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日記

aitoの日記: VR学会 9月18日午前「VRと超臨場感」

日記 by aito

座長の池井先生(首都大)が趣旨説明。ちょっとした概要説明なのかと思ったら1件分の発表だった。プログラムにはないのだが、オーガナイザーが適当に発表を差し込めるというあたりフリーダムさがうかがえる。内容は、最初にトータルリコールを引き合いに出した「VRによる追体験」の説明。他社の体験をそのまま疑似体験できるバーチャル身体技術(Virtual Body)。必要な技術として、Self projection(自分や他人から自分の体が見える)、Self body projection(自分の体が他の何かに憑依しているように感じられる)、Back projection(外的な体験が自分の体に射影される)。そのための理論や技術の構築が必要。

11B-1 座面上の触仮現運動が及ぼす移動感覚の速度知覚変化
○雨宮 智浩(日本電信電話株式会社), 広田 光一(東京大学), 池井 寧(首都大学東京)
五感シアターによる仮想旅行体験のための技術、特に移動感覚の再現。移動感覚に関係するのは視覚(ベクション)、前庭感覚(加速度)、触覚(振動、風圧など)の3つ。この研究では、座面からの触覚運動刺激(tactile flow)によっておしりがもぞもぞすることで移動感覚を惹起させようというもの。前進しているように見える視覚刺激とともに触覚提示をすると、移動速度の感覚を速くしたり遅くしたりすることができる。視覚刺激として点群が移動するような映像と比べると、実物に近い映像の場合は効果が小さかった。

11B-2 五感シアターのための匂いの提示と計測手法
○広田 光一, 伊藤 洋子(東京大学), 雨宮 智浩(日本電信電話株式会社), 池井 寧(首都大学東京)
匂い提示に向けた匂いの計測方法。匂い送出は通常の方法で、2種類の匂いを実験に使う。計測のために、いったん8mlのチャンバに空気を吸い込んでおいて(サンプルホールド)からガスセンサで計測する。匂いディスプレイとセンサとの距離と濃度計測結果との関係などが発表されていた。また、混合された匂い(2種類)の中からそれぞれの濃度を推定する。

11B-3 つり革デバイスによる電車の揺れの提示
○広田 光一, 佐々木 昂(東京大学), 雨宮 智浩(日本電信電話株式会社), 池井 寧(首都大学東京)
電車の支持構造の違いによる車体の揺れの違いを疑似体験するためのデバイス。つり革と床にそれぞれ1自由度あり、進行方向およびそれと直角方向の加速度を提示する(Wash-out制御)。2種類の車体の揺れをシミュレートして提示したが、被験者実験ではそれらは識別できなかった。車体の違いによる揺れの差が本来識別できるべきなのかどうかが不明だった。

11B-4 下肢部駆動刺激による歩行感覚表現に関する研究
○増田 幸矩, 池井 寧, 阿部 浩二(首都大学東京), 広田 光一(東京大学), 雨宮 智浩(日本電信電話株式会社)
座っているユーザーの足を強制的に上げ下げすることで歩行している感覚を惹起させる。実際の歩行でのかかとの運動を計測して、その動きをシミュレートする。20mmほどのかかとの上下(実際の運動の1割ほど)でもっとも歩行感覚が強かった。

11B-5 可動座席による歩行感覚表現に関する研究
○島袋 誠也(首都大学東京大学院), 川真田 晃久(元首都大学東京大学院), 阿部 浩二, 池井 寧(首都大学東京), 雨宮 智浩(日本電信電話株式会社), 広田 光一(東京大学)
椅子の座面とヘッドレストを歩行時と同じように振動させることで歩行している感覚をユーザに与える。実際の歩行運動の変異に対して、可動座席による感覚は6.5倍程度強い。計測方法になじみがないのでどう測ったのかよくわからなかった。

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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