T.MURACHI (15699) の日記

2004 年 11 月 04 日
午後 01:50

喫煙が自殺の原因に?

インテリジェンスの業界レポート - 愛煙家がいなくなる日 (Intelligence)

若干プロパガンダ臭の否めない記事ではありますが。。。

しかも最近、たばこがさらに深刻な結果を生み出すことが分かった。何と、自殺の一因になるというのだ。10月に、高知大学医学部の教授らが自殺とニコチン濃度の関係を明らかにしたのだ。司法解剖した遺体について血中のニコチン濃度を調べたところ、自殺した人の血液中のニコチン濃度は、事故や病気で死亡した人に比べ約3.5倍も高いことが判明。ニコチンは精神安定の作用がある一方、吸い過ぎると逆に気分が落ち込み、自殺の引き金になると考えられるそうだ。高知大医学部は「たばこの本数が異常に増えれば、自殺に走るサインの可能性がある」と注意をうながしている。

この部分についてのより詳細なニュース記事もありました。

自殺者: ニコチン濃度高く 解剖例調査で判明 (毎日新聞)

 高知大病院で02年10月~03年12月に実施した司法解剖のうち、腐敗が進んでいない31例の遺体について、血中のニコチン濃度を調べた。

 喫煙の習慣があったのは13人。このうち、自殺した8人(男性6人、女性2人)の濃度は血液1リットル当たり65.1~205マイクログラム(マイクロは100万分の1)だったのに対し、その他の5人(男性4人、女性1人)は同4.4~62.1マイクログラムで、顕著な差があった。平均値では約3.5倍も違った。ニコチンは肝臓で分解されるため、血中濃度をみれば死亡直前の喫煙状況がわかるという。

ニコチンがもたらす作用を精神安定作用と呼ぶべきものなのかは知りませんが (神経麻痺の間違いでないの? つか、そもそも何を以って「安定」と言えるの? 例えば死亡した状態だって、ある意味「安定」なのよね)、自殺の引き金となるような精神状態をもたらす可能性というのはあながち嘘でも無さそうな気もします (っつってもおいらは煙草なんて数えるほどしか吸ったこと無いのですが)。

ところで、前者の記事では喫煙者人口が年々減っていっていること (特に男性)、喫煙行為に対する規制がどんどん厳しくなっていっていることなどが書かれています。この流れで自殺者とニコチンの関係にまで記述が及ぶと、じゃあ喫煙者は減っているのに自殺者は増えているのは何でや? という突っ込みも出てきそうな気もしますがまぁそれはさておき。

おいら自身も喫煙しない人なのですが、おいらの周囲にも喫煙しない人が多いので、こういった、喫煙者に対して厳しい規制の流れに過激に賛同し、むしろまだまだ手ぬるいぐらいに煽り立てる人というのは結構いらっさいます。もちろん、同じく煙草を吸わない人間として、その気持ちはよくわかります。

しかし、嗜好品として供給されているものに対する「規制」と考えると、個人的にはあまり手放しに喜べないと言うのが私の本音だったりします。煙草の場合、規制が必要なので規制が敷かれているわけですが (ここは重要です、例えば混雑している中での歩き煙草は非常に危険です)、公式に認められる回避手段が十分に提供されない状態での規制は脆弱であると言わざるを得ません (喫煙できる場所がなかなか見つからないような街で、どうして禁煙を守ることができるでしょうか?)。現在の喫煙規制の流れは、喫煙者が「依存患者」であるという事実に、あまり配慮されていないように思うのです。

このような流れは、規制の対象が喫煙以外の行為に向けられたときに、私やあなたにも迷惑が及ぶかもしれません。喫煙者が嫌われている背景には、喫煙者の多くがマナーをないがしろにしてきたことにあると私は思っています。規制はあくまでこのマナーを徹底することを目的とすべきであり、嗜好品である煙草を、あるいは喫煙行為そのものを撲滅させることを目的とするべきではないと、私は思っています。

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Tue Jan 4 22:00:12 JST 2005 - 追記

今更デスガ。。。 ×プロバカンダ → ○プロパガンダ (propaganda)。

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