パスワードを忘れた? アカウント作成
9913560 journal
日記

aitoの日記: FIT2013 2日目 音楽情報処理(1)

日記 by aito

E-021 楽曲の特徴を考慮したコンピュータによるオーケストラ指揮の実現
◎笹川悠馬・萩原威志(新潟大)
楽譜(MusicXML)を入力すると,指揮のアニメーションを生成するシステム.設定されたテンポまたは速さに関する曲想記号から速さを決め,強弱記号と楽器の種類によって指揮の大きさ(出したい音の大きさ)を決める.楽曲の雰囲気は音楽における感情のarousal軸だけを見る.テンポ,音の長さ,音量をもとにしてarousal を計算しているが,根拠は不明.楽曲をいくつかの部分に(ユーザが手動で)分割し,それぞれのセグメントでどのパートを重視するかを指定し,それに基づいてパラメータを決める.評価は,プロの指揮者の動作との定性的な比較,テンポだけから生成した動作との定性的な比較.

E-022 譜めくり作業の負荷を軽減するための楽団向け電子譜面システムの提案
◎飯島安恵・今野 将(千葉工大)
多人数で利用することを考慮した電子譜面.同じパートの譜面を出している複数の端末を通信によって同期し,誰か(代表者)が譜めくりをすると全員の譜面が変わる.「譜めくり負荷値」という謎の値を計算して,それを最小化するように誰が何回譜面をめくるか決めるらしい.各個人が譜めくりをするのがどのくらい負担になるのかを数値化するって可能なんだろうか?また,負荷値を最小化するときには,同じ人が常に譜面をめくるとは限らないので,常に自分が譜面めくり当番なのかどうかを注意しなければならないんじゃないかなあ.

E-023 ユーザの意図を反映した進化的自動作曲に関する研究
◎山本尚希・長尾智晴(横浜国大)
Interactive GPを使った自動作曲.GAを使ってコード進行・メロディ・伴奏を生成するが,それぞれのレイヤーに対して異なるタイプのGAを使う(たとえばコード進行は対話的でないとか,メロディは分散GAとか).コード進行の適応度評価にはカデンツや協和性などを使うのだが,コード進行までGAで設計する必要があるのかやや疑問.メロディの生成にはユーザ評価を使うが,適応度にニューラルネットを使うところがよくわからなかった.

E-024 抽象絵画における鑑賞者の視線行動を利用した自動作曲に関する研究:視線行動パターンから和声的な音楽の生成方法に関する基礎的検討
◎小楠竜也・大谷 淳(早大)・楜沢 順(千葉商科大)
抽象絵画を人間が見たときの視線位置とそこの色情報を音に変換して作曲する.実際の視線を観測し,そこから注視点の間の遷移をマルコフモデルでモデル化する.また,視線が停留する点の色を音に変換し,それを使って音の系列を自動生成する.色と音の対応には共感覚の研究からの結果を援用.「普通の音楽」に近づけるために,調に合わせて生成する和音や発音時刻を制限する.絵画から音楽を作る,ということをどう考えるのかがよくわからない.アートだと思うならそれでもいいけど,中途半端に普通の音楽っぽくすることはかえって研究の価値を損ねるんじゃないだろうか.

E-025 ユーザ評価と楽曲ゆらぎ特徴を用いた楽曲嗜好のハイブリッド推定
◎伊東孝浩・加藤昇平(名工大)
楽曲ゆらぎ特徴とnaive Bayes 分類器を使った楽曲推薦が既存法.特徴量だけを使う楽曲推薦の問題を解決するために,協調フィルタリングを組み合わせる.組み合わせを行ったほうが,推薦楽曲の評価値が上がり,音響的な特徴量の多様性が増えたという結論なのだが,僅差のような気がする.

E-026 IT技術を利用した箱庭療法に関する一考察
○堀川澄弘(所属なし)
No Show.FITとかでは珍しい.

FIT奨励賞はE-025の楽曲推薦に決まった.

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

読み込み中...