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ロボット

下半身不随の人を助ける「外骨格スーツ」 25

ストーリー by hylom
価格的にも現実的なパワードスーツ 部門より

insiderman 曰く、

イスラエルの企業が開発した「電気式外骨格スーツ」により、下半身不随で20年間車いす生活を送っていた男性が自力で歩行することに成功しました(Reutersの記事写真)。

このデバイスは、「ReWalk」と呼ばれており、Argo Medical Technologies社の創立者であるAmit Goffer氏が開発したもの。足を「駆動させる」モーターや動きを検知するセンサー、コントロールボックスやバッテリを内蔵するバックパックから構成されています。リストバンドに取り付けたコントローラーで「起立」や「着席」、「歩行」、「階段を上る/下る」といった動作を指定して体を傾けると、それによりセンサーが反応して外骨格が動くそうです。体のバランスを保つのに松葉杖は別途必要だそうですが、起立して歩くことで車いすでは使わなかった筋肉を使えたり、またアイコンタクトなど、人とのコミュニケーションも取りやすくなるといった効果もあるそうです。

ReWalkは2010年には一般発売を予定しており、価格は2万ドル程度になるだろうとのこと。ちなみに開発者のGoffer氏自身も事故によって腕に麻痺を患っているそうですが、腕用のデバイスはまだ無いようです。

なお、このような「ロボットスーツ」は米軍や筑波大学でも開発されているそうですが、体が不自由な人向けのデバイスはこの製品が初めてとのことです。

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  • 拘縮と痙性 (スコア:5, 興味深い)

    by pongchang (31613) on 2008年08月27日 17時07分 (#1410697) 日記
    使わない筋肉は弱るだけではなく、関節の可動性が低下します。拘縮と言います。逆に固くなって枝みたいになると関節がグニャグニャしないので力をかける事も可能になるので、この痙性を積極的につかった杖歩行などもリハビリには使われます。
    サーボモーターで動かすには拘縮も痙性も妨げになります。関節可動域を保つマッサージなどのリハビリが長期間にわたってなされていたこの症例のような患者さん、よくケアされてきた者だと感心します。
  • by keybordist (3572) on 2008年08月27日 17時09分 (#1410699) 日記
    一見車椅子は安上がりですけど、就ける仕事の質を含め、QOLの観点からすれば、
    外骨格スーツ使ってでも、歩けたほうがよさそうな気がします。

    障害者年金を受ける側から、社会を支える側に回ってもらえれば、
    一台200万のマシーンを配っても、元は取れるでしょうし。
    • by Anonymous Coward
      >QOLの観点からすれば
      ここは同意しますが、
      >一台200万のマシーンを配っても、元は取れるでしょうし
      ここは少し疑問。

      マシーンと障害者年金の支給を引換にするなら分かりますが、そうで無いなら本当に元は取れるのでしょうか?マシーンを配布した場合、大まかには
      (収入-障害者年金)>(マシーンの償却+維持費等)
      が年間等で成立する必要があります。(あってるかな?)
      個別事例で見た場合には成立する人もいるでしょうが、マスで見たときに成立するかは疑問です。

      #福祉も公共事業と捉えればそれまでですが。
      #最後はセーフティネットの水準の議論かな。
  • by Anonymous Coward on 2008年08月27日 17時33分 (#1410711)
    うぃんうぃん言う何かを想像してしまった人、挙手!

    # 絶対AC
  • by Anonymous Coward on 2008年08月27日 22時07分 (#1410921)
    誰か
    「覚悟完了!」
    と書いていると思ったのに。
  • by Anonymous Coward on 2008年08月28日 11時18分 (#1411167)
    ReWalkじゃなくてGaWalkだったらいいのに。
  • by Anonymous Coward on 2008年08月28日 12時01分 (#1411193)
    足にハンディキャップを持った人でも、車椅子でマラソン大会に出ることができます。
    健常者からすると、大変なことだと思われることでしょう。

    しかし、実際には車椅子で走る人は、マラソンの世界記録を上回るタイムで走破
    したりしています。
    いくつかの有名な市民マラソンでは、1位の人は健常者ではなくて車椅子の人です。

    そう、工業製品の発達は、体のハンディキャップを上回る勢いで進化しているのです。
    これは車椅子だけでなく、義足でもタイムアップに影響してきています。
    何の規制もなければ、義足の人が短距離走で世界記録を破るのも遠くない未来の話に
    なるかもしれません。

    身障者の人がスポーツをすることに反対するわけではありませんが、
    もしパラリンピックがオリンピックのように商業化され、さらに身障者の
    体を補う工業製品が発達したら、とんでもないことになるような気がして
    ちょっと心配です。

    パラリンピック用外骨格パワースーツとか出てきたりするのではないか、
    とか考えたり。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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