気に入らないストーリーに文句をつけるより、ストーリーにしてほしい話題をタレコんでみよう。というわけで、タレコミガイドのための覚え書き。今回は、各所に散在する情報を集めてみた。
編集で最も多いのが、順番を入れ替え、段落や句読点を移動し、語尾を整えるというもの。これだけで読みやすく分かりやすい文章になることが多い。
タレコミ中に入れる情報は、なるべく関連情報を近くにまとめるようにしよう。例えばスペックを一カ所にまとめる、変更箇所を箇条書きにする、などだ。まんべんなくちりばめると、だらだらと締まりのない印象を与えかねない。
題名を本文の書き出しとするコメントも多いが、同様のタレコミもまたそれなりにある。流れのあるコメントでは許されても、単体として流通する記事ではそうもいかない。タレコミニストには、本文を書いた後に題名を考えるくらいの心構えが欲しい。
個人的な感情と見解を入れるのは否定しないが、あくまで肝心の情報の後、量的にも「最後にちょっと」という程度にして欲しい。個人的意見に興味のない人が多数を占める数万人がトップページを読むことを忘れずに。
あまりに個人的意見が強いものも却下されがちですが、私としては News に対してある程度の自分の考えは入れて構わないと思います。出来ればその際には客観的事実の部分と自分の意見の部分は本文中で分かれていたほうが読みやすいと思います。
タレコミ文冒頭のエクスキューズだが、こういうのをわたしは必ず削る。「他にもタレコミがあるでしょうが、……」「まだ載らないのでタレコんでみます、……」「自分も詳しくないのですが、……」といった具合にエキュスキューズをするタレコミが意外に多い。
ひねったタイトルで興味を引くのはよくある手段だが、それは/.J読者の間に需要と暗黙知があると期待できる場合に限りたい。RSS読みをしている人が間違えて踏まずにすむための方策だ。
タレこみ時には「関連リンク」として右側に表示される、文中のリンクの抜き出しのことも意識してもらえると良いタレこみになると思う。確かに結構面倒ではあるんだけど。
タレコミはなるべく一次情報を含んでいて欲しい。一次情報が日本語のプレスリリースや紹介ページなどで、タレコミニストが最初に情報を知った二次情報源がプレスリリースをそのまま書き直しただけみたいな記事なら、そっちへのリンクは価値なしなのでなくしてしまったほうが良い。
ソースへの言及のないタレコミに関していくつか、掲載見送りの意思表示を行った。話の出所はきちんとタレコミに含めておいて欲しい。
ちなみに却下になりやすいタレこみの傾向としては、「ネタ元からのコピペでしかない」「短すぎてリンク先へのポインタでしかない」と言うのはほぼ却下されます。裏が取れない記事も却下されやすいので 1 次情報源へのリンクがあるのが望ましいです。
私の掲載基準を問うコメントもあったが、「面白い」と思えたもので、ある程度きちんと書かれたタレコミである、というくらいが基準といえば基準だ。もっとデジタルな基準を持つべきかも知れないが、不特定に来るタレコミのジャンルは不定であり、文章の癖も内容も、リンクも裏取りもてんでバラバラなので、多くの掲載は編集者の感性や感覚に頼ったものになりがちなのだ。
どこまで書いていいものか不明なのであまり詳しくは書けないが、何度か書いているとおり、タレコミの採用プロセスは非常にアナログであり、掲載に当たっての編集者同士の意見交換も同様にアナログチックなものでしかない。なので、悪くなさそうなタレコミだが今ひとつなので…のように多くの編集者が感じた場合、最悪、誰も掲載しないまま1ヶ月近く放置される可能性も非常に高い(却下を皆、好んでやろうとはしない、という点も悪い方面に影響している)
タレコミ文を上手く書けないと躊躇している人は、編集者が手伝ってくれると思ってどんどんタレコもう。ただ、編集の手間がかかるタレコミはどうしても審査期間が長くなる事を覚悟して欲しい。
そもそも タレコミ文を選べるほどタレコミがあるわけではないのが…。
で、実際のタレこみなんですが、世間一般で盛り上がっているようなネタでも意外にタレこまれていなかったりします。皆、「こんなネタは既に誰かが書いてるよな」と思うのでしょう。一方でそうした大きなトピックは幾つかタレこみが来るのを待つことも多いので、もう遅いかなと思わずに質を高めてタレこんでもらえるとそちらが採用されるかもしれません。また、タレこんだけど採用されないし同様のネタも掲載されない、と言うときにはタレこみ文を推敲したり情報を増やしたりして再投稿すると掲載される可能性が高くなるでしょう。
タレコミニストがボランティアなのと同じで、編集者もボランティアだ。少なくともわたしは1円たりとも受け取っていない。
ボランティアだからいい加減でいいという話ではない。ただ、管理者以外はみんなボランティアで成り立っているのが/.Jで、タレコミもコメントもモデレーションも含めてストーリーを築き上げることに面白さがあることは忘れないでほしい。
私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson