taggaの日記: 昭和初期の検定教科書 3
日記 by
tagga
週末、古本市に昭和初めの教科書や副読本が出品されていたので、 少し買った。うち 1冊:
広島高等師範学校附属中学校 数学研究会. 1932. 『女子教育新制算術』訂正再版。東京: 修文館。 [文部省検定済 昭和7年12月8日 師範学校並高等女学校数学科用]
「函数概念」とグラフのところに興味があるので買ったのであるが、まあ、 お約束なので、乗法のところ (p.34):
同じ数の和を簡便に求めるために行ふ算法を 掛算又は乗法といひ, 掛けて得た数を積といふ.
被乗数×乗数 = 積
[漢字を略体に、カタカナをひらがなに変更。強調ママ]
買わなかったけど、同時代の中等教育のものは同趣旨の記述になっていた。 ちなみに翻訳素材を排した、小学校の算術教科書「緑表紙」が出るのは、 1935 (昭和10)年である。
「緒言」に「小学校に於ける算術科を尊重し, 之と聯絡を保ち」(p.2) と あるが、当時の小学校の教科書の説明とはまだ違うはずである。 ただし、「学校数学の社会化, 函数概念の養成, 空間概念の涵養等の 問題は多年我が数学研究会の主張し且実施し来つた所であるが, 今や中学校, 師範学校の要目は此の精神に拠つて改正され」 (p.1、強調 tagga) とあり、教員養成においては、 この教科書のような実践がすでに行なわれていたようである。
;; この後で、翻訳素材が小学校から排除されていく。 戦後直後にデューイ的な生活単元が押し付けられ、 系統学習をとりもどす、呉越同舟の戦いがあった。 そして、某問題がメディアに出て、 それに戦うために数教協が「量の理論」を開発したというのが、 僕の知っている歴史。
大正時代 (スコア:2)
大正時代の数学の問題集を持っています。
私の祖父が東京高等師範の受験の際に使用したものだそうです。
実際に高校の時に解いてみましたが、現在の受験レベルにも十分に耐える質の高さでした。ただ、幾何と解析だけで代数がなかったのがちょっと残念。
Re:大正時代 (スコア:1)
数学の古い学参だと 明倫館書店 [meirinkanshoten.com] にときどきあります。 当時のもので、 今でも売っている (もちろん改版していますが) のは、 秋山武太郎 [amazon.co.jp]の「わかる○○」シリーズ ぐらいでしょうか。
Re:大正時代 (スコア:2)
家に帰って納戸を探らないと著者や出版社は分からないですが、本の題名は「幾何」「解析」だけでした。 参考書ではなく、問題集でした。
サイズは今で言うA5位で、短辺を紐で閉じたものです。材質は和紙です。印刷ですが、雰囲気は活版ではなかったと記憶しています。(何せ、使用したのが30数年前)
分厚さは3センチくらいだった。
#多分、あの引き出しに入っていると思うんだが…