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IBM、メインフレームのオープンソースエミュレータを特許で威嚇 41

ストーリー by soara
二枚舌を使います 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

マイコミジャーナルの記事によると、IBMメインフレームのオープンソースエミュレータを提供しているTurboHerculesに対し、IBMが特許のリストを示してz/OS (IBMのハードウェア以外で動かすことを制限されている)の制限の問題の解決を断った、という(本家記事)。

今回公開された書簡において示された特許の中に、オープンソースへの提供が公約されていた特許が 2件入っており、 オープンソースへの攻撃、とFlorian Mueller氏は言っている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月10日 13時13分 (#1746674)
     マイコミジャーナルの記事は持って回った表現で韜晦してますが、
    要はIBMはHercules上でのz/osの稼動保証(動かないときはIBMがz/osを修正する!)を
    提供しないし、稼動保証なしでz/osを稼動可能にするためには、
    これこれこれだけの特許を公開することになり容認しがたいという内容と
    容易に推定できます。恐らくIBMが主張の根拠とした特許リストを修正して
    矛盾を来たした特許を公開すれば終わりでしょう。

     TurboHerculesのサイトを見ると、どうやら
    Linuxを活用して商用サービスを行っているTurboLinuxのように
    Herculesを活用してTurboHerculesの商用サービスを行っているようです。

     結局の所、自らの商機拡大のためエミュレータの上でのz/osを動かせるようにするように
    企業間のやり取りを意図的に漏らして著名人をうまく丸め込んだのではないかと思えます。

     TurboHerculesがIBMとNDAを締結していたら、相当に面倒なことになるかも知れません。:-)
    • by Anonymous Coward

      マイコミジャーナルの記事では

      106件の特許のうち2件(米国特許番号「5613086」と「5220669」)は、IBMが2005年にオープンソースコミュニティに対して提供することを公約した500件の特許にリストされていた

      となっていますから、単なるミスじゃなんでしょうね。まあなんらかの思惑を勘ぐろうと思えばできるんでしょうが、106件のうち2件がおかしかったからといって、いきなり「オープンソースソフトウェア全体にとっての攻撃」ってのはちょっと。

      また、Mueller氏は

      「IBM

    • by Anonymous Coward

      >これこれこれだけの特許を公開することになり容認しがたいという内容と
      ん?
      特許ってのは公開されるもんぢゃねーの?

      • by Anonymous Coward

        (無償利用を)公開、と読むべきではないかと。
        特許は公開が原則だが、第3者にその特許の利用を許すかどうかと有償無償は別問題だからね。

  • by ef (25263) on 2010年04月11日 17時00分 (#1746986)

    IBM互換機でz/OSを動かすのは(技術的に and/or 法的に)制限されているのでしょうか?
    ソフトウェアエミュレータ固有の話ではないように思えるのですが。

    • by Anonymous Coward on 2010年04月11日 20時00分 (#1747016)
      z/osはIBM独自のCPU上で稼動するもので、インテル社などの提供する
      CPU上では動きません。従って、IBM互換機上でIBM独自のCPUの機械語を
      実行するエミュレータを稼動させ、z/osを動かさなくてはなりません。

      それ以外の方法でz/osを動かすにはz/os自体を作り直さなくてはなりません。
      それが商業的に意味があるのなら当の昔にIBM自身が行っていると思われます。

      法的に問題のない方法でIBMのメインフレームを解析し、エミュレータを更新するには
      えらく金が掛かります。それを安価なIBM互換機と組み合わせて商業的に回収できる程、
      TurboHerculesの目標としているメインフレームの災害復旧の市場は大きくないので
      金を掛けずに手っ取り早く解決しようとしている動きなのでしょう。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        元コメが言ってるのは、互換機=富士通やNECが作ってるメインフレームってことでは?

      • by Anonymous Coward

        > z/osはIBM独自のCPU上で稼動するもので、インテル社などの提供するCPU上では動きません。

        IBM互換機と言うのはメインフレームの互換機のことでしょう。そういう意味でOSが富士通や日立機では動かないようにしています(いました)。
        http://ja.wikipedia.org/wiki/IBM%E7%94%A3%E6%A5%AD%E3%82%B9%E3%83%91%E... [wikipedia.org]

        > IBMが特許のリストを示してz/OS (IBMのハードウェア以外で動かすことを制限されている)の制限の問題の解決を断った

        互換機でOSを動かせないようにする・回避する技術でIBMが特許を持っており、それ

  • IBMの言ってることって相当酷いんじゃないかと。

    • IBMは元々オープンソースソフトウェアを支持すると表明していて、(あまり有用でない)特許を無料で利用することを認めていた。
    • ところが、メインフレームのエミュレータをOSSで作った企業があらわれたら、z/OSを動かすことはまかりならん!と特許をちらつかせて威嚇した。

    特許がOSSにとって驚異なのは常識なので、IBMの行動は矛盾があるよね(OSSコミュニティを支持したいのか威嚇したいのか)ってことでしょう。IBMは巨大企業だから事業部が違えば方針も違うだろうし、矛盾が出てくるのはある程度仕方がないとは思うけど、同じ会社に180℃違うことを言われても困るよね。まあ、IBMのOSS支持なんて建前だとは思うけど。だったら支持するなんてポーズとるなよと。

    • by Anonymous Coward on 2010年04月12日 10時57分 (#1747140)
      > (あまり有用でない)特許を無料で利用することを認めていた。
      IBMが公開した500件の特許が有用か有用でないかは使う側の見方によるでしょうが、ここで注意しておきたいのは、IBMが無償提供を約束したのはこの500件の特許についてであり「IBMが所有するすべての特許」でない点に注意すべきだと思います。

      > メインフレームのエミュレータをOSSで作った企業があらわれたら、
      これは「メインフレームのエミュレータを作ったから」ではなく、上記500件の公開特許以外の特許を侵害したから、でしょう。オープンソースにコミットするのはいいでしょうが、だからといって企業が持つすべての知財を無償で提供するとは言っていません。

      もし仮に「オープンソースにコミットします」という発言が「自らが持つすべての知財をオープンソースに無償提供します」と勝手に解釈されてしまうのだとしたら、誰もオープンソースにコミットなどしなくなってしまいますよ。
      「IBMは知財の一部を提供します」という言葉を受けて「IBMの知財のすべては無償で使っていいのだ」と解釈するのはあまりに強引すぎるでしょう。

      IBMの書簡にあった特許のうち、先に無償公開すると約束された2件に関しては、一度提供を約束したものですから、これは引き続き無償公開されてしかるべきとは思いますが。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        > 今回公開された書簡において示された特許の中に、オープンソースへの提供が公約されていた特許が 2件入っており
        この2件がその500件に含まれてたって話でしょ?
        > 「自らが持つすべての知財をオープンソースに無償提供します」と勝手に解釈
        どこをどう縦読みしたらそんな悪意のある解釈ができるの?

        • by Anonymous Coward
          > この2件がその500件に含まれてたって話でしょ?
          そうです。そして、残りの(少なくとも)171件はその500件の中に含まれていない特許です(申請中含む)。

          > どこをどう縦読みしたらそんな悪意のある解釈ができるの?
          173の特許のうち171までが公開を約束したわけでもない特許なのに、その状況で「IBMはオープンソースにコミットしたくせに」と筋違いな苦情を言っているわけで、上記のような解釈をするのは当然では? まぁより厳密に言うなら「1%の特許を公開してみたら、残り99%も公開しなきゃオープンソースに攻撃的だ」と言われたでござる、みたいな状況かと思いますが。
          • いやいや。

            > 173の特許のうち171までが公開を約束したわけでもない特許なのに、その状況で「IBMはオープンソースにコミットしたくせに」と筋違いな苦情を言っているわけで

            IBMは特許公開時には大層なことを言ってる [nikkeibp.co.jp]んですよ。「我々は、パテント・コモンズによって、イノベーション(技術革新)を起こしたいと考えています。」とか。なのにメインフレームにOSSがリーチしようとすると、手のひらを返したように特許を主張したわけです。そんなんじゃあいくらIBMがパテント・コモンズを提唱したところで、誰もIBMを信用しないでしょうね。

            親コメント
            • by Anonymous Coward
              いや、あんたよりIBMのほうがはるかに信用されると思うが。

              あんたが主張していることはIBMの(知的)財産を「すべて」パブリックにしろということだよ。
    • by Anonymous Coward on 2010年04月12日 23時57分 (#1747619)
      そもそも、”オープンソースに厳しいコメント”ってありました?
      単に、企業が、営利企業として、彼らに認められている主張をすることはもっともでないか、と言う意見が多いだけなのでは。
      そう言う主張をすることが”オープンソースに厳しい”行為であり、それを認めている意見が多いので、= "やたらとオープンソースに厳しいコメントが多い"と考えということでしょうか?。

      私も、特に企業の利益にシリアスに響いてくる問題に対し、シビアに対応するのはもっともだと思っています。
      また、それをやたら”偽善的”とか”攻撃”とかまくしたてるのは、世の中を善と悪との闘争の場として大衆に訴えかける、典型的なアジテーションにしか感じられません。

      * つーか、このくらいで偽善者とか罵られるって、IBMもたいへんだなー、って肩を持ちたくなるって言うのも本心ですがね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      ぜんぜんひどくないよ。

      常識的に考えて、IBMが支持するオープンソースなんて昔からソフトウェアであるものだけ。
      自分のところの商品と競合するエミュレータを支持するなんて最初からありえない。

      それくらい分からない?

      # エミュレータの存在が、IBMのメインフレームの販売数に貢献するなら支持するだろうけどね。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月10日 13時20分 (#1746681)
    そういう態度はオープンソース界でも嫌われるものじゃないかと。
  • ソースコードは公開するけれども使うのなら特許料を払ってね、というのは普通にありうる話だと思うのですが。
    ソースコード公開 = 無料で使えるってわけじゃないでしょ。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月10日 21時53分 (#1746824)
    IBMのハードの方にバグがあって、それをソフト的に回避するコードがz/OSに含まれているため、
    問題の部分を公開するのは公になっていないハードのバグ情報を出すことになるから嫌とか。

    ハードの開発初期に分かったバグだと、ソフトでちょいちょいと対処して、ユーザなどに出すための
    説明資料をわざわざ作っていなかった、ということはないだろうか。
    (いまさらTurboHerculesのためだけに資料を作成するのは面倒だ、と)

    # 他社のエミュレータのために無償の奉仕をすることと、フリー/オープンソフトへの支持は違うだろ。
    • Re:実は… (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2010年04月11日 20時36分 (#1747020)
       IBMのハードはz/Architecture Principles of Operation(PO)でアーキテクチャーを
      公開しており、その通りに動く様に作られています。

       仮にその通りに動かないハードならば、ハードウェア上でトラップして
      マイクロコードで記述した回避コードを実行する方がz/osに手を入れるよりも
      簡単です。

       例えばある条件で不具合を起こすとして、その条件チェックをz/osのそこかしこに
      組み込むよりも、実行時に条件チェックをするような回避コードをマイクロコードの
      特定の1箇所に仕込む方が、POの変更も必要ないし、z/osの更新(今や2年に1回!)の
      負荷も下がります。

       OSの開発には数多くの人間が関わっており、バグがかっこ悪いからと
      公開資料と非公開資料の二重管理をして混乱の種を仕込む位なら、POの修正を
      公開した方がよっぽど安く済みます。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        TurboHerculesがどういう状況に陥っているかはマイコミの記事ではよく分からないけど、
        「IBMに解決策を求めた」なら、PO通りにエミュレータを作ったけどz/OSが動かなくて、
        しかも解決策の提供を特許を持ち出してまで拒否したということだよね。

        それって、アーキテクチャーは公開するけど、細かい実装までは教えられないってことで
        いいのかな?

        # 周辺機器なんかのささいな情報が公開されていないとかで動かないんじゃないかと思うけど。
  • by Anonymous Coward on 2010年04月11日 16時12分 (#1746978)
    ダークスーツの人が上着を広げて
    「キシャーーーッ!!」
    とかやるのですか
    • by Anonymous Coward

      巨象が踊っているんですね。

  • by Anonymous Coward on 2010年04月11日 21時08分 (#1747026)

    QEMU/9821がお察しくださいな事になってアップストリームへのマージを断念したなんて話もあったね。

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