fslasht (3370) の日記

2005 年 03 月 30 日
午後 11:59

ダークレスで現像してみました

STATUS: 故障中

 先日、ダークレス(※)を買ってきたのでモノクロ写真の現像に挑戦してみました。
 写真は、α-7000の試写もかねてモノクロフィルム(NEOPAN SS)で撮ってきてあります。

 現像に失敗すると折角撮った写真が無駄になってしまうので、なんども説明書(紙1枚だけどをよんだり、ダークレスについて書いてあるサイトをみて予習。作業自体は単純なのですが1つでも間違うと失敗します。

※ 暗室が無くてもモノクロフィルムの現像が出来るキット →URL

● 練習

 まず練習として使用期限の切れた古いフィルムで試してみました。
 現像中(2分30秒間)は、専用の現像容器にいれてハンドルを高速回転(3秒間で10回転)しては逆に回転して戻すという手順を繰り返すのですが、回転が遅いと現像斑ができたり、逆回転をやりすぎるとフィルムが折れ曲がってしまったりといろいろ罠があるようです。

 あと、パトローネオープナー(栓抜きみたいなもの)で、パトローネを開いてフィルムを取り出す練習。
 説明書には各方向から満遍なく力を加えて開けると書いてありましたが、なんか力を入れすぎて一気にあけてしまいました。ぐにゃっと蓋が曲がってしまいましたが、再利用するつもりはないのでまあいいか。
 フィルムを取り出したら丸まって始末においえない状態になりました。本番では慎重にやらないと。

● 道具

 ダークレスのほかに以下の道具を用意しました。

・液温計 (現像液や定着液の温度をはかる)
・ストップウォッチ(現像や定着の時間を計る)今回は携帯電話のタイマーを使った
・ハサミ(パトローネからとりだしたフィルムの端を切る)
・フィルム用スポンジ(フィルムを干す前に拭く)
・フィルムクリップ(フィルムを干すときにこれで両端を挟んで吊るす)
・洗面器(フィルムを洗うのに使う)※普通はバットとか用意する
・フィルムアルバム(干したフィルムを保存)

● 準備

 とりあえず練習をしてコツ?をつかんだの実際の作業を開始。
 作業は台所の流しで行うことにしました。

 現像液などの薬液の温度は、普通の現像にくらべてアバウトでいいのですが、それでも20~25度の範囲である必要があります。
 幸い、室温も同じくらいだったのですが、念のため洗面器に23度くらいの水を用意して、薬液のアンプルを入れておきました。

● アンプルから薬液をだす

 現像液のアンプルを折って、現像容器に注ぎます。
 注ぎますというかなかなか液が出てこないので、説明書どおりアンプルの底を指ではじいて無理やり出しました。
 現像が終わった後は、すばやく定着液に入れ替えないといけません。必要なときになってからアンプルから出していては時間がかかって失敗のもとなので、あらかじめフィルムケースに出しておきます。
 薬液はそれぞれ8mlくらいなので、現像容器(フィルムと同じくらいのサイズ)の底に溜まる程度の量です。ここにフィルムをパトローネごと浸して回転させると毛細管現象でフィルム全体ンい染み渡るとのことです。

 と、ここで失敗発見。
 なんと現像液と定着液を間違えてました。あぶないあぶない。確実に失敗への道をたどるところでした。
 容器を入れ替えたらただでさえ少ない薬液がちょっと減ってしまいました。

● 現像開始

 現像容器の液温を計ったら、24度だったので現像作業を開始。
 携帯電話のタイマーを2分30秒にセット。
 パトローネにハンドルを取り付け、現像容器に漬けました。
 パトローネを入れると液の水かさが増しますが、それでも容器の半分くらいまでの水位です。あとは毛細管現象に期待。
 5秒くらい待って、携帯のタイマーをスタート。
 ハンドルを回して攪拌を開始します。
 時計方向に10回まわして(3以内)、ゆっくり半時計方向にきつくなるまでまわす(2秒で5回転くらい)というのを、時間になるまで繰り返しました。

 容器を手のひらで握ってしまうと体温で液温が上がってしまうので、つまむように持つのですが結構滑りやすくてこまりました。

● 現像終了

 時間がきたら、パトローネを容器から出して水気を切って、ティッシュの上に載せておきます(残った水分を吸い取る)。
 現像容器を軽く水洗いして、フィルムケースに入れておいた定着液を注ぎます。
 注いだら、現像時と同じようにパトローネを漬けます。

 定着液に漬けるまでの時間も現像が進行してしまうので、この時間をなるべく短くするべしとのことでした。

● 定着開始

 また、携帯のタイマーを4分にセットして、ひたすらハンドルを回しました。
 定着の時間は、現像に比べると割とアバウトでいいようです。

● 定着完了

 時間がきたら、パトローネをあけてフィルムを取り出します。
 パトローネオープナーで、底の金属板を剥がすようにあけました。
 リールごとフィルムを取り出します。
 定着液がついたままなので、ネオネトします(って、指のほうが溶けてるのかな)。あと、アンモニアぽい異臭が。

 液温を調整するために水を張っておいた洗面器のなかに、フィルムが巻かれた状態のままいれます。
 おそるおそる、フィルムを伸ばすと…おお、なんか像が写ってますよ。これは感動。
 そのまま巻いてあるフィルムをほどいていくとフィルムが絡みだしたので、端にフィルムクリップをつけて錘としました。
 全部解くと反対側が、リールの芯に挟んであって抜けないので、ハサミで切断。
 この時点で、各コマを水の中で確認できます。
 結構、ムラや傷も無く、結構いい感じに現像できたようです。

● 洗浄

 あとは、定着液を洗い流さないといけないので水を細く出して30分くらい放置しました。
 このときフィルム同士が重なったりすると傷がつきやすいとのことなので、端どうしで重なるようにしてみました。
 水から出す前に、フィルムスポンジで軽く拭いて定着液を落とすようにと説明書に書いてあったのですが、乳材に傷がつくのが怖かったのでパス(いいのか?)。

写真 (洗面器で水洗い中のフィルム)

● 乾燥

 洗面器からとりだし、そのままクリップで吊り下げました。
 写真が写っていない黒い部分をスポンジでこすってみましたが、とくにはがれるようなことがなかったので、安心してスポンジで上から下まで水気をふき取りました。
 これで現像工程終了。乾くのを待つだけ。

 あらためてフィルムを見てみると、なかなか綺麗に仕上がっているようです。ネガは見慣れてないのでよくわかりませんが、極端な白トビ・黒つぶれはないので露出は合っているようです。ただコントラストが妙に強いような気がします。
 まあ初めてにしては、なかなかの出来栄えではないでしょうかと自画自賛。

● 感想

 今回は初めてやったのでマニュアル何度も読んだりして慎重にやりました(薬液を間違えそうになったけど)が、慣れればかなり短時間で現像作業が出来そうです。
 薬液の温度さええわせればあとは、(現像)2分30秒+(液交換)数秒+(定着)4分の合計7分で大方の作業が完了(逆にこれ以上かけたら失敗する)。その後、流水につけて放置/干して放置しておくだけですから。
 ハンドル回すのは手動なので大変ですが、時間は限られますので許容範囲内でしょう。実際やってタイマーが鳴って「もう時間がきたの?」という感じでした。
 ダークレスでのお気楽現像にはまりそうです。

※ ちなみにここまでだらだら書いたことは説明書に載ってます。

● 画像

 フィルムスキャナを持っていないので、とりあえずデジカメでフィルムを撮って反転してみることにしました。
 E-10にマクロコンバーションレンズをつけて、フィルムを白い壁の前(壁の前から10cmくらい離して)で吊るしたまま撮影。フォトショップで白黒反転してトーンカーブを調整してみました。
 カメラを手持ちで撮ったため微妙なブレやピンボケがあるので、細かいとこはわかりませんが、それっぽい画像になりました。
 白トビしているように見えますが、トーンカーブいじって諧調を強調すると、なんか変化があったのでちゃんとした機材でスキャンすれば大丈夫でしょう(と、思いたい)

写真 デジカメで取り込んで加工

● フィルムスキャナで取り込みたい

 デジカメをスキャナ代わりにするのは流石に無理があるので、フィルムスキャナが欲しいところです。
 でも、ヤフオクで入手しようにもそれなりの性能のもの(2400dpi以上、SCSI接続はめんどうなのでUSB)は、1万円以上になるようです。
 3000円くらいからスタートする出品物も多いのですが、どれも落札価格は15000円前後までいってしまいます。
 ちょっと試しにスキャンしてみたいだけなのに、これでは手が出ません。
 当たらし目の機種は5万以上するので、もうちょっと出したらデジタル一眼レフカメラが買えてしまいます。

 キンコーズみたいな店で、フィルムスキャナないかなとはてなで質問してみましたが、いまのところ回答なし。無いのかも。

 2chのスレに、メーカーのショールームで試用させてもらえるという話があったので、お試しにはいいかも。→該当の記事
 しかし日常的には使えないと思うので、だれか知っている方いらっしゃいましたら、おしえてください~。→はてな

 ところで、フィルムを6コマずつに切ってフィルムアルバム(ふつうはネガシートを用意するか)にしまわないといけないのですが、丸1日つったまま放置していたら、すでに糸くず状の埃が付着しています。
 2chのスキャナスレでもかなりの割合がゴミとり機能についてだったりするわけで、ここでもゴミ問題が…
 あとは、色調の調整が難しいようですが、こっちはモノクロだからいいか。

● フィルムスキャナ落札

 とか、悩んでいるうちにヤフオクのウォッチリストにいれていたフィルムスキャナが安いまま終わりそうだったので、落札してしまいました。→これ (5,250円)

 CANONのフィルムスキャナCanoScan FS 2710です。

 安かったからいろいろ割り切ってますが、良い点と悪い点。

○ 光学解像度2,720dpi , 12bitA/Dコンバーターなのでスペックは十分
△ 7年前の古い機種。
× 出品者の商品説明で「経年劣化でおそらく光源がへたり気味」かもしれないとのこと。
× SCSI接続なので面倒。
△ でも、SCSIケーブル/ピン変換アダプタもつけてもらえるので、うちのどこかに眠っているSCSIカードを発掘すれば追加投資は無し。
○ でも、最新のドライバーをメーカーサイトからダウンロードすればWinXPでも動作する。
○ 付属品は殆ど揃っている。フィルムキャリア(2本)、APSアダプタもある。
△ ゴミとり/補正とかの機能はないよ
× 2chのスレで色がおかしいかもとのこと。
△ モノクロだから関係ないけど。
△ そもそも話題の中心は、ニコン、ミノルタでキャノンの話はあんまり出てこない
 
 うまくすれば週末には届くので、いろいろ試してみます。

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