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ソニー・ブドウ糖で動くバイオ電池を開発 56

ストーリー by yoosee
アイボに餌をやれるようになればよかったのに 部門より

naocha 曰く、

ITmediaの記事によれば、ソニーは お米やジャガイモなど植物に含まれるブドウ糖から電気を発生させる「バイオ電池」を開発、同電池の電源だけで携帯音楽プレーヤーを動かすことに成功したと発表した(ソニーニュースリリース)。 試作したのは外形約4センチ角、容量約40ccのバイオ電池で、ボディーには植物原料のバイオプラスチックを採用。 酵素によるブドウ糖水溶液の「酸化分解(負極)」で電子と水素イオンを発生させ、自然拡散で取り込んだ電子・水素イオンと空気中の酸素から水を生成する「還元反応(正極)」によって発電する仕組みだという。
ウォークマンにも良いですが、携帯電話の充電にも、あまったジュースとかを注いで使えるということもありますね。 将来の実用化に向けて期待したいものです。

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  • by Anonymous Coward on 2007年08月25日 21時59分 (#1209723)
    リンク先にも書いてありますが、
    ファンもポンプも用いないパッシブ型だそうです。
    機械駆動部が無ければ故障率や堅牢性で有利ですし、
    何より燃料がメタノール等よりもはるかに安全であることを考えると、
    将来の小型携帯機器の電源として有望なものになるかもしれません。
  • とりあえず欲しい。 (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年08月25日 22時35分 (#1209746)
    実用性は無くていいから、今の「燃料電池実験キット」みたいなノリでいいから発売してくれたら面白そう。
    どんなスポーツドリンクがパワフルかいろいろ調べる人が出てくるに違いない。
    • 銅と亜鉛の電極でも突っ込めば?
      ボルタ電池ともいうけどな。
      • それじゃ無意味だろ
        • 目の前のスポーツドリンクで起きてる発電現象が何によるものなのか見ただけで分かるならね
          • つまり、「素人にはわかりっこないんだから騙して安物売りつけろ」ってことですね?
            • いや、今回の研究結果を反映させたものとして出して、おまけに銅と亜鉛の板でも付けて、レモンに銅と亜鉛を突っ込んだだけの電池とどう違うか確かめてみよう、ってことなら面白いんじゃないかな。
              レモンに銅と亜鉛は、「電池になる」という事自体を確認する実験だったけど、どうやったら高出力を得られるのかという、さらに進んだ実験ができそう。
  • R28号を作れるじゃないか。
    --

    /* Kachou Utumi
    I'm Not Rich... */
  • by Dobon (7495) on 2007年08月25日 21時15分 (#1209706) 日記
    >あまったジュースとかを注いで使える
     いくらなんでも、それは無理では?
     スポーツドリンクのような比較的不純物の少ないモノならともかく、
     絞った果汁を喰わせたら、触媒が逝ってしまう可能性が大きいと思われます。

    # 小型高性能なものほど「燃料」には良質のモノを要求されるモノ。
    # そういうのにトロピカルドリンクなんか入れたら一発で故障すると思う。
    --
    notice : I ignore an anonymous contribution.
    • by Anonymous Coward on 2007年08月26日 0時01分 (#1209785)
      これ、先日のWBSで放送してました。
      実験時はスポーツドリンクを注いで発電してましたよ。
      後、直列(?)に4つくらい接続して、ウォークマンと小型のスピーカを同時に作動させてました。

      確か、スポーツドリンクはポカリ。ほかにも、ヘルシアウォーターだったような気がする。

      ちなみに、WBSのサイトじゃ、この映像はなかった。
      親コメント
      • ウォークマンでの実験ときは「ブドウ糖の濃度を高めた」と言ってなかったか?
        • どんがジュースが良いのかと聞かれて、
          ブドウ糖濃度の高いほうが発電効率が良く持続時間が長いとは言っていました。
      • あれってスピーカーも駆動していたんですか?
        てっきりウォークマン本体だけと思っていたんですが
        スピーカーも駆動できるくらいだと結構楽しみですね。
    • 触媒にも酵素を定着させた膜なんて使ってみたらどうでしょう?
      現時点では効率の問題から無機系の触媒かも知れませんが(識者の方、つっこみよろしく)、酵素だったらある程度融通が利きそうな気がします。
      #効率に影響はしそうですけど。

      そうやって適応範囲を広くすると、発電に関係ない物質は1ヶ所に蓄積するとか、排出するとか……
      あれこれの機能が必要になって、気づいたら『人工細胞』みたいな有り様になってそうですね。
      #人工細胞の研究自体は、別の目的で進行しています

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    • by munesato (619) on 2007年08月26日 3時14分 (#1209835)
      なぜ誰も書かないのかわからないけど、バック・トゥ・ザ・フューチャー [wikipedia.org]のデロリアンがそんな感じになってたよね?
      燃料補充の為に、ジュースやバナナの皮を投げ込んでたし。

      ... と思ったら、あれって生ごみを核融合 [wikipedia.org]してたのね。orz
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    • by zekky (17068) on 2007年08月26日 12時03分 (#1209915)
      でんぷんが唾液と混じると麦芽糖に分解されるわけで,麦芽糖はブドウ糖2個が結合したものですから,もう一息な雰囲気。
      麦芽糖を分解する酵素さえ用意すれば,おにぎりをよく噛んでから口移しでだらだらっと流し込んで発電。

      #素人だけどID。
      親コメント
    • ・やろうと思えばジュースでも動く
      ・アルコール等で洗い流せば大丈夫

      っていう位に扱いやすくなると良いんだけどなぁ
    • そもそもブドウ糖 [wikipedia.org]が入ってなかったりしませんかね。

      手元のレモンウォーターの原材料には果糖 [wikipedia.org]しか書いてないですが。
      果汁が多ければまた違うのかな?
      • by teratera (19792) on 2007年08月25日 23時07分 (#1209755) 日記

        今のジュースがどうかは知りませんが……
        一昔前、ジュースには『果糖液糖ブドウ糖』とか原料の一部として書いてある時期がありました。
        これは、安いブドウ糖(甘くない)をある種の酵素郡(or菌)に果糖(甘い)にさせていたのですが、反応が100%進行するわけじゃないので、液糖・ブドウ糖と果糖の混合物になってしまい、そういう表記になっています。

        その酵素郡があれば、濃度によっては果糖からブドウ糖への変換も行われます。
        ジュースを注いでの使用を前提とするならば、そのあたりの酵素郡を加えることで可能だと思います。

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        • by y_tambe (8218) on 2007年08月27日 12時34分 (#1210235) ホームページ 日記
          えーと、微妙に訂正を指摘しておきます。
          それは『果糖ブドウ糖液糖』ないし『ブドウ糖果糖液糖』と呼ばれるもので、ブドウ糖と果糖を主成分とする液状の糖類の混合物(=液糖)です。「液糖」という別の糖類分子があるってわけではありません。ブドウ糖と果糖の割合によって、呼び方が異なります(ウィキペディアの異性化糖 [wikipedia.org]はざっと見たところ正確なようですから、よい参考になるかと)

          また作る元となるのはデンプン(トウモロコシやジャガイモなどのもの)で、その加水分解によってブドウ糖と果糖が生じます(ブドウ糖→果糖なんて反応は、普通じゃ起きません)
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          • by Tako P (13922) on 2007年08月28日 21時19分 (#1210905)
            では、私も微妙に訂正を指摘します。加水分解によりブドウ糖と果糖が得られるのはスクロース(砂糖)です。
            デンプンはグルコース(ブドウ糖)のみからなるグルコースポリマーなので、何らかの方法で加水分解してもグルコースしか得られません。 このブドウ糖溶液にイソメラーゼという酵素(今回の場合はグルコースイソメラーゼですが)を加えると、酵素反応が起こりブドウ糖→果糖と異性化が起こり、果糖が得られます。

            この『果糖ブドウ糖液糖』の製造は、酵素の工業への応用例の中では日本で最も成功した例であり、現在も清涼飲料水に使われる液糖はこの方法で作られています(ここ [meti.go.jp]の43ページによると年間1000億円近い規模で生産されているようです)。
             #これと、最近ではトレハロースの製造が酵素工学やらバイオリアクターなんかでまず出るネタですな。

            ただ、元コメントのように果糖→ブドウ糖を酵素で変換して電池に利用は難しいでしょう。
            酵素は高いし、溶液中では失活してすぐに死ぬし。次々と液を入れ替えたほうが安く済む。
            親コメント
        • 無粋だが

          ×郡
          ○群

          投稿前に推敲しような
      • そういう時は、
        一度口に入れてよくくちゅくちゅやれば、いいのでは。
        親コメント
    • そういえば今発売してるコレ [akitashoten.co.jp]にジュースを使って発電するネタがあったような... 今会社なので本が手元にない(本当!!)ので確認取れませんが...
  • by Lurch (10536) on 2007年08月25日 21時35分 (#1209716)
    にぜひ!
    デンプンをブドウ糖にするプロセスも必要か^^;
    --

    ------------
    惑星ケイロンまであと何マイル?
  • by ken2 (27347) on 2007年08月25日 23時07分 (#1209756)
    フィルタで血液を処理してこれにかまして電気とれれば、体内に埋め込んでいろいろ応用できそうですね。
    フィルタと、電池の反応で発生する物質の処理が難しいでしょうが。
    • by teratera (19792) on 2007年08月25日 23時42分 (#1209775) 日記

      発想としては面白いですし、現実に考えている人もいるんじゃないかと思います。
      ペースメーカとか、電池の寿命がクリティカルに影響するものもありますから。

      体内に埋め込むとしたら、問題点は、おっしゃるようにフィルタと反応生成物の処理になるでしょう。
      具体的には、
      ・グルコースを電池内に取り込む
      ・反応生成物を無害化する
      といったところでしょうか。

      グルコースの取り込みは、チャネルタンパク質を用いることで選択的に行うことが可能です。
      血液中のグルコース濃度の方が高い(電池内では分解してしまう為)ので、パッシブに取りこめるでしょう。

      反応生成物は、一旦隔離(別の構造体に取り込み)しておいて、その中で無害化し、放出というプロセスを踏むのが妥当かも。
      量によっては、隔離・蓄積だけで問題ないかも知れませんが、実際の効率を見てみないと判りません。
      #植物では、動物と違って細胞の老廃物を排出する経路がありません
      #そのために、液胞という器官に老廃物をため込んでいて、それと同じことを考えました

      膜構造体だらけにしてしまえば、何とかなりそうですが……機械構造部分と生体構造部分の結合をどうするのかと言う点が、今度は問題になりそうですね。

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    • by Anonymous Coward on 2007年08月27日 11時34分 (#1210209)
      実際、血糖を利用した血管組み込み型バイオ燃料電池は開発競争が起きています。
      入手が容易なソースとしては、A.K.ShuklaのBiological fuel cells and their applications辺りが良いと思います。Google Scholar [google.com]で拾えますし。
      因みにフィルタは不要、廃液は、毒性が高くなければ腎臓辺りで何とかしてもらえる(量にもよるでしょうが)。
      だけど、エネルギー収率の観点からも、グルコノラクトンなんて中途半端なところじゃなくて、出来れば二酸化炭素まで完全酸化してしまいたい。
      辺りが開発の主眼、と仄聞しております。

      #というか、むしろ、こっちが主流じゃないかなぁ。
      #ポータブル電源用途では、エネルギー密度と安定性でDMFC(直接メタノール型燃料電池)に敵わず、
      #結局廃液が出るBFCに勝ち目はないかと。
      親コメント
  • ブドウ糖でもエタノールでも日頃のメンテナンスが大切そうですよね。
    触媒とか難しいことはわからないけど、もっと直接的な部分のお手入れが必要な気がします。
    特に梅雨から夏にかけて・・・・。
    やっぱり一日一回、燃料タンクを中性洗剤で洗うとか、食器洗い機対応とか、説明書に書かれるようになるのか。
    そのうち食中毒の感染源に電子機器があげられる時代も来そうな予感。


    ・・・くだらない感想ですがID
    • するとついでに滅菌までしてくれそうなエタノールの方がメンテナンスフリーで有利?

      #ソニーのプレスリリース、酵素と酸素をランダムに空目して
      #読んでて混乱しまくり
      --
      閾値は 0 で
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    • 私は生物関係にはとんと疎いので、専門家の方にお聞きしたいのですが、
      「ブドウ糖溶液」ってカビが生えたり雑菌が繁殖したりしないものなのでしょうか?
      ある程度以上ブドウ糖濃度が高ければ生えないような気もするのですが、粘性が上がったりしてそれはそれで扱いが面倒臭そうだし。

      #培地で調べてみたら、ブドウ糖以外になんか加えたものはあったけど、ブドウ糖のみというのは見当たらなかった。
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      • by teratera (19792) on 2007年08月26日 18時33分 (#1210004) 日記

        普通に雑菌は繁殖します。
        ただし、グルコースって菌の栄養源ですが、塩類が入っていないので、目で見て判るまで増えるかは疑問です。
        更に、濃度を上げることで、雑菌が繁殖しにくくはなります(多分ゼロにはならないでしょう)
        濃度を上げすぎると、保存中に析出してしまって、ちょっと扱い難くなる可能性もありますけど。

        一方で、この電池のメリットは『身近に、ちょっと分解するだけでグルコースになるものが多い』という点で、上のコメントに述べられているように、ジュースとかでも簡単に発電出来る点じゃないかな、と思ってます。
        だから、純粋なグルコースを用意して、発電するっていうのを想定しているか、ちょっと疑問です。

        ちなみに、自分だったら滅菌済みのグルコース溶液を、使い切りサイズのパックで用意する、くらいでしょうかね
        <グルコースの雑菌繁殖対策

        #調べられた様に、通常はブドウ糖+塩類が最小培地で、大腸菌の繁殖が可能です。

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        • ご回答ありがとうございます。
          なるほど、糖+塩が細菌の繁殖に必要な訳ですね。

          昔、ポカリスエットとコーラの1.5リットルペットボトルを、同じくらいの期間放置したことがあるのですが、ポカリスエットのペットボトルにだけカビが生えたのはそういう理由か。コーラに入っている何かが原因かと思ってました。
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        • どっちかというと、カビ(菌類)の方が、細菌よりも高いグルコース濃度を好みますね。

          まぁぶっちゃけていうと、アジ化ナトリウムあたりの防腐剤を入れてやれば、それでいいという話も。
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  • by Anonymous Coward on 2007年08月25日 21時31分 (#1209709)
    むかし科学部にいた頃は、いつでもふんだんに使えるほど安かったけどさ。

    #ここのところの食品物価上昇を見るにバイオ燃料は遠慮したいぞ
    • by Jubilee (20038) on 2007年08月25日 22時23分 (#1209737)

      エタノールを作るより安い。

      いわゆるバイオエタノールはそれをさらにアルコール発酵させて作るわけだから、前段のグルコースで止めた方が収率もいい。日本酒並みに糖化と発酵をワンステップでやるという研究もされているけれど。

      材料にセルロースを使えば、食料との競合も回避できる。もっともケナフとかのソフト系のセルロースだと結局栽培に農地を使って食料と競合するからトウモロコシと変わらない。古紙とか廃木材とかハード系でないと回避にはならない。

      グルコースなら純品も安全に持ち運べるから、メタノールに比べてその点はメリット。でも、反応によって出るグルコノラクトンはどうするんだろう。

      その辺を考えると、解糖系からTCAサイクルに持ち込んでエネルギーをとことん絞り出す生物の仕組みって本当に魔法のよう。スパモンの偉大さがよく分かる。

      --
      Jubilee
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  • by Anonymous Coward on 2007年08月25日 22時12分 (#1209729)
    それでどのくらいの時間使えるの?
    一回の給液(?)で数時間くらいは使えないと実用性は低いと思うんだが。

    それとリンク先の写真を見るとかなり大きいよね。これは試作品だから
    小型化には力を入れていないにしても、ウォークマンに内蔵できるように
    なるのは随分と先の話だと思うんだ。
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