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日記

Aluminum-Carbideの日記: 京大、相反するはずの磁石であり超伝導物質というウラン化合物の機構を解明 11

日記 by Aluminum-Carbide

マイナビ記事
京大プレスリリース

 服部泰佑 理学研究科物理学・宇宙物理学専攻大学院生、石田憲二 同教授、多田靖啓 元同大学院生(現 物性研究所助教)、藤本聡 同准教授らの研究グループは、佐藤憲昭 名古屋大学理学研究科教授、佐藤伊佐務 東北大学金属材料研究所准教授らのグループと共同で、磁石であると同時に超伝導にもなる珍しいウラン化合物が、磁石の性質を利用して超伝導になっていることを明らかにしました。これは今まで知られている超伝導の発現の仕組みとは全く異なる新しいものであり、磁場に対して頑丈なより実用的な超伝導物質を探索する上で重要な指針を与えるものです。さらにこの物質では、「小さな磁石」の集まりが「磁石」の向きを揃えながら超伝導状態になっており、磁石の性質を持つ超「磁石」伝導とも言える新しい量子状態であることが明らかになりました。

自分のコメントアクチノイド磁石って出来ないかなとコメントしたことがあるが
日本でも研究していたのですね・・・

  • ようやく (スコア:5, 参考になる)

    by phason (22006) on 2012年02月13日 12時20分 (#2097845) 日記

    新しいものが出てきたというよりは,今まで言われていたいたメカニズムがようやく実験的に検証できたというところですね.

    元々,10年ちょっと前にUGe2系で強磁性と超伝導の共存が見つかって以来,「多分こいつはスピントリプレット超伝導(スピンが同じ向きの電子2つがペアになって,全体としてはスピンS=1のトリプレット状態となっている超伝導)で,その起源として強磁性揺らぎを介した引力が効いているんだろう」という推測が立っていました.
    格子振動を介した通常の超伝導機構では,その引力を最大限に利用するためにスピンシングレット超伝導(↑の電子と↓の電子がペアになって,全体ではスピンがゼロの一重項状態になっている)が安定となります.逆に,トリプレットであれば格子振動以外のものが引力の起源だと推定されます.

    トリプレット超伝導の例で言えば,これまでにも例えばSr2RuO4だとかUPt3での反強磁性スピン揺らぎを引力として利用したトリプレット超伝導なども見つかっています.そういう意味では,「今まで知られている超伝導の発現の仕組みとは全く異なる新しいもの」とまで書いちゃうプレスリリースは言い過ぎなんじゃないかと思わなくもありませんが.
    #強磁性揺らぎと反強磁性揺らぎでちょっと違うと言えば違いますが,似たようなものです.

    なんにせよ,長いこと「まあ多分そうだろう」と言われていながら決定的な証拠までは行っていなかった系で,ついにしっかりした実験結果が出てきたことは喜ばしいことですね.

    ついでに.
    「磁場に対して頑丈なより実用的な超伝導物質」云々ですが,一重項超伝導だと↑-↓の電子がペアになっているので,磁場をかけると一方の電子のエネルギーが上がってもう一方の電子のエネルギーが下がります.そもそもエネルギーがずれてるもの同士ではペアを組みにくくなりますし,最終的にはクーパー対を作る安定化に対しペアを壊してでも磁場に対して安定なスピンに揃ってしまう効果が勝つためクーパー対が破壊され超伝導が壊れます(パウリ限界).
    トリプレット超伝導ではこういった事は関係ないのでもっと高い磁場まで安定でも良いのですが,実際には別の効果(既知のものもあれば,いまだに良く理由が分からないものもある)によって結局超伝導状態は壊れます.
    磁気揺らぎを駆動力にする既知のスピントリプレット超伝導体はそもそも転移温度が非常に低い事とも合わせ,まあ少なくとも当分の間は,磁場に対して強い超伝導体がこういった研究から出てくるのは難しいでしょう.
    #ずっと未来ならあり得ない話ではなくなります.

    • by Anonymous Coward

      ああ、そういえば「物質の発見」でも「現象の発見」でも「理論の提唱」でもなく、「実験による検証に成功」なんですよね、このニュース。
      新理論の提唱から実験による検証までワンセットになった話って訳でも無いのに「今まで知られている超伝導の発現の仕組みとは全く異なる新しいもの」は確かに変かも。
      「今まで知られている」というより「今までに検証の得られていた」と読むべきなのかな。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月09日 9時31分 (#2095610)

    アクチノイドは重い電子系・強相関電子系として磁性と伝導が強く相互作用する代表的な研究対象です。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月13日 10時13分 (#2097753)

    「UCoGe」はどう発音する? ゆーこーぐ(ぢ)?うこげ?
    (母音と子音が順繰りに出てくるので、思わず考え込んでしまった)

  • by Anonymous Coward on 2012年02月13日 10時27分 (#2097766)
    クーパー対ってのもうさんくさい概念だからな。 ノーベル賞にはなってるけど、実験的な立証っていう言い方をするとたまたまよい説明ができているという範囲を脱却できていない。
    • by Anonymous Coward on 2012年02月13日 10時54分 (#2097781)

      おや?
      第一種超伝導体に関しては、

      ・比熱、ARPESなどでのバンド構造の観察、SPMによる表面の波動関数の観察、転移温度とフォノンバンドとの定量的相関などで理論と実験値が良い一致を示す
      ・クーロンブロッケードを用いた伝導測定では、中央の島が超伝導になると一度に移動するキャリアの量が二倍になる(つまり、電子の2倍の電荷を持つ何かが電流の担い手となる)事が実験的に確認できる
      ・ロンドンモーメントを用いたキャリア質量の測定では超伝導転移温度以下では電子の二倍の質量を持つ何かがキャリアとなっていることは確認されている

      けど、クーパー対の形成に疑問を挟むような何か実験事実ってあったっけ?

    • by Anonymous Coward

      クーパー対については同位体効果 [wikipedia.org]で実証されていますね。

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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