silvervine (12840) の日記

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mozillaZine.org: Foundation が Mozilla Corporation を設立

silvervine による 2005年08月03日 23時44分 の日記 (#310889)

原文:Mozilla Foundation Announces Creation of Mozilla Corporation -- Wednesday August 3rd, 2005

Mozilla Foundation が、Mozilla Firefox および Mozilla Thunderbird の開発・配布・マーケティングを行うための完全子会社である Mozilla Corporation を設立したとアナウンスした。非営利の Mozilla Foundation とは異なり、Mozilla Corporation は課税対象企業となる見込みだ (つまり、非営利ではなく営利を目指す組織だということ)。しかし、Foundation は、Corporation も Foundation と同様、公共の利益という、これまでと同じ目標の達成を目指しており、純粋に収益のみを求めているわけではないということを強調している。

この変更は Mozilla の日々の開発には影響を及ぼさず、モジュールオーナー、driver、レビューア、スーパーレビューアで構成される現行システムはそのまま維持される。エンドユーザもまた、Mozilla Foundation と Mozilla Corporation が最終的には別々の Web サイトを持つことになっても、変化には気づかないだろう。現在のところ、Firefox および Thunderbird のみが Mozilla Corporation の傘下で開発される予定だ。Camino や SeaMonkey といった他のプロジェクトは、Mozilla Foundation の管轄下におかれることになる。

Mozilla Foundation の職員のほとんどは Mozilla Corporation へと異動する予定だ。トカゲの主任世話役人である Mitchell Baker が Mozilla Corporation の総裁になる予定で、Brendan Eich が技術主任を務める予定だ。Mozilla Corporation は、Mozilla Foundation の理事会によって任命され、Foundation に対しても責任を持つ、独自の取締役会を持つ。Mitchell Baker は両団体の取締役会に籍を置くが、Red Hat の従業員である Chris Blizzard は、Foundation の理事会から Corporation の取締役会へと異動する。数多くのインターネット関連会社を渡り歩いてきた Reid Hoffman (Chris Hofmann と混同しないように) もまた Mozilla Corporation の取締役会に名を連ねる。

製品開発を新しい子会社に移すことで、Mozilla Foundation はプロジェクトやポリシー関連の問題に集中できるようになることを望んでいる。Mozilla に古くから関わってきた Frank Hecker が Director of Public Policy 【訳注:パブリックポリシー主任】 として Foundation の活動を率いることになる。Gervase Markham は Foundation に残り、Zak Greant がそのチームに加わる。伊藤譲一 が Mozilla Foundation の理事会に籍を置くことになった。

Mozilla Corporation が誕生したことで、Firefox および Thunderbird が収益を生み出す可能性によって引き起こされる、法的・税的の厄介な問題を幾つか解決できることになるはずだ。Mozilla Corporation は営利企業との交渉をすべて引き受け、同社の営利企業としての立ち位置から、この分野でより柔軟な関係を結ぶことが可能になる。Mozilla Corporation からの収益によって、Foundation および Corporation を含む Mozilla プロジェクトをより自立性の高いものにすることが期待されている。ただ、寄付もこれまでどおり歓迎される。

Mozilla Corporation が営利を求めているのに対し、Mozilla Foundation が役目を終えてしまったわけではないと強調している。Mozilla Foundation は、Mozilla Corporation の活動の最終決定権を持っており、この新子会社を完全に所有している。Mozilla Corporation が生んだあらゆる利益は、Mozilla プロジェクトへと還元される。そのため、株主は存在せず、ストックオプションや配当金は一切配布されない。Mozilla Corporation は株式市場に放り出されるわけではないので、他の会社が乗っ取ったり、子会社化したりすることはできない 【訳注:ちょっと訳に自信なし】。Mozilla Foundation は Mozilla 関連の商標および他の知的財産を所有し続け、Mozilla Corporation に対してそれらの使用権利をライセンスすることになる。Foundation はまた、ソースコードのリポジトリおよびチェックインの許可権も保持する。

Mozilla Corporation を設立するという決断は、Mozilla コミュニティおよびオープンソース界および事業者からの識者で構成される Mozilla Advisory Committee 【訳注:Mozilla 諮問委員会】 からのフィードバックを参考に、Mozilla Foundation の理事会によって下された。Mozilla Corporation は今週にも法的な組織として登録され、昨晩には複数の主要な Mozilla 貢献者に決定が伝えられた。一部の報道機関にも連絡が伝えられた。

Mozilla Foundation は Mozilla Corporation の設立を知らせるプレスリリース を発表している。また、mozilla.org サイトにも再編成について取り上げたセクション が、FAQ やブログ投稿へのリンクと共に設けられている。太平洋夏時間の今日午後 5 時 (世界標準時では木曜日の午前 1 時) には OSCON 2005 からポッドキャストが流される予定だ。Mitchell Baker が Mozilla Corporation に関するブログ投稿 を書いており、Frank Hecker も Mozilla Foundation の再編やその中での彼の役割に関する投稿 を書いている。また、Daniel GlazmanMozilla Corporation の要点を箇条書きにまとめ、Mozilla 諮問委員会のメンバーである Tristan Nitot も今日遅くには 今回の組織再編成に関する彼の私見をまとめる と約束している。

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