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17604 story
Intel

Intel、OLPCプロジェクトから手を引く 96

ストーリー by mhatta
勝負どころ 部門より

pinbou 曰く、

本家/.の記事より。IntelがOne Laptop Per Child (OLPC)プロジェクトの理事会を辞し、IntelチップベースのOLPCラップトップを開発する計画もキャンセルしたことが分かった。OLPC側が、IntelによるClassmate PCやその他安価版ラップトップの開発を中止するよう迫ったのが直接の原因だと言う。

IntelがOLPCプロジェクトに参加し、資金や技術の援助を行い始めてから6ヶ月にも満たない。昨年末にはCTOがプロジェクトから離脱し、自ら起業してOLPCで取得した技術の商用化を図り始めるなど、最近は足並みの乱れが目立つOLPCであるが、持ちこたえられるか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2008年01月07日 9時55分 (#1276234)
    もともとIntelはOLPCに反対だった訳だし.もとに戻っただけ:
    「Intelは恥知らず」途上国向けノートPCめぐりNegroponte氏怒る [impress.co.jp](2007/05/28 09:02)
    「「世界のすべての子供たちがノートPCを持てるように」というプロジェクト「One Laptop per Child(OLPC)」は、いよいよ普及に向けた重要な段階に入っている。だが、そこに思わぬ競争相手が現れた。世界最大の半導体メーカー、米Intelが対抗するモデルを推進しているのだ。プロジェクトの発案者で、マサチューセッツ工科大学(MIT)教授のNicolas Negroponte氏は最近、同社を公然と非難している。」
    The Online Newspaper for Linux, Open Source, Open Technology - OLPC、ニュース番組「60 Minutes」に登場 - 2007年05月23日 [opentechpress.jp]
    この記事等のしばらく後に,IntelはOLPCに参加表明
    Intel、「100ドルノートPCプロジェクト」に参加 [itmedia.co.jp](2007年07月15日 20時46分 更新)
  • by inoue04 (26256) on 2008年01月07日 11時15分 (#1276280) ホームページ
     皆さんの人生経験で、PCが勉強に役立ったことって、一度だってありました?
     PC自体の勉強にはなるし、「調べ学習」だってPCの使い方を教えているようなものだ。
     しかし、従来型の教科学習には一切役に立たない。

     すでにインドが離脱を表明しています。以下はインド教育大臣のコメント
    the funds were better suited for building classrooms and hiring teachers, not "fancy tools,"

     教室も教員も文具もそろっていない世界にラップトップを援助しようなんて、まともなXpもない
    病院にMRIを配備するようなものです。ちなみに、実際にMRIが配備された病院では、MRIは使われず、
    MRI室はクーラーがきいているので職員の休憩室に使われてます。
    • > 皆さんの人生経験で、PCが勉強に役立ったことって、一度だってありました?
      プログラマはPCで学んだと思います。OLPCもPC自体の学習になるのだと思います。
      医療現場のような仕事で使う道具ではなくて、学習の場にそれ自体を学ぶ為に配布するわけですので、まったく意味合いが異なると思います。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        元コメントの言いたいことは,受け入れる側の事情を考慮しない援助は迷惑なだけということ.OLPCがそれをどこまで考えているかは疑問.使う準備の出来ていない人々に「すばらしいハードを差し上げますから,勝手に使ってください.」というのは一方的な援助ではよくあること.
    • by 335 (4199) on 2008年01月07日 14時08分 (#1276394) 日記
      寄付って言葉を使ったりするから、それならば教室などをっていう論理になるのは分か
      りますが実際のところは寄付という名目で税控除された投資のためのパイプを作りたいとい
      う力が働くからこそ、それほどの金銭や人間が動くんですよね。

      そこを叩き潰したら、そもそもこの手の寄付にそこまでエネルギーを注がれることもなかっ
      たというのも事実として認めないといけない。その上でその行為に害があるか無いかを議論
      すべきでしょう。
      親コメント
    • by nim (10479) on 2008年01月08日 10時34分 (#1276820)
      >教室も教員も文具もそろっていない世界にラップトップを援助しようなんて

      OLPC の意図はそういうものではないでしょう。
      援助対象は最貧国ではなく、発展途上国、それこそ中国やインドのような国だったはずです。
      インドが OLPC とは違うお金の使い方をすることにも一理あると思いますが、
      OLPC の考え自体がそれほど的外れだったとも思いません。

      日本で、(それこそ文具の一種として)児童一人一人にPCを配るのと、その予算で教員を増やして
      30人学級を実現するのとどちらがよいか、という議論だったとしても、アプリオリな結論は
      でないと思いますが、そういうレベルではないでしょうか。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >皆さんの人生経験で、PCが勉強に役立ったことって、一度だってありました?

      ノートや辞書と似た様なもので単なる道具だし。
      役に立つかどうかは使い手次第だけの話だよ?

      大昔は殆どコンピュータを学ぶ存在としての意味しか無かったけど、
      今は道具として使えるものにまで成長してるからねぇ。

      #道具だからTPOに応じたものでないと使い難いというのはある。
      #だが、それは道具の責任ではない。選択者の問題。
    • by Anonymous Coward
      >教室も教員も文具もそろっていない世界にラップトップを援助しようなんて、まともなXpもない
      >病院にMRIを配備するようなものです。

      Xpって何のこと?(医療関係者じゃないもんで)
      • X-ray photographyの略称がXp
        CTはそれが進化した装置。
        MRIは化学で使ってるNMRと同じ現象を断層写真に応用したもの。
        親コメント
        • by 335 (4199) on 2008年01月07日 15時47分 (#1276454) 日記
          MRIとNMRは全く同じものじゃないですか?

          単純に磁気共鳴画像というほうが核磁気共鳴というより、原子力→放射能→悪
          という連想を働きにくいからMRIと呼ぶのだと習ったことがあります。
          親コメント
    • by Anonymous Coward
      従来型ってのが何を指してるのかあやふやですが、
      現状、教科学習には役にたってるし、調べ学習をさせたならPCを使って調べてますけどねぇ。
      そもそも使い方なんて教えなくても知ってる生徒が大半だし・・・

      ちなみに私は少なくとも論文書くときに非常に役立ちました。むろんお勉強に。

      個人の経験のみをもとにして話を一般化するのはどうかと思いますよ。
      是非PCを使ってそのあたりもお勉強してください。
  • by T.Sawamoto (4142) on 2008年01月07日 15時31分 (#1276438)
    なんだか経緯に関する説明がないまま議論が進んでいるようなので、ちょっと補足をば。

    Slashdot本家の Why Intel and OLPC Parted Ways [slashdot.org]にて、New York Timesの記事Intel Quits Effort to Get Computers to Children [nytimes.com]が示されています。
    原因となった点を拾い読みしてみると、

    ・昨年10月、Intelのセールスマンがモンゴルの官僚に対し、Classmate PCとXOの製品比較("side-by-side comparison")を行った。

    ・Negroponte氏が猛然と抗議し、Intel最高責任者Otellini氏はやり方を変えることに同意。

    ・Intel最高セールス&マーケティング責任者Maloney氏が営業チームに対し、製品比較をやめるようEメールで指導。

    ・(Negroponte氏によると)現場では何も変わらず。

    という感じでしょうか。
    その後も和解に至らず、結局は袂を分かつことになったようですね。
    この辺りはNegroponte氏の視点のようですから、Intel側からするとまた別の言い分があるかもしれません。
    • >Slashdot本家の Why Intel and OLPC Parted Waysにて、New York Timesの記事Intel Quits Effort to Get Computers to Childrenが示されています。

      私も今斜め読みしてみたんですが、これってWintel連合が教育市場でB TronとかOS/2とかを潰したときに起きていた事と同じような感じがしてやまないのですが。

      市場での主導権を取るためには、高官に政治工作しようが何しようが構わん。と言うIntel側のこすっからさ見たいな物が記事全般から見え隠れしてきているのですが。

      このあたりとかすごく胡散臭いというか、きな臭い。

      A rapprochement never happened, however.

      “They played another dirty trick in Peru,” he said. “It’s a little bit like McDonald’s competing with the World Food Program.”

      In Peru, where One Laptop has begun shipping the first 40,000 PCs of a 270,000 system order, Isabelle Lama, an Intel saleswoman, tried to persuade Peru’s vice minister of education, Oscar Becerra Tresierra, that the Intel Classmate PC was a better choice for his primary school students.

      Unfortunately for Intel, the vice minister is a longtime acquaintance of Mr. Negroponte and Seymour Papert, a member of the One Laptop team and an M.I.T. professor who developed the Logo computer programming language. The education minister took notes on his contacts with the Intel saleswoman and sent them to One Laptop officials.

      In a telephone interview Friday, Mr. Tresierra said that his government had asked Intel for a proposal for secondary-school machines, and it had responded with a proposal offering the Classmate PC for primary grades.

      “We told them this is a final decision, we are running the primary-grade project with the XO,” he said. “She wasn’t very happy.”

      He said the decision to purchase the XO had come after the government had run a pilot project with the computers. “We were very happy with the results,” he said.


      マクドナルドの世界戦略に例えて皮肉っているあたりが象徴的というか…要は、Intel側に取って「後進国」は搾取する対象でしかない。例えば(教育後進国である)ペルーにとっては、クラスメイトPCの一番グレードの低い「初等教育向け」の物でも中等教育にあまりあるという結論を出している(のに、なんでそんな物を教育後進国のような貧しい国にわざわざ売りつけようとして必死になるのか)。とOLPCを推進しているネグロポンテ先生は言ってる訳で、この部分で喧嘩になるのは当たり前ではないかと。

      コストと最低限必要な機能の折り合い先にありきで進めたOLPCとスペック先にありきで進めたクラスメイトPCとのコンセプトの差からして割れるのは見えていたんですが…
      親コメント
  • Asusと開発したEee-PCライクの路線で、個人的にはいいじゃないのと思っているけど。確かにEee-PCは現時点では300ドルで100ドルでは無いけど、今後、量産効果でさらに値下げが期待できるし、今年の出荷は380万台を目標としているので、更なる高性能化と低価格化が期待できるのではと個人的に思います。OLPCは理念ばかりが先行していて、実物がなかなか見えてこないけど、Eee-PCはLinuxや枯れた技術を利用して安価で、手軽に利用できるラックトップをある程度、実現していると思うので、Eee-PCライクの現実的な路線こそが、100ドルPCの実現に一歩近づくと思うですが。
    • 私もEee-PCでいいと思う。
      とくにOSがLinuxプロパーのマシンにすることが重要。
      ハードはWindowsマシンとまったく同じでいい(その方が安いから)。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        Eee-PCは全然安くなくなったのが残念だ。

        Windows XPインストールして6万弱ってなんだそりゃ?
        DELLを買うよ、そんな値段だったら。
        まぁこれは日本代理店の利ザヤ稼ぎがむごいかららしいが。日本の消費者も馬鹿にされたもんだ。

        しかし、台湾本家の方でも画面サイズを大きくしたり、ストレージを増やしたりで、
        高機能かつ高価格化の方向にしか進んでいこうとしないのにはがっかり。
  • by Anonymous Coward on 2008年01月07日 9時31分 (#1276223)
    http://srad.jp/hardware/comments.pl?sid=362606&cid=1162261

    OLPCとしては、
    ・100ドルで販売する期間や台数のスケールメリットを食われてしまう
    ・インテルの宣伝上、XOが低スペックだと喧伝される
    ・インテルはパラノイアのわりに飽きっぽく、金or宣伝にならないと判断したらすぐやめてしまう ←今ここ
    ・↑その際に、市場を混乱、市場イメージを低下させることが間々ある。(出資者離れを招く)
    というのが懸念になるでしょうか。
    • by Tatenon (20311) on 2008年01月07日 10時08分 (#1276242) 日記
      企業ですから、最終的に利益にならないことはやらないというのは理解できなくも無いですけどね。
      OLPCの理念とはかなり軸がずれてたような気がします。

      # まぁ、ある意味流行に乗っただけというような・・・
      # 話題性無くなったら、はいさようならってことじゃないかな?
      親コメント
    • Re:いまここ (スコア:1, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2008年01月07日 11時03分 (#1276273)
      OLPCの基本理念は「貧しい子供たちにPCを」ということですよね。

      営利企業のインテルとしては、建前としては慈善的にOLPCに協力して
      イメージアップを図っておきたいと考えたのに、OLPCのほうから
      本来の営利活動たるClassmatePCや他の廉価PCプロジェクトへの
      協力を止めるように言われたら、そりゃ脱退しますよ。

      翌日に出た、OLPCの表明内容は見苦しく感じますね。
      半年間とはいえ、資金や技術援助を受けていたのに
      「インテルは何もしなかった」と批判するところなんか。

      要するにOLPCの考えは、「自分たちだけが、この市場を独占したい」
      ということなんですよね。
      AMDも「よく戻ってきてくれた!」って思うのか、「この裏切り者が、
      都合が悪くなったらまた協力をっていってくるつもりか!」と言って
      怒るのか。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年01月07日 11時25分 (#1276285)
    >IntelによるClassmate PCやその他安価版ラップトップの開発を中止するよう迫った

    のか理解出来ない。

    「貧しい子供たちにPCを」というお題目を傘に来てに自分たちは偉いんだ、聖人君子なんだと自己陶酔している
    カルト宗教染みた勘違い野郎どもに見える。
    • のか理解出来ない。


      権限はともかく…

      「市場がかち合う」ならばともかく、「売り物ではない」のだからかちあわないか、「さらに安いものが売り出された」らそっちを配ればいいだけだと思う、という意味で、まるっきり理解できないですね。

      OLPCは配るPCを「作って儲ける」団体ではないはずですから。
      --
      fjの教祖様
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >>IntelによるClassmate PCやその他安価版ラップトップの開発を中止するよう迫った
      >のか理解出来ない。

      まったくそのとおり。

      1)OLPCプロジェクトを立ち上げる。
      2)PC界の巨大支配会社陣が、これはやばいと思って、対抗策として安価なPCを提供し始める。
      3)OLPCプロジェクト自体は失敗に終わるが、結果的に100ドルPCが普通に流通することになって
      途上国でも、安価に子供達にPCを配ることができる、狙っていた世界が到来する。
      4)「謀ったな、孔明!まんまと踊らされたわ!!」

      という筋書きを描いていたんだったら、さすがMITの教授は知恵がまわる、
      肉を切らせて骨を絶つその覚悟、まことに見事、と感心してやったんだが
      ただの欲ボケじじいだったのは残念だ。
      • なんか、どっかで聞いたような話が・・・・

        1)TransmetaがCrusoeを立ち上げる。
        2)PC界の巨大支配会社が、これはやばいと思って、対抗策として低消費電力なCPUを提供し始める。
        3)Crusoe自体は失敗に終わるが、結果的に低消費電力CPUが普通に流通することになって
        バッテリーでPCを長時間駆動できる、狙っていた世界が到来する。
        4)「謀ったな、孔明!まんまと踊らされたわ!!」
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        1:PC低廉化への抵抗勢力が体力に物言わせてプロジェクトを潰す
        2:OLPCが機能しなくなったところで価格を戻す
        という可能性の方が大きくなったような。
  • もともと (スコア:0, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2008年01月07日 12時02分 (#1276305)
    大学の先生が名声稼ぎにはじめたプロジェクトだし、
    世界の貧困に対する深い理解や考察、戦略があったわけでも
    ないようなので、早晩瓦解するとは思っていた。
    言うことが小学生が話すような理想論と同じレベルだもんね。

    周りで騒いでいたのは、本当に100ドルでPCがつくれるの?どうやって?とか
    100ドルで売るなら、俺も欲しい、という類の層で、
    途上国を発展に導く手助けになるかもなんて本気で信じた人は(小学生以外)いない。
    みんな「そりゃもらったら、すぐ売るだろ。パン買うために」
    と思っていたはず。

    まぁ、世界中に鼻で笑われて、PC世界の支配者達に正面きってケンカを吹っかけて、
    そろそろ結末がどう落ち着くか、いくらアホでもわかってきていることだろうから、
    今頃は青くなって失敗の言い訳をたくさん考えてるフェーズじゃないかな。

    • 自分の手で何かしたいんだったら、組織を作って、手分けして現地で実情を調べなくちゃならないよ。
      途上国政府は腐っていて、援助を多くもらうために、人口は過大、食糧生産は過小に申告するようなのが多い。
      一切信用できない。
      Negroponteは泥臭い調査プロジェクトなんかやってない。

      アームチェアで、「何か世界に貢献できないかな」と考えるなら、
      国境なき医師団」とか「国際赤十字」みたいな信用できるNPOに寄付するのが一番いい。
      親コメント
      • >途上国政府は腐っていて、

        政府と名のつくところは途上国だろうと先進国だろうとどこでも腐っているでしょう。
        信用の出来なさ度は国によって違うと思いますが。
        そしてもちろん、腐っているのは政府に限らないんですが。

        >国境なき医師団」とか「国際赤十字」みたいな信用できるNPOに寄付するのが一番いい。

        そういう組織が一定の成果を納めてきたのは事実だけども、それらができない
        ような援助もあるだろうと、切り口を変えた援助ということで
        OLPCプロジェクトが進められてるんですよ。

        #前の関連ストーリーでも似たようなこと何度も書かれているよなぁ
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      >みんな「そりゃもらったら、すぐ売るだろ。パン買うために」
      売るには買う人が必要なんだけど誰か買うかな?
      まあ言ってることは正論だけど。
      • by Anonymous Coward
        腹がすいていたら、カゴいっぱいのパンと交換する子供もいるでしょ。
        それを集めて一台100ドルで売れば大もうけ。
        買う人はいくらでもいる。
        • by Anonymous Coward
          >売るには買う人が必要なんだけど誰か買うかな?
          に対するコメントが、
          >買う人はいくらでもいる。
          ですか。

          まるで、日本人と外国人の話の通じない会話を見ているようだ。
          何を問い掛けられているのか、落ち着いて読んだほうがいいよ。
typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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