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バイオテック

TarZの日記: 禁断の手段で Snow Leopard を保存しようという試み(LionではRosettaなくなりましたしね) 3

日記 by TarZ

 中央アジアの山岳地帯などに分布しているユキヒョウ(Snow Leopard)は、野生での生息数は生息地域別でみて数百頭程度(全世界トータルで3500~7000頭)と推定されており、絶滅が危惧されている。
 生息環境の保全などと平行して人工的な飼育環境(動物園)での繁殖の試みも行われているが、生息数は種の維持に必要なギリギリのラインを割りつつある。もし将来にわたって種を維持しようとするなら、クローンのような技術に頼らざるを得ないかもしれない。

 さて、ネコ科の動物では過去にイエネコ(普通の猫)でクローンの例はあり、一時はクローンペットとしてビジネスにもなった(/.J 過去ストーリー 世界初のクローン猫「Cc:」誕生、ただしビジネスとしては失敗で、その後事業は終了)。
 しかし、これは体細胞の核を生殖(卵)細胞に移植する手法による。家畜として重要で研究が進んでいる動物ならともかく、動物園でごく少数が飼育されている稀少動物から卵細胞を得るのは難しい。

 ユキヒョウの体細胞からiPS細胞を作ることができるなら、これを生殖細胞に誘導することによって(原理上は)受精卵を作ることもできるので、核移植の問題は回避できる。

 ということで、ユキヒョウの体細胞からiPS細胞を作った、というのが今回の報告。

Saving the snow leopard with stem cells
Inducing pluripotency in somatic cells from the snow leopard (Panthera uncia), an endangered felid

 ここでは、動物園で飼育されているユキヒョウ(成獣)の耳から採取した線維芽細胞を使ってiPS細胞を作成しているのだが、いわゆる山中因子(Oct4, Sox2, Klf4, c-Myc)だけではうまく多能性を得られず、別の遺伝子も追加することで成功にこぎつけたようだ。

 ちなみに、ネコ科の動物からiPS細胞を作れたのはこれが初だとか。研究者の1人は、この技術が絶滅に瀕している他のネコ科の動物(ベンガルトラやジャガーなど)にも適用できるだろうとしている。

… … … …

 まあ、そもそも生息できる環境がなくなったから絶滅するわけで、それをクローン作って復活させたとしてどれだけの意味があるのだろうか、といった議論もあるだろうが、そのへんは将来の人に判断してもらうってことで。

 そもそも、研究を指揮した人の動機としては、ネコ科の美しい獣に魅了されただけ(つまり、単なる猫好きというだけ)という可能性が…。「子供の頃、インドで見たネコ科の大型獣に魅了されちゃってさー」とのことらしいし。

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にわかな奴ほど語りたがる -- あるハッカー

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