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日記

aitoの日記: 9/18 LOIS+EMM+IE+CMN+ME研究会1日目

日記 by aito

信学会3つ+電気学会+映像情報メディア学会共催・連催という複雑な研究会.場所は高知工科大学.

11:30-12:45 LOIS研究会
(1) パターン認識による生活音識別アルゴリズム ○西 宏之・金 金・木村義政・柿木稔男(崇城大)
西先生急病のためキャンセル.

(2) 作業時間変化に対する調理手順最適化アルゴリズムのロバスト性評価 ○松島由紀子・舩曵信生(岡山大)
忙しい人のために多種類の料理を最適な手順で作る為のアルゴリズム.これまで提案したアルゴリズムの作業時間が熟達度等の違いで変化した時にどのくらいうまくいくか評価.最適化アルゴリズムはシミュレーテッドアニーリングに基づく.手順を作るための「調理シミュレーションモデル」はやけにヒューリスティックな感じ.調理作業の時間がランダムに増減するとき,再スケジュールをしてもほとんど関係ない.

(3) 歩道通行者の主観を利用した歩道状態推定手法の検討 ○岩本秀明・武藤伸洋・伊藤達明・内田典佳・浦田昌和・竹中 光・中川純一・岡本 学(NTT)
歩道の状態をセンシングして,それをクラウドに集約して活用するプロジェクト.歩道利用者(ベビーカー)が問題個所(急こう配,凸凹など)を手動でラベル付けし,そのラベルをセンサーデータと合わせてブートストラップ的にラベル推定モデルを作るつもりらしい.機器はベビーカーの下の方にスマートフォンを括り付けたもの.識別はSVM.路面形状の推定精度は84~95%程度.

13:45 - 15:25 通信研究会1
(1) 全光ネットワークにおける四光波混合と電力消費を考慮した光パス設定 ◎松本智(東京理科大),平田孝志(関西大学),村口正弘(東京理科大)
WDMで光ルーティングを行うファイバネットワーク.四光波混合(非線形性によって入力光以外の周波数の光が発生する)が生じにくいように1つのファイバに乗せる光の波長を工夫し,またできるだけ1つのファイバに対して多くの波長を使ってファイバ数を減らすことによって光増幅器の利用個数を減らして消費電力を削減する.この2つは相反するので,これらのトレードオフを決めるパラメータを導入したうえで,整数計画法によってそのファイバのどの波長をどこのノード間で使うかを最適化する.最適化手法についての質疑が全体としてかみ合っていなかった.

(2) 産業用途向け無線通信技術におけるリアルタイム性確保に関する検討 ◎丸地俊也(東芝),吉川正臣(東芝),大西直哉(東芝),秋田耕司(東芝),笠見英男(東芝),古川剛志(東芝)
産業機器(工場とか)で無線によるリアルタイム伝送を行う.評価では無線といいつつ有線通信で遅延評価をしている.伝送を高速化するため,送受信処理をFPGAでハードウェア化.伝送は1対1なので,MAC処理を省いてパケットサイズも大きくして性能を稼ぐ.1対1の通信でプロトコルも独自なら,その上をIPにする必要がない気がした.

(3) 山間部における920MHz帯電波伝搬フィールド試験結果 ○降幡智(中部電力),原田義久(中部電力),野崎正典(沖電気工業),久保祐樹(沖電気工業),西村弘志(沖電気工業)
最近使えるようになった920MHz帯の無線が山の中でどれだけ使えるかを1年間フィールドテストした.森の中に発信・受信機を設置してひたすらデータを取っている.途中で木の伐採があると損失が変わるとか,いろいろ興味深い.また,山間部での損失推定のための推定式を提案.

(4) 地域内情報流通ネットワークの構築に向けた無線LANアクセスポイント間放送型通信に関する検討 ◎眞中絢美(東海大),宇津圭祐(東海大),野澤靖弘(東京都港区),福崎稔(東海大),石井啓之(東海大)
高輪地区で行っている日常生活支援アプリ開発・地域ネットワーク利用プロジェクト.日常の連絡や非常時の安否確認などのためのAndroidアプリを作成.基本的に役所にサーバがあり,その内容を家庭の端末に配信したり,安否・健康状態などを集めたりする.自宅にインターネットをひいていない家庭のため,地域の無線LAN経由で通信を行う(通常は旅行者用,非常時は非常連絡用などにも使う).アクセスポイントは街灯に設置.APと端末はインフラモード,AP間はアドホックモードで通信する.また,APに対して放送的な情報配信を行うため,再送を伴うブロードキャスト型通信BBISSを使う.

15:40 - 17:20 EMM研究会
(5) 3Dプリンター造形物内部に埋め込んだ情報のサーモグラフィによる非破壊読出し ○ピヤラット シラパスパコォンウォン・鈴木雅洋・上平員丈(神奈川工科大)・高嶋洋一(NTT)・海野 浩(神奈川工科大)
3Dプリンタで出力した造形物の著作権保護.造形物の内部に空洞を作っておき,その空洞の配置に情報を埋める.読みだすときには造形物に熱を加え,熱伝導をサーモグラフィーで計測して熱伝導の不均一性を調べることで空洞の有無を検出する.従来はX線で読みだす方法などが検討されていたようだが,熱を使う方法は安価なのが特長.これは本来の意味での透かしといっていい感じ.

(6) 定量的スクランブル強度制御およびファイルサイズ増加抑制可能な可逆的プライバシー保護手法 ○島浦紳吾・姜 錫・坂本雄児(北大)
監視カメラ画像のプライバシー保護のためのスクランブル手法.JPEGの8x8ブロックの直流分はいじらず,低周波部分をスクランブルして,高周波部分にはスクランブルに関係する情報を埋める.また,目的のPSNRによってスクランブル強度を調整する.さらに,人間がいる領域を推定し,その部分だけスクランブルすることで全体のデータ量増加を抑える.スクランブル手法はDCT係数の符号を反転させるだけ.情報埋め込みはヒストグラムを使った可逆埋め込み.

(7) 整数MDCT領域でのスペクトル拡散と振幅拡張に基づく可逆かつ強耐性音響電子透かし ○西村 明(東京情報大)
高知出身の西村先生.攻撃に強い可逆電子透かし.また,MP3符号化などの攻撃を受けた場合でも,電子透かしのない状態に近い音質まで戻せる(準可逆).従来手法は,決められた区間全体のパワーを量子化して,その最下位ビットに情報を埋める方法.提案手法は,整数MDCT領域でサブバンドの値を増幅して,位相をずらすことで情報を埋める.また,同期ビットをスクランブルしてLSBに埋めることでフレームを同期する.攻撃を受けてLSBが壊れた場合には,1サンプルずつずらしながらMDCTを行って相互相関を取ってフレームを推定する.MP3エンコード攻撃を受けた場合でも,埋め込みを行っていない信号をMP3エンコードした場合と同程度の音質まで戻すことができる.

(8) IHC電子透かしコンテストの高画質カテゴリにおける加法電子透かし法の性能評価 ○戸塚拓伸(阪大)・吉田真紀(NICT)・藤原 融(阪大)
IHC電子透かしコンテスト(画像部門)には高耐性カテゴリと高画質カテゴリがあるが,高画質カテゴリでIHC基準を満たしてスペクトル拡散に基づく方法を提案.以前提案した(高耐性カテゴリのための)方法のパラメータを調整して高画質にする.後の話は基本的にどうパラメータを探索したかについて.総当たりだと時間がかかりすぎるので,二分探索で探索時間を削減した.

17:35 - 18:25 招待講演
(9) 車載カメラ映像からの歩行者検知 ○陳 国躍・張 興国・猿田和樹・寺田裕樹(秋田県立大)
最初に以前やっておられたアクティブ騒音制御の話.コストが問題であまり実用化されていない.
秋田県立大学に移ってから画像信号処理を始める.テーマは車載カメラ画像からの歩行者検知で,検討課題はvisual wordの選択手法,特徴点の分布と分析など.
歩行者の候補領域検出.高速な手法としてBING(Binarized Image Norm Gradient)法を使う.
特徴量はHOG, LBP, EOHなどなど.位置ずれに頑健にするため,Bag-of-Featuresを特徴として使う.
Visual wordの選択.人間のBoFと非人間のBoFとの差を取り,それを大きい順に並べると,人間の検知に重要なvisual wordだけを取り出すことができる.Visual wordの数を半分以下にしても検出性能はほとんど落ちない.BoFとHOGを比較すると,BoFのほうが位置ずれに強い.
選択された特徴点の分布.有効な特徴点は主に体の領域に分布している.

このあと「グレース浜すし」(寿司屋ではない)で懇親会後,数名で高知市内の居酒屋で2次会.「桃太郎」と「瀧嵐」を飲んだ.

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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