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34984 story

IC誕生から50周年 60

ストーリー by GetSet
もう50年、まだ50年 部門より

pinbou 曰く、

本家/.の記事より。9月12日は、集積回路(Integrated Circuit, IC)誕生からちょうど50周年にあたる記念日だった。
1958年9月12日、当時はTexas Instrumentsに勤めていた後のノーベル物理学賞受賞者、故Jack Kilby氏が最初のマイクロチップのデモンストレーションを行った(Custom PCの記事)。このときのICは、ガラスのスライド上に置かれたゲルマニウムの一片に収められたもので、サイズは7/16インチ(約1.1cm)×1/16インチ(約0.15cm)。突き出たワイヤ、トランジスタ、いくつかのレジスタとキャパシタという構成の現在の水準からすれば原始的なものだったが、きちんと動作し、サイン波をオシロスコープのスクリーンに表示することに成功した。
ちなみに、引用先の写真からも分かるように最初のICははなはだ見た目の悪い代物で、Texas Instrumentsによれば、Kilby氏は「これが『世界最初のIC』ということになって40年以上も語り草になるんだったら、もっと見た目を良くしておいたのに」としばし、ばぼやいていたという。

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  • by chocopa (14067) on 2008年09月14日 14時38分 (#1420670)
    電子回路等を扱った雑誌「デザインウェーブ」の特許に関する連載記事だったと思うのですが、
    キルビーより先に、ICの特許を取ったのはいいのですが、そのICの目的用途に絞って登録してしまって
    汎用的なキルビーの特許が実質的なICの特許になったとありました。
    • by Anonymous Coward on 2008年09月14日 15時06分 (#1420680)
      日本初のIC試作品 [aist.go.jp]は半導体部品のみの複合化に見えますね。
      抵抗やキャパシタも込みだったら、対抗特許にできたかもしれませんね。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        どんな部品(半導体? 抵抗? キャパシタ?)が含まれて
        いるかということよりも、仮にモノとしては同じであった
        としても、それを「複雑な素子」とみなすのではなく、
        「回路」とみなすことができる、という発想こそが、
        偉大な発明家に必要なものだと思います。
    • by Anonymous Coward on 2008年09月14日 17時39分 (#1420725)
      集積回路の起源についてはいろいろな意見があるようですが......
      現代のLSIにつながる技術として最重要なのはプレーナ特許の方ですね
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  • ぼやき (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年09月14日 14時40分 (#1420672)
    >これが『世界最初のIC』ということになって40年以上も語り草になるんだったら、もっと見た目を良くしておいたのに」としばし、ばぼやいていたという。

    DBの名前をズーット使うことも考えずTESTという名前にしたまま放置してすでに社内で最も重要なものとなってしまい変えるに変えられなくなった私は今でも後悔しています。

    最初は単なる技術レビューのつもりだったんです。うまくいけばそのうち作り直そうと思っていたんです。それなのにそのDBを使って後輩たちがいっっぱいアプリケーションを拡張していったんです。_| ̄|O

    ほかにもそんなところいっぱいあるよね。
    • Re:ぼやき (スコア:3, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2008年09月15日 13時32分 (#1420905)
      > DBの名前をズーット使うことも考えずTESTという名前にしたまま放置

      個人での評価用のつもりだったので、萌えな名前を次々とつけてしまったら、
      変えるに変えられないくらい重要なトコに使われたオイラが通りかかりますよ

      親コメント
    • Re:ぼやき (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2008年09月14日 14時48分 (#1420676)
      test/read.cgi
      なんて使ってる掲示板とか(笑)
      親コメント
    • Re:ぼやき (スコア:2, おもしろおかしい)

      by herewe (21291) on 2008年09月15日 19時25分 (#1420961) 日記
      ばぼやき とタレコミしてしまい、直すに直せなくなったpinbou氏のことでしょうか。

      # なんか美味そうだな~。バボ焼き。
      親コメント
    • by ken2 (27347) on 2008年09月14日 15時50分 (#1420693)
      とある規格策定の一部を手伝ったことがあるんですが、用語の命名規則がきちんと決まってなかったせいで、微妙に他から浮いた名前をつけてしまったことがあります。
      どうせ、つかわれっこないマイナー規格なので良いんですけどね。

      有名どころでは…
      Ken Thompsonも、Unixを作りなおせるならシステムコールのcreatをcreateにしたいとか。

      HTTPの、"referrer"のはずが"referer"になってるとか。

      個人的に思うのは、JPEGの規格にもRRRRだとかSSSSだとか、4ビットの数値とは言えもう少しましな名前にできなかったのか、とツッコミをいれたくなるのがありますね。他の部分にはこういう名前のつけ方してるところはないので。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      乱れてるにせよ使ってもらえてるだけ、まだいいじゃないか。
      俺なんてここ10年にした仕事、みーんなデスマった挙句つぶれちゃったから、
      そういうふうに残っているものが何もないよorz

      こんなんでも会社でスキルシートには「xxをyy年やりました」とは書けるみたいだね。
      「やりました」には違い無いけど「成功させました」はまるっきりFALSEだと知られたら、
      仕事(対社外)は1つも無くなっちまうんじゃないかとちょっと戦々恐々としてる昨今。

      さすがに一介の実装者の一人でしかない俺が原因である可能性はかなり低いはずなんだが、
      弊社がデスマりぎみの仕事ばっかりしか取って来れないというのは事実のようだ…ぶるぶる。
  • 特許紛争ではキルビーが発明者ってことになってるけど.

    個人的には,配線も半導体上に形成するプレーナー技術のほうが「最初のIC」と呼ぶにふさわしいと思う.

    • 確かにその通りだね。実際、ボブ・ノイスの出した特許のほうが先に受理されたし。
      キルビーの作品は一番大事な「相互接続の方法」がちゃんと考えられていなかったから、
      あんな見た目の悪い空中配線になったけど、実はそれこそが当時最も必要とされていた技術だった。
      それぞれの特許の中身がどういうモノだったかはこちらを見てもらえればすぐ分かると思う。 [yamanashi.ac.jp]
      左がキルビーの特許、右がノイスの特許。どっちが洗練されていて今のICに近いのかは明らか。
      # ただし、ノイスの出願はキルビーより半年遅れていた。

      本当にあの当時問題になっていたのは「半導体上にたくさん部品を作るにはどうしたらいいか」
      ではなく「どうやったら部品の間をつなぐ多量の配線をコンパクトに収めることができるか」
      ということだったんだ。それは「数の問題」とも言われていたけど、つまりこういうこと。
      • 真空管と違ってトランジスタはものすごく小さくできる。
      • そうなると、電子管のサイズや発熱から来る制限をとっぱらって、もっとたくさん集積できる。
      • でも大量の部品をつなぐ信頼性のある配線方法が無い。
      • 以前よりもっと凄いモノが作れるようになったはずなのに、作りたくても作れない!!
      こいつをザックリ解決してくれたのが、
      半導体素子をバラバラに切り離す前にさっさと配線して製品にしてしまうノイスの特許だった。

      # ノイス自身は「ICは、僕がめんどくさがりだったから発明できたんだ」と後に語っている。
      # なんでわざわざウェハ上でたくさんトランジスタを作って、バラバラに切り離してトランジスタにパッケージして
      # またハンダ付けしてつなぎ合わせる必要があるんだろう?、無駄なことをしてるんじゃないか?と考えたのだとか。

      実際、ノイスがいたフェアチャイルドとキルビーのいたテキサス・インスツルメンツは
      特許紛争の決着がつくまで共同でこの特許を管理し、他の半導体メーカーにライセンスしてたわけで、
      つまるところある程度、双方の間でICの発明について相互に貢献があることを認め合っていたと言えるね。
      現在でも2つを合わせてICの基本特許とする見方がされているし。 [sanosemi.com]
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  • 1.3MHz発振器 (スコア:3, 興味深い)

    by rockwall (33028) on 2008年09月14日 23時06分 (#1420800) 日記
    チップがなんだったのか知りたかったので調べたんだが、
    どうも1.3MHz発振器らしいね。
    http://www.eng.auburn.edu/~vagrawal/TALKS/RFIC_July08/Lecture%205%20In... [auburn.edu]
    P.15参照 pdf

    # 一緒に回路図が載っててわかりやすいです。
  • これは確か不格好 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by live-gon (30327) on 2008年09月14日 14時19分 (#1420658) ホームページ 日記

    なんていうかキモい。深海の生物をターミナルドグマに貼り付けたようにしか見えん。

    --
    LIVE-GON(リベゴン)
    • by Anonymous Coward on 2008年09月14日 14時31分 (#1420665)
      TI筑波テクノロジーセンターの1Fにあった(今もあるかな?)レプリカは
      見ましたけど、そんなにキモくなかったですよ?
      これが世界初(と公式にはされている)のIC(のレプリカ)か
      とそれなりに感動した覚えが。筑波のTIに潜入すると見られるので興味がある
      方は是非。

      ちなみに、市ヶ谷HPの1Fには「HPが創業した伝説のガレージ」の木片、
      という、どっから見てもゴミな木の切っぱしが飾ってある(証明付き)。
      飾れるものがある会社は良いなあ…。
      親コメント
    • Re:これは確か不格好 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by phenix (31258) on 2008年09月14日 16時33分 (#1420704)
      しかし、パッケージングされちゃって、抵抗アレイと変わらないじゃんみたいなのでも興ざめかと。
      親コメント
    • Re:これは確か不格好 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2008年09月15日 12時08分 (#1420888)
      世界で初めてで、整然としていたら逆におかしいです。
      そんなにきれいに作る暇があったら、あと10年早く発明しろ、と思います。

      # 10年は言い過ぎですが、むしろ手作り感があって、
      # ほんとうに世界で初めてという感じがして、好感が持てます。
      # そんな感想は少数派なのでしょうか。
      親コメント
      • by live-gon (30327) on 2008年09月15日 13時16分 (#1420901) ホームページ 日記

        世界で初めてで、整然としていたら逆におかしいです。 そんなにきれいに作る暇があったら、あと10年早く発明しろ、と思います。

        試作品を試行錯誤してやっと動いたという物の場合、機能と共に外見もブラッシュアップされていくので完成したときに外見もそこそこになっている場合もあるようです。電球とか。一方で、とりあえず作ってみて「さー動くかな?」→「あ、動いた」という場合、外見はまだ手つかずなのでアレなことになるのでしょう。このIC第一号がどのくらいの試作を経て動作するようになったのか分かりませんが、たぶん、試作を作るのに慣れるより先に動作するようになったんじゃないかと思います。完全な憶測ですけど。

        # 10年は言い過ぎですが、むしろ手作り感があって、
        # ほんとうに世界で初めてという感じがして、好感が持てます。
        # そんな感想は少数派なのでしょうか。

        ほかの人はどうか知りませんが、それは別に対立しない両立する概念だと思いますよ。おそらく、この Jack Kilby 氏も自分で作った最初のICを嫌ったり憎んでいたわけじゃないでしょう。「これでもう少し見た目がよければねえ」みたいな。好感が持てるのも本当。見た目が不格好なのも本当。

        # 擬人化なのかこれは。

        Jack Kilby のコメントに「そんなことないですよ。素敵なIDじゃないですか」と言うと白々しくなりそうだったので、私は「おお、確かに不格好だな」って書きましたが、実際には、世界最初のICについて、好きも嫌いもないでしょう。一つの歴史ですから。

        # やっぱり擬人化っぽいな。

        --
        LIVE-GON(リベゴン)
        親コメント
      • by yasudas (5610) on 2008年09月15日 20時16分 (#1420972) 日記
        >世界で初めてで、整然としていたら逆におかしいです。
        >そんなにきれいに作る暇があったら、あと10年早く発明しろ、と思います。

        おやじ、半導体とかやっていた..に聞いた話なんだが、当時も結構競争があって、
        いわゆる「ソリッドステート」の開発競争もあったわけだ。
        「明らかにトランジスタをプラスチックに埋めて固めただけだろ?」ってなものも、
        学会とか雑誌に載っていたわけですから、あんまり見てくれは気にしていなかったみたいですね。
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      > なんていうかキモい

      まったくキモ過ぎですね。 まるでエイリアンのヨダレ。 これがせめてキモさを感じさせないなら、
      ICが普及するのに30年も40年もかからなかったんじゃないかと思えるくらいキモいな。
      • by albireo (7374) on 2008年09月15日 4時31分 (#1420838) 日記
        >ICが普及するのに30年も40年もかからなかったんじゃないか

        当時は子供でしたが、20年後の1970年代末には電卓をばらせば普通にICが乗っていたし、LSIという単語もぼちぼち耳にしていましたよ。
        今のように「基板上のほとんどが半導体」ではなく、既存の部品と共存していたわけですが。
        --
        うじゃうじゃ
        親コメント
  • 真空管104さい (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2008年09月15日 15時11分 (#1420919)
    真空管は1904年のフレミングの発明なので104歳
    ICが50歳、、半世紀もギャップがあるとは。
    • by Anonymous Coward
      「真空管→トランジスタ」のダイナミックな変化とくらべると、「トランジスタ→IC」って順当過ぎてつまらんですな。
  • by patagon (1453) on 2008年09月14日 14時27分 (#1420661) 日記
    SONYのラジオの型番、回路?がトランジスタによるときは「TR」、ICの今は「ICF」となってます。
    全然役に立たない情報だ。
    http://www.sony.jp/products/rtc/radio/index.html [www.sony.jp]

    ICF-C1IP iPodドック クロックラジオを日本でも出してほしい。
    http://japanese.engadget.com/2007/07/20/sony-ipod-accessory/ [engadget.com]
    • by Anonymous Coward
      >ICの今は「ICF」となってます
      今はって、30年以上前のスカイセンサーシリーズですらICF-型番なんですが。
  • IC誕生から50周年 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年09月14日 14時37分 (#1420669)
    I see...
  • by help (36022) on 2008年09月14日 16時38分 (#1420706) 日記
    LSI とか VLSI とかなんか規模によって名前が変わるとかいうのを習った覚えがあるんですが…
    しかもソレがテストにでたり。

    当時から、「こんなの進化してそのうち一億トランジスタとか一兆トランジスタとかなるよなー」とか思っていたので、間違って、先生がガタガタ言っていたのも気になりませんでした。
    今は普通に全部 LSI ですよね?それとも、規模によって名前が違ったりします?>リアル中学生の皆様

    今の CPU ってトランジスタの数ってドレくらいなんですか?
    • Re:技術の授業で (スコア:5, 参考になる)

      by L.Entis (21733) on 2008年09月14日 17時09分 (#1420715) ホームページ 日記
      技術の授業でどうかは知りませんが、Wikipedia [wikipedia.org] では、規模(集積度)別分類として

      SSI  Small Scale Integration    小規模集積回路     2~100
      MSI  Medium Scale Integration    中規模集積回路     100~1000
      LSI  Large Scale Integration    大規模集積回路     1000~100k
      VLSI  Very Large Scale Integration  超大規模集積回路    100k~10M
      ULSI  Ultra Large Scale Integration 超々大規模集積回路   10Mを超える
      GSI  Giga Scale Integration     ギガ・スケール集積回路 1Gを超える
      と書かれていますね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2008年09月14日 17時40分 (#1420726)
        Wikipediaでは素子数って書いてますけど、これはTrなんですかね、それともnand2換算なんでしょうか。
        ゲートって言われると後者で使う事が多いと思うんですが、
        最小が2って事はTrなのかな…

        とWikipediaの方に突っ込み入れたいんだけどめんどいから放置
        親コメント
        • Re:技術の授業で (スコア:2, すばらしい洞察)

          by saitoh (10803) on 2008年09月15日 13時29分 (#1420904)
          素子数が1だとそれは「集積」回路ではないので、最低素子数を2にしてあるだけでは?
          親コメント
        • Re:技術の授業で (スコア:1, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2008年09月14日 18時12分 (#1420730)
          今となっては大して有効な区別でもないし,区別する必要も無いのでいちいち気にする必要無いでしょう.
          Trの数でカウントするとしてもバイポーラとMOSでは代わってくるし,同じバイポーラでも回路構成,MOSでは
          NMOS/PMOSかCMOSで結果が変わってきますから.
          大規模な石はチップサイズと設計ルール(微細加工のレベル)で比べるしかありません.
          親コメント
          • by Anonymous Coward
            単位はなんなのか、聞こうと思ったら、もう書いてあった。
              だけど、なんだかさっぱり分からないのでAC
      • 一番最初に、集積回路(しゅうせきかいろ、Integrated Circuit、IC)
        つまり、集積回路="Integrated Circuit"と書いておきながら、
        分類名の表上では、集積回路="Integration"になってる。

        いろいろな人が手を入れるから仕方が無いのかもしれないですが、
        せめて同じページ内では統一して欲しいと思う。
    • Re:技術の授業で (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2008年09月14日 17時31分 (#1420719)
      IntelのCPUで言うと、1億越えはPrescottからのようです。もっとも大半はキャッシュメモリでしょうが。
      最近のCore2Quadだと6MBx2もL2キャッシュを持っているので、これだけでもざっと6億。
      親コメント
  • by elderwand (34630) on 2008年09月14日 19時25分 (#1420754) 日記
    最初のICってシリコンでなくてゲルマニウムだったんですね。

    その頃の少年はゲルマニウムラジオなんていう、今で言えば半導体はダイオード1個というラジオの工作に夢中になっていたのでありました。
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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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