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東芝、新型高性能リチウムイオン電池「SCiB」発表 31

ストーリー by yoosee
電源電池の世界に革命を起こすか 部門より

maia 曰く

東芝が新型の高性能リチウムイオン二次電池「SCiB」(Super Charge ion Battery)を開発した。プレスリリースには 「高い安全性、長寿命、急速充電性能、高出力、低温性能」といった5つの特徴が挙げられている。
負極材にチタン酸リチウムを採用し、引火点の高い電解液や耐熱性の高いセパレータと組み合わせ、内部短絡が起こっても熱暴走を起こしにくい。試験でバッテリを物理的につぶして短絡させても、セルの温度は100度未満で収まり、発煙も発火も生じていない。 急速充電を3000回繰り返しても容量低下は10%未満、約5000回を超える繰り返し充放電が可能。5分間で電池容量の90%以上の充電が可能。さらに電気二重層キャパシタ並みの高い入出力性能(パワー密度)、マイナス30度の低温環境でも十分な性能を維持と、良いことづくめである。

2008年3月から量産を開始するが、非常用電源、風力発電の平準化電源、フォークリフトなどの産業用途、電動アシスト自転車やハイブリッド車など電動車両への適用を目指す。なおSCiBの性能(PDF)特性上、及び市場的に、携帯機器向けとは位置づけられていないようだ。

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  • 欠点 (スコア:4, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年12月12日 16時39分 (#1264614)
    良いことずくめでもないですよ。 公称電圧が2.4V、エネルギー密度131.6Wh/L、67.2Wh/kgと 現在市場に出回っている普通のリチウムイオンと比べて 公称電圧とエネルギー密度が低くなっています。 #コストは未定
    • あと、チタンを利用しているようですから、それなりに値段がしそうです。

      # 今のリチウムイオンで高価な金属って入ってましたっけ?

      まあ、リチウム自体がそれなりにしそうですけども...
      --
      M-FalconSky (暑いか寒い)
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        チタンって加工技術が難しいだけで材料そのものはそんなには高くないんじゃないんですか?
        化粧品とか塗料に使われてるくらいだからそんなもんだと思ってたんだけど。。。
        • by OYO (9891) on 2007年12月12日 22時32分 (#1264845) 日記
          加工技術は、ステンレスよりは難しいけど、
          最近はチタン用工具や加工データなどが充実してきて以前ほど難しくありません。

          材料としてのチタンは、クロール法で製錬しますが、これは連続精錬できなく、高コストです。
          以下の資料を読んでもらえれば詳しいことがわかるかと思います。
          http://www.jrcm.or.jp/works_reports/16R4.pdf [jrcm.or.jp]
          東邦チタニウムが還元剤としてマグネシウムに代えてカルシウムを用いる新精錬法を研究中で、これが実用化されれば現在より安く作ることができるといわれています。

          化粧品のチタンは、酸化チタンで、こちらは詳しいことは知りませんが純チタンより安く作ることができるはずです。
          親コメント
          • チタンって大気中での溶接が出来ないからめんどいっすよ。
          • メタルのチタンの話は全く関係がありません。見当違いです。 チタン酸リチウムとは、とりあえず酸化チタンとリチウム塩(炭酸リチウムや水酸化リチウムなど)を混ぜて、高温で熱処理すれば簡単にできるものです。各種物性の制御がこの技術の肝なのでしょう。
        • by Anonymous Coward
          加工技術云々は昔の話。

          安いからなんて軍需こぼれの64チタンなんぞ加工しようとすりゃ、そりゃ加工に難は有るわな。

          でも普通は加工し易い方に分類されると思いますよ。

    • by minamina (18231) on 2007年12月12日 17時28分 (#1264640)
      プレスリリースを見ると,
      「大電流充電(50A)が可能なため」
      とあるので,急速充電を実現するには充電回路もコストがかかりそうですね.
      充電するためにコンセント挿したらブレーカーが飛んだりして.(なことないか)
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年12月12日 19時12分 (#1264710)
    充放電深度を浅くした時の特性が知りたい。
    うまくすれば、宇宙用電池(現状でも NiMH が精々の筈)をいきなり置き換えられますよ。
    ……発表されてない落とし穴が無ければの話ですが。
    深い時の特性では低軌道衛星には寿命がいささか短いのが残念。

    # 仕事絡みの話は AC。
  • by Daichi_K (3005) on 2007年12月12日 19時36分 (#1264727) 日記
    この電池、

    「電池走行の路面電車、11月末から札幌で実証試験」http://srad.jp/article.pl?sid=07/10/26/2147248 [srad.jp] で紹介されている
    鉄道総研ののHi-tram等に使用するために開発したんでしょうね。

    大電流急速充電や頻繁な充放電における耐久性など、ぴったりの用途なので。

  • by glasstic (32934) on 2007年12月13日 2時42分 (#1264951) 日記
    この辺りが関連記事なのかな。
    東芝が1分で充電できるリチウムイオン電池を開発 [srad.jp]

    2.4Vと電圧が低いので、携帯機器には使いにくいでしょうね。
    プレスリリースからも、直列に10個つないだ24Vのモジュールで
    大電力機器向けに売るようです。

    東芝は一度、リチウムイオン電池から撤退してるのですよね。
    開発者の苦労と努力はいかほどだった事か。
  • >携帯機器向けとは位置づけられていない
    残念。モバイル機器の中で進化が停滞している部分に新風がきたかと期待してしまいました。

    PDF見ても素人にはよくわかりませんが、重量あたりのパワーに優れていても、バッテリー容量では既存のモバイルユースなバッテリーに劣るという事なんですかね。
  • 軍事利用 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年12月12日 17時52分 (#1264647)
    通常型潜水艦のバッテリにぴったりの特性に見えますね。
    現在は安全性や寿命の関係で鉛蓄電池を使っているはず。
    • by Anonymous Coward
      技本(とメーカー)の潜水艦用リチウムイオン電池開発はもう終わっていて,
      いずれ鉛電池からの置き換えが始まるでしょう.
      なのでそこに今から東芝が割り込むのは無理です.
      • by Anonymous Coward
        むしろ、拿捕された某国の特殊潜航艇の中に、この電池がぎっしり詰まっていた、なんてことになったり。
  • by muon (34865) on 2007年12月12日 23時29分 (#1264875) 日記
    自動車用といっていますが

    トヨタ自動車 は 松下電器産業 とで
    「パナソニックEVエナジー」

    日産自動車 は NECとで 
    「オートモーティブ・エナジー・サプライ」

    三菱自動車 は GSユアサ・三菱商事・三菱自動車と
    「リチウムエナジー ジャパン」

    富士重工 も NECと組んで
    「NECラミリオン・エナジー」

    それぞれ提携先を決めて合弁していますので、自動車用電池で展開するのはなかなかきびしいのではないかな。

    そうなると残っているホンダあたりに売り込みにいくのかな~~
  • by Anonymous Coward on 2007年12月12日 16時22分 (#1264604)
    >試験でバッテリを物理的につぶして短絡させても、セルの温度は100度未満で収まり

    やけどはするってことですね
    • by Sakura Avalon (12557) on 2007年12月12日 18時01分 (#1264657)
      零下でも発火するガソリンなどは別として機械油やモーター油などはだいたい100度以上の発火点となっているため、100度未満に収まるならば事故が起きた場合でも「火災予防上は」比較的安全性が高いと言えるのではないかと思えます。

      新型二次電池「SCiBTM」(以下、SCiB)を製品化し、まずは産業分野を中心に2008年3月から量産を開始します。
       まずは産業分野って事で、ノウハウの蓄積とそして小型化の方もぜひお願いします~。携帯やPCなどへの応用はもちろんですが、劣悪で過酷な環境や地域にこそ最終的には小型な物が求められますから。
      親コメント
    • とは言え、今までのケータイとかノートPCと同様のレベルで電気自動車なんかに使われると、単なる爆発事故か自動車爆弾テロか判らん様なのが頻発すると思うと、やっぱ安全性を考えたものは必要だと思われます。
  • by Anonymous Coward on 2007年12月12日 18時15分 (#1264662)
    爆発電池は未だに約束の第3者調査機関からの原因発表は行われなかった。

    http://it.nikkei.co.jp/pc/special/sonybattery.aspx?n=AS1D0309P%2003102006 [nikkei.co.jp]
  • by Anonymous Coward on 2007年12月12日 19時45分 (#1264734)
    バッテリーリコールで散々な目にあってるヤマハに供給してやって下さい。
    というか、一番困ってるのはユーザーなんだが。

    モバイル機器?
    もうそっちはお腹いっぱい。要りません。
  • by Anonymous Coward on 2007年12月13日 12時36分 (#1265089)
    安全な電池は欲しいですよね。
    > 試験でバッテリを物理的につぶして短絡させても、セルの温度は100度未満
    既存の電池は、そうじゃないってことですもんね・・・
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