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Sourcefire、“ClamAV”プロジェクトを買収 33

ストーリー by Acanthopanax
コンビネーション 部門より

kirara(397) 曰く

Japan.internet.comの記事マイコミジャーナルの記事によると、侵入検知システム(IDS)“Snort”の開発元として知られるSourcefireが、オープンソースのアンチウイルスツール開発プロジェクト“Clam AntiVirus (ClamAV)”を買収したそうだ。買収条件は不明だが、ClamAVのプロジェクト・商標・ドメインは全てSourcefireが取得し、主要メンバー5人もSourcefireが雇用するとのこと。

SourcefireのプレスリリースSourcefireのFAQ (PDF)ClamAVのFAQを斜め読みした限りでは、以下のようなことが読み取れた:

  1. ClamAVエンジンとCVD (ClamAV Virus Database)のGPLライセンスは維持される
  2. 主要メンバー5名によるソースコードの著作権は買収対象だが、その他有志によるソースコードの著作権は維持される
  3. ClamAVチームは活動を継続する
2. に関してはうまくやっていけるのだろうか?
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Henrich (121) on 2007年08月21日 23時33分 (#1208065)
    clamav のミラーサイトをやってる人の一人です(clamav のデータベースは各国でミラーされてます [clamav.net])。

    ミラー用メーリングリストのやりとりの中では、「成長中のコミュニティを支援するためにミラーしてるのであって、商売してる会社を自分のところのリソースを割いてまで支援しようとは思わない」など、ミラーを継続するかどうかの意見が出てきました。それに対して、「商用のプロダクトを買った所には別の独立したミラーを用意する計画もある(ただ乗りするつもりはないよ)」そうです。

    #Watchguard や Barracuda が大量にプロダクト売ってるのにこっちのリソース使うだけで何も協力してくれないよね、とかいう話もでてきてました。こんなところでも使ってたのか…。
  • by KAMUI (3084) on 2007年08月20日 21時27分 (#1207471) 日記
    >主要メンバー5名によるソースコードの著作権は買収対象だが

    GPL で公開されてるコードと混在してるなら「買収」したところで
    独占も公開禁止などの措置も出来ないような気がするんですが、明確に「分離」出来るような状態なの?
    • by kyousum (11338) on 2007年08月20日 23時37分 (#1207528) 日記
      GPL で公開されてるコードと混在してるなら

      主要メンバーのコードも有志のコードもすべてGPLでライセンスされているはずです。ですから、すでにGPLが適用されている分については「公開停止」も「独占」ももはや不可能です。著作権者は利用者の皆さんに再配布の許諾も改変の許諾も既に与えてしまっていまして、それを撤回することは著作権者でもできません。

      ただ、主要メンバーのコードだけなら、Sourcefireが他のライセンス「でも」ライセンスすることができるようになっています。ですから、「主要メンバーの従来のコード」+「主要メンバー等の新しいコード」を組み合わせた新版を他のライセンス「だけ」でライセンスする余地はありますね。

      ただ、この場合でも、「新しいコード」や「従来のコード」が有志メンバーのコードの2次著作物ということになると、GPL以外でのライセンスはできなくなりますが…その判断はやたら難しいので…

      --
      # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
      親コメント
    • GPLなのはこれまでリリースされたもの。
      要するに今後のバージョンがGPLになるのかどうかはビミョーってこと。

      みんな大好きなSSHもオリジナル版はある時から有料化した。
      なんであれフリーでなければ収録しない方針(たしか)のOpenBSDは困ってしまった。
      仕方ないので、それまでの公開されていたソースを元にフリー版をとして開発しているのがOpenSSHってわけ。
      http://www.openssh.com/ja/history.html [openssh.com]

      まあそうはいっても、ClamAVはこれまでGPLでリリースしてきたんだから
      そのソースを継続する限り(=スクラッチで書き直さない限り)は
      例えプログラマ本人であってもGPLにせざるを得ないよな。

      合法的に差別化するには#1207461のコメントにもあるとおり、データベースの更新頻度を差別化するくらいか。
      親コメント
    • 思いつきで書いただけです。すみませぬ。
      親コメント
    • GPL下のもので独占も公開禁止もできなくても苦情を送ったりいちゃもん付けたり出来るんじゃない?
      実際どういう形で管理しているのかは知らないんですが、
      主要メンバーのコードと有志メンバーのコードの分離の方が難しそう。
      親コメント
  • 二重否定 (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年08月20日 22時12分 (#1207490)
    > アンチウイルス対策ツール

    アンチウイルス(=ワクチン)に対策するツール?クラックツールかと思ったよ。
  • Sourcefireを (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年08月21日 9時33分 (#1207662)
    Sourceforgeと空目するような人は、もう/.Jでは絶滅ですよね...
  • by Anonymous Coward on 2007年08月20日 21時08分 (#1207461)
    サーバ側のフィルタリングにClamAVは欠かせなかったのですが
    どうなるのか不安です・・・・

    不安材料としては
    ・現バージョンはオープンソース継続するね
    ・新バージョンはデュアルライセンスで有料ライセンスあるよ
    ・新バージョンのパターンファイルは有料と無料で提供頻度が違うよ
    ・無料版のパターンが週1になるよ、ちなみに有料版は毎日だよ
    ・無料版のパターンが月1になるんだ、有料版は毎日だからね
    ・・・・

    # でも、乗り換え先が思いつかない・・・・
    # だから様子見するしかない・・・
    • RTFAQ! (スコア:5, 参考になる)

      by oddmake (1445) on 2007年08月21日 11時20分 (#1207729) 日記
      サブジェクトで終わってしまいそうになってので追記など。

      リンク先より。

      ClamAV will continue to deliver cutting edge technology and daily signature updates as we always have, but with the substantial financial and engineering resources of a much larger organization.

      「アップデートは毎日提供するよ」


      Sourcefire is absolutely committed to the continued distribution of
      ClamAV and the ClamAV malware database as an open source solution under the terms of the
      GPL.

      「ClamAVもClamAVのマルウェアデータベースもGPLによるオープンソースのままですよ」

      確かにSourcefireはsnortのルールについて、一定期間が経過しないと公開にならないというデュアルライセンスを行っていましたんで心配するのも無理はないかもしれませんが。
      今回の買収の動機としてSourcefireは統合脅威管理を提供できるようにしたいということがあるのですね。
      侵入検知製品はもう持っている。あとは「自社でもっている製品です。怪しげなボランティア組織の製品じゃないから使っても安心ですよ」と言えるアンチウイルス製品が欲しかったということでありますね。
      ビジネス顧客にはそこにこだわるところもありますからね。
      ClamAVはサポートや訓練で収益をあげたりするとFAQにはあります。これは推測ですが来年にはEnterprise Threat Managementソリューションの一部に組み込むとあるので関連製品を有償提供するのかも。管理コンソールとか何とかそういった細々としたものを。
      --
      /.configure;oddmake;oddmake install
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    • by Anonymous Coward on 2007年08月20日 21時58分 (#1207484)
      なんかすげえただ乗り感が漂ってきて不快なんですが。
      開発が安定するメリットを差し置いても
      金払うのそんなに嫌かね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年08月20日 22時34分 (#1207500)
        ClamAVも含めて、アンチウィルスソフトって技術的に開発が難しいっていうよりも、いかに最新のパターンファイルを提供することができるか、ってことだろう。そういう意味では、ClamAVのソースコードに金銭的な価値はほとんどなくて、ClamAVを取り巻くコミュニティのウィルスパターン報告システムが肝心要なんだったと思う。ClamAVのすごいところは、ボランティアがウィルスを提出して、パターンファイルが作られていたというサイクルそのものだよね。

        で、そこを切り崩すと、ClamAVの魅力が激減するのは当然の事で、実質的にオープンソースのアンチウィルスソフトは消えたことになる。まあ、また始まる可能性はあるけど、数年のブランクは覚悟しなければいけないんじゃなかろうか。
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          >オープンソースのアンチウィルスソフトは消えた

          いや、ソースは出てるじゃん。

          てか、親の親スレは何が痛いんだ?
          GPLに金がまとわりつくと痛いと思う人がいるのが痛いと思うけど。
          • by Anonymous Coward on 2007年08月20日 23時51分 (#1207537)
            いや、だから、俺が言ってるのは、アンチウィルスソフトのソースがオープンかどうかじゃなくて、パターンファイルデータベースの利用規約がオープンソース準拠かどうか、ってことだよ。アンチウィルスの実態はソフトじゃなくてパターンファイルなんだから。パターンファイルさえオープンソースとして利用できるなら、ClamAVのソースを全て捨て去って、スクラッチから開発してもそんなに手間じゃないだろう。逆に、報告してくれるコミュニティを育てるのは難しい。

            パターンファイルやウィルス自体はおそらく著作権で保護されないので、それをオープンにすると、ほとんどの場合、ビジネスモデルとして終わってしまう。そこをオープンにしたまま資金回収できるなら、それこそGoogle級の戦略眼だし、逆に、そこで商売する(=無料ユーザーはゼロデイアタック受けまくり)なら、あんまりオープンソースっぽくない(=最初にファイルを提供してくれた人の善意をあえて無にしている)状況になるんじゃないか、と。

            オープンソースは確かに商売になるんだけど、空気が読めないとすぐに失敗すると言う意味では、もっともデリケートな部類の客商売、とも言えると思う。この会社にしたって、従来通りのパターンファイルの提供が出来なくなれば、よそから買ってくるか、投げ出すかの選択を余儀なくさせられるだろう。もっとも、開発者を抑えただけで、パターンファイル報告コミュニティが(たとえ一時的にせよ)手に入ったのは、とてつもなく安い買い物だった、とも言えるけどね。

            この会社の今までの顧客層(侵入検知システムの利用者)を考えると、従来コミュニティ重視にはならないだろう、と個人的には思う。だから、だれか新しい人が、オープンなウィルスデータベースのコミュニティを(あるいは、受け皿として)確立させるまで、実質的にオープンソースなアンチウィルスソフトは存在しない、ってこと。
            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2007年08月21日 0時34分 (#1207552)
              >パターンファイルデータベースの利用規約がオープンソース準拠かどうか

              どこにも有料と無料の差別化が出るって書いてなかったけど…祖父レスが不安材料で書いていただけだが。(てか、そうならないって、pdfに書いてあるんだけど)

              Who will maintain daily updates to the ClamAV malware database?
              ClamAV will remain an open source (GPL) project with dozens of individuals from the ClamAV community contributing daily signature updates.

              Will Sourcefire change the way that ClamAV open source software is offered?
              Sourcefire has no current plans to change the way the ClamAV software is offered to end-users.
              Sourcefire is absolutely committed the ClamAV malware database as an open source solution under the terms of the
              ClamAV and GPL.

              ていうか、変更無いって文面がばっちし書いてあるけど…
              みんな読んでんのか。何が、痛いって、読まないで、金+GPLが痛いって言う方が、痛くないか。
              親コメント
          • 「ボランティアベースのアンチウィルスソフトは消えた」っていいたかったんとちゃう
        • それ、技術と運用を混同している。

          パターンファイルも、最初にあるのは検出技術(と駆除(除去)技術)。それがあって、初めてパターンファイルが作れる。

          パターンファイルは何も規格があるわけじゃない。パターンファイルを共有しているわけでもない。

          そこで初めて、パターンファイルをどう提供するか(運用)が問題となるわけだ。

          今は、ヒューリスティックとか、色んな検出技術が普及してきている。これからも新しい検出技術が開発されるだろうし、オープンソースで出てくればみんなのためになる。

          ちょっと早とちりというか、うっかりさんというか。騒ぎすぎだと思う。こんな風にパニックになる必要はないね。「参考になる」は買いかぶりだと思う。

    • ># でも、乗り換え先が思いつかない・・・・
      ># だから様子見するしかない・・・

      そうですか?たくさんアンチウィルスプロダクトはあると思うのですが…。

      親コメント
    • Snort の様子からすると、そんな感じになるでしょうね。
      ただ、プロジェクトが資金面で安定するという利点のほうが大きいんじゃないかと、私は素直に喜んでおります。
      無料がいいんだったら AVG とかもあるんだし、オープンソースなんだし、いいじゃないですか。

  • by Anonymous Coward on 2007年08月20日 23時58分 (#1207539)
    ClamAV開発

    お金に目がclam

    そのお金でAVたくさん買う

    なんだってー!
  • by Anonymous Coward on 2007年08月21日 21時02分 (#1208006)
    今後ともGPLでリリースされる。うむ。これはOKだ。

    それでいいのか?

    パート1終了

    A:GPLで開発している人で優秀な人っていっぱい居るよね~
    B:うんそうだね。
    A:霞でも食べて生きているのかな?
    B:いや、ほかに仕事とか、やりがいとか、使命感とか…
    A:それおいしい?食える?
    B:うーん。なったことないからわかんないけどさ、いいことしてるんだよ。たぶん
    A:へぇ~そうなのかなぁ?うちのじいじに言って、要にいる人全部囲ってもらおうかな。
    B:いや、それは絶対いやだって言う人がいるぞ。
    A:言わない人だけ囲うわ。たぶんそれでじゅうぶん。
    B:なにがしたいの?
    A:それが聞きたかったら、この契約書に署名してね。

    パート2終了
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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