yasuoka (21275) の日記

2008 年 02 月 20 日
午後 06:31

ミキサーとハイイロガン

『唐沢俊一の雑学王』(廣済堂出版, 2007年3月)を読み返していて、また妙な記述があるのに気づいた(p.45)。

それらの知識は、決して特権階級の独占下にあって封印されているわけではない。あまりにバカバカしく、また、あまりに何の役にも立たないために、誰からも見向きもされず、放っておかれているのである。例えば、「ミキサーは発明された頃、バイブレーターと呼ばれていた」とか、「ハイイロガンには、ホモのカップルがおり、しかもプラトニックである」などという奴だ。

そんな奴は知らん。ミキサーの発明といえば当然、Arnold Electric CompanyのStephen John Poplawskiってことになるが、彼の当該特許U. S. Patent No.1480914のタイトルは『BEVERAGE MIXER』だ。バイブレーターなどとは呼ばれてない。「呼ばれていた」っていうのなら、1922年の発明当時にそう呼んでた奴を連れて来なさい。

ハイイロガンの方は、竹内久美子の『男と女の進化論』(新潮社, 1990年11月)あたりからパクってきたネタのようだが、だとすると元ネタをちゃんと読めてない。そもそもハイイロガンのホモカップルは、両方とも「タチ」に回ってしまうので、ホモセックスが成立しないっていうネタだ。求愛行動それ自体はするのだから、別にプラトニックでも何でもない。

つまり、『唐沢俊一の雑学王』に出てくるこれらのネタは、役に立たないからではなく、ガセネタだから無視されているのだ。それにしても、この『唐沢俊一の雑学王』、秋葉原駅の開業にしろ、ブラジャー型の補聴器にしろ、ABO血液型にしろ、これほどまでにガセネタをバラマキたがるのは、一体ナゼなんだろう。

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