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直接フィンをまわす革新的なチップ空冷テクノロジ 64

ストーリー by reo
逆転ホームラン 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

Ando's Processor Information の記事において、革新的空冷テクノロジとして Sandia Cooler なるものが紹介されている (米 Sandia 国立研究所のニュースリリース)。

これはファンを回して空気をフィンに当てるものではなく、直接フィンを回すというもののようだ。チップのパッケージに接触するベースプレートは固定であり、その上に対抗して回転するフィンが乗った円盤があり、この円盤とベースプレートの間は 30 μm 程度のエアギャップになっているらしい。円盤の回転でミクロな空気の対流が起こり,これにより非常に小さな熱抵抗を実現しているという。

通常のヒートシンクで 0.2 ℃/W を実現しようとするとファンのモーターの電力が 100 W 必要であるが、このテクノロジを使うと消費電力は 1/10 以下になるとのことで、消費電力的にも革新的と言えるかもしれない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • こんな感じですか? (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Aluminum-Carbide (41494) on 2011年07月18日 16時29分 (#1988449) 日記
    --
    水を飲むと屁(CH4)をこきます
  • 30μm (スコア:2, 興味深い)

    by Dobon (7495) on 2011年07月18日 13時22分 (#1988359) 日記
    ちょっとしたゴミが挟まった瞬間、回転停止→CPU焼損/停止となりそうな……
    --
    notice : I ignore an anonymous contribution.
  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 14時39分 (#1988406)
    このタイプのエアベアリングは、マイクロガスタービンなどに使われているそうだが、あちらは小型・超高速回転
    パソコンの空冷ファン・レベルのものにも簡単に適用出来るのかな?
  • by SteppingWind (2654) on 2011年07月18日 15時01分 (#1988419)

    この技術の要点は次の2つですよね.

    • チップ-ヒートシンク間の微細なエアギャップ内で, 鉛直方向の流れを作り出すことで, チップ-ヒートシンク間の熱伝達率を向上させることができる. すなわち高性能のグリスと同様に使える
    • グリスと比べて粘性が著しく低いから, ヒートシンクを回転させてファンの役割を兼用させることもできる

    ここまでは, まあいいんですけど, 放熱システムとしては最終的に外部に熱を放出するまでが仕事なので, ヒートシンク(放熱フィン)全体にできるだけ小さな温度勾配で熱を移動させることが肝要なわけで. それを実現するためにヒートパイプを使ったり, 水冷で強制的に熱移送させたりしてるわけですね. ところが, 今回の技術ではそういった後処理のことを全く考慮せず, いきなり1/10とかの数字を出してくるので, 胡散臭く見えてしまいます.

    おそらくエアギャップ内に鉛直方向の流れを作るために回転する円盤というのが最初にあり, このグルグル回っちゃっているのをどうにかしないといけないので放熱フィンを付けてみました, ってのが真相だと思います.

    • by uni (661) on 2011年07月18日 18時41分 (#1988513)

      ヒートシンク(放熱フィン)全体にできるだけ小さな温度勾配で熱を移動させることが肝要なわけで. それを実現するためにヒートパイプを使ったり, 水冷で強制的に熱移送させたりしてるわけですね. ところが, 今回の技術ではそういった後処理のことを全く考慮せず, いきなり1/10とかの数字を出してくるので, 胡散臭く見えてしまいます.

      technical report の12ページ目によると,フィンが小さくて済むために熱の移動距離が短く,ヒートパイプなどは必要ないそうです.

      そして,その効率の高さは,(ファンを別体とせず)フィンを回転させる所から来ているようです.
      薄い空気の層で熱伝導をするという発想は1つの breakthrough ではあるものの,それだけの技術ではないようですね.

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 18時39分 (#1988509)

      whitepaperを読む限りでは、要点は

      ・既存の方式(フィンに風を吹き付ける)では、フィン表面の動かない空気の層が熱抵抗として働く
       →フィン自体を回せばよい
      ・上記を実現するために

      チップ-ヒートシンク間の微細なエアギャップ内で, 鉛直方向の流れを作り出すことで, チップ-ヒートシンク間の熱伝達率を向上させることができる. すなわち高性能のグリスと同様に使える

       を利用出来る。

      といった内容で、どちらかと言えばフィン→空気の間の熱の移動が主眼のようです。

       

      今回の技術ではそういった後処理のことを全く考慮せず

      おそらくエアギャップ内に鉛直方向の流れを作るために回転する円盤というのが最初にあり, このグルグル回っちゃっているのをどうにかしないといけないので放熱フィンを付けてみました, ってのが真相だと思います.

      元記事くらい読みましょうよ。

      親コメント
  • by MeeD (18266) on 2011年07月18日 15時49分 (#1988431)

    現在の主流である縦置きにおいて、このシステムは横向きにせざるをえませんが 30 μm という精密なエアギャップは横から重力を受けても大丈夫なんでしょうかね

    • by uni (661) on 2011年07月18日 18時18分 (#1988500)
      technical report の11ページ目を見ると下にように書いてあるので,取り付け方向の制限は無いようです.

      air-bearing cooler can be mounted in an arbitrary orientation (e.g., up-side-down, sideways,etc.)

      また,同じ段落によると,HDDと違い,もし振動で円盤が接触してしまっても,円盤表面にダメージはないそうです. (よほど強い衝撃を与えた場合は分かりませんが,先に他の部分が壊れるんじゃないでしょうか.) technical report なのに(?)初心者にも読みやすく書かれていますし,小型ファンの効率の悪さに対する考察などもあって,かなり面白いです.

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      HDDも縦置き一応大丈夫ですよね。

      でもきわめて清浄な空気が(大量に)必要な気がします。
      結局フィルターをつけることによる損失であまり意味ないのでは?
  • by kineko (38165) on 2011年07月19日 0時27分 (#1988661) 日記

    これって、VHSテープ等の回転ヘッドと同じ感じなんですかね。

    あれも鉄の円盤がウン時間も回ってるし

    #溝を掘れば冷えたりして

  • by NOBAX (21937) on 2011年07月19日 10時46分 (#1988761)
    熱交換器でフィンをつける効果は伝熱面積の増大。
    交換熱量=伝熱面積x温度差x伝熱係数
    なので、フィンをつけると、伝熱面積がフィン係数分増加する。
    そのフィンを非接触にしてしまったら、フィンの効果がなくなるんじゃないかというのが一番の疑問。
    空気層が極めて薄いということが売りみたいだけど、普通は熱伝導>>熱伝達なんで、損でしょう。
    回転するフィンがファンの役割をしているだけじゃないかな。

    ゴミが詰まらないというのも、フィンに送る空気をフィルタを介して前処理として清浄にするか、
    逆洗してゴミ取るというのが一般的なアプローチなんで、速く回せばゴミがつかないという理屈も
    よくわからない。
  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 13時05分 (#1988347)

    これはファンを回して空気をフィンに当てるものではなく、直接フィンを回すというもののようだ。

    何を表現してるかさっぱり解らん

    • おそらくここでいう「フィン」というのは放熱板のことだと思われ。
      写真を見ればわかりますが渦巻き状のヒートシンクそのものが回ってるようです。

      親コメント
      • by d5 (42418) on 2011年07月18日 13時50分 (#1988376)

        >渦巻き状のヒートシンクそのものが回ってるようです。

        結構、高速にフィンを回す必要がありそうで、フィンの製造精度を求められそう。
        ベースとフィンの間の狭さから、ゴミが挟まったら危なそうだけどね。
        それなり頑丈に作っておけば問題ないとか、フィン向けのファンとその軸が
        不要になるので部品点数削減による利得の方があるという計算なのでしょうね。

        親コメント
      • 昔・・・・ (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2011年07月18日 14時57分 (#1988417)
        フィン・ファンネルを放熱板か何かと思って勘違いをした強化人間がいたっけな。
        親コメント
      • そういやリスティのリアーフィン(トライ・ウィングス・オリジナル)は
        余分なエネルギーの放出もしていたっけ。

        知佳のリアーフィン(エンジェルブレス)は逆に光をエネルギーとして取り込んでるけど。

        --
        らじゃったのだ
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        普通のファンってのはフィンがなければ存在価値がないしな
        フィンを直接回すって軸無しでフィンだけをなんかして回転させるのか?とか
        かなり意味不明な文章になっている

        • Re:別ACですが (スコア:2, 参考になる)

          by d5 (42418) on 2011年07月18日 14時50分 (#1988414)

          >フィンを直接回すって軸無しでフィンだけをなんかして回転させるのか?

          図から [sandia.gov]すると、どうも中心にブラシレスモータ置いて、そこで回している。
          軸の位置にはモータがあるので、モータのまわりが回っている=モータが
          ぶっとい軸の役割している様にみえる。

          >かなり意味不明な文章になっている

          実際、フィンを回す軸という独立した部材はない構造みたいなんだな。
          軸がなければ回らないというわけでもないという盲点かもしれないな。

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    • by Anonymous Coward on 2011年07月19日 14時24分 (#1988884)
      そうか。
      「フィン」は通じないのか…
      まあ、日本語でないのは確かだけど。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      普通のCPUクーラーだって
      ファンについているフィンを回してフィンに空気を当てることで風を起こし
      その風の空気をヒートシンクのフィンに当ててるよなぁ
      どこのフィンなのか書かなきゃ意味不明だっての

    • by Anonymous Coward

      >ファンを回して空気をフィンに
      フゥンなるほど

  • あんなの高速回転させたら万一の時色々危なそうなんですが
    ケージで囲むにせよ空気は逃がさないといけないわけで
    壊れた時周りにあたえるダメージが心配です

    #指挟んだりとか一部欠損した時とかも
    • by Anonymous Coward

      しかしジェット機にはなにも恐怖を感じずに乗れるのか、、、

    • by Anonymous Coward
      > あんなの高速回転させたら万一の時色々危なそうなんですが

          アルミ製で数千回転(具体的に記載してあるものだと5000rpm)とか
      普通に書いてあるんですよね。(普通のPC用高速ファンでも3600rpm
      くらいなのに・・)

      衝撃を加えるとF1みたいに火花を吹くカッチョイーPCになりそうな(笑)

      エアバリアの効果が得られるような、面全体で数十μmのオーダーの
      精度を要求するディスクの製造コストも凄そうですが。
      (ハードディスクのプレートは、元々平滑なガラスをさらに研磨して
        作っているはずですし。)
  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 13時22分 (#1988360)

    こんな単純かつ原始的なことで、まだ新しい発明があるなんて、すごいですね。

    いや、最高にほめてるつもりです。

    • Re:すごいな (スコア:3, 参考になる)

      by SanPierre (37035) on 2011年07月18日 15時09分 (#1988422) 日記

      「エアギャップがあったらそこが熱抵抗になってうまく冷えないに決まってるだろう。ヒートシンクにグリス塗り忘れて失敗したことはないか?」
      と普通の人は思いますよね。
      「そのエアギャップを数十μm程度に厳密に抑えて、なおかつギャップを挟む面がせん断方向に運動していたらどうだろう?」
      というところまではなかなか考えないでしょう。

      結果から言えば、十分狭いエアギャップの熱抵抗は「放熱フィン→外気」の熱抵抗の数分の一くらいなので大きな問題ではない、また面の運動により熱伝導は少し良くなる(試作装置では2倍)みたいです。
      http://prod.sandia.gov/techlib/access-control.cgi/2010/100258.pdf [sandia.gov] この報告書で実験結果含め詳しく説明されていますね。

      親コメント
    • by Pen2 (18210) on 2011年07月19日 10時57分 (#1988765)
      まっとうな 工学的発想ですね、今まで 各所で出てると思う。
      ただ 応用場面にめぐまれてなかったとか
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 14時54分 (#1988415)

    通常:風呂上りに全裸で扇風機の前に立つ。

    応用1:風呂上りに全裸でキン○マをぶんぶん振り回す。

    応用2:風呂上りに全裸でキン○マをぶんぶん振り回しながら外を走り回る。

    応用3:風呂上りに全裸でキン○マをぶんぶん振り回しながら外を走り回り人に遭遇しそうになる。(冷汗)

  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 15時03分 (#1988420)

    例えば空冷最強のCPUクーラーと名高い峰2を最強たらしめているのは、ファンサンドウィッチ構造もさることながら
    例えファンが死んでもそのままファンレス運用できそうなほど巨大な、実に重量1kg超というヒートシンクなわけですよ

    もしこれが最近のAMD製CPUに付属してくるような
    「どうせおまえら3rd製のCPUクーラーに交換すんでしょ? ならこんなもんで良いよな?」
    というようなCPUクーラーだったりすると、ファンが死んだ瞬間にCPUもお亡くなりになるわけです

    それをヒートシンク自体を稼動させるとかもうね
    そりゃあその方が効率が良いというのは容易に想像できますが、ヒートシンクが固定されてるのは壊れちゃ困る部分だからなんですよね
    もしファンが壊れてもファンだけを取り替えれば、すぐ元通りの性能になるようメンテナンス性を考えて固定されて作られているわけです

    いくら冷えるといったって、稼動しているフィンが止まった瞬間に一切合切総取り替えが必要なラジエターとかいらないでしょ?
    ラジエターどころかCPU、あるいはチップクーラーだってそんなものいらないです

    • by Anonymous Coward

      >いくら冷えるといったって、稼動しているフィンが止まった瞬間に一切合切総取り替えが必要なラジエターとかいらないでしょ?
      福島第一原発のことを皮肉っているように読めてしまったorz

    • by Anonymous Coward
      最近買ったAMDのCPUのリテールクーラーはヒートパイプ使ったそりゃ豪華なものでしたよ?
      #「どれにしますか」って言われて、ついうっかり「一番いい奴」って頼んじゃった。 反省している。 Linux機だけど電圧下げて使ってるからゆるして。
    • by Anonymous Coward

      >ファンが死んだ瞬間にCPUもお亡くなりになるわけです

      いったい何十年前のCPUだよw
      いまだにこんなデマを信じ続けているのか

  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 15時28分 (#1988428)

    25年ぐらい前にヘリウムガスをぐんぐん回した<あれは液冷じゃないからね

  • by Anonymous Coward on 2011年07月18日 17時19分 (#1988476)
    対抗? 対向??
    まだ誰も指摘していないみたいなので。
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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