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平城宮跡から九九の勉強をしていた木簡が発見 55

ストーリー by kazekiri
恥ずかしい過去が発掘される気分は 部門より

slashvista 曰く、

日本経済新聞によれば、平城宮の官庁街である東方官衙跡から、「1×9=9」を「一九如九」と表した九九の習書木簡が見つかったとのことらしい。古代中国の算術書「孫子算経」に、今回と同様の「如」の字を使う表記があり、九九が中国から伝わったことが示される最古の資料になるということだ。

当時の九九は、「九九 八十一」からスタートし、「八九 七十二、七九 六十三」と続くのだが、これまで発見された九九を記した木簡は冒頭部分しか書かれていなかったため、積が1ケタの場合に挿入されたとみられる「如」の存在がこれまでは分からなかったようだ。朝日新聞によれば、九九が登場する日本最古の書物は、学童の教科書「口遊」(10世紀)だが、「如」は書かれておらず、奈良時代は中国から伝わったまま練習していたのが、平安時代に『如』だけ落ちたのだろう」と推測されるようだ。

それにしても、MSN産経では、奈良文化財研究所史料研究室曰く「文字は下手くそで、当時の下級役人が暗算の勉強をした木簡片ではないか」と書かれているのだが、1000年以上の後世の人々に下手くそと言われる作者の方が気の毒になってくる。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2010年12月05日 13時37分 (#1868894)

    平城京 もともとは聘乗京といい、708年に元明天皇が役人の仕事場を視察した折、課税額を求める乗算を間違える役人が余りに多いことに絶望し、九九を覚えさせるために「乗を聘う都」として聘乗京に遷都することを決めたという。そのため、街はすべて正方形に区切られ、街の地図を九九の計算用紙としても使えるようにしていた。
    しかしながら80年程もたつと、今度は九九の書かれた木簡を見ながら仕事をする役人が増え、効率があがらないことから、暗算を覚えさせるための都市、すなわち聘暗京に遷都がなされることになる。

    民明書房・刊「日本の数学史」より

    というぐらいだから、まぁ当然じゃね?

  • 確かに気の毒だ (スコア:4, すばらしい洞察)

    by marute (13883) on 2010年12月05日 12時28分 (#1868867) 日記

    「文字は下手くそで、当時の下級役人が暗算の勉強をした木簡片ではないか」と書かれているのだが、1000年以上の後世の人々に下手くそと言われる作者の方が気の毒になってくる。

    後世に残す目的である公文書ならいざしらず、単なる計算用紙でここまで言わなくてもw

    • by soltiox (25610) on 2010年12月05日 14時11分 (#1868911) 日記

      ててっとでっち上げたコードが延々と継承されて、
      「だれや、こんなタコいコードを書く奴は?」「あいつや!」
      みたいな感じで、未来永劫コケにされつづけたりとか。

      // そういったコードは、大事なコードと違って、
      // 紛失も消失もせず、ちゃんと作者が分かる形で
      // 引き継がれていくという不思議

      親コメント
    • Re:確かに気の毒だ (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2010年12月05日 18時25分 (#1869016)
      九九の勉強するのに馬鹿丁寧な字で書く必要ないよな。
      然るべき時に綺麗に書ければいいのさ。


      # 字の汚い女の子見ると、かなり残念に思う・・・。
      親コメント
    • by greentea (17971) on 2010年12月05日 20時11分 (#1869071) 日記

      > 公文書
      公文式と空目した。
      # 暗算の勉強だから。。。

      --
      1を聞いて0を知れ!
      親コメント
    • 以前、宋の四大書家の一人、米ふつの「復官帖」という書を見ました。
      これ、別に米ふつが書の作品として残したわけじゃなくて、
      単に友人に宛てた手紙だったりします。
      その内容は、官職をクビになってしまった米ふつが
      「そろそろ復職出来たりしない?」とお願いしているというモノ。
      こんな内容の私信を、死後千年近くも経とうというのに
      公衆の面前にさらされてしまっているという事を考えると、
      字が上手すぎるのもいかがなものかと。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      同意。

      誰でも最初は下手くそなのだし。

    • by Anonymous Coward
      時代によって、文字に対する態度ってあるんよ。
      この時代だと結構みんないつも綺麗な字を書いてたんじゃなかったっけ。
      戦国時代あたりだと、重要な文書でもメチャクチャ汚い字で書いてる。
      • by Anonymous Coward on 2010年12月06日 14時53分 (#1869371)

         この時代の字の練習というと臨書(手本通りに書き写す)中心で、古跡名筆を文字通り真似て書くことがよしとされました。そのため、識字者の数が限られていたこともあるのでしょうが、公文書などは非常に読みやすいものが多いです。また、筆跡は人を表すとされ、字の良し悪しが出世に響くような時代でしたから、公文書は真剣に書いたのです。

         これが鎌倉時代に入ると教養の点でどうしても貴族に劣る武士などが書きものを残すようになりまして、文字も汚ければ文法(漢文)もいい加減な偽漢文などと呼ばれる文章が登場するようになります。

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      仕事に(文字通り)命をかけても、名前で笑われる妹子よりましだろ。

    • by Anonymous Coward
      こういうのを一般的には黒歴史の発掘と言います。
      #なんとなく合ってる気がするが、気のせいだろう
  • by shibuya (17159) on 2010年12月05日 11時34分 (#1868849) 日記
    10年くらい前に伝聞で知った話ですがある教官二人が楔形文字関係の議論をすると決まって所蔵品らしき史料に関して
    「あの書記見習いの字は下手だ」と3000年くらい前の話を何度も何度も繰り返すとこぼしている人がいました。
    1300年程度ならまだましだと割り切るしかないでしょう。これが地元以外でもあいつの字は下手と言われないだけまし。
  • by the.ACount (31144) on 2010年12月07日 10時31分 (#1869767)

    子供のうちに覚えさせるという発想はなかったのか?
    一体、いつからなのかな~

    --
    the.ACount
  • by Anonymous Coward on 2010年12月05日 13時19分 (#1868887)

    局長クラスの偉いさんが部下に
    「おまえねえ、九九ってのはこうやんだよ。ちょっと木簡貸してみ」
    と言ってサラサラッと書いてみせたものだったかもしれない

  • by Anonymous Coward on 2010年12月05日 14時16分 (#1868914)

    0の発見とか、相当数学が発達してた感じなので。
    九九が中国発祥みたいな新聞記事は気になる。

    • by Anonymous Coward on 2010年12月05日 14時52分 (#1868937)

      九九が中国発祥みたいな新聞記事は気になる。

      <丶`∀´> ・・・・・・・・・・・・   ニイチがニダ

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      実際の発祥は不明。
      ただ、九九に関する今まで見つかっている中でもっとも古い資料は中国春秋時代のもの、じゃなかったっけ。

    • by Anonymous Coward

      この場合は

      ニニン「ガ」シ

      の「ガ」の由来の話じゃないの?

      • by Anonymous Coward

        「…木簡が発見」の「が」でしょ。
        #何度でも書く

      • by Anonymous Coward
        ニニンがシノブw
    • by Anonymous Coward
      >九九が中国発

      え? 中国から西に向かったのでは?
      #ニニンがサンゾウ、ニシがゴクウなのでAC
    • by Anonymous Coward

      日本に渡ってきたのは中国経由ということなのでは?

      西洋文明のことを「南蛮」と呼んでみたりとか。

      • by Anonymous Coward

        たまたま中国文化勉強してた人が如を使って走り書きしただけかも

  • by Anonymous Coward on 2010年12月05日 17時40分 (#1868993)
    電卓を使った。

    #最近は学校じゃ暗記させないらしいですね。信じられん。
    • by Anonymous Coward

      いやいや、ちゃんと九九は暗記させてるよ。
      私立だと方針で、、とかあるかもしらんけど。

    • by Anonymous Coward

      1000年後の日本があるかどうかはさておき、1000年も経ったら識字した瞬間に計算できるぐらいの進化をしていても良いかもしれない。

      • by Anonymous Coward

        アジモフの短編で、コンピューターが発達して誰もが計算に機械を使うので、
        計算の仕方を忘れてしまっている社会と言うのがあったな。

        計算の仕方を再発見した人が簡単な手計算を披露して、結果が計算機の答えとあっていることに皆が驚くとか。

        かな漢字変換に慣れて漢字を書けなくなっている日本人は、結構これを地で行っている様に思う。

        • by Anonymous Coward

          人命と計算機のコストが逆転していて、計算を再発見してもその使い道が人間を誘導装置として使う有人ミサイル…

          #最近は異世界を舞台にしたフィクションでも、コンピューターや携帯電話のようなものが当然のようにあったりして微妙。

          • by Anonymous Coward

            いいんじゃない?

            ノンフィクションだったらちゃんとコンピュータや携帯電話のようなものは無いように書かないとならないけど。

        • by Anonymous Coward
          100年後なのは藤子・F・不二雄の「みきおとミキオ」ですね
      • by Anonymous Coward
        さらに進むと、問題が出る前に答えが計算できるようになります。

        #答えは42。
  • by Anonymous Coward on 2010年12月06日 12時53分 (#1869319)
    積が1ケタの場合に挿入されたとみられる「如」
    読み方は「にょ」?
    • by Anonymous Coward

      >積が1ケタの場合に挿入されたとみられる「如」の存在がこれまでは分からなかったようだ。
      訓読すれば、ごとし、ごとくあたりじゃない?

      ところで、漢数字で十ってのは一桁だと思うんだが如何か?

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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