OALD (Oxford Advanced Learner's Dictionary) の CD-ROM には,Genie という,小さなウィンドウで表示される独自の検索ソフトウェアを用いたものがある。Genie は起動すると常に最前面に表示されて邪魔なので入れていなかったが,OALD と Oxford Collocations Dictionary を統合した Oxford Phrasebuilder Genie というパッケージがあり,これが意外な高機能だった。そこで,ちょっと使ってみることにした。
実際に使ってみると,欠点の方が目につく。しかも,phrase を検索する頻度はけっこう低い。利用者として,それを補うだけのメリットが見出せるかどうかというとやや疑問。
Genie の欠点
Genie の利点としては,コンテンツ保護機能の弱さが挙げられると思う(これは Genie というよりオックスフォード大学出版局の方針がそうだということだが)。
Longman などとは違って1か月ごとの認証を必要としない点は,使用者にとっては利点と言える。しかしそれは購入の動機にはなりえない。せいぜい,Longman と Oxford で迷った結果どちらかを購入した人が,後からこの認証について体感するか悪評を耳にして,Longman 購入者は Oxford にしとけばよかったかなとちょっぴり後悔し,Oxford 購入者はああよかったと安心するという程度のことだろう。
ただし問題はそこではない。 購入は評価よりも前の段階にある。今後の改訂の際には現状が基準になる。つまり新たなユーザーが購入を検討する場合にも Longman の CD-ROM との比較を行うわけで,それを上回る価値を見出させることができるかどうかが問題になってくる。
ソースを見ろ -- ある4桁UID
OALD (スコア:1)
結局は10cm位の厚さなConcice Oxford Dictionaryに頼ってしまいます。
けれど、もっと詳しい人の話では「それですらまだ用例が少ない」とか。
そんなことを言われても、もっと分厚いものは「本」として扱えなくなります。
Re:OALD (スコア:1)
LDOCE の第4版なんか見出し語7万語ぐらい(推定)の規模とはとても思えないくらいの厚さで,こんなの引けるかよ!と思いましたが,桐原書店が出した国内版はリーズナブルな厚さに収まっています。英和辞典でふつうに使われているインディアン・ペーパーを使うとそうなるという,国民性がよく出た話ですな。
ただ,洋書版を買ってる人は冊子じゃなくて主に付属の CD-ROM のほうを使ってると思います。OED なんかも,これから買う人はほとんど CD-ROM でしょうね。