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15024 story

GPLv3ドラフト3公開 77

ストーリー by yoosee
着実な前進 部門より

Anonymous Coward 曰く、

the third draft of GPLv3が公開されました。補足文書なども同時に公開されています。
この版に関して、Linus Torvalds氏は好意的に受け止めている(CNET記事より)ようで「実際に期待していたものよりもはるかに優れている」「少なくとも『絶対だめ!』から『懐疑的である』になった」「少なくとも、GPLの名を汚すものとはなっていないようだ」としています。 ただし

少なくとも論理的に(GPLv3への移行が)可能になったと思えるが、それが現実的かどうか、価値があることなのかどうかは、まったく別の話だ。 (CNETの原文より独自に訳)
と、移行に関しては明言していません。GPLv3が普及するとしたら、多数の開発者が関わっているLinuxカーネルなどよりも、頭数の少ないJavaあたりの方が先になるのかもしれません。移行問題に絡んで、GPLv2との互換性がどのようになるのかも興味深いところです。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • How to Apply These Terms to Your New Programs [gnu.org]には、

    This program is free software; you can redistribute it and/or
    modify it under the terms of the GNU General Public License
    as published by the Free Software Foundation; either version 2
    of the License, or (at your option) any later version.

    という、あるソースコードがGPLであることを示すための文例が示されています。いつも、何の気なしにこの文章を自分のソースコードにコピペするのですが、これを書いてしまうと勝手に(太字で強調したところを根拠にして)バージョン3が適用される可能性があるということになります。つまり、LinusのようにGPLのライセンスのバージョンアップが気に食わない場合でも、勝手にGPLv3が適用されることになるわけで、実はこの記述って危険なのかなぁという気がしました。Linuxカーネルのソースを見てみるとちゃんとバージョンが指定してあったりします。

    未だにGPLv3の概要について知らなかったり、そういったライセンス変更の動向に対して無関心だったり、そのあたりオープンソースソフトウェア開発者としてしっかりしなければいけないなぁと思いました。
    --
    // Give me chocolates!
    • by t (1631) on 2007年03月30日 21時46分 (#1134933) 日記
      いつも思うのですが、文書に基づく契約でこういった
      「合意が形成された時点でその全文が存在し得ない契約」
      って、従来の慣習からいって法的に(どこまで)有効なのですか?
      親コメント
      • by CowardDuck (25674) on 2007年03月30日 23時26分 (#1134979)
        コメリカでどうなのかはしらないが、ある日本の弁護士は
        「まったく無効」と言い切ってました。
        親コメント
          • なんという弁護士さんですか?
          • なぜ無効だと言ったのですか?
          • 「無効」だと、つまりはどういうことになると言っていましたか?
          --
          # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
          親コメント
          • > なんという弁護士さんですか?

            名前は知ってるけど教えません。
            あんたみたいな人が彼に直接、議論をふっかけにいく可能性があるから。

            本当のところを知りたいんだったら弁護士会館にでもいって
            有料弁護士相談で聞いてみることです。(30分 5000円だったはず。)
            # もちろん、弁護士会館でなくても弁護士相談をやってるとこはある。
            # 自分の住んでるところにあわせて探してね。

            ここでポイント:
            弁護士になんかきくときは一人ではなく複数の人に
            聞いたほうがいい。結構、答えが違うことがある。

            三人に聞いて三人とも「そんなの無効」といえば、まず間違いないでしょう。

            そんな長話になる相談ではないので最低時間で済むとして一回 5000 円。
            三回分で 15000 円。

            たったの 15000 円で裏がとれます。
            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2007年03月31日 11時28分 (#1135140)

              弁護士に聞いたところで、それは弁護士の答えでしかない。本当のところは裁判でしか答えは出ない。

              たとえばサービスの会員規約等は一方的に変更できてユーザーが変更後にサービスの利用をした時点で承認したとみなすものがある。(ネットの会員制サービスとか銀行の預金口座の規約とか)。GPLは別の(まだない)バージョンのGPLを選ぶ選択権をユーザーに与えているのでユーザーにとって不利等があるわけではない。ユーザーにオプションを与える契約がそのことによって無効になるのだろうか?

              15000円だす価値をあなたの文章からは感じないのでAC

              注: このユーザーってのはプログラムを使うだけの人は含まれない。コピーして他の人に配布したり、修正版を配布したりする人のことね。

              親コメント
        • 「ボクの友達の彼女の従兄弟は有効だって言ってたよ」
          と同じぐらい信頼性のある書き込みですね。

          モデ見る限りその程度でも騙される人達はいるようですが。
    • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 23時49分 (#1134991)
      GNU Lesser General Public License - GNU Project - Free Software Foundation (FSF) [gnu.org]:
      3. You may opt to apply the terms of the ordinary GNU General Public License instead of this License to a given copy of the Library. To do this, you must alter all the notices that refer to this License, so that they refer to the ordinary GNU General Public License, version 2, instead of to this License. (If a newer version than version 2 of the ordinary GNU General Public License has appeared, then you can specify that version instead if you wish.) Do not make any other change in these notices.

      Once this change is made in a given copy, it is irreversible for that copy, so the ordinary GNU General Public License applies to all subsequent copies and derivative works made from that copy.

      This option is useful when you wish to copy part of the code of the Library into a program that is not a library.
      LGPLにあるGPLへのアップグレード機能はもっと凄い。「GPLを適用するための文例」の奴と違ってv2固定とか出来ない。LGPL強い。超強い。超GNU/Freedom。
      親コメント
    • at your opinionとあるので、
      「異論なくば」とか「あなたの判断によって」
      とか言う意味かと。

      つまり、無条件でUpgradeされるわけではない。
      • まず、opinion(オピニオン)ではなくて、option(オプション)です。また、yourのいう「あなた」というのは原著作権者ではなくて、ライセンスを受けた利用者のことです。

        --
        # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
        親コメント
      • 元の記事は、GPLは著作権者がGPLv2だけを指定したら、配布を受け取った人もGPLv2で配布しないといけないのに対して、LGPLv2だと著作権者がLGPLv2を指定しても、配布を受け取った人は、GPLv3で再配布できるってことを言いたいんじゃないのかな。

        # LGPLv3では再配布できないけど。

        もっともその場合、LGPLv2だとOKで、GPLv3での制約は気に入らないという場合なら、LGPLv2で配布している著作権者から配布を受ければいいだけの話なので、そんなに問題になるとは思えません。

        --
        vyama 「バグ取れワンワン」
        親コメント
  • by Stealth (5277) on 2007年03月30日 17時30分 (#1134816)

    Association for Competitive Technology からはポイズンピルだ [itmedia.co.jp] (原文 [eweek.com]) とまで言われちゃっているようですね。

    • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 18時57分 (#1134867)
      リンク先を見て軽く笑ってしまった.

      >> 「リチャード・ストールマン氏が気に入らない企業やビジネスモデルを罰するためのものになっている」と批判する声

      って,そりゃその通りでしょ.現行のGPLだって本来はそうだったんだしね.ただし,RMSが気に入らない理由は「金儲けしてるから」とか「嫌いな奴がいるから」とかいうものじゃなくて,「RMSの信じる『自由』に合致しないポリシーの企業やビジネスモデルだから」っていう話なだけで.

      #要はRMSの思想が世間からずれてきたというか,RMSが以前よりも露骨かつ強固に自分の思想を押し始めただけだよね.
      親コメント
      • >#要はRMSの思想が世間からずれてきたというか,RMSが以前よりも露骨かつ強固に自分の思想を押し始めただけだよね.

        逆説的に考えると、Stallmanのような強烈な個性と信念で突き進んできた「自由の牽引役」がいなければ、Fair Useや反DRMなどの考えは一部の思想家や学者の論文レベルで終わって、社会運動までには至らなかった可能性が高かったかもしれませんよ。

        80年代のちょとまえからEmacs絡みで揉めた(と言うか、どこぞの会社にソースコードをネコババされて、独占的な(排他的な)著作権を主張されて、確か一からEmacsを作りなおす羽目になったはず)のをきっかけにGPLだFSFだなんだと動いて、GPL v2が策定された頃に、GNU Toolchainの原型ともいえる物が揃って、それらを使ってLinusがMinix上でLinuxの初期のヴァージョンを書いたという事からGPL的な考え方が加速度的に広まったので「FSFと世間との乖離」みたいに思うのかもしれませんが、

        Stallman は「資本の意地汚さ」から「市民的自由権」を守る一つの手段としてGPLを策定しているのであり、今はグローバル化だ技術(特に情報工学)の進歩だなんだで「資本の意地汚さ」に歯止めがかからなくなってきていて、それによって市民的自由権どころか生活基盤までもが潰されている人がゴマンといる訳です。
        そういう現状から考えれば、敢えて過激なものを二回ぶつけてリアクションを見た上で今回の版として、今後はFSFの方でも「我々は今までは説明を敢えてしないできたが、Draft3以降は我々が説明する側になる」として、問い合わせ窓口まで設けると言う形での覚悟の決め方は、
        「資本の意地汚さ」に対して、これ以上は譲らない。と言う意思表示でもあり、逆に「世間が必要としている物」がなんであるのか、それを織り込んで「市民的自由と資本の自由とのバランス」を、情報工学というカテゴリーから一歩はみ出す程度の範囲とはいえ、明確に示したと言える訳で
        …本当にGPLv3的な精神と環境を必要としている人達は声をあげることすら困難な状況の場合が多い訳で、当然「世間」では見えにくい存在になってしまう訳ですが、そういう人たちこそが本当の「世間」であるのであり、GPLv3と言うものの「思想」自体がそれに対する「力」となり得るのではないですかね。
        親コメント
        • GPLは赤くないんだよねぇ
          GPLにみんなが共鳴したところでリアルワールドがひっくり返ることもない
          それが閉塞感を与え、期待を持てん
        • >どこぞの会社にソースコードをネコババされて、独占的な(排他的な)著作権を主張されて、確か一からEmacsを作りなおす羽目になったはず

          http://opentechpress.jp/opensource/03/06/30/167233.shtml [opentechpress.jp]

          こちらに書かれているものでは、随分ニュアンスが違うようですが。
          合意に基づく売買とネコババでは全然意味が違います・・・。
          それとも売られたソースはほんとは自由に使えるはずだったとか何か別な事情をご存知なんでしょうか。
          • by k.kmn (29899) on 2007年03月31日 0時09分 (#1135011)
            > http://opentechpress.jp/opensource/03/06/30/167233.shtml [opentechpress.jp]
            >こちらに書かれているものでは、随分ニュアンスが違うようですが。
            >合意に基づく売買とネコババでは全然意味が違います・・・。

            書かれていることは、それとも違うみたい。
            GoslingとStallmanは互いにソースを融通しあったが、GoslingがGosling版Emacsを売り渡したから、Stallmanの書いた部分も使えなくなってしまった。これは口約束だけで(Goslingとの間に)明文化した取り決めを作っていなかったため。

            と読めます。
            親コメント
          • 基本的に工学社の「ハッカーズ」(多分、絶版)とアスキーのインタビュー集(書名忘れた)で読んだ内容から「ネコババ」と記憶していたものでして…今、現物が手元に無くて最後に読んだのが五年以上前なので、誤読があったのかも知れませんが、#1135011 [srad.jp]での、

            >GoslingとStallmanは互いにソースを融通しあったが、GoslingがGosling版Emacsを売り渡したから、
            >Stallmanの書いた部分も使えなくなってしまった。
            >これは口約束だけで(Goslingとの間に)明文化した取り決めを作っていなかったため。

            事実関係としてはこの状況が基本にあるということで間違いないと思います。

            で、GoslingがEmacsを売り渡した先が排他的なライセンスを主張して当時のHACKER達がRMS版のEmacsについてもいじれなくなってしまったと言う事で、RMSは一からEmacsを作りなおして、Gosling Emacsと全く違うものであると言う証明を行った上で、GPLの原型のようなライセンスで配布開始した。と言うのが正確なところだったと思います。

            そのあたりのいざこざを踏まえてGPL v1ができた。というあたりが正確な経緯だと思います。

            申し訳ないです…
            親コメント
          • コピーレフトの始まり [opentechpress.jp]
            こちらに書かれているものでは、随分ニュアンスが違うようですが。
            合意に基づく売買とネコババでは全然意味が違います・・・。
            それとも売られたソースはほんとは自由に使えるはずだったとか何か別な事情をご存知なんでしょうか。
            「のまネコ」問題がネコババではなく問題なく、2ちゃんねるユーザーが騒いだだけであると思うのであればその考えは正しいと思います。
          • > 合意に基づく売買とネコババでは全然意味が違います・・・。
            合意に基づく労働契約を結んでたってマル経用語では搾取と言うくらいですから。
            財産権なんて神授天与の権利ではないので主義主張に応じた呼び方になるのは当然。
  • 引用部直後の「GPLv2が普及するとしたら、」は「GPLv3が普及するとしたら、」では?
  • Linuxはライセンスに"any later version"のくだりを入れていなかったと思うのですが
    (参考: http://www.kernel.org/pub/linux/kernel/COPYING [kernel.org] )
    それでもv3に変更可能なのでしょうか。

    それとも、著作者全員に許可を取るなり、コードを書き直すなりすれば
    変更できなくはないという意味なのでしょうか。
    --
    1を聞いて0を知れ!
  • 日本の著作権法に対応した日本版GPLを用意してくんないかな……
    クリエイティブ・コモンズみたいなの。

    • by t (1631) on 2007年03月31日 17時43分 (#1135215) 日記
      時間がなくていいソースが探せずいまいちですが、そもそも改訂の目的の中にはいわばI18Nが含まれていて、具体的には
      http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0602/08/news036.html [itmedia.co.jp]
      にあるように
      「GPL2中の米著作権法を前提にした概念や用語を、他の国でも法的に通じるよう明確化し、それを各国の著作権法に沿って解釈させる」
      というものです(と元々どこかで見たがその場所は失礼)。
      つまりその意図は各国語版を作る場合もあるCCとは逆で
      「国際的に通じる中立的な表現を用いた上で、個別の解釈(L10N)は各国に委ねる」
      という、「俺たちは一つ作るから運用は各自ヨロシク」なのでしょう。

      # ひさしぶりにコメントを投げると緊張。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 17時22分 (#1134812)
    誰か教えてください。
    GPLv2からGPLv3に移行することで、誰がどんなメリットを受けますか?

    # こういう感じのシンプルな問答って普及に役立つよね?
    • by Anonymous Coward
      ソフトウェアにより広範な自由を与えられる、言い換えると、GPLv2以降に明るみになった自由を阻害する行動からソフトウェアを守れる、というのがFSFの主張なんでないかな。
      #そんなワタシはBSDユーザー
  • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 17時24分 (#1134813)
    Linus君は「少なくとも(at least)」を使いすぎだと思いまーす。
  • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 18時11分 (#1134839)
    以前よりほんの少し柔らかくなっただけで?
    無理矢理だな。
  • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 19時53分 (#1134891)
    Novel-MS 対抗策はどうなったんでしょ?
    Linus のクレームよりこっちが関心高いはずなんだけど。

    • 読んでもイマイチわからないけど、こっち [opentechpress.jp]のほうが詳しいかも。
      Novell社は(Microsoft社との契約は「2007年3月28日以前」なので)将来的にGPLv3でライセンスされるソフトウェアも配布することもでき、フリーソフトウェアコミュニティとの良好な関係を保つことにもなるので、GPLv3を受け入れるかもしれないが、他の企業がそのような Novell社の特別な立場を受け入れるかどうかは不明だ。
  • by Anonymous Coward on 2007年03月30日 20時12分 (#1134898)
    GPLは大量の凡人技術者の精進のために必要なものだ。

    一方、著作権法と特許法は、天才を山賊から保護するために必要なものだ。

    但し、強欲な大企業、大財閥の利益を特許法で過保護にする必要はない

    でしょ?
  • by Anonymous Coward on 2007年03月31日 0時07分 (#1135008)
    自由を愛する俺たちにはhurdがある。

    #フリーライダーより
  • by Anonymous Coward on 2007年03月31日 0時57分 (#1135028)
    ChangLog きぼん
  • by Anonymous Coward on 2007年03月31日 1時29分 (#1135044)
    オフトピなんですが、GNU FDLもv3ですよね……どうなってるかご存じの方はいらっしゃいませんか?
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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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