか?という所から、検討しないとダメだという話らしい。
  • ITでも (スコア:2, 興味深い)

    Anonymous Coward : 2007年11月24日 9時19分 (#1254831)
    IT畑でこれに似た話といえば、たとえば、

    新しい開発形態には新しいレビュー形態(視点)が必要

    ってことだな。

    例えばOOPコーディングを従来の手続きオンリーの視点で(だけ)レビューすると、的外れなレビュー結果が出かねない。

    (だからOOPをやめる、ってのは適切とは限らないぞ)
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  • 先日のF-2の事故 [youtube.com]は、センサーの配線間違いが原因とのことでしたが、それが大きな事故につながってしまったのは、Fly-By-Wire(FBW) [jal.co.jp]機ならではのことだと思います。離陸直後に発覚したのは不幸中の幸い?

    FBW機の場合は電気系統が命なので、空自のF-2以前の従来型機と比べて電気系統の信頼性の重要さが違うことでしょう。整備にミスがあったとしても、どうして実際に飛ぶ前にそれを検知できなかったのかが不思議です。コネクターの事情はわかりませんが、同じ部品を使っているとすると、なおさらそれを間違えないあるいは間違えても致命傷にはならないような仕組みや点検体制にするとか、点検用のプログラムがあるとすれば、それを検出できるようにしておく必要がある気がします。前提が変われば、当然何をどのレベルで点検しないといけないかは変わるんではないでしょうか。

    ある系統にどんな問題が起こりうるか?またその時どんな事が起こりうるか?というのは、他のコメントにもあるように、例外処理を考える(バグつぶし)という話になると思いますが、それをどうやって知るかというのは、やはりその作動原理や特性、設計の意図、実装方法、どんな状況で操作されたり動作するかなどをどれだけ理解・把握できるかにかかってくるんでしょうか。今回のF-2の場合は、システムの設計としては飛行中、運用中のトラブルは考慮していても、社内整備中のトラブルは整備士を信頼して考慮していなかったのかな?

    ある意味、あらゆる分野に共通する教訓を残してくれた事故だと思います。
    • >センサーの配線間違いが原因

       一般の家電でさえ、内部の基板間のハーネス等のコネクタは、各々ピン数を変えておくとかして誤接続を防止するのが普通ですよねぇ。
      #/.erには、家電が故障したらとりあえず分解する(直せるかは別)人が多いと思いますので、本職じゃなくてもそういう種族なら納得して頂けるかと。
       もっとも、大量生産しない産業機械では、コネクタに貼られたラベルやケーブルのマークチューブが唯一の手がか(省略されました

       以下の点が問題、だと思います。
      ・誤配線「できてしまう」設計だったこと
      ・そして、そんな設計が通ってしまったこと
      ・さらに、欠陥がわかったのに、応急手当的な処置で済ませた [google.co.jp]こと

       応急手当ではまずいことは設計者自身がよくわかるはずなので、何故根本的な対策が取れなかったか、が最大の問題ではないでしょうか。
      #コの業界からそんな話をよく聞くような…

      >ある意味、あらゆる分野に共通する教訓を残してくれた事故だと思います。

       教訓ではありますが、50年ほど前に通り過ぎているはずの道でもあります。
      Mark-Iの最初の2台は、テスト時にコネクタの逆差しで機能を失った。コネクタは直ぐに逆差しを防ぐ設計に直された。
       1959年にMarkIはポラリスに搭載されて初飛行したが、(略)
      水城 徹 [biglobe.ne.jp], 2005, 宇宙の傑作機 No.10 アポロ誘導コンピュータ, 風虎通信, から引用)
    • >先日のF-2の事故は、センサーの配線間違いが原因とのことでしたが、それが大きな事故に
      >つながってしまったのは、Fly-By-Wire(FBW)機ならではのことだと思います。

      たしかにFBWならではなのですが、戦闘機ならではということもできます。戦闘機というのは航空機の中でもさらに特殊です。通常、旅客機のような普通の飛行機は、主翼に上反角というのがあります(翼が上に反りあがる)。重心が下側にあるので、これは飛行中に姿勢が安定になるように作用します。

      一方、最近の戦闘機は上反角がほとんどない、あるいは無いので、力学的には完全に不安定です。これは運動特性を向上させるためです。したがって、安定性はデジタルサーボに完全に依存しています。それを失えば墜落するしかないですし、そのセンサーの方向を間違えたとなれば自動的にひっくり返ります。

      航空機の設計者が、こともあろうにF-2やF-16のように実績のある機体にそんな分かりやすい悪質な欠陥を作るはずがないし、あったとしたら三菱重工はともかくロッキードがそんなにあっさり認めるはずがない、っていうか犯人みつけろよ、ぐらいの悪質な欠陥です。

      F-2の件はミスというよりも、故意に配線が変えられたと考える方がずっと自然です。

      • Anonymous Coward : 2007年11月24日 17時03分 (#1254980)
        故意かどうかは知りませんが、配線の欠陥は製造時から [google.co.jp]だそうです。
        ピッチとヨーの並行する配線のコネクタを並べると誤接続の危険があるので、
        わざと前後にずらして配置し、間違えたらケーブルが届かない設計にしていたはずが、
        なぜかゆとりが大き過ぎて届いてしまったというオチ。

        思うに、離陸前の点検では、従来どおりスティックとペダルを操作して、
        各舵面が動くこと位は確認していたはずです、憶測ですが。
        ところが空中ではパイロットの操縦に加えてコンピュータによる補正がかかるのですが、
        コンピュータへの入力が見当違いだったために目茶苦茶な補正をされて墜落に至ったと。

        まあ憶測ではありますが、大もとのコメントのいうように、
        旧来の検査手順では新しい概念に基づく設計に対処できなかった例、
        といえる可能性の高い事故じゃないかと思います。
      • Anonymous Coward : 2007年11月24日 16時43分 (#1254965)
        >こともあろうにF-2やF-16のように実績のある機体に

        F-16はともかく、F-2は開発時点でかなりの新規開発をしているんじゃないの? とくにFBWがかかわるところは。
        それとも、そのへんはF-16そのままなんだっけ?

        >F-2の件はミスというよりも、故意に配線が変えられたと考える方がずっと自然です。

        「自然」であっても実際そのとおりかどうかは分からない。
        ちょっと断定するには根拠がなさすぎるという気がしますけどね。

        # 中の人で、通常しられている以上の情報に基づいての発言でしたら別ですが
      • 1個のコメント が現在のしきい値以下です。