ウナギは、今や絶滅危惧種に指定されているわけで、イベントごとで大量消費するような食べ方は当面自粛すべきなのではないかと、インテリぶってみようかと思っている。クジラ問題もそうだが、日本の海産資源に関する管理はだらしない点が多い。マグロしかり、ウナギも日本が絶滅させたという世界的な論調になることは避けられない情勢になっている。
　ウナギで問題にされているのは養殖用の稚魚の乱獲で、コンビニや牛丼屋のチェーン店に並ぶのもこれらの養殖ものがほとんどだろう。なので、こういった店ではウナギは買わない運動を進めるべきだと思っている。

　まあ、ただ買うなと言ったところで夏の丑の日のウナギというのは江戸自体から続くイベントなんだし、じゃあお前だけ食わなきゃいいだろ的なことを言われてしまって終わりなので、代わりになるイベントキャンペーンを提案したい。

　土用の丑の日(Wikipeia)より引用

一説によれば「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という風習があったとされ、鰻以外には瓜、梅干、うどん、牛肉（うし）、馬肉（うま）などを食する習慣もあったようだが、今日においては殆ど見られない。

　夏の丑の日のウナギというのは、今でいうバレンタイン商戦と同じく「金儲けのために作られた伝統」である。であるなら、丑の日の本来の風習に立ち返り、ウナギ以外の「う」の付く食べ物を食べるキャンペーンを関連業界が仕掛ければいいのではと思っている。
　別に業界に仕掛けてもらうのを待っているのもなんなので、個人的に候補をいくつか挙げていこうかと。

・牛肉
　丑の日なんだから牛を食べようよ、というわけである。ちょっと奮発してビフテキとか、安く上げたいなら吉野家とかでいいんじゃないかな。吉野家にはうな丼あるって？　お前は本当にうな丼を食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。

・うに
　ウナギに勝るとも劣らぬ高級食材。今年の丑の日はウに食ったんだよね、と言えば粋な感じになる不思議。

・うどん
　主食ならこれか。暑い日が続いているし、ざるうどんをつるっといただくのも良いんじゃないかと……と、うどん県の皆様はおっしゃっておられるのではないかと思う。

・すいか
　ウがついてないじゃないかと思うあなた、早計です。スイカというのは西瓜と書くうりの一種で、英語ではウォーターメロンとつく立派なうのつく食べ物なんですよ。

・梅干
　おかずに一品付け加えるだけで丑の日の行事に参加したことに。うどんとセットでいただくものありか。うな丼の代わりに梅丼というのは健康にもよさそう。

・ウィンナー
　コーヒーでもソーセージでもお好きな方を。日本語じゃない？　そういう細かいことを気にしないのが日本の伝統のいいところ。

・うまい棒
　コンビニでも買えるので一人でこっそり参加したつもりになるのであればこれで十分。ついでに恵方巻きの方向とか向いて黙って食べれば一石二鳥でよいと思う。

　ちなみに、先週末に叔母の家で一尾3000円の高級ウナギをまるまる一尾いただいたのは内緒である（ぉぃ