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ビジネス

保守を打ち切るというコスト削減策 220

ストーリー by hylom
やり過ぎ注意 部門より

tarbz2 曰く

ITProにて、「保守を打ち切る」という中々男らしい?記事が掲載されている。

記事ではタイトルの通り、保守契約を打ち切ることで運用コストを減らすという事例を紹介している。たとえば、東京海上日動火災保険では求められる可用性が99.8%以下のシステムについてハードウエア保守を打ち切り、99.9%以上のシステムについても冗長構成を取っている場合は年間保守契約を外すということで、年間で3億円のコスト削減を実現した。パソナでは、保守サポート期間が切れたオラクル製データベースを使い続けることで年間で数千万円のコストを削減したということらしい。

ハードであればスポットで十分ということもあるし、ソフトでも問題に対応できる能力があれば古いソフトでも構わないというのは理解できる。ただ、どこでもお薦めできる削減策ではなさそうだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by hidemasu (28486) on 2010年09月10日 17時25分 (#1823296)

    保守費用って、ある種の掛け捨て保険なわけで、保険屋としてそろばんを弾いたら、今の保守費用は保険的に「高くつく」、という判断をした、ということですよね。

    • ま、何かあった場合にはスポット保守なり、緊急手配したりとかにサッと
      お金が出せるという体制があって初めて出来るマネですね。
      これで年間3億節約なんだから、実際の出費がそれ以下なら元がとれたと
      言うことでしょう。

      ハードはそれでいいけど、、、オラクルのサポート切るのは自殺行為
      だとおもうぞ。あそこ、サポート料払わないとセキュリティパッチも
      出さなかった筈。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年09月10日 19時52分 (#1823367)
        セキュリティパッチを出さないってそれは訴訟対象になるんじゃないの? だって、自己が認める完全な過失を放置したわけですから。 訴訟は保険屋のお得意分野だから、イインジャナイの?
        親コメント
      • ここで保守終了直前に纏めてパッチ(技術情報)をダウンロードする→岡崎市中央図書館のように担当者が逮捕されるという話には発展しないのでしょうか。
        親コメント
  • by gonzo (38147) on 2010年09月10日 17時24分 (#1823294)

    サーバーやシステムの管理保守が適切に行われていればこその二重化だからな。
    昔読んだ本にこんなエピソードがあった。

    ----------------------------

    ある日、社内のデータ共有サーバーが応答しなくなった。
    どうやらHDDが壊れたらしい。
    あれ?サーバーのHDDはRAID5で冗長化しているはずなのに。

    サーバー管理者が席を外していたので代わりに著者がサーバールームへ行く。
    で、見てみるとやっぱりHDDが故障した事を示すランプが光っている。
    二台も同時に壊れたのか?
    ・・・と首をかしげていると管理者がやってきた。
    彼曰く、他の業務に追われて1年近くサーバールームへは足を運んでいなかった。

    代理サーバーを組み立ててシステムをとりあえず動かしておき、
    本物のサーバーを復旧してログを見てみると数ヶ月前に1代のHDDが故障し、
    何ヶ月もRAID5によるパリティでのなんちゃって動作の状態だったらしい。

    サーバー管理者は普通に業務を抱えており、
    上司からはサーバー管理は片手間で出来ると思われ(もしくは仕事とも思われていなかった?)、
    その点を考慮せずに業務を詰め込まれていたそうな。

    そして、管理者も使用者もシステムが動き続けている物だから
    トラブルの発生に気がつかなかった。

    当然、サーバー管理者はさんざん文句を言われたが涙ながらに自分の境遇を訴え、
    その後はサーバー他インフラの管理者にはそれなりの配慮がされるようになったとの事。

    ----------------------------

  • by NOBAX (21937) on 2010年09月10日 19時18分 (#1823358)
    保守なんか止めようとという話になる。
    顧客にSLAを提案し、納得してもらえない保守会社が悪い。
    初期費用の10%が毎年転がり込んで来る美味しいショウバイ
    みたいに考えているベンダーには、いい薬。

    トラブルは、なべ底型で発生するから、
    初期トラブルを脱したら(これは保証の範囲で片づける)、
    そのまま触らずに置いておいて、信頼性がなくなる前に
    システムを新たに作り直す、というのは
    よい選択肢の一つ。
  • by Sukoya (33993) on 2010年09月09日 17時59分 (#1822638) 日記

    東京海上に関しては、ユーザー判断として仕方ないかもしれないが

    パソナは、自分で自分の首を絞めてないだろうか?
    そういう仕事はしないんだ!って言うならそれでいいんでありましょうが……

    • コテコテに古いバージョンに依存したソースを書いていたせいで
      どっちみち新しいバージョンに移行できない…というオチだったりw
      親コメント
    • Re:いいんだろうか…… (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2010年09月10日 17時12分 (#1823285)

      >東京海上に関しては、

      >保守契約を打ち切って障害はスポット修理で対応する(キリッ

      故障が起きたときにすぐ決済・発注・対応依頼できるといいですね(棒)

      親コメント
      • Re:いいんだろうか…… (スコア:3, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2010年09月10日 18時00分 (#1823320)

        >保守契約を打ち切って障害はスポット修理で対応する(キリッ
        保守を打ち切った時点から、障害発生時点までの保守契約料金
        払ってねって言われそう

        親コメント
        • Re:いいんだろうか…… (スコア:3, おもしろおかしい)

          by racco (37699) on 2010年09月10日 18時44分 (#1823341)

          東京海上日動なら、トラブル発生時のリスクを見積もって、保険を債券化して他社に販売するんでない?

          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2010年09月10日 19時08分 (#1823351)

          んー、全然おもしろおかしくないですよ。
          オラクルDBの保守契約って、保守契約が切れたところから現在まで契約し続けた場合の契約料金が必要ですし。

          親コメント
  • 東京海上は自己否定にならんのか?

  • by nim (10479) on 2010年09月10日 21時40分 (#1823419)

    という会社があって、従業員がおよそ1,400人もいます。

    「保守切って、何か起こったら手も足もでないだろうに、どうするんだ」という
    論調のコメントが多いようですが、ある程度は自前でなんとできるという
    見極めもあったのでしょう。
    その上で、何とかするための時間の余裕がある緊急性の低いシステムの保守を打ち切る、
    という判断だと思いますよ。

  • by Anonymous Coward on 2010年09月11日 10時13分 (#1823596)
    お客様には保守サービスを提供せざるをえないのでしますが、自社内システムは保守なしの藍屋の白袴です。
    正直言って、保守サービスを提供するのは大変なので、やりたくないんです。

    以前は、同一構成のサーバを複数台まとめて買って、壊れたら自分たちでニコイチしていました。
    同一構成のサーバを、修理して使い続けたい用途と、壊れたら諦める用途の両方に割り振って使い、ニコイチ時には後者を犠牲に。
    たまに、ロット不良や設計不良を引いてしまい、あっという間にニコイチが進んでしまう事もありました。

    保守サービスを提供しているお客様には半日から1時間待ってもらっているのに、
    自社内のサーバが壊れたら即座にニコイチ済ませる姿を見た営業は、苦笑いしてました。

    今では仮想化のおかげで、同一構成ではないサーバに容易に移せるので、少し楽になりましたね。
  • by Anonymous Coward on 2010年09月11日 10時52分 (#1823607)
    東芝ソリューションが自治体向けの保守サービスを全部辞めるという記事を
    どこかで読みました。
    市町村合併が進んで仕事が減ったことが主な理由だそうです。

    大変なのは自治体のほうで、記事によると保守の無いシステムは使っては
    いけないらしく、突然の保守終了によって準備期間も無いままシステムの
    入れ替えを余儀なくされているんだとか。

    総務省が地方自治体に対して自治体クラウドを使うように進めているなど、
    旧自治省としての仕事はIT予算の大幅削減を目指しているわけで、大手の
    SI会社が撤退をするのも仕方ないかと思います。

    よく通産省とIT関連の利権を奪い合っていた旧郵政省としては、力的に
    民営化やら何やらでコマが減って弱体化し、数少ない国内産業で需要が
    見込まれていたITを滅亡に導くことがとめられなかったのかなと邪推しちゃいます。

    国内の産業を弱体化させた上で、将来にまた必要になったときには、国内企業じゃ
    請け負うことができなくなっていて、海外の会社に任せることになっちゃうん
    でしょうなぁ。

    日本政府って、何がしたいんでしょう。国内産業をつぶすよりも天下り団体を
    大幅に削減して予算の正常な執行状態に修正することが最優先だと思いますけど。
  • by MkII (26282) on 2010年09月10日 17時23分 (#1823292)
    初期を抑えられ、保守はカットって、
    どうやってSE/PG食って行けばいいのだろう。(棒
  • 立場 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2010年09月10日 17時24分 (#1823295)

    保守契約を結んでないだぁ?
    お前らから買った機械が壊れたんだからお前らの責任だろうが!!
    今すぐ直しに来い!!直るまでは帰さねえぞ!!

    とか言えるほどの強い立場になってみたいものです。死ぬまでに一度ぐらい。

    #現場まで全数検査に来いとかマジ勘弁

  • by Anonymous Coward on 2010年09月10日 17時45分 (#1823311)

    単に金額減らして「業者泣かせれば良い」ってのだと、単に業者は他で採算を合わせるだけ。
    ぶっちゃけ、個々の単価が上がり見積もりは全て保守無しでの見積もりに。
    トータルでは、同等のコストになるか、全て個別扱いで更に高く。
    即応体制も取って貰えないだろうから、業務ストップによる利益遺失分も計算に入れなきゃいけない。

    ですから、最悪時でも業務継続できるだけの緊急対応能力がちゃんと社内に有るのを確認し、
    事後の電話問い合わせなんぞでどうにかなると言う状況を作った後での話ですね。
    それでも、変な事をするよりは、保守のレベルを落とすことを相談した方が良さ気では有りますが。

    単に縦割りの弊害で製造部門のシステムが丸ごと社外で、社内の管理者が責任を取りたくないから触らない、
    なんて例も多いが、そういうのはちゃんと根回しして管理者に押し付ければどうにかなるってのも多いです。

    • by digl (19182) on 2010年09月10日 18時12分 (#1823327) 日記

      零細とか小規模なソフトハウスに直接システム開発依頼して、
      「保守契約は結ばないけど、開発元だから即応体制維持してるよな」
      とばかりに電話掛けてくるユーザ多すぎ。
      ついでに、そんなシステムだから
      「安くあげたいから、ドキュメントは納品不要。作っても払わないよ」
      ってケースも多くて、仮に機能改修依頼であっても調査工数考えると客の用意した予算では割に合わないことが多い。

      ソフトだけじゃなくて、ハードやインフラも一緒。
      開発したソフトを稼働させるハードの見積を別注依頼され、
      保留にされた揚句見積もりに記載した型番だけど得体の知れない新古品を自前で用意。
      「おめーのところの見積もりに乗ってたんだから、動くだろ。サポートしろ」
      と強要されることも……
      納品したシステムが通信中にタイムアウトするってクレーム受けて、
      システム内部の調査結果と共に10Base-Tとかカスケードさせまくりな100Base-Tなインフラは……と言ってみたら、
      誰もいない深夜にインフラ屋を呼んで測定させた結果を示して
      「何が問題あるんじゃ?」
      と言われることも。日中に測定しようよ(涙

      こんな客を切って捨てられる大手が羨ましい(内輪の実情はまた別だろうけど。

      --
      fj.jokes出身:
      親コメント
    • by metta (20740) on 2010年09月10日 19時05分 (#1823350) 日記

      > ですから、最悪時でも業務継続できるだけの緊急対応能力がちゃんと社内に有るのを確認し

      甘く見て失敗すると悲惨な事もあるようです。
      システムが無くなった日 [hatelabo.jp]。

      上記の例にもありますけど、一旦チームを解散して作った人が居なくなってしまうと
      後で御免なさいをしても取り返しが付かないというのはありますね。

      また実際は下請けに丸投げで作らせた場合も、事情を知っている人が居なくなるので
      後が大変です。更に日本国内でさえそうなのですから、オフショアで作ったものは
      どうなってしまうのでしょうね。

      親コメント
  • by masahikoi (1183) on 2010年09月10日 17時56分 (#1823318)

    東京海上日動火災保険では求められる可用性が99.8%以下のシステムについてハードウエア保守を打ち切り

    ダウンタイムが0.2%以下ならそのペナルティが保険料を下回る、という計算なのでしょうが、 リカバリーに17.5時間以上かかった結果それ以上のペナルティを受ける(大口取引がパーになるとか顧客に大損害を与えてしまうとか) って可能性はかんがえてあるんですかねえ?

    まあ保険会社なんだからそういうリスク込みで計算してるだろうとは思うんですが、 どうも保守契約料金×0.002で単純計算しているんじゃないかという気がしてなりません。

    • by donadona (37711) on 2010年09月10日 21時15分 (#1823404)

      >リカバリーに17.5時間以上かかった結果それ以上のペナルティを受ける(大口取引がパーになるとか
      >顧客に大損害を与えてしまうとか) って可能性はかんがえてあるんですかねえ?

      システム納めた会社の名前を晒し、そこのせいにしたあげく損害賠償要求すればいい って考えてるのでは。
      #保守契約なし という事実は当然伏せる。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年09月10日 19時41分 (#1823363)
    ある機器のソフトとハードの保守なんか、年間保守3回分でフルセット買えます。
    しかも、下のような有様で・・・・保守の意味無いよな

    ハードの経年変化による誤差が大きく、初期精度を大きく外れても修正しません。
    ハードの校正サービスがありますが、測定するだけで修正しません。

    ソフトのバグが見つかっても、回避方法があればどんなに使いづらくても改修しません。
    特定の機能が、機能しないバグがあっても、オプション機能だと放置。
    バグのレポートはほとんど公開されません。登録されていても、その公開番号を教えません。
    優先度の高い問題でも、改修には1年以上かかり、その年の保守では改修されない。

    コントローラソフトはノートPCとのセット販売です。ソフトだけの販売はありません。
    ノートPCの保守はしません。製造メーカーに問い合わせください。
    で、メーカーの販売価格の倍してるのはどういう訳だ!!
  • 私の本業はシステムの保守屋さんなのでこのままだとメシ食えなくなっちゃうのですが…。

    スポット保守は基本的に後回しです。
    SLA付きの保守>一般的な保守>スポット保守という感じでプライオリティ下がるし、
    保守契約してくれないと部品も持たないよって感じ。
    まあそんなわけで数回痛い目にあって、もう一度考え直したほうが良いのでは。
    (ただし、大きな顧客はまた別だったり。)

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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