y_tambe (8218) の日記

2008 年 10 月 02 日
午後 02:47

セキュリティホールmemo

http://www.st.ryukoku.ac.jp/~kjm/security/memo/2008/10.html#20081001__Brisbane

バックグラウンドの違いで、僕には割と当たり前に感じることしか書いてないので、却って「何が判らないのか」が判らない……
  • その時期に次シーズンの予測と、それに基づいてワクチン株の選定が行われるのは毎年恒例のことで、昨シーズン(2007/2008:2007冬〜2008春)と次シーズン(2008/2009)の流行予測株が異なれば、ワクチンの種類は当然変わる。
  • 基本的に現在のインフルエンザの流行は、A/H1N1とA/H3N2、Bのいずれかなので、日本ではインフルエンザワクチンはこの3つについて、それぞれ1株ずつか、せいぜいでもどれか一つを重複させる程度で行う。たくさん混ぜれば何にでも効きそうに思うかもしれないが、逆にどれにも効かなくなるので最低限にする必要がある。
  • 「A/Brisbane/10/2007 と A/Uruguay/716/2007の違い」ってのは、単純に言うと、そもそも分離された場所の異なるウイルス株だという違い。ただこの二つは、検出されたコンピュータウイルスのうち、同じパターンファイルで対処できる(≒同じ抗体で中和できる)、いわゆる「ごく近い亜種同士」というのに例えると判りやすいかな? 完全に一致するとは限らないんだけど、同じグループとして報告されるようなものとか。これが流行していくうちに変異が積み重なっていき、違いが大きくなって、元のパターンファイルで対処できなくなったりすると「小変異による新型発生」ということで蔓延する。これに対して、H5N1なんかがいきなりヒトに現れるのは「大変異による新型発生」で、いきなりゼロデイ利用して爆発的に増えるのが出現するようなもの、とでもいったところか。
2007 年 06 月 13 日
午後 10:12

これで覚えろ?? 1類感染症 2007春

一類はいつも苦しい……

エバラ「クリーミーらっきょうペースト」 お鍋に一ビン、まるごとどうぞ
  • えばら:エボラ出血熱
  • くりーみー:クリミア・コンゴ出血熱
  • らっきょう:ラッサ熱
  • ぺーすと:ペスト
  • おなべに:南米出血熱
  • ひとびん:(1類)
  • まるごと:マールブルグ病
  • どうぞ:痘瘡

昼3時くらいにやってたワイドショーの合間に入る生CMみたいな感じで、下のような情景を頭に思い描いて下さい。どんな(ひどい)味なのか、想像しながらだと、より頭に焼き付くことでしょう。

「エバラからの新提案。らっきょうの自然な風味をそのままに、クリーミーで使い易いペースト状に仕上げました。今夜は、家族でらっきょう鍋なんていかがでしょう? 作り方はとっても簡単。お鍋にエバラクリーミーらっきょうペーストを味付けに、ひとびん丸ごといれるだけ。新製品、エバラのクリーミーらっきょうペースト、是非一度お試しください」

2007 年 06 月 07 日
午後 08:04

これで覚えろ?? 2類感染症 2007春

「東京のとあるところで、一人の老人が尻餅をついた。痛そうに、でも何とか立ち上がる」 そんな情景を頭に浮かべながらどうぞ。

日暮里のジジィがケツをさすった
  • にっ:(2類)
  • ぽりの:ポリオ(急性灰白髄炎)
  • じじぃが:ジフテリア
  • けつを:結核
  • さすった:SARS(重症急性呼吸器症候群、SARSコロナウイルスによるもの)

まあまあかな。いくらでも下品版への改造は可能だろうけど、まぁ講義で使うにはこの程度に抑えておく方が。



【追記】トリインフルエンザ(H5N1)の追加に伴い、以下に改変

日暮里のジジィがケツをさすってトリップ

  • にっ:(2類)
  • ぽりの:ポリオ(急性灰白髄炎)
  • じじぃが:ジフテリア
  • けつを:結核
  • さすって:SARS(重症急性呼吸器症候群、SARSコロナウイルスによるもの)
  • トリップ:トリインフルエンザ
午後 07:58

これで覚えろ?? 3類感染症 2007春

「とある田舎の小さな町で、町長の愛人・隠し子が発覚! この一大スキャンダルで町は大騒動に!」 そんな状況を頭に思い浮かべながらどうぞ

町長さんのコレが、赤ちゃんばらして大騒ぎ
  • ちょうちょう:腸チフス
  • さんの:(3類)
  • コレが:コレラ
  • 赤ちゃん:赤痢(細菌性赤痢)
  • ばらして:パラチフス
  • 大騒ぎ:O157(腸管出血性大腸菌感染症 = O157など)

うん、なかなかの出来。

2006 年 10 月 31 日
午後 06:09

市民のための環境学ガイド20061029への小さな反論

安井先生が公開している「市民のための環境学ガイド」は、私もほぼ毎週チェックしているサイトの一つだ。環境学という分野についての観点だけでなく、いわゆる「マイナスイオン」などの疑似科学および、それを利用したインチキ商品への批判という観点からも、非常に判りやすく有用なサイトである。また「科学者」が行う、一般社会への啓蒙活動、貢献としても非常に興味深い活動である。

しかし、このサイトの2006/10/29の記事を読んでいて、気になる部分があるのを見つけた。

http://www.yasuienv.net/RiskSortedbyDeath.htm

この「リスクファクターとしてのコーヒーの扱い」についてである。安井先生は、「根拠は極めて薄い」としながらも「コーヒーは損失余命1日(余命1日を減らす)」として換算しているが、私はこの換算にすら異議を唱える。むしろ、こういったリストにコーヒーを入れること自体(その理由は理解できるが)、コーヒーと健康との関係についての啓蒙を行っている立場として、「もうそろそろやめてもらえませんか」という、反対の意をここらで一度表明しておきたい。

コーヒーをこのような安全性の指標に含めるというのは、何も安井先生に限ったことではなく、いわゆる環境学の分野では以前から広く行われていることだ。特に、食品添加物や残留農薬などを過度に敵視するグループや、「自然=安全」論を盲信している人への説得材料の一つとして、コーヒーに含まれるカフェインの毒性についてや、コーヒーがIARCグループ2B(発がんの疑いがある)に分類されていることを挙げ、彼らの認識に「衝撃」を与える、という形で利用されることが多い。この手の手法は、教育や啓蒙としては確かに有用だ。しかし、コーヒーと健康の関係についての理解は、ここ10年くらいの間に激しく変動しており、そういった最近の情勢を理解しない旧態依然とした知識から当て馬的に利用するのは、コーヒーと健康との正しい知識を広めようという立場から言うと、もうそろそろ止めてくれないか、というのが正直なところだ。実際、しばしばこういった判りやすいネット上での主張は一人歩きして、「コーヒー有害説」支持者の格好の材料に使われているのが現状だ。

最近のコーヒーと健康の研究動向に関しては、こと細かく解説すると長くなるので、 http://www.imaginet.ne.jp/~tambe/coffee/HealthTxt.html を参照して欲しい(なお、この版ではアクリルアミドをIARCグループ2Bにしているが、現在は2Aに格上げされている点に注意)

この文書は、日本コーヒー商工組合連合会が出している「コーヒー検定教本」に寄稿したものである(一部改変あり)。まあ読者層が一般であることと母体が母体なだけに、ぶっちゃけて言うと「多少」手加減している部分がないことはない(リスク増加する事例については具体的な文献は出していないなど)が、総論/結論として述べていることについては、それらをすべて統合して考えたものであり、そのような偏向は排除していることだけは胸を張って言える。

#正直言うと、この文書でさえ、連合会や全協(全日本コーヒー協会:検定教本はここの公認)が一発OKを出すとは思ってなかった。これが10年前なら、とても考えられなかったろう。業界内もそれなりに進歩しつつあるということか。

最近の動向として考慮しなければならないのは、いわゆる「健康によい効果をもたらす」という報告が圧倒的に増加している、ということにつきる。研究に携わったことのある人なら、そういう「悪い効果」でなく「よい効果」についての報告が、しばしばイカガワシイものであることを経験的に知っているだろう(というか、私もそうだ)が、それでも、さすがにこれだけ増えていると、あたら無視することも許されない状況だと言えるだろう。コーヒーは、アルコールやタバコについで、このような疫学調査が多い嗜好品/食品であるが、近年の、その報告数の全体から見ても「よい効果」の方が圧倒的に多いのが現状である。時代が進むに従って、メタアナリシスなどの統合的解析や、コーヒー飲用量まで含めた調査など、調査の精度が上がりつつある状況で、このような状況にあるわけである。

#「よい/悪い」というのは、あまりに単純化しすぎた表現だが、ここでは理解の容易さのためにこの表現を(括弧付きで)用いている。

これは私の想像だが、環境学の立場の人には、このような「よい効果」への注目度が薄い傾向があるのではないか、と考えている。一つには他の有害物質との比較という観点から、「有害性」についてのみ注意を向けてしまいがちなこと、また上述したように「よい効果の報告にはイカガワシイものがおおい」という経験則から、そちらを過小評価する傾向があるのではないか、と。したがって「損失余命1日」という換算は、あくまで有害性について着目した結果ではないか、ということである。実際には、有害性と有用性の両方を考慮した上で、「余命が○日増える」という可能性まで考えた上で出すべき数値であるのに、その可能性を最初から考えてないように思われる。そうであれば、例えば、自説に都合のいい報告だけをかき集めて「コーヒーは体にいい」と主張するのと同様に、偏った立場ではないだろうか。

#さらに言うならば、本当ならばリストにある「アルコール」あるいは「残留農薬」なんかにしても、損失余命を換算する際には、「悪い効果」「よい効果」の両方を勘案すべきであろう。いや、残留農薬が健康に「よい」効果を及ぼすという疫学調査がそうそうあるとは思えないが。

さて、では「コーヒーによる余命の変化」をどう換算するかなんだけど、こればっかりは、さんざん言ってきた割に「根拠は極めて薄い」どころか「極めていい加減」なことしか言えない。多分「±0日」とか言っておくのが、誰からも叩かれずにすむし、後から間違いを訂正する必要もない、一ばん無難な回答だろう。ただそこを敢えて数値を考えてみると……全体として考えると「大腸がんリスク低下」「肝疾患リスク低下??」「膀胱がんリスク上昇???」あたりから考えて、控えめに「余命、+数日」くらいの効果はあると見積もってもいいんじゃないか、と思っている。向こうも薄い根拠で減ると言ってるんだし、こっちが増えると言っておけば、バランスも取れるだろうしね。

#最近話題の糖尿病予防に関しては必要杯数が多いので除外。
#膀胱がんリスクはIARCの報告を考慮して一応換算するが、否定的報告がそれなりにある。



ついでに、こっからは余談。安井先生のBSEリスクの換算は、相変わらず低すぎるよなー、というのが正直な感想。これはまぁ、以前から安井先生が主張してることでもあるし、世間一般が高く評価しすぎているというのは確かなので、そのカウンターパートとしては理解できる面も大いにあるんだけど。ただ、例えば、人獣共通感染症講義の山内一也先生とかは、BSEの潜在的リスクをもっと高く評価してるわけで。これは、ひとえにBSEをただの「有害物質」として見るか、「病原体」として見るか、という観点の違いじゃないか、と思ってたりします。BSEに関しては、将来的な医療行為の発展によって生じるだろう臓器移植や生体由来製剤の利用まで考えると、摂取した個々人が発症するかどうかだけでなく、その病原体が(日本の)社会に蔓延してしまうリスクという点にも注意が必要だろう、というのが山内先生らの考え方なわけでして。そういう観点を含めて考えると、多分、本当のリスクってのは、安井先生と山内先生らの考える中間にあるんだろう(でも、何となく安井先生よりの位置にありそうだ)と考えてたりします。偶然の符丁なんだけど、「環境学」と「感染症学」という立場の違いからの意見の対立って点では、ペッテンコーファーとコッホの論争と同じ構図で、面白いなあ、と思ってたり。
2006 年 07 月 03 日
午後 05:29

コーヒーと糖尿病

Miyuさんのところのネタに反応。

今回BBC News経由で取りあげられたこの報告ですが、個人的にやってるコーヒー関連論文リストで取り上げる予定は今のところありません(将来的に、自著で引用したものまで載せていく段階になったらその時に掲載するかもしれませんが)。ネタとしては、現在までに10報くらいは出ている「コーヒーの大量飲用が糖尿病リスクを下げる」というのの一つにすぎないものなので、one of themって扱いなのです。こないだ投下したこの文書でも少し触れてます。

今回の報告では、閉経後女性を対象にした疫学調査が行われてますけど、これはまぁ別の目的でやってたものの流用ってやつでしょうね。元々、コーヒー飲用が骨粗鬆症のリスクファクターになるのではという研究がありまして(まだ論争中で結論は出てない)、このため特に閉経後女性を対象とした疫学調査プロジェクトというのがありまして。また女性を対象にした研究だと、カフェインと死産リスクの関係についての知見から、デカフェとの比較が古くから導入されてたことも背景にあって、今回のような調査結果が出せたのだ、というところでしょう。

で今回の調査結果についてですが、ポイントは、(1)「大量飲用が糖尿病発生リスクを低下させる」という、これまでの結果と同じものが得られたこと、(2)デカフェの方にリスク低下が見られるという、これまでの結果とは若干異なる結果が得られたこと、の2点です。

1については新規性はないんですが、疫学調査では、それが普遍的に観測されることを確認することにも意義がありますんで。まぁこれまでの結果を補強するという点では意義があったと言えるでしょう。
2についてなんですが、実はこの現象に対するカフェインの関与は、これまでも議論の対象になってたポイントの一つで、カフェインが関与する/しないという説の両方がありました。どっちかというと、最近は大量のカフェインによる効果を支持する説が優勢になってきてたんですが、今回のはそれを否定する側の証拠となったわけです。結局のところ、この点について「論争中」であるという状況をさらに継続させる報告である、と。そんな感じ。

まぁ上述した「コーヒーと健康」の概説にも書きましたが、糖尿病リスク低下はかなり大量飲用のときに見られる現象なので、この効果だけを期待してこれだけ飲むのはよろしくないという部類のものでしょうから、ご注意あれ。まぁ個人的関心事としては、歴史的に見ると、この手の報告があった後には、一種のpublication biasが働いて、コーヒー有害説側による報告が出てくるものなので、それによって「健常者の上限」を決めるに足るデータが出てくるのを期待してます。
2006 年 04 月 10 日
午後 08:10

「野尻ボード vs ウィキペディア」の顛末

#モデつけちゃったので日記に書く人。

この件について時系列を追ってくとこんな感じになってます。
  1. 2004年7月、初版が作成される。内容に問題あるが、初版執筆者は識者による加筆修正を望むコメント付きで投稿したもの。
  2. 以降4ヶ月間、何回かの編集が加わるが、問題点のある部分については放置されたまま。
  3. 2004年11月、野尻ボードで話題になる(以降、2005年1月くらいまで継続)
  4. 2004年12月末、野尻ボードの話題を受けて改稿作業が提案され、開始される。
  5. 2005年4月、大幅な改稿作業の完了(ほぼ2006年現在の版と同じ内容になる)
  6. (その後、Natureによるブリタニカとの比較検証から、Wikipedia英語版にも正確性が期待できるという風評が広まる)

今の版についている(そして各国版でも現在使用されている)スイングバイのアニメGIF(似非シミュレーション)を作ったのは、実は私です。でも、専門は物理でなく、生物学関連です。このスイングバイに関する問題は、ウィキペディアにおける科学諸分野の正確性についての試金石になると考えて、参加した次第です。

その後2005年11月には、野尻ボードで記事が改善された、と発言している方がいることを知って、少し安心しています。逆に、上のコメントのように、以前の議論だけを取り出されると、今の版にも正確性に重要な問題点があると指摘されてるようで、どうしたものか困っているのですが…

#逆に、改善された内容が「間違っている」という誤解を広めてしまうのではないかと。

あまり知られてないこともあり、野尻ボードの方々もご存知なかったとしても仕方ないのですが、そもそもウィキペディアは、博士以上を執筆者とする伽藍モデルの百科事典プロジェクト、Nupediaの失敗の反省をふまえて、バザールモデルで立ち上げられたものです(以前つけたコメント
言い換えると、野尻ボードの発言に見られるような正確性を重視するプロジェクトが当然先に考えられたのだけど、ほとんど記事が集まらなかった、という現実があったわけです。そこで、記事数(いいかえるとGFDL文書)を集めるために、門戸を広げたバザール方式が採用された、というわけです。

野尻ボードで問題が上がったときには、一人の「とおりすがり」さんが突撃をかけて、他のオープンソースプロジェクトでもおなじみの「問題あるなら気づいた人が直せよ!」発言をやっちゃったおかげで、「野尻ボード vs ウィキペディア」みたいな対立の構図になっちゃいましたが、もちろん多くの参加者はそんな何の得もなり対立なんぞ望んじゃいないわけです。むしろ、鈍い歩みではあるけれど、問題ある記事を修正し、ブラッシュアップするという建設的な方向への努力が行われて、今ある記事の姿に至ってます。

結果的にみると、問題ある(と思われる)版は2004年7月から2005年1月にかけて記載されており、その後2005年4月までかかって問題のない(と思われる)版に落ち着いた、という感じだと思います。これを遅いとみるか早いとみるか、ですが、もちろんこの短い期間にも、問題ある版の内容がコピペされ、伝播されるという「実害」があったことを考えるならば、遅きに過ぎた、と評価する人がいることは否定できません。しかし、これまで前例のないプロジェクトであり、また事件であったことを考えるなら、そしてウィキペディアというものの生命の長さを考えるなら、(それなりに時間はかかったけど)きちんと修正が行われた、という、ウィキペディアにおいて「科学的」な正確性検証が行われた事例として評価してもいいのではないか、と私はそう考えています。

バザール方式では当然、正確性についての問題が生じるだろうことは当初から予想されてましたが、まずは記事が集まってから、と割り切ることでスタートされ、現状のような記事の蓄積にいたってるわけです。今後、この中から有用な文書を取り出していく作業が必要になってくるのは、見識ある参加者みんなが認識していることで、査読や秀逸な記事の選考などのプロセスも行われています。しかし、これらはまだ十分機能してるとは言いがたい状況にあり、今後は外部専門家による査読制度などの導入についての動きも持ち上がってくるのではないかな、と思っています。

私は野尻ボードの方々と分野は違えど、一応は、まぁ研究者&大学で講義を行う身、いわば専門の科学者、という点では同じ境遇でもあります。実際、自分野でのウィキペディアの項目には、どっから手をつけていいかも判らないような、思わず頭を抱えたくなる記事もあり、放置しているものも多いですが、「一種の啓蒙活動、社会貢献だ」と割り切りながら、執筆に参加しています(研究者評価にはつながんないですけどね)。もちろん、そうするのが偉いとか偉くないとか、そういう問題ではないですが、個人的には「他の科学分野の記事には負けねーぜ。周りの分野がみんな充実して、自分の分野だけヘタレになるのは嫌だもんね」とか思ってます。

2006 年 02 月 07 日
午後 06:15

コーヒー&…

うーん
まだ試してないな。そのうちやってみよう。
2005 年 11 月 21 日
午後 05:02

デカフェは健康に悪い?

BBC News
本家記事
元ソース

んー、一言で言うと「いまさら」だよなあ。LDLの増加は10年以上前から言われてたことで急性に見られる一過性の現象。作用本体はおそらくカフェストールやカーウェオールなどのジテルペン化合物。ただし高脂血症や心疾患などの発症リスクとは関係ないだろう、ということで大体決着してるので。

ただし、一過性のLDLやTG上昇だけでなく、カフェインを含むコーヒーでは血圧上昇が、また血中ホモシステインの増加も見られることから、虚血性心疾患のリスクの高いグループではカフェインやコーヒーの摂取は控えめにすべきだろうとも言われてる。それでも、そういう人たちでもまぁ一日1-2杯なら問題ない、とするのが一般的。
妊娠中の死産リスクについては、まだ疫学調査の件数自体が少なくて、統合的には物が言えない状況。それにまぁ、産科領域は他の領域に比べて、全般的にあんまり研究に力が入ってない部分も多いので信頼性もどうかなぁと思っていたり。でもまぁ、とりあえず「かなりの安全側」に倒した数値として、一日三杯以下(他のかたちでもカフェインを取る場合はその分減らす)というのが提示されてるので、まぁそれでいいんじゃないの、と思っていたりする。産科絡みだと、最近、唾液中のタンパク質をマーカーにして、コーヒーを飲むことで妊娠中のストレス解消効果が得られるという報告も出てる。介入実験とはいえ判定が難しい実験系だから、その解釈については「?」なところも多いけど。
2005 年 11 月 04 日
午後 10:10

えーと

ならぬ人の身として、また実践派を自称する身としては、やはり飲んでみてからコメントつけないと。

#日本発売マダー?

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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