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カリフォルニア州知事候補ジョージー・ラッセル@本家 160

ストーリー by Oliver
審判の日 部門より

haresu 曰く、 "いよいよ7日(日本時間で8日)に投開票を迎えるカリフォルニア州知事選。 この土壇場にきて俄然シュワちゃん有利との調査結果が出たり、と思ったらそのシュワちゃんにセクハラ疑惑やヒトラー礼賛発言なんていう問題も飛び出したりと目が離せない状況だが、この選挙に一人のGeekが立候補していることをご存知だろうか?
その名はジョージー・ラッセル。 本家での紹介によると「UCバークレーでコンピュータサイエンスを専攻して卒業、ThinkGeekの服を着て、blogも持っていて、スラッシュドットの愛読者で、おまけにLinuxの使い方も知ってる」彼女は、マリファナの合法化やゲイ・カップルの結婚制度、そしてオープンソースソフトウェアの利用拡大といった公約を掲げて、他の数多の泡沫候補とは一味違った選挙運動を展開している。 そんな彼女に本家がインタビューを試みるのも当然の成り行きなわけだ。こらこら、写真を見てハァハァしてないで、まずは読んでみなさい。
なお、今回も多くの方々にご協力をいただいた。 別に記して感謝申し上げる。"

即日開票の結果、本命のシュワルツネッガーが大勝したが、選挙管理委員会の結果ページによると彼女は80%開票時点で1,564票を獲得し、130人を越える候補者中31位になった。

1) このリコールは公正だと思いますか? - mjmaloneによる

今回のカリフォルニアのリコール選挙は公正だと思いますか? 多くのカリフォルニア州民がグレイ・デービス知事の仕事ぶりに不満をもっているのはわかります。でも彼はその州民に選ばれたんです。彼が気に入らないなら、任期が終った時に投票で追い出せばいいことです。デービス知事が公職にとどまるためには過半数以上の票が必要なのに、後継候補が選ばれるには単に最大得票であればいいというのは不公正にうつります。おそらく、というかほぼ間違いなく、デービス知事は60%かそれ以下の得票数でリコールされるでしょう。つまりそれは40%かそれ以上の選挙民がデービス知事に投票したことを意味するんですが、彼はそれでも勝者にはなれずに、400人以上もの彼以外の候補者のうちの一人が、たぶん40%より遥かに少ない得票数で選ばれるんです。

こうした状況全体が、誠実で高潔な政治家の存在を前提とするリコール制度のひどい弊害に思えます。残念ながらカリフォルニアはユートピアではありません。この選挙で立候補することによって、あなたはこの状況を支持していることになりますが、この明らかな問題がある制度への支持について弁明してくださいますか?

ジョージー:

このリコールでわたしがいちばんむかつくくらい公正じゃないと感じた点は、政治におけるお金の影響力についてです。 ある裕福な共和党員が次の選挙の勝利をお金で買えるってことを、カリフォルニア州民はもっと脅威に感じていいんじゃないかしら。脅威に感じるだけじゃ足りないとしたら、しまいには大富豪たちが「大衆」のために統治しますと言ったら本気にされちゃうような選挙になっちゃいます。ただお金持ちっていうだけで候補者として認められる人よりも、献金に影響されすぎているせいで立法側が自分で判断することができなくなってる政治システムのほうが、たぶんたちが悪いですね。これは政府のあらゆるレベルについていえます。ホワイトハウスとエンロンがしかけたぺてんが典型的な例です。デービス知事とブスタマンテ副知事にも同じことがいえます。あの人たちは看守組合とインディアン・カジノの所有物なんです。たとえば高価な労災保険のような、あまり公表されない事柄に目をむけると、反応が薄いのは議会ではなくてロビー活動と献金のせいなんです。

デービス知事が職にとどまるために50%の票が必要なのは不公平に思えます。後継候補はたった15%ほどで選出されるでしょうから。でも「即時決選投票」でなら、より公正に後継知事選挙を行うことができます。残念ながら、即時決選投票の仕組みはあまり理解されてはいないし、信頼されてもいません。もしIRV(※即時決選投票)が行われれば、投票者はほとんどの人が望んでいる候補者が勝利することがわかると思いますよ。IRVは、2000年の選挙でラルフ・ネーダーが一介の妨害候補にならずに済んで、自分の得票数を最も多く獲得できたシステムです。(IRVについてもっと知りたい方はwww.fairvote.orgへどうぞ)

わたしが立候補したことについていえば、予算とか経済とか死刑といった、他の政治家たちが避けて通るような問題について率直に語る意志のある候補者が、カリフォルニア州民にはふさわしいと思って選挙運動をしています。変化を推し進めるには勇気を示して危険を犯すことができる人間が必要なんです。今回のリコールは、「誠実で高潔な」候補者がレースに参加できるユニークな機会を提供してくれました。そしてわたしは、わたしに力を貸して、そして政治のプロセスを本来の姿に戻すはじめの一歩を踏み出そうよ、って呼びかけているんです。

2) 選挙運動についての質問 - garciaによる

選挙運動をする上で、あなたが提示している二つの大きく論議を呼びそうな問題(マリファナの合法化とゲイ・カップルの結婚)が、邪魔になるとは思わないんですか?そこのところを教えてください。より多くの「若い」人々が選挙を闘って公務に就くにしたがって、これらの案件も受け入れられていくと信じていますが、一足飛びにそこまで進んでしまうのは、ちょっと早すぎだと思いませんか?

ジョージー:

この論議を呼びそうな問題こそが、この選挙運動を定義づけているんです。これらの問題が大きな論議を呼ぶのは、本流の政治家たちが疫病のように避けてきたからなんですよ。票にしがみついている政治家は、自分たちの信念を説く勇気がないので、楽な道を選んでいるんです。たくさんの政治家が同性の婚姻と死刑廃止に賛成していることがよくわかるエピソードがあります。ビル・クリントンは大統領をやめたあとで、マリファナが非合法であるべきではないと思っていた、って打ち明けているんです!任期終了から1年たってから、彼が勇気を示してくれたのはよかったですね。

これらがおかしな問題であるとは思いません。わたしは、なぜ死刑が悪い政策であるかという議論を展開してきました(死刑は高くつき、不公正に運用され、不完全です)。そして、なぜゲイ・カップルの結婚が民法上の契約より優れているかを説明してきました(結婚は貞節さをもたらして家族の価値を高め、婚姻届を提出しようとする人々に対する優遇税制の不公平さをなくすことができます)。マリファナの合法化についていえば、酒と煙草が政府の財源になっているのに、どうしてマリファナが犯罪にならなきゃいけないんです?知的で論理的な議論で説得されたなら、人々は考えを改めることができると信じています。問題は、これらの問題について知的な議論をおこなう時間をとろうという政治家がほとんどいないっていうことです。有権者を説得して心を変えさせたり心を決めてもらうためには、「論議を呼ぶ」問題についての教育が必要です。いつの日か、これら全ての案件が議会を通過することを固く信じています。今は政治家たちがわたしたちの時間とお金を浪費して、問題を処理しようとしていないんです。

3) コンテンツ 対 テクノロジー - styleeによる

カリフォルニア州はコンテンツ産業(RIAAとかMPAAとか)とテクノロジー産業(シリコンヴァレー)の総本山と目されています。これら二種類の産業は知的財産権をめぐって、お互いに不和な関係にあります。彼らはおそらくカリフォルニア州の巨大な経済の大きな部分を占めてもいるでしょう。両方のロビー団体の要求や欲求を両産業にとって有益な形で調整できると思いますか?もしできるならどうやって?法と政治に関する限り、これはアメリカ全体の問題だと思っていますが、カリフォルニア州が他の州が(少なくとも経済的もしくは政治的に)追随するための基準を示してくれるだろうと信ずる人は大勢います。それでわたしはこの件についてのあなたの考えに興味があるのです。

ジョージー:

これはアメリカ全体の問題です。でも、RIAAはMP3をダウンロードした若い子を攻撃的に追い詰めることで、創造性が足りないことを示していると思います。お金を稼ぐ方法が他にないとでもいうのかしら?それだけじゃなくて、コンサートの値段はふつう$40かそれ以上するんですよ!これについての統計は見つけられなかったけれど、デジタル音楽やビデオは関連技術の製品の売上にたしかに拍車をかけています。それに、デジタル音楽のブームの結果、テクノロジーがもっと良いものだということを子供から大人まで理解しています。

RIAAは、もっとずっと以前から、政府の支援を受けてこの状況に先手をうって、デジタル音楽を抱き込むべきだったんです。今からでもそうすべきです。手ごろな値段で簡単にアクセスできるデジタル音楽の選択肢を提供できれば、人々はそちらに流れると思います。でも今は、とくに18歳未満の子たちにとって、オンラインでものを買うのは面倒くさいことだし、プロプラエタリなダウンロードの「ルール」(焼けるデータかどうかとか、どれだけの間保管できるかとか)にまつわるややこしいことなんかにかまってはいられないんです。

テクノロジー企業とRIAAがこの問題で協働するように勧めるのと同時に、アーティストの権利という見地からこの問題をとらえるように勧めることが政府の役割だと確信しています。RIAAは、自分のお金のことばっかり気にして、ミュージシャンの権利(やお金)のことはどうでもいいみたい。ここでまた政治は同じ問題につきあたるんです - 特定の、または個人的な利権が議会を支配してるってことに。そして、今回の候補者名簿を見て、ダウンローダへの起訴をやめさせたいと考えている人は、アーニー候補への投票を考え直そうとするかもしれません。

4) 選挙に勝ちたいのですか? それとも旋風を巻き起こしたいのですか? - Dark Paladinによる

アーノルド(※・シュワルツェネッガー)のような重量級、そしてゲイリー・コールマン(※=アーノルド坊や)のような軽量級(駄洒落は狙ってないよ・・・あーわかったよ、実は狙ってたんだ)の有名人を相手にしているわけですが、あなたはこの選挙に本気で勝ちたいと思っていますか? それとも特定の問題やアイディアを衆目に晒すことで、ラルフ・ネーダー流の主張を行っているのですか?

ジョージー:

勝ちたいし、かつ旋風も巻き起こしたいですね。 明らかにオッズは不利(ラスベガスでは100対1です - bodog.com/sports-bettingによると)だけど、決して手が届かないわけじゃないです。わたしたちはほんの一握りの支持者しか獲得していないけれど、既に強い支援を受けています。ハワード・ディーンはほんの2,3ヶ月前は穴馬でしかなかったのに、今では最有力候補です。わたしが選挙に勝つのは不可能だと考えるのは、お金が唯一の勝者であるといううんざりする見方に屈服するのと同じことだし、結局そういう見方の現実味を強めることになってしまいます。

5) テクノロジー - chrisgelevenによる

なぜあなたのblogやWebサイトでは - 私がわかる範囲でですが - あなたが重視したい技術の使い方に関して全く言及されていないのですか?コストを削減する、もしくは同じコストでより多くの便益を提供する技術の応用に関して、将来性のあるプランを説明できますか?

ジョージー:

ちょっと上のほうを見てみて。テクノロジーは政府の能率を向上させる鍵になるものです。技術を利用することに対して、政府は長い間取り組んできた(たとえば国務長官のWebサイトではいくつかの書類が電子的に提出できるようになっています)けれど、まだまだやるべきことはたくさんあります。問題解決に関しては、一般論よりも具体的なことを話したいと思っているので、少し時間をもらえますか。

わたしは現在、テクノロジー企業におけるビザの役割と、それがカリフォルニア州の労働市場に与える効果を調べています。そしてどうしたら(教育においてもビジネスにおいても)オープンソースソフトウェアをもっと広く利用するよう促せるかを研究しています。また、投票プロセスを補助するアプリケーションの開発をしてくれるボランティアを探しています(もし興味がおありなら、Webサイトの更新をチェックするか、電子メールを下さい)

6) 最も重要な質問 - Mothra the IIIによる

トランクス派? ブリーフ派?

ジョージー:

トランクス-ブリーフ派!じゃなくてマジメにお答えすると、トランクス派です。それも「ジョージーを知事に」トランクスね!

6A) 最も重要な質問(2) - markhbによる

vi派? emacs派?

ジョージー:

質問してくれてうれしい!!両方です。viはサクっと書くのに使うし、emacs(xemacsじゃなくて)はコーディングに使っています。
:q!:q!:q!

7) この選挙,現実のものと思えます?- Voltas による

「スターのパワー」もあるし、ゲイリー・コールマンみたいに明らかにメディアの注目を浴びたいがために立候補している人の多さから考えて、すべてが終わってから立候補者と知事の職務が真面目に受け取られると思います?

だれが勝つにしても、この選挙の騒ぎによって力が弱まってしまうと思いませんか?

ジョージー:

たしかにこの選挙はハリウッドの「リアリティTV」のディレクターが夢に見たもののように見えるけど、これは現実の選挙であって、歴史に残る選挙として記録されるでしょう。最も歴史的な、とまではいかないかもしれないけれど。10月7日を過ぎればバカ騒ぎも終わって、メディアもサクラメントのいつもの官僚政治には飽きるはずですよ。もし知事の力が弱まるとすれば、その人の統治能力がないから。ゲイリー・コールマンは知事になりたくないなんて言ったけど、そんな人は当選しないでしょう(しないでほしい)。でもコールマンのことで興味深いのは、彼が実際にバック・ロジャースで大統領役をやったことがあるってことです。現実と夢想の境界線があいまいになっている好例かもしれませんね。「20世紀からやってきた、11歳の天才児 ヒエロニムス・フォックスは、凶悪な Roderick Zale に身代金目的で誘拐された。この少年は惑星 Genesia の大統領で、ボディガードは要求された身代金を用意できないせいで死なせてしまうのではないかと恐れた。バック・ロジャースとウィルマとボディガードは、少年を救うためにそれぞれ独立行動をとることにした」。2006年にはメディアの興味もまた回復するかもしれません。そのときにはアーノルド坊やがまた知事選に挑戦して、ウィリス兄さんが副知事に立候補している、と。

8) SCOに金を払いましたか? - sharkeyによる

Linuxのライセンス料金は支払いましたか?

8A) SCOに金を払いましたか?(2) - El_Ge_Exによる

もし払っていないのなら、ユタ州に対する戦略的軍事行動を援護していただけますか?

ジョージー:

いくらSCOがカリフォルニア州の住民に攻撃をしかけてるからって、カリフォルニア州がユタ州に宣戦布告するとは思えないし、SCOの臆病者はほっときましょ。わたしの会社がSCOにお金を払おうとしているかどうか確証はないですけど、きっと払わないと思いますよ。SCOは、敗色濃厚で必死になって、利益を上げるために訴訟を利用してるんです(RIAAみたいに)。1ライセンスにつき700ドルって超高いし、SCOが不公平なだけじゃなく利益を上げるためにこんなことをしているっていうことの警告にもなっています。SCOのインサイダー取引を覗いてごらんなさい、バカみたいに売られまくりですよ。オープンソースコミュニティは、このSCOの一件について人々を啓蒙して、SCOの必死の戦術に嫌気がさしてお金を払っちゃわないようにする必要があると思います。

9)スタッフには誰がいるの? - zoneballによる

優れたリーダーは最高のアドバイザーと、それぞれの専門分野に精通したエキスパートを自分の周囲に置いておかなければいけません。誰を選挙運動に送り込み、誰を選挙後のブレーンにするおつもりですか?そして彼らの能力はどれほどのものですか?

ジョージー:

わたしの"スタッフ"は全員ボランティアです。選挙運動が未経験の人から地方、そして国政選挙の経験者まで様々な人がいます。プロのカメラマンもいますし、技術サイド - Webサイトやビデオ編集 - で働いてくれている人も何人かいます。

ブレーンに関して言えば、将来取り組む問題を直接経験している人々を任命しようと思っています。職業的背景や人口動静(民族、年齢、性別など)の見地から、彼らが多様性に富むように配慮したいです。

10) わかりますか? - niko9による

dselectのこと、わかりますか?私はこのプログラムが大の苦手です。でもあなたがもしdselectを使いこなせるのなら、知事にだってなれると思いますよ。

ジョージー:

dselectは使ったことないです。 次はもうちょっとマシなリトマス試験紙が見つかるといいですね!

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typodupeerror

長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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