T.MURACHI (15699) の日記

2005 年 01 月 07 日
午前 11:45

薄っぺらな正義の味方は人を凶暴化するのかも

ヒーローものゲーム、子供の攻撃性増加の可能性 (読売新聞)

 6校の児童592人についての調査結果を分析すると、知的だったり、見た目がかっこよかったり、魅力的な特徴を持つ主人公が登場し、攻撃するゲームでよく遊んでいた児童は、1年後に「敵意」が上昇していた。

 「ひどいことをした悪者に報復する」という、暴力を正当化するゲームでよく遊んでいた児童も同様に「敵意」が高くなっていた。

 これに対して、攻撃回数が多い、たくさんの人を攻撃するなど、暴力描写の程度が高いゲームで遊んでいる児童の場合は、研究チームの予想とは反対に、むしろ攻撃性が低下していた。

 この結果を坂元教授は「かっこいい正義の味方だと、プレーヤーが自己同一視しやすいため」と分析している。

御茶ノ水女子大の坂元章教授は社会科学の人で、日大の森昭雄教授によるかのトンデモ本「ゲーム脳の恐怖」を社会心理学の見地からばっさり斬り捨てた常識人。もっとも、ゲームと人の暴力性との関係については一昨年末から指摘していた為、そんな氏の研究結果とあって、ゲーム脳論議を盛り上げたい読売新聞が早速食いついたわけですなw。

表現の残虐性そのものよりも、操作するキャラクターの特徴 (というより、境遇? もしくはシチュエーション?) などの方が人の攻撃性に与える影響は大きいようであるということで、これは非常に興味深い結果であったといえそうです。具体的な数字を見てみたいなぁ。。。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。

普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家

処理中...