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14438 story

驚きの白さのカブトムシの秘密 32

ストーリー by yosuke
キノコに擬態しているらしい 部門より

oddmake 曰く

BBC記事より。英国エクセター大学のPete Vukusicらは、Cyphochilusというカブトムシの異様な白さに着目し研究を行った。CyphochilusはISOの基準でミルクや人間の歯よりも白いが、その驚きの白さの秘密は、三次元的にランダムな内部構造をもつたった5μmほどの薄い鱗にあることがわかったそうだ。(エクセター大学の発表
このカブトムシがわずか5μmの層で実現している白さは、工業的に実現するなら少なくとも二桁厚いコーティングが必要になるほどである。 Vukusic博士は紙、プラスティック、塗料など白さを必要とする局面での工学的応用に活かせるのではないかと考えている。
この研究成果[PDF]はScience誌にも掲載された。

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  • by kamuy (1690) on 2007年01月20日 8時03分 (#1095073) ホームページ 日記
    体表部に極微小で複雑な立体構造を構築し、その微小立体構造内での光の屈折・反射を利用した色のマジックと言えば、モルフォ蝶を思い出します。モルフォ蝶は綺麗に並んだ構造によってプリズムのような色彩を放つらしいですが、こちらはランダム構造による乱反射で白色化ですか、凄いものですねぇ。
    ストーリーにもありますが、人間がやろうとしたら「白い何かを塗布して下地の色を覆い隠す」という手段に依らざるを得ないのに対し、自然界では光の性質だけで同様の効果を発揮させている訳ですか。うーむ、何がどうなったらそんな境地に辿り着けるのやら…

    ところで、応用技術の適用範囲も気になりますが、コレの応用で白以外の任意の色も実現できるのですかね?
    --
    -+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
    • by gigo (21150) on 2007年01月20日 8時57分 (#1095091)

      白い何かとは、酸化チタン(チタニウムホワイト) [cad-red.com]とか炭酸鉛(鉛白) [tdk.co.jp]の微粒子なので、ランダム構造からの反射と言う点では同じでしょう。どれだけ綺麗な白になるかということと、化粧品に使った場合には毒性があるかないかとか、絵の具や塗料としては、他の顔料やバインダとの化学反応による変色、劣化が問題になって、ずっと研究が続けられているのですね。塗膜の厚さ [kansai.co.jp]は、時間が経てば塗料が表面から冒されていくことも考えて決めているはずなので、5µmは薄すぎではないかな。

      #酸化チタンは光触媒として酸化を促進するので、耐久性を要求するのは矛盾しているところがある。

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    • by tetsuya (11853) on 2007年01月20日 11時04分 (#1095128) 日記
      体表部に極微小で複雑な立体構造を構築し、その微小立体構造内での光の屈折・反射を利用した色のマジックと言えば、モルフォ蝶を思い出します。
      この論文を発表した研究室のサイトに行くと判りますがモルフォ蝶写真 [ex.ac.uk]のオンパレード [ex.ac.uk]だったりします。というか、そっちの方がメインみたいですね。
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    • 白以外ならモルフォ蝶の研究で既に実現できているのか…
      「任意の色」ではない「白色」であることが肝なのね orz
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      • モルフォ蝶の場合特定周波数の光だけ反射する構造だったかと......
        いろんな周波数が混ざった白色光を反射させるのが難しい?

        光源に影響されず、バランス良く3原色を反射するのかな?
        難しそうだな^^;
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        惑星ケイロンまであと何マイル?
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    • by SteppingWind (2654) on 2007年01月20日 11時48分 (#1095143)

      モルフォテックス [teijinfiber.com]

      すでに実用化されています.

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    • by Anonymous Coward on 2007年01月20日 14時44分 (#1095181)
      >ストーリーにもありますが、人間がやろうとしたら
      >「白い何かを塗布して下地の色を覆い隠す」という手段に依らざるを得ない
      >のに対し、自然界では光の性質だけで同様の効果を発揮させている訳ですか。
      >うーむ、何がどうなったらそんな境地に辿り着けるのやら…

      その「白い何か」が何で白いかと言うと、表面の微小構造のせいで
      光の散乱が可視光域にわたって均等におこって白いわけだが。
      こういう本質を理解しようともせずに、盲目的に
      「自然はすごい、それに比べて人工的に作ったものは・・・」
      と言う輩には辟易する。
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      • お説もっともですが、それでもやはり自然物の域には達していないわけですよね。
        別に人工物を卑下しているのではなく、まだまだ目指すべき上があるんだと興奮しつつもその山の高さに呆れてもいる訳です。
        特に、「塗布」による後付けではなく、「表面処理」の一環として「真っ白な表面」を作り出せるかも知れないというのは、なかなかに興味深いですよね。

        まあ、車両の車体塗装などの代替にはならないとは思いますが、どんな応用例が出てくるかを考えるのも楽しいものです。

        #「極薄でも真っ白」を実現できるなら、全く透けない白い布地を作れたりしないかと思ったけど…
        --
        -+- 想像力を超え「創造力」をも凌駕する、それが『妄想力』!! -+-
    • 微小立体構造と言えば、
      液晶の導光板とか、フロントパネルとかで、色々と研究されているようです。
      (LEDを光源とするパネルでの応用が多いみたいです)
      --
      notice : I ignore an anonymous contribution.
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    • 「プリズムのような色彩」っていうか青ですね。
      整然とした構造だったら(単波長のみ反射し)単色になり、ランダム構造だったら(全波長反射で)白になる、ってのはリクツにあってるようなきがします。
      ぜんぜん違う理由かもしれませんが
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  • by Anonymous Coward on 2007年01月20日 7時00分 (#1095063)
    金銀パールプレゼントのブルーダイヤにするか、「柔軟剤をいれなくても洗剤だけで柔らかい!白い!」ボールドにするか悩んだ…はずがない。
  • スラッシュドットよりも二、三日早く発表されていたのでリンク [exblog.jp]。
  • Beetle=カブトムシ? (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年01月21日 12時10分 (#1095477)
    Beetle=カブトムシと即訳されることは多いけど、カブトムシ以外の各種甲虫類を指していることが多い気がする。
    で、この場合・・・「コガネムシの仲間」あたりが適訳なんじゃないんでしょうかね。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月20日 10時13分 (#1095110)
    [pdf注意]と入れてほしかった・・・
    でもほんとすごい白くて驚き
  • by Anonymous Coward on 2007年01月20日 11時38分 (#1095140)
    このカブトムシは一見普通のカブトムシに見えるが、
    実はCyphochilusが突然変異を起こして白くなくなったカブトムシなんだ。
    • Re:まぁよく聞け (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2007年01月20日 14時43分 (#1095180)
      >このカブトムシは一見普通のカブトムシに見えるが、
      中身は赤じゃないか!

      ……と勝手に続きを作ってしまったorz
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      進化ってのは突然変異から起きるとも聞くのであながち間違ってないのでは
typodupeerror

UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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