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2182015 journal
日記

ken_non_sumの日記: ラノベ雑誌で一般文芸の書評は誰得なのか? 18

日記 by ken_non_sum

今月のドラゴンマガジンから、書評欄で一般文芸も扱うようになった。
個人的には、一般書の書評なんてその辺に幾らでも転がっている、新聞の文化面でも、週刊誌でも、それこそ文芸誌の本領でもあるし、そうでなくたってちょっと大きな本屋の棚に行けば、それらしく陳列されているのだから、別にここでしなくても、と思った。
それよりも、これまでのように、十年後には九分がた忘れ去られそうなラノベ群を、たとい斜めからかいつまんで三行殺でもいいから網羅的に紹介する、それも編集部という、市場の内部の人々が、というほうがよほど貴重な機会だったのに、そのページを削ってまですることか、とも。

あるいは教育的意義というか、購買層に対する配慮だったりするんだろうか。
いち消費者からでは意図ははかりかねる。

作者買いするようになると、その著者の文芸的な背景が気になりだして、いろいろ手を出すようになるから、ラノベばかり読んでいたって極端な視野狭窄にはならない、と楽観するところだが、いかに。

3/23 400 JST 追記

;; 返事を書いているうちに BRS とハイスクール D×D とミルキィ 2期がっ!

[Re: かわいそうな人 (#2121194) from ACs]

一般書の書評でも、専門誌ならではの視点というものがあるものです

もちろん、そういうものには期待しています。というより、始まってしまった以上いち読者としては期待するしかありません。
ただ、そのために従来分の紙幅が削られてしまったとなると、あの全点買い的な紹介と、あと「ろーぷれ・まにあ」を特に楽しみにここしばらく買い続けてきた身としては、楽しみがひとつ減ったような、少しさびしい気がしてしまうのです。

自分がこうだから~という論法はいいかげん卒業しましょうよ

学士入学したんですよ。
;; まぁ、日記なので、ちょっと角の立つ言い方をしてみても、それが嘘でないならいいかな、と。

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[Re: それ言っちゃうと (#2121379) from AC]

世の中には横断的にいろいろを嗜む人も多いので、現実的にはこういうのは有用。
書評ってモノ自体が、誌上でも新聞上でもTVでもラジオでもネットでもそれなりに人気なのはそういう事。

ドラマガそのものはどの程度の位置を占めているのか、というところがボクには量りかねます。
少なくとも、総合的な、コンテンツ系の情報雑誌ではないと思います。
仮にそういう方向を目指すのであるとすれば、それもよいかも知れませんが、そのためにほんらいの持ち味を損ねてしまったら惜しいのではないか、ということです。

ただ、こうして返事を考えているうちに、ラノベと文芸との間に立とうとする、という姿勢はもっと好ましいものと考えるべきではないか、『ザ・スニ』や電撃のそれは読んだことはないのであちらの雰囲気は知らないけれども、富士見がそういう取り組みをするというのは、割と納得出来るような、そんな気がしてきました。

最初の段落は、その、通読した直後の気持ちに委せて書いてしまった、といったものです。
前の(欲を言えばさらにその前の)書評には量の点では及ばないでしょうが、よい紹介が続くことを読者としては期待するところです。

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[Re: ドラマガのレビューみて文庫買った俺が通りますよ (#2121636) from live-gon and shibuya]

ラノベに手を出すのはオタクだろうという先入観がまずあるために、

古典もミステリもプロレタリア文学も娯楽小説もわけ隔てなく差別なく読む層が

大半であるという気がしている、というより期待してしまっているところが自身あるのだと思います。ですから、

「ドラマガ読者は一般書籍には興味ない」「興味がある人は他の書評を見る」とか、その辺に思い込みがあるように見受けました。

というご指摘の、後者についてはその通りです。同じ理由で、前者のようには考えませんでした。

手っ取り早く「文学少女」シリーズと底本の文庫を並べれば両方に関心を持つ読者がいるというくらいの話。

オタクの好奇心と自尊心ないしは虚栄心とをうまくくすぐるためには、絶妙に間合いを測らなければならないと思うのです。そんなボクは、理学書の棚ではオーム社の「マンガでわかる」シリーズからつい目を背けてしまいます。統計学のシリーズは、『数セミ』でちらと言及があったくらい、まとまっていてよいらしいのですが。
;; その先生も「教科書として採用する覚悟はまだできない」そうです(当時)。

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[Re: 無理筋 (#2121219) from Ryo.F, Emc2 et al.]

例えば、マンガを作者買いするようになったからといって、小説を読むようになるか、って言うと、それはちょっと無理筋だろう。

『少年ジャンプ』を読む人の多くは、『ワンピース』か『ナルト』か『ブリーチ』、あるいはせいぜい「銀魂」くらいしかまともに読まない、と言われても納得できるのです。しかしラノベの場合、そもそも手に取ろうという気になるまでのその閾が高めという気がして、「ライト」ノヴェルなのにライトな読者像というものがちょっと想像出来ません。それで少しばかり、買い被っているところがあるのは認めざるを得ません。

最近は「ラノベ専門作家」が増えてるみたいだから、ラノベ作者買いでは広がらない事も多いのかもね。
20年ぐらい前の感覚では、……普通の作家がラノベ「も」書いてたよね。
……物を知らず、ひどく文章力の無い作家に無理矢理書かせてろくに校正もしない編集者が増えてる気がする。

ボク自身はここ数年のものしか読んでいない、言うなれば「にわか」なので、むかしのことは知りません。こういう言い方は却って不遜かも知れませんが、わりかし悪食なので、ひどく失望するということは稀です。ただ、描写の迫真性や、緩急のある筋の運びという点で、より巧みな作家、作品というものがあるのだ、という実感はままあります。
「いまひとつ」の作品が増えたのは、単に出版点数が増えたということも一因ではないでしょうか。以前ここでも書いた、 LNF に行ったときのことですが、作家先生が、月に 50 冊くらい出ている中から、自分のものを購入して読んでくれるのだからありがたい、ということをお話しになっていて、帰宅してからその月の発行一覧を確認し、そのときは、改めてその数に驚きました。いち読者としては数などあまり意識していなかったのですが、執筆、出版側の焦燥を垣間見た気がしました。

ラノベ専業ってのは、これまた少し(数年?)前までの話で、
今はまた逆に、複数ジャンルに跨って活動している作家さんが多くなっている印象がありますね。
ただ昔と違うのは「ラノベ出身作家が色々手広く書き始めた」という方向だというあたりでしょうか。

桜庭一樹が直木賞を獲り、「天地明察」で冲方丁は名をあげましたし、先ごろ話題になった(ないしは、もうひとりに話題を攫われたともいえる)円城塔も、作家としては比較的ラノベと親和性のあるところにいるという印象です。
くだんのページではさっそく「道化師の蝶」も紹介されていました。
あと、木村航の著書が双葉文庫から出ているのをたまたま見つけて驚きました。

昔(と言ってもちょっと前)ならラノベのレーベルで出版できてたものも、一般文芸のレーベルで出版するという選択肢ができたせいでカテゴリーエラーにされるようになったりしてないのかな。

ファンタジア大賞に文芸部門が設けられたのをご存知でしょうか。ボクは、むしろ、萌えに先鋭化しつつある現状で、いわゆるカテゴリーエラーで弾かれそうな候補作を見出すための試みだと捉えたのですが、あるいは先鋭化じたいは肯定しているとみることも出来るのでしょうかね。

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[Re: え・・・ (#2121290) from AC]

文芸誌、週刊誌、新聞どれにも目を通さない人というのは、むしろ書評なんて要らないくらい、読みたい本の題やテーマが浮かぶものじゃないでしょうか。

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[Re: ラノベは10年前のを買え (#2121294) from AC]

「ノルウェイの森」の寮の上級生が似たような、いやもっとひどいことを言っていたような記憶があります。
ボクは一般書では似たようなことをしていますが、萌えというかヲタ趣味にはエロゲから入った身なので、地雷は踏んで確認するものと心得ています。ラノベも然り。

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[Re: 這い寄る混沌 (#2121355) from ACs]

クトゥルー神話は、だいたいが、 TRPG に影響された作家たちがラノベやエロゲに盛り込んで、いっぽう読者の関心はその拡がりを遡ってゆく、そうやって、傍流から人が入って(のぼって)くるものの典型例であるように思えます。
そういえば、書評欄のうしろのほうに、「沙耶の唄」の虚淵玄へのインタビューが載っています。

ボク自身はドラゴンブックときいてパーサジェネレータに想いを馳せる質です。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Ryo.F (3896) on 2012年03月22日 6時48分 (#2121219) 日記

    作者買いするようになると、その著者の文芸的な背景が気になりだして、いろいろ手を出すようになるから、ラノベばかり読んでいたって極端な視野狭窄にはならない、と楽観するところだが、いかに。

    それは無理筋。
    例えば、マンガを作者買いするようになったからといって、小説を読むようになるか、って言うと、それはちょっと無理筋だろう。鳥山明を作者買いするからと言って、『西遊記』を読むようになった、って人を聞いたことがない。そういう例が皆無とは言わないけど。

    あ、でも、横山光輝版『三国志』を読んだ後で北方謙三版『三国志』を読んだし、諸星大二郎の『諸怪志異』を読んだ後で、『捜神記』『神仙伝』『列仙伝』を読んだなあ。

    • by Emc2 (14960) on 2012年03月22日 9時39分 (#2121296) 日記

         ↑
      西遊記のどこでペンギン村を訪ねてたかしばらく思い出せなかった人

      尻Pの作品にハマった場合は色々手を出す羽目にはなりそうだ

      --
      RYZEN始めました
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      > 例えば、マンガを作者買いするようになったからといって、小説を読むようになるか、って言うと、それはちょっと無理筋だろう。

      最近は「ラノベ専門作家」が増えてるみたいだから、ラノベ作者買いでは広がらない事も多いのかもね。
      20年ぐらい前の感覚では、ラノベだけで食っていける人なんてほとんど居なかったと思う。
      普通の作家がラノベ「も」書いてたよね。

      「昔はよかった」的な鬱陶しい事は書きたくないんだけど、
      物を知らず、ひどく文章力の無い作家に無理矢理書かせてろくに校正もしない編集者が増えてる気がする。
      目先の商売専用の使い捨てじゃなく、ラノベの外でも書いていける作家を育てて欲しいよ。

      • by Anonymous Coward

        ラノベ専業ってのは、これまた少し(数年?)前までの話で、
        今はまた逆に、複数ジャンルに跨って活動している作家さんが多くなっている印象がありますね。
        ただ昔と違うのは「ラノベ出身作家が色々手広く書き始めた」という方向だというあたりでしょうか。
        出版社・レーベルとしても、ラノベの勢いのあるところを取り込んで他ジャンル(一般文芸、ミステリ、SF、児童文学、
        etc.)に持ってくることをしてますし、
        ラノベレーベルの出版社が新たに一般文芸・ミステリレーベルを立ち上げたりもしてます。

        まぁ、(このせいではないですが)ラノベはラノベでここ数年は方向性の固定化など、停滞感もありますが。

        • by Anonymous Coward

          > まぁ、(このせいではないですが)ラノベはラノベでここ数年は方向性の固定化など、停滞感もありますが。
          本当に関係ないかなあ。昔(と言ってもちょっと前)ならラノベのレーベルで出版できてたものも、一般文芸のレーベルで出版するという選択肢ができたせいでカテゴリーエラーにされるようになったりしてないのかな。

  • title only。ペタ。

    と思ったけど一言。「ドラマガ読者は一般書籍には興味ない」「興味がある人は他の書評を見る」とか、その辺に思い込みがあるように見受けました。

    --
    LIVE-GON(リベゴン)
    • ライトノベルを読んでいる人の中には古典もミステリもプロレタリア文学も娯楽小説もわけ隔てなく差別なく読む層が一定の割合でいるからそういうクラスタの関心を満たせるか賭けているんじゃないでしょうか?手っ取り早く「文学少女」シリーズと底本の文庫を並べれば両方に関心を持つ読者がいるというくらいの話。
      全作品が全読者向けにと売り手作り手が思っていても連載マンガのうち3つくらい読みたいのがあれば読者的には週刊連載マンガって毎週買うのに値するくらいの見方の類推です。その3つの中購入時点ではカウントされなくてもアンケートハガキを出す時点で入ってくれるかもしれない……程度には編集者は期待をもっているのかな。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年03月22日 3時56分 (#2121194)

    一般書の書評でも、専門誌ならではの視点というものがあるものです
    DM誌もおそらくそうなんでしょう

    自分がこうだから~という論法はいいかげん卒業しましょうよ

    • by Anonymous Coward

      >専門誌ならではの視点
      そんな高尚な理由じゃなくて、単に本が全く売れない部署が本がなんとか売れている部署に応援頼んだ、それだけですぜ。

      • by Anonymous Coward

        >>専門誌ならではの視点
        >そんな高尚な理由じゃなくて、単に本が全く売れない部署が本がなんとか売れている部署に応援頼んだ、それだけですぜ。

        内部事情を断言できるあなたは何者?

  • by Anonymous Coward on 2012年03月22日 9時36分 (#2121290)

    え?なんで、みんな一般文芸誌を読むって、前提で語ってるの?

    いま読んでる雑誌関連以外のジャンル以外では、こんな本もありますよ?って紹介するコーナーって有益ですよ。
    どうせ、一般文芸誌とやらなんて読まないんだから。
    題名だけでも記憶に残ったりしなければ読む機会なんて無い。

    # むしろ、雑誌に資料的価値を期待する方が間違ってる

  • by Anonymous Coward on 2012年03月22日 9時38分 (#2121294)

    10年たっても忘れ去られていないというだけでハズレを引かないことはほとんど確実に保証される

  • by Anonymous Coward on 2012年03月22日 11時02分 (#2121355)

    Subjectはこれ [srad.jp]を見たからで、特に意味なし

    元々ドラマガと言えば、アイドル情報が半分くらいあったり、
    リプレイがずっと連載されていたりと、混沌とした雑誌でし
    たから、ある意味先祖がえりと言えなくもないです。

    #気象精霊記プラクティカの文庫にされてない連載分が
    #載っている号だけは後生大事にとって置いてあります。

    • by Anonymous Coward

      リプレイが連載されていたころは買っていたなあ。今やTRPGも絶滅危惧種。
      まあルールブックくらいしか売るものがないしそれもGMだけ買ってれば何とかなるんじゃ利用者にとってはリーズナブルでも商売にならんわな。TCGやネトゲみたいに無限に消耗品を買わせる商売へはめ込むようになるのはむしろ必然

      • by Anonymous Coward

        え?TRPGが絶滅危惧種って、ここ4年ぐらいは盛り返してきてますよ。

      • by Anonymous Coward

        ラノベとセットで展開する必要が無くなっただけで、
        TRPGはここ数年、新作ペースもサポートもだいぶしっかりしますよ。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月22日 11時33分 (#2121379)

    小説誌でアニメの話もマンガの話も要らんよなあって事になるわな。
    極論すれば、最初に買った時に有った作者以外を入れる事が意味ない?ってのと一緒。

    世の中には横断的にいろいろを嗜む人も多いので、現実的にはこういうのは有用。
    理由は、「通常自身で探さない物をピックアップしてくれる」から。
    書評ってモノ自体が、誌上でも新聞上でもTVでもラジオでもネットでもそれなりに人気なのはそういう事。

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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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