IPv6のお寒い状況 74
ストーリー by kazekiri
切迫感なさげ 部門より
切迫感なさげ 部門より
JonMoo 曰く、
@ITに調査で分かったIPv6のお寒い状況というストレートな記事が掲載されている。IPv6普及・高度化推進協議会が3月30日に公表したIPv6についての調査結果に関する記事であるが、調査に回答があった国内ISPの22社のうち、商用か実験でIPv6接続サービスを行っているまたはサービス提供を予定しているISPはわずか1社、 残りの21社は「提供予定はない」と答えたそうだ。IPv6接続サービスを行わない理由は「情報が不足している」が最多で、次いで「IPの現在の割当数で十分」、「上位のISPが提供していない」となり、「利用者ニーズがない」やそもそも「IPv4の枯渇は心配していない」という回答もあったらしい。
IPアドレスの枯渇Xデーは2011年という話もあり、 APNIC/JPNICにIPv4割振り停止を宣言させる動きというのもあるようだが、現場では切実な問題とはなっていないようだ。
なぜにこの記事には (スコア:4, おもしろおかしい)
なくなるまで気づかない (スコア:4, 参考になる)
あたかもビルから飛び降りて地上1mmまでは痛くないのと同じように。
IPv6な人は「だってNATとか痛みはあるじゃないか!」っていうけど、
技術的な痛みは痛みじゃないんですよ。大体その同じ(と素人には全部
同じIT業界に見える)業界がセキュリティを錦の御旗にNATと
フィルタリングをまるで一緒くたに売ってるわけで、矛盾もはなはだしい。
痛みというのは金です。はっきりと
「IPv4が調達できないことが原因で、○×ができません。よって商売ができません」
と回避不能だったり商売なりの欲求実現に大きなコスト的影響が
出なければ、誰も旗を振ったりしません。システムの寿命内に予見可能な
利得が現時点でないのだから、潜在的な技術レベルでの必要性を知って
いたとしても、提案しないのが普通です。IPv6の人も携帯電話とか閉じた
別世界への適用にシフトしていて、現行インターネットでの置き換えは
諦めてる節もあります。ますます悪い。
もう正直IPv6 onlyなサイトへのアクセスも自動的にDNSサーバとルータが
結託して、勝手に逆NATかけてIPv4 onlyな世界からも必ずアクセスできるとか
技術的に担保しない限り、現行インターネットからの移行は難しくないでしょうか。
Re:なくなるまで気づかない (スコア:1, すばらしい洞察)
もっと辛辣にいえば、なくなった瞬間でも悪影響はないよ。新たに取得したい極一部の人を除いた大多数にとっては。
今の割当で十分・枯渇を心配していない、というのがそれを物語っている。
必要な数だけ既に手に入れているなら、無くなって新たに割り当てることができなくなっても、なにも心配要らないね。
Re:なくなるまで気づかない (スコア:3, 興味深い)
必要な状況になっているのと同様、IPv4の32bitは確かに足りない(2011ではないとしても、
寿命・限界がはっきり見えている)。研究なくして実用化はないので、研究はやってよかった。
しかし、もうそのステージは卒業して欲しい。
NATもIPng活動に伴う思索の一環として登場したことや、Σのような形で終わらず、
能力のある研究開発者の活動のサポートや育成ができているという意味で、千3つの
研究開発プロジェクトとしてはIPv6は成功でしょう。しかし、実用化のステップでは
とても成功とはいえない。そして実用化の完了までいかなくては、個別研究の成否とは別に
IPv4の代替プロジェクトとしてはまったく意味がない。
プロセッサで言えばいまは16bit PCが主流の時代くらいの感覚だと思います。
そしてプロセッサよりもプロトコルの移行ははるかに難しい。だから、IPngへの
完全透過的な移行ができないことは大きな禍根を残す問題です。YAGNIとか言って
次の世代が必要になったらその時に移行するだろう、と言って済ませられないんです。
一番の不満は、移行を「足りなくなったら移行するだろう」というような
商業的観点が欠落した話がいまだされてることです。アドレスが枯渇すれば、
当然ISPは回線を売ることができません。そして、寸前までIPv4のモーメントを
大きくするような施策が続いている以上、IPv6を買う顧客もいません。
D-DayにISPのキャッシュフローが即日止まるわけではないですが、新規顧客が
取れない暗黒期間なんて作ったら、経済的にどれほどの影響が出るんでしょうか?
報告書ではブラックマーケット発生とか書いてますが、闇市に参加できない
ISPはどうするのか?そうすれば嫌でもIPv6に移行するだろうなんて話があるが
とんでもない。IPv4->IPv6の完全透過性がない以上、顧客が嫌がる商品しか
ISPの手元に残らないようなら、長期的には廃業する方向になります。
もちろん2011までに間があるので、ISPとしては
1)そもそもIPv6に移行しないようにNAT等に邁進してv6を消滅させる
2)IPv4->IPv6の完全透過性を実現する技術開発に邁進する
という選択肢がありますが、1のようなネガティブ方向のインセンティブを
誘導する現状や、2の博打の2択の状況で「IPv6は開発完了。成功万歳」って
そりゃないでしょ、というのが感想です。それなら移行せずに済むように
全力を尽くしますよ。
実際問題として、IPv4が使えなくなることは予見できる将来において
ありませんから、現在のベストな選択は自社が保有するIPv4で継続的に
ビジネスが回るようなプランを用意しておくことです。そうすれば
自社が人柱になる必要もなく、余計なコストをかけることもなくいける。
これはつまり、NATとか上位層でのアプリケーションルーティング(プロキシとか)の
フル活用ということになるでしょう。結果、IPv6が(いまの形で)存在することが
ますますIPv6の理想とする世界からの乖離を招き、IPv4ベースの「歪な」
ネットワークが増殖するという事態になる。
Re:なくなるまで気づかない (スコア:1, 参考になる)
未だに、ファイヤウォール内のリンタまで固定グローバルIPな会社/組織をいくつも知ってますが。
プライベートIPに変更しない理由は、
「変更する理由が無いから」「アドレス変更のコストは誰が出すのか?」
Re:なくなるまで気づかない (スコア:1, 参考になる)
ググっても、そのようなものは見つけられませんでしたが。
進捗は思わしくないようですが、2008年6月までの移行という方針は
変わってないのでは?
Government Computer NewsのIPv6記事 [gcn.com]
すでに一部の基幹部分は移行を完了していて、調達要件にも、
当然ですがIPv6対応が盛り込まれてるようですよ。
VistaがデフォルトでIPv6対応になっているのも、無関係ではないでしょう。
これで一気にIPv6化されるとは思いませんが、もはや「IPv6以外の道もある」なんてのは、
妄言といってもいいんじゃないでしょうか。
(実際にアドレス回収とその運用の動きがすでにあるならともかく…)
あとは「IPv6市場」の確立で日本が乗り遅れることがないのか、ということでしょう。
Re:なくなるまで気づかない (スコア:1)
??? 禁止しないですますための IPv6 じゃないの ???
なんか有効な反対意見じゃないような気が…
200社中21社て (スコア:3, 興味深い)
>提供している主要なインターネットサービスプロバイダー(以下「ISP」)約200 社を対象として、IPv6
>接続サービスの提供状況について調査を行いました。その結果、22 社(3 月26 日現在)から回答を得
>ましたので、その分析結果をお知らせ致します。
つーか回答率低すぎ。有効な統計結果になるのか?コレ。
IPv6のアドレス割り当てを得るには、最低何らかのサービス提供が必須で、国内で割り当てを受けた組織の数は10や20じゃきかないと思うのだが。
Re:200社中21社て (スコア:3, おもしろおかしい)
>>接続サービスの提供状況について調査を行いました。その結果、22 社(3 月26 日現在)から回答を得
> つーか回答率低すぎ。有効な統計結果になるのか?コレ。
未回答の理由が、
80% … 質問の意味の理解できる技術担当者がいない
10% … うさんくさいところからのアンケートなので無視
10% … 何ももらえないから答えなかった
だったりして。いやすぎ。
枯渇想定時期 (スコア:3, すばらしい洞察)
IPv4.1 (スコア:3, 興味深い)
TVデジタル化より難事業 (スコア:3, すばらしい洞察)
Xデーが2011年ということは、日本の地上デジタルTV完全移行と同時期ですね。 国家が明確なスケジュールと強制力を根拠に進めているTVデジタル化でさえ、計画を延期する国が相次いでいる状態なのに、両方とも存在しないIPv6への移行が始まる目処は何かあるのでしょうか?
他でも指摘されているとおり、NATやルータに制約されない自由な接続、という謳い文句も、一般ユーザ向けには厳しいものがありますよね。 Xデーのその日まで32ビットアドレスの再配分がまったく考えられずに皆ひたすらアドレス確保に邁進する、という仮定にも無理を感じますし。 CO2排出権取引市場のようなシステムをアドレス空間取引に応用すれば、32ビットアドレスの再配置は可能のように思われます。 そういうことを始める業者が自然発生することを期待したほうが、まだしも現実的のような。
Re:TVデジタル化より難事業 (スコア:1)
一般ユーザ向けに厳しいものがある、というのはどういった点からでしょうか? 経路制御が必要である以上、ルータに制約されないというのはありえない話なので、おそらく「市販ルータが普通に制御してくれる」事を「制約されない」と表現しているのだとは思いますが。
ルータが接続されているマシン名の一覧を表示して「このマシンに接続を許可する」「このマシンには接続を許可しない」といった、簡易な画面を用意できる形であったとしたらどうでしょうか? (KAME 由来の ping6 -w ff02::1%(インタフェース名/番号) を使うと、ping の応答を返したマシン名を取得することができたりします)
KAME 由来のプロトコルスタックを持っていないものに関しては、WINS なり DNS から引くなりして解決することになるでしょうけれど、そのように解決するのであれば、別に IPv4 と差はないよね、で終わってしまう話でしかありません。もしかしたら、ちょっとだけ IPv4 よりも便利かも、程度でしょうか。
32bit アドレスの再配置は、所詮数年の延命手段にしかなりえないと思います。使い果たすまでになんらかの延命手段が必要、という点に差がない点と、32bit で割り当て可能なアドレス空間が十分ではないという話には変わりがありませんから。
ISP レベルで NAT なり proxy なりを利用するのが基本となり、ISP 内部でローカル IPv4 アドレスを利用してアドレス空間を擬似的に広げて……なんてやるくらいなら、IPv6 を使った方が仕様も既に決まっている分、話が簡単としか思えません。
IPv4 を建て増し建て増し……で、擬似的に 32bit - 8 x n bit + 32bit、なんてやるくらいなら、さっさと 128bit まで増やしたほうが話は簡単に思えます。
IPv6移行の手間隙 (Re:TVデジタル化より難事業) (スコア:2, 興味深い)
アクセス制御などの難しい話ではなく、単に、プロバイダに加入する大半の普通のユーザはプロバイダによるウィルスやスパムのフィルタを頼らずにE2Eでネット接続するような冒険はしないのではないか、というだけの意味です(フィルタが実は気休め程度のものであったとしても)。redundant気味なので詳述しませんでした。
サーバサイドに限った更新コストを考えると、確かにその方が合理的かもしれません。 しかしクライアントサイドも含めた総とっかえを想定すると、たとえばPBXをIP電話に総交換するような大作業になることが大半ではないかと思います。 前世紀から続く壮大なIPv6プロジェクトに潜在的に求められていたのは、今どきの言葉でいうところのアジャイルなソリューションだったのではないでしょうか?
IP層のみの変更は一見エレガントなようでも、実際にはどこかのホストで思わぬ不具合が出るかもしれないから末端のテストを手抜くのは怖いし、Webサーバなどで番地依存なアクセス設定をしているとすべて見直さなくてはなりません。 加えて時が経つうちに、アプリケーション層でデータリンク層をでっちあげるSoftEtherのような代物まで出てきてしまいました。 レイヤ構造を思えばこんな不恰好なカスケーディングもありませんが、実際の運用ではこの手のアジャイルな(悪く言えばその場しのぎの)ツールの方が簡単に試せてしまいます。 アドレス枯渇どころか、やろうと思えばポート番号1ヶで相当に広範なアクセスも技術的に可能であることが、むしろ多くのセキュリティ管理者にとって悩みな訳です。
実際には、IPv6的にもっと要領のよい解決策があるのを私が知らないだけなのだろうと推測しますが、そのための教育コストをかけるよりは、技術を知り尽くしている人が作った至れり尽くせりツールをみんなでコピーして使ったほうが手っ取り早い、というところが現実だと思います。 たとえそれが醜悪な建て増しカスケードを作り上げるのだとしても。
Re:IPv6移行の手間隙 (Re:TVデジタル化より難事業) (スコア:1)
E2E 接続に関しては、現状の IPv4 であってもグローバル IPv4 アドレスを付与される訳で IPv6 になるから差ができるということはありません。ISP 側によるフィルタリングサービスを受けているのであれば、IPv6 でも同等のサービスを提供できない理由は全くありません。というか、できない方が不思議です。あるとしたら、機器が非対応とかいう範囲になるかと思います。
実際のところ、移行コストはサーバ側もクライアント側も、デュアルスタックで構成すると大したことはありません。サーバ側は IP アドレス指定がある部分を IPv4/IPv6 の両定義を行う程度で、動作周りの設定はそのままでいけますし、クライアント側はプロトコルスタックに依存するようなアプリの作り方は (依存しなければならないファイアウォール製品等のものでもなければ) 普通しません。IP 層までは気にする必要がないものが大半ですから。IP アドレスを 32bit int で保存している DB とかだと影響は大きいと思いますけど。;)
デュアルスタックでサービス提供していれば、とりあえず接続サービスだけは提供しつつ各種サーバ群はしばらく IPv4 のままいく、という形でも特に問題は起きませんし。(IPv6! IPv6! ってユーザは嫌がるでしょうけど、サービスを提供し続ける重要性を考えたら無視していいでしょう)
あと、SoftEther も VPN な訳ですが、そういうソリューションが必要である以上はプロトコルスタックは関係ない話だと思います。IPv6 の方が「無理をして繋ぐ」必要性が多少軽減できる、といった程度ではないでしょうか。
商用サービスを個人向けで提供できているのが金と時間を取る事が出来た IIJ と NTT コミュニケーションズくらい、というのが実情を表しているように思えます。
Re:IPv6移行の手間隙 (Re:TVデジタル化より難事業) (スコア:1)
もちろん、IPv6の移行後に不便が生じることのないように多くの技術的な努力が払われているであろうことは、信頼しています。 問題は、やはり多くの指摘があるように、小さなメリットだけではわずかな移行作業も実施する気にならない、ということでしょう。
IPアドレスを純粋に識別子として使っているネットワークでは大したことないかもしれませんが、実際には数値にあれこれ意味を持たせてしまっていることが少なくないでしょうから、何も考えずに運用変更できるケースばかりではないでしょう。 DBのアドレスフィールドを拡張するだけで済むなら、一度のバッチ処理で対応可能でしょうが、問題になるのはむしろ、httpd.confなどの設定ファイルに以下のような感じで書かれたルールではないでしょうか?
この上にさらにVirtualHostの入れ子構造が絡み合っていたりして。良くも悪くもオープンなネットの世界で、すべてのツールを手なずける番地ソリューションというのも、かなり難儀なのではないかと。
Re:IPv6移行の手間隙 (Re:TVデジタル化より難事業) (スコア:1)
IPv4 → IPv6 時に再設計を行うとは思いますが、IPv4 を捨てる必要もないので IPv6 側ネットワークはポリシーに合わせて 16bit 単位でマスクを切りなおすといった感じで再構築されると思いますので、その部分の書き換えコストは小さいと思います。おそらく洗い出しコストの方が高いと思います。
むしろ、設定する IPv4 アドレスをそのまま 32bit の識別子として利用する jail の実装といった、根本部分で IPv4 に依存している実装などで大きな問題があると思います。こうした実装を利用している場合、jail を使わずに chroot 環境に切り替えるなどの対応を迫られるか、当面 IPv4 のままサービスを提供することとなります。
おなじ種類の人々 (スコア:3, おもしろおかしい)
IPv6は浸透しない、地球温暖化は防げない
Re:おなじ種類の人々 (スコア:1)
名前が悪い (スコア:3, 参考になる)
/* Kachou Utumi
I'm Not Rich... */
Re:名前が悪い (スコア:1, おもしろおかしい)
03/30のニュース (スコア:1)
もう昼過ぎてますが (スコア:1)
日本じゃ見事なまでに定着しませんでしたけど
仏蘭西はまだ、お昼になってないですよ! (スコア:4, 参考になる)
参考:
エイプリルフールの起源 [wikipedia.org]
# きっと、日本には日本時間でエープリルフールを楽しむ人と、
# 仏蘭西時間で楽しむ人が居るに違いない...
# サモア時間でやられるところっと引っかかりそうだけど、IDで。
Re:仏蘭西はまだ、お昼になってないですよ! (スコア:0)
ポワソン・ダブリルだよね?
嘘は関係ないような
Re:もう昼過ぎてますが (スコア:1)
# みなさん、奥さんに「きれいだね」と言いましたか?
Re:もう昼過ぎてますが (スコア:0)
またそうやってだまされている人が一人...
モバイルIPv6には期待してたんだけど (スコア:1)
その点では期待してるんだけどなぁ。
ただ、今モバイルIPがどうしても必要かというとそうでもなかったりして、結局IPv6は自宅のLANの中でだけお遊びで使っているだけ。
屍体メモ [windy.cx]
IPv6うざいのは (スコア:1, すばらしい洞察)
正気の人間が裸のWindowsマシン外部につなげるかっての。今更IP reachabilityとか言わないでくれ。
Re:IPv6うざいのは (スコア:3, 興味深い)
アドレス空間が増えて欲しいのであれば、それこそ IPv6 で済む話にしか見えないのですが。NAT を介してでも IP が届いていれば reachable でしょう。
裸の Windows マシンを外部に繋ぐっていうのがどこの世界の話なのかは分かりませんが、Windows Vista でグローバル IPv6 アドレスを振って利用する場合、最大 1 週間しか同じアドレスにならないよう、匿名 IPv6 アドレスを利用するのが標準設定です。固定 IPv6 アドレスを振る場合は、ユーザ側で指定する必要があります。
Windows XP でも Windows ファイアウォールは IPv6 に対応していますが (インタフェースの制限上、任意のアドレスが指定できないだけ)、Windows Vista になると IPv4 と IPv6 で区別はありません。
そもそも、IPv4 であろうと IPv6 であろうと、NAT があるから守られているのではなく、それに付随したファイアウォールのルール定義があってこそ守られているだけでしかないのですから、IPv4 か IPv6 かなんてのは関係のない話じゃないでしょうか。
Re:IPv6うざいのは (スコア:2, すばらしい洞察)
NATが有れば大丈夫だと思っているのも同程度におめでたいかなと思いました。
今にして思えば (スコア:1)
64bitで足りなくなったら潔く次のVersionに移る、って宣言しちゃって、
「それは、64bit→128bitのときに考えよう」みたいに、あれもこれもの実装要求を蹴散らして、
mandatoryな規格だけで十分Secure&Robustなネットが組めるような、コンパクトな実装を採ってれば、
もう少し状況は変わったような気がするのは私だけ?
Re:今にして思えば (スコア:1, すばらしい洞察)
64bitだと128bitより移行コストが安くなるって理屈はない。
Re:今にして思えば (スコア:1)
「IPv4 よりも軽くなるように」って考えられてますよ。
IPv6の策定時には、将来性を考えて「可変長アドレス」になんて意見もありましたが、
それよりも、シンプルな「128bit固定」を選んでるんです。
アドレスが32bitから128bitに増えた以外は、かなりコンパクトなものになってると思います。
村井先生のたとえが下手すぎる (スコア:1, 興味深い)
っていうかどっちもIPv6使わなくても楽々実装できるじゃんよと思うのはボクだけでしょうか。
皆さんも、もっとIPv6ならではの利点が伝わるような例えを考えて
村井先生に教えてあげてくださいよ。
もういっそのこと (スコア:1)
とかでいいじゃん。
エイプリルフーr……あれ?
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投稿処理前プレビュー確認後書込処理検証処理前反映可否確認処理後……
普及してませんねー (スコア:0)
IPV6も使ってる、が一人。
ちょっと触ったことぐらいある、という回答は皆無に近かった。
残りすべてが、「なにそれ?おいしいの?」
ずっと前から、グローバルなIPV4アドレスがあれば登録なしで使える(RFC3056)ようになってるのに。
アドホックだけど。
# 一発メモ妄想中
Re:普及してませんねー (スコア:0)
表記の仕方も全然違うから意味わかんないし
混乱の元でしかないよ今のところ
Re:普及してませんねー (スコア:5, すばらしい洞察)
素ではIPv4とIPv6に互換性がないのが普及を妨げている最大の原因かと。
まずは仕様ありきで、普及・置換させる方法やユーザビリティの実装を
後回しにしたツケが回ってきてるだけかと。
使われている技術を置き換えようというのなら、使いやすいようにしないと
誰も見向きしない。いいものさえ作れば普及するなんてのは理屈屋の幻想。
技術は使われてナンボってのを露呈してるね。
Re:普及してませんねー (スコア:1, 参考になる)
> 誰も見向きしない。いいものさえ作れば普及するなんてのは理屈屋の幻想。
> 技術は使われてナンボってのを露呈してるね。
↑は2001年時点ですでに Daniel J. Bernstein(djb) 氏によって指摘されていた
ことですね。(参考 [unixuser.org])
その頃から一向に状況は変わっていないんですな。
Re:普及してませんねー (スコア:1, 興味深い)
djb が言ったとされているその意見自体が FUD でしかない、というのが何よりも大きなポイントかもしれません。
IPv6 は IPv4 互換/射影アドレスを利用して、出入り口が用意されていれば IPv4 ネットワークへの乗り入れが可能な設計になっています。リンク先の文章はこの点が反映されていないため、現実に即していないというのが実際です。IPv6 over IPv4 といったトンネリングに関しては書かれているのですが、6to4 ゲートウェイの存在が完全に欠落しています。
もっとも IPv4 互換/射影アドレスは、所詮 IPv4 のアドレスがそのまま利用されるため、IPv4 グローバルアドレスが枯渇した場合に問題が出てくる可能性はありますが。(::aaa.bbb.ccc.ddd/::ffff:aaa.bbb.ccc.ddd と、IPv4 アドレスをそのまま利用するため)
djb が指摘したその時期にもあったものなのですが、全く触れていない点が、djb は単に IPv6 が嫌いなんでしょとしか見えない点なのですよね。
# djb にはとりあえず、現状の spam の蔓延に即した qmail の更新を IPv6 対応の前にさっさとやってくれ、という感じなのですが。今の qmail は spammer にとって格好の餌食すぎ。
IPv4互換/射影アドレスについて (スコア:4, 参考になる)
現在の移行メカニズムでは、IPv4互換アドレスは使用されません。RFC 4291 [ietf.org]で非推奨になりました。6to4ゲートウェイでできることは、グローバルIPv4アドレスにIPv6アドレスを割り当てて、IPv6ネットワークに接続することだけです。
IPv4射影アドレスは、v4/v6デュアルスタックのホスト上でv4アドレスをv6アドレスのように扱うためのものです。射影アドレスを用いるとIPv6向けに書かれたアプリケーションでIPv4も使うことができますが、デュアルスタックが前提なので、IPv6 onlyのホストからIPv4ホストに接続できるようになるわけではありません。
結局のところ、IPv4 onlyホストとIPv6 onlyホストがお互いに接続できないという問題は解決されていません。残念ながらdjbの指摘は未だに的を得ていると思います。
Re:IPv4互換/射影アドレスについて (スコア:1)
もちろんIPv6 onlyなホストである必要はありません。現在の移行メカニズムはv4/v6デュアルスタックが前提となっています。しかし、それこそがdjbの指摘する問題なわけです。#1135941 [srad.jp]にもリンクが貼ってある「覚悟はできてますか? - トンでもなく高価なIPv6 [unixuser.org]」から概要を引用します。
まあ世の中には気合いで人柱になって、NATPTなどを駆使してIPv6 onlyの世界を先取りしている人たちもいますが… (KDDI研究所 オフィスに導入して分かったIPv6利用の課題(前編) [ipv6style.jp])
それから移行の難しさで言えば、もっぱら企業内LANで使われていて、企業システムの更新と同時に移行できるNetBEUI・IPX・AppleTalkと、世界規模のインターネットで使われているIPv4では比較になりません。
とは言っても、ルーターもOSもソフトウェアもぼちぼちIPv6に対応してきているのだから、ISPやWeb上のサービスを提供する企業もそろそろコストを負担してIPv6に対応してもいいんじゃないかとは思います。
Re:普及してませんねー (スコア:1, すばらしい洞察)
問題がある、というように読めますが…
#qmailに関しては全く同意。
Re:普及してませんねー (スコア:1, 興味深い)
技術的にすごいことは分かるんです。
でも、現状と比べて何が良くなるのか、さっぱり分からないんです。
それが、あえてコストをかけてやるべきことなのかどうかが
Re:普及してませんねー (スコア:1)
ここ 1、2 年ほど状況を追えていないので、誤っている (古い) 方ですね。 orz こちらについては、RFC の方などを読み直した上で、他の情報も追いかけて情報を更新しようと思います。
贔屓しすぎというほど love なつもりはないのですが、対応 (移行ではなく) するために必要なコストが「とんでもなく高い」という程高いものであるという点が理解できないというのが実際です。とんでもなく高いことにしたいのね、としか思えません。
ISP 側がサービスインの予定が無いというのは、きっちり検証して目処が立つまでは無理というのは理解できるのですが、実験サービスの予定すらないというのが最大の問題に思えます。IPv6 のメリットが見えないから導入の予定は無い、というのが ISP から先のユーザの話であればまだ理解できなくもないのです。提供 ISP がほとんどありませんから。
あと 4、5 年程度で IPv4 の新規割り当て分が無くなるという、石油より分かりやすい形で有限と分かっている資源が枯渇しつつある状況で安穏と「まぁ、なんとかなるだろう」と実験環境すら構築せずにいたら、学習もできなければ、運用経験を積むことすらもできないわけですが、それすら進行していないというのが怖いですね。
一番気になるのは「一部の機器が IPv6 対応」とすら回答していないのが 13/22 という、おそろしく高い状況です。ここ 2 年以内に機器交換なり新規導入があれば、機器自体は IPv6 に対応している可能性が低くないはずなのですが、それすら行われていないのか、と。
Re:普及してませんねー (スコア:2, 興味深い)
llmnrからSRV/AAAAを作るような手抜きな仕組みもきっとあるんだろうけど、少なくともあまり普及はしてなさそうだね。
多分末端で制御をやってる人々から普及するんじゃないかな、と思います。
キラーアプリに期待しすぎだ (スコア:0)
Re:キラーアプリに期待しすぎだ (スコア:1, おもしろおかしい)
日本でのキラーアプリはこれでしょ。
・IPv6専用の“WinnyV6(仮)”
・「IPv6でぶっこぬき」系雑誌
一般ユーザはv4だろうがv6だろうが関係ないから、逆に言えばv4への執着はないんじゃないかな。
・外国系資本の、謎のv6専用プロバイダによる価格破壊
Re:キラーアプリに期待しすぎだ (スコア:1, すばらしい洞察)
それで十分じゃないですか。