phasonの日記: 惑星を持つ連星系:続報 1
"Transiting circumbinary planets Kepler-34b and Kepler-35b"
W.F. Welsh et al., Nature, 481, 475-479 (2012).
この宇宙の恒星……少なくとも我々の住む銀河系の星では,連星はありふれた存在である.夜空に浮かぶ星(輝点)の1/4程度が連星系であり,それぞれの連星系は2つ以上の恒星からなる.つまり銀河系の恒星のおよそ1/2は連星となっているわけだ.
こういった連星が惑星を持てるのか?という点に関しては「まあまず間違いなく惑星はあるだろう」と思われていたものの,実際に観測に成功したのはごく最近のことであった.
(三体問題になるので必ずしも長期的に安定かは保証できず,また惑星形成のプロセスが我々のところのような単一恒星の場合と異なってくる可能性があるため,惑星が存在しない可能性もあった)
では,豊富にある連星系には,どの程度の割合で惑星が存在するのだろうか?これに関し,前回連星系で初めて惑星を見つけた著者らが続報を報告している.
彼らは,前回見つけた系を含め750の連星系を調査し,さらに2つの惑星と,惑星の疑いのある1つの連星系(ただし惑星と確認できなかったので,今後の研究待ち)を報告している.
今回新たに見つかった2つの系(Kepler-34,35)は,いずれも太陽に近い程度の質量を持つ恒星2つからなる系で,恒星同士の公転周期は28日程度(Kepler-34)と20日程度(Kepler-35)であった.その周囲を,土星よりやや軽い程度(Kepler-34b),またはその半分ぐらい(Kepler-35b)の質量の惑星が,公転周期289日(Kepler-34b)または131日(Kepler-35b)で周回している.
さて,この結果(750個のうち,少なくとも3つが惑星を持つ)と,掩蔽を利用した検出が出来る確率(惑星の公転軌道が,地球から見た時に恒星の前を横切る角度にある確率)0.15を使って,連星系が惑星を持つ確率は大雑把に3/750/0.15 = 0.027,という事で,まあ数%以上の確率で連星系は惑星を持ってそうだ,と見積もっている.
また本論ではないが面白いsuggestionをしている.これらの惑星では28日だの20日だの(に近い)といった周期で惑星全体への日射量が大きく変動する.例えばKepler-34bへの日射量は,もっとも多い時期(二つの恒星からの光がともに降り注ぐ時期)と少ない時期(明るい方の恒星が,暗い方の恒星の影に隠れる時期)とで2.5倍も違う.30日程度という比較的短周期でこれほど日照量が異なるのだから,その気象は(我々から見たら)非常に特殊で面白い現象が出てくるのではないか?というのだ.確かにそういった系での気象というのは非常に面白い気がするので,誰かそのうちSFにでも(略)
四季 (スコア:1)
毎月第一週目は春、二週目は夏、、、という感じでしょうか。
体がおかしくなりますね。