reoによる
2009年09月04日 11時00分の掲載
イヒ部門より。
イヒ部門より。
ある Anonymous Coward 曰く、
日本政府が進めている宇宙太陽光発電プロジェクトが 本家 /. の記事にて取り上げられている。
経済産業省と JAXA は宇宙で太陽光エネルギーを利用した発電技術の確立を目指し、実証試験を 2012 年まで行う予定だそうだ。この度、この実証試験をIHI (旧石川島播磨重工業)、三菱電機などが参加する財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構 (USEF) および三菱重工業が受託することが発表された。
詳細はBloomberg.co.jp の記事で報じられているが、政府は 2015 年までに小型衛星を打ち上げ、2030 年には 100 万キロワット級の太陽光発電を実現することを目標としているとのこと。実用段階での発電装置の製造および打ち上げには約 2 兆円のコストが掛かると試算されているそうだ。
なお、宇宙太陽光発電については Wikipedia の記事 (Space-based solar power, 宇宙太陽光発電) が詳しい。
そういえば GIGAZINE さんで世界で利用する電力をカバーするのにどれくらいの太陽電池が必要かを表す地図なんてな記事がありましたねえ。
宇宙特有の課題 (スコア:3, すばらしい洞察)
地上に比べて発電量が稼げる、(送電方式にもよるが)天候に左右されにくい、などの利点は良いのですが、ほとんど論じられていない欠点が一つ。
ロケットや衛星のリサイクル技術に目処がついていません。
太陽電池は大部分の構成材料がリサイクルできるのが利点の一つ(=半永久的に利用可能)ですが、現状の打ち上げ技術ではそれが損なわれてしまいます。
個人的には普及するにしても、軌道エレベーターかせめてCNTフライホイールロケット [so-net.ne.jp]が出来てからじゃないかと考えてます。
コメントを書く
Re:宇宙特有の課題 (スコア:3, すばらしい洞察)
いざ建設となれば膨大な機材を消費することになるでしょうが、
建設した発電プラントの費用対効果の検証要素に
含めて考えれば良いだけだと思います。
〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
コメントを書く
親コメント
Re:宇宙特有の課題 (スコア:2)
> 打ち上げ機材のリサイクルを必須条件と見なす必要はないのでは?
たしかに、実現させるだけなら特に必須ではないです。
でも資源の面からみても持続的かどうかは、おそらく20年後には今よりもずっと重要になっているはずです。
またその目処が立たない限り、「今すぐにできるエネルギー・環境面での対策」をしなくて良い理由にもなりません。
夢のある技術ではありますが、問題先送りの口実に使うのは不許可、ということですわ。
コメントを書く
親コメント
Re:宇宙特有の課題 (スコア:2, 参考になる)
>ほとんど論じられていない欠点が一つ。
一応論じられてはいますよ。
10年ぐらい前(確かそのぐらい)のSSPSの検討開始時にすでに、打ち上げコスト、寿命、廃棄までを考えたトータルでの経済性および環境負荷の検討の必要が挙げられていて、その後もちまちまと現状技術での推定やら技術の発展を想定した推定などがやられています。
が、結局の所、問題のほとんど全てが打ち上げコストで、こいつが数十分の一だの百分の一だのにならないとコスト的にも資源的にも(まあ、両者は荒い近似的には一致してくるんですが)割に合わないけど、将来もしかしたら凄く打ち上げコストが安くなる、もしくは通常の発電コストが凄く高くなるかもしれないから研究しとこうね、って感じだったはず。
コメントを書く
親コメント
Re:宇宙特有の課題 (スコア:2, 参考になる)
>ロケットを打ち上げるのに必要なエネルギーをそのまま火力発電にでもまわしたほうが、
>エネルギー的には得をするような気もします。
では概算で。
H-IIAを使うとして、燃料の量が250 tぐらい。固体も使ってますけど、まあ全部液酸/液水の組み合わせとしても熱量自体はそう大きく変わらないんで、酸素/水素 計250 t(1:2のモル比で、222 tと28 tぐらい)が燃焼したとすると熱量は4*10^13 Jぐらい。
一方、発電量は、SPS2000の頃の検討で「まあ10g/Wぐらいじゃないとまずかろうし、そのぐらいは頑張れば出来そう」とされているんで、この値を採用。またSPS2000での想定は静止軌道ではなく、ちょっと低めの軌道(高度1000 kmとかそのぐらい)。
H-IIAの打ち上げ能力が、太陽同期軌道で4 tぐらいなんでこの値を採用すると、一度の打ち上げで上がる部分の発電量はおおよそ4*10^5 W相当ぐらい。
打ち上げにかかったエネルギーをこいつで割ると、発電量と打ち上げに要したエネルギーが同一になる時間は10^8 s = 3年ぐらい。計算が適当だし、送電ロスもあるんで、まあ係数かけて2-3倍かかるとして6-10年(まあ実際には火力発電所の効率も半分ぐらいなんで、それが軽減する方向に行くけど)。一応このぐらいの高度でも20年ぐらい持つ太陽電池は作れそうと言うことになってるから、10年ぐらい運用すれば運用して元を取って、残りの10年ぐらいは利子が付いてくるって感じか。
驚異の高利率、とまでは行かんけど、現実的な数字ではある。
コメントを書く
親コメント
NOVAうさぎ (スコア:1)
うむ、災厄(ハザード)も近いか。
らじゃったのだ
コメントを書く
ついに三角塔の建設・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)
コメントを書く
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:1)
1900年当初より電力を無線で送ろうという試み [wiredvision.jp]は動いており、ある程度の実験レベルでの成功例も数多い。
/* Kachou Utumi
I'm Not Rich... */
コメントを書く
親コメント
揶揄 (スコア:1)
揶揄の域を出てないコメントで悲しい
それとも、このような将来の技術開発に対して否定的な政策でも発表されてるの?
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:1, 参考になる)
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:2, 参考になる)
近くに消防署建てといても消防署ごと火事になるんだよなー。
# 周囲は空き地にしとくのが一番
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:3, おもしろおかしい)
充電された電池を宇宙からひゅーーーっと…
で、空になった電池を地上からどーーーーーーんっと打ち出して…
fjの教祖様
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:2, 参考になる)
スカイフック [wikipedia.org]のことかしらん?
# テザーって云うと最近話題のス○○○○ブリ除去用テザー衛星が頭をよぎる。
# ハチ「それでも伏せずにはいられないんだ」
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:1)
# 太陽光レーザー [gigazine.net]にトータルな性能・コストで勝てるのかな?
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:2, 興味深い)
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:2, 参考になる)
レーザーだとエネルギー集中の問題があるから、広範囲にマイクロ波で降らせてレクテナで掻き集めるのが順当なような気がする。
# 盗電し放題(ぉ
コメントを書く
親コメント
Re:電力をどうやって地球に送るか (スコア:3, 参考になる)
受光部がでかい。要は今考えられてるマイクロ波送信と同じ。
現状での研究対象は、直撃を受けても鳥などの生物に影響がないレベルがほとんど。
#というか経産省の研究はこのレベルのエネルギー密度しか対象にしてなかったはず。
っちゅうかですな、通常の径のレーザーなんぞですと絞れんわけですよ。
レーザーの発光部の径、波長、目標までの距離で絞れるスポットサイズが決まってしまって、まあ1cmとかのレーザーを静止軌道あたりから発射すると地球上ではスポットサイズは3000mとかそういうレベルになります。衛星でのレーザーの発光部を10倍(レーザー径10cm)ぐらいにすればスポットサイズを1/10に出来ますけど、それでも300m。発光部の直径が1mとか言うふざけたサイズのレーザーでようやく30m前後。
#発射時のレーザーが太いと、目的地でのスポットは逆に小さくできる(光学系をちゃんと組めば)
#実際にはレンズの誤差があるのでスポット径はもっと大きくなる。
発射時に光学系をいろいろ組んで、あたかももっと太い光源から出てだんだん収束していくような波束にしてやればまあもっともっと絞れますけど、強烈なレーザーを当てる光学系なんで多分すぐ壊れます。
そういうやむを得ない拡散と安全面から、現状では受光部でのエネルギー密度はせいぜい太陽光の数倍から10倍程度のエネルギー密度となるわけですわ。
コメントを書く
親コメント
Re:まだ同じこと書くけど (スコア:1)
空気を読まずにマジレスするならば、
×「宇宙太陽光」「発電」
○「宇宙」「太陽光発電」
# 英語での言い方だとその辺はっきりしてるかも。
コメントを書く
親コメント
Re:まだ同じこと書くけど (スコア:2)
一瞬、脳内でSpace Power Plantが「宇宙パワー工場」と訳されました……。
# ピラミッドパワーとかの仲間?
コメントを書く
親コメント
Re:西暦203X年 (スコア:1)
コギト・エルゴ・スムで、同士討ちをはじめるってのもあるかな?
らじゃったのだ
コメントを書く
親コメント
Re:西暦203X年 (スコア:1)
御厨さと美『ルサルカは還らない』だと、亡きソ連邦が来たる氷河期に備えて建造した遺産でした。
コメントを書く
親コメント
Re:西暦203X年 (スコア:2, おもしろおかしい)
日本はマイクロ波を衛星軌道上から照射する最終兵器を完成させ、世界へ宣戦布告するのであった。
すでに運用中ですけど?
http://www.infoserve.co.jp/SatelliteImg/ALOS_PALSAR.html [infoserve.co.jp]
コメントを書く
親コメント