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アメリカ合衆国

ReiserFSの開発者、殺人罪で有罪 117

ストーリー by mhatta
モヒカン族の最後 部門より

pinbou 曰く、

本家/.の記事より。ReiserFSの開発者として知られ、2006年に離婚調停中の妻の殺害容疑で逮捕されたHans Reiser氏だが、ついに第一級殺人(謀殺)で有罪との評決が下ったそうだ(Wiredの記事)。記事によれば、

遺体も信頼できる目撃者も見つからず、犯行現場も特定されないなど、およそ物理的証拠と言えるものがない殺人事件だったが、昨年11月の起訴から始まった裁判は、3月3日にReiser氏が自分で弁護陳述を行ったことで転機を迎えた
とのこと。Reiser氏自身による弁明は陪審員を納得させるものではなく、また傲慢で「不合理なまでに合理的」と評されるようなギーク風の態度が悪印象を与え、墓穴を掘ってしまったということのようだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 6時49分 (#1337568)
    裁判員制度始まると日本でもそうなるのかな。

       「加害者がかっこいい/かわいいので無罪!」
    • 実際そういう心理学の実験がありましたよね。
      外見のいい人は刑を軽く見積もられやすいっていう。

      一応法学部の学生を対象にした実験だったはずで、法知識はあるはずなんですけどね。
      それでも見た目に左右されやすいという話だったと思います。

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      • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 10時12分 (#1337657)
        外見とは見た目の容姿のことではなく見て取れる態度のことです。
        人間の内心は外見的な態度や行為でしか推し量れないのですから、発言内容や仕草を観察するのです。

        WIREDの挿絵に付けられたコメントが何もかもを物語っているように思います。
        要はコミュニケーション能力に問題があると自己主張も通じにくくなる、場合によっては非常に不利益を被ることになりかねない、だからニュースになっているのです。

        WIREDの記事を読む限り、彼は自分にかけられた嫌疑を晴らすのに必要な主張を繰り広げられなかったようですか、その原因が目つきや喋り方などで判事や陪審員には悪印象を与えてしまったことと、彼の言い回しが婉曲かつ難解で誠実な態度ではないと受け取られてしまったらしいことではないかと思えます。
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      • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 21時29分 (#1338071)
        いま知財関係の勉強をしていますが、講師が現役の弁護士でして、いわく裁判員制度の広報行事の模擬裁判を各地の裁判所や弁護士会でやっているそうなのですが、参加する一般市民の方々の判断は本職とさほど変わらないみたいです。

        >実際そういう心理学の実験がありましたよね。
        なのでこの実験、詳しく知りたいです。
        よろしければソースお願いします。
        心理学の分野からの視点からの模擬裁判による印象操作の研究は珍しいようです。
        (国内の研究ですよね。それとも米国か英国の研究?)

        >一応法学部の学生を対象にした実験だったはずで、法知識はあるはず
        法律の世界も分野ごとに細分化され、それぞれに深みがあるため学部卒ぐらいでは
        「学士で法律を語るな」と言われてしまうそうです。
        現役学生では一般人とほとんど同じ扱いになってしまうのでしょう。
        私のコースのカリキュラムでは、刑事訴訟法は扱わず民訴の講義のなかで関連項目として扱われています。法律を学んでいるからと言って必ずしも刑事裁判に詳しいとはいえません。

        既出ですが「外見」とは顔かたちや体格や服装などの見栄えのことではなく、見て取れる態度や行動や発言のことではないかと思われます。
        裁判官は証人席に立つ人の視線や喋り方に注目しているのだそうです。
        法律用語は普通の日本語の用法と意味合いが異なる場合があり面食らうこともしばしばです。
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      • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 9時07分 (#1337606)
        そういえば今朝の中日新聞に、
        *検察はイケメン検察官を用意している
        *弁護士はプレゼン技術を磨き中
        というお話が載ってましたっけ。
        被疑者じゃなくても、心証は大事、ということで。
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        • by Stealth (5277) on 2008年04月30日 13時55分 (#1337850)

          検察はともかく、弁護の「プレゼン技術を磨く」に関しては、古くは共和制ローマの時代から語彙は弁護士が増やしたと言える程度に相手に (自分の都合のいいように) 理解してもらうのは重要な技術ですから「それこそ弁護士の本分だろ」という位当たり前の事だと思えるのですが……。

          # ラテン語の教科書なんて、弁護士と詩人の文章ばっかりじゃないか。

          日本だと起訴されたら 99% は有罪と言われるほどだからイケメン検察を……というのがあるのかもしれませんが、基本的には検察もプレゼンはきっちりしていないと駄目ですね。

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        • どこにぶら下げようかと思ったけど、とりあえずココで。

          >心証は大事

          陪審員の心象を損ねた為に重罪って筋違いだと思うが。
          あくまで法律に照らし合わせた判断の上での罰が与えられるのが現代社会だと思う。
          #どこの魔女裁判なんだよ。

          日本でも、裁判官の「社会情勢を鑑み云々」もどうかと思う。
          法律を変える→それに沿った執行が筋ぢゃないのかな。

          #もちろん、それでは間に合わないある種の新犯罪があるのもわかるが、
          #法律という枠を外れすぎな感じがしちゃうんだよなー。
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      • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 11時43分 (#1337739)
        まあ、これまでは不思議な判決が出たら
        「裁判官は一般常識の無いただの法律キチガイだから変な判決が出るんだ」
        みたいなことで片付けられていた節もあるので、日本でも裁判員制度導入は
        実は裁判官がキチガイだから変な判決が出るわけでは無いんだよと
        広く知ってもらえるいい機会かもしれませんね。司法にももう少し関心を持ちましょうと。

        ただ、そのための生贄が悲惨だ。自分が生贄に供されるかもしれないし。
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    • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 9時15分 (#1337613)
      法曹界も、当然そうなることは予測されてますので、手は打たれてます。
      (元記事が消えてるため引用を引用します。文中同省は法務省のこと。)
      裁判員裁判、予断排除のため被告のネクタイを容認 [cocolog-nifty.com]

      保釈されていない被告は、自殺や逃走を防止するため、ノーネクタイ、サンダル履きで出廷しているが、こうした服装が裁判員に「犯罪者のように見える」との予断を与えかねないと指摘されていた。同省は、被告が公判中に弁護士の隣に座ることも認める方針だ。
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    • by kyousum (11338) on 2008年04月30日 15時18分 (#1337907) 日記

      本家やWIREDの記事を見てみると(ほとんど)無かったのは「物的証拠」だけで、状況証拠はけっこうあったみたいです。

      • 妻の血痕が付いた寝袋カバーが発見されたReiser氏の車の助手席が外されていた
        • Reiser氏は自ら助手席を外したことを認めた
        • 理由は「車の床で寝たかったから」
        • 外した助手席は未だ発見されず
      • その車の内部がホースの水で洗われ、床には1インチもの水が溜まっていた
        • Reiser氏によれば、汚かったので床で寝る前に洗いたかった
        • Reiser氏によれば床には当然水抜きの穴があいていて、水は溜まらないと思ってたとのこと

      まあ、車内で殺害したか、死体を車に運び込んだ後、証拠隠滅を計ったように見える訳です。これに限らず、Reiser氏が事件当時の自分の怪しげな行動を説明できなかったのが命取りだったようです。証人台に立たずに弁護人に仕事を任せておけば、「合理的な疑い」が残っていると陪審員に思ってもらえたかもしれませんが。

      --
      # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
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    • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 7時00分 (#1337569)
      >「加害者がかっこいい/かわいいので無罪!」
      「体が大きくて見るからに悪人面をしてるので有罪。」
      「普段から筋トレしていて、学生時代は格闘技をしていたから暴力的だ。」
      「犬好き/猫好きに悪い人はいない。」
      美少女に悪人はいない。
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    •  裁判員制度=リンチ
      ってことでOK?
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      • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 8時27分 (#1337592)
        裁判官が満足に居ないような過疎(開拓)地が発端だったんだっけ。
        私刑を建前上は公刑に仕立てる必要があったんだろうね。

        そういう意味じゃ「かっこいい」のみならず
        ありとあらゆるムラ社会的な判断のしかたが
        採用されてしまう可能性あり。
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        • by hishakuan (32621) on 2008年04月30日 11時24分 (#1337719) 日記
          期待されるのはむしろ司法に対する抑制なんですけどね。

          イギリス陪審の起源については、諸説あるが、定かではない。最も古典的な見解によれば、陪審制度は、一〇六六年のノルマン征服の際に、イギリスに持ち込まれたものであり、その起源は、カロリンガ朝の「フランクの糾問」に求められるとするが、ノルマン人が、征服前に「フランクの糾問」を使用していたという証拠は存在しない。(hishakuanによる中略)ノルマン人が、既存のイギリスの制度を継承したというほうがありえる話であるが、いずれにせよ、確証はない。

          陪審が「自由の砦」として、イギリス人の胸中に深く根を下ろすのは、一七世紀の市民革命の時代に、国王が、市民階級の政治的パンフレットを、国王に対する誹謗として処罰しようとする試みを、陪審が打ち砕いて以降のことである。

          共に、日本における陪審議論とイギリス陪審の現状(鯰越溢弘)ってテキストの6ページより。
          裁判員制度の目的として挙げられるのは、司法制度に対する関心の喚起、一般常識や部外者の目を法廷内に持ち込む、裁判官の保護、集中審理や口頭主義による裁判制度の改善、辺りなんだろうけど、どうなるんでしょうね。裁判官の保護どころか裁判員も一緒になって叩かれたりして。
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    • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 7時52分 (#1337583)
      あり得ないとは言い切れないのがコワイね
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    • by Anonymous Coward on 2008年04月30日 8時12分 (#1337585)
      検察側にも問題があると思いますが、報道のされ方など今後の参考になるかもしれません。

      昭和3年にあった美人放火未遂陪審裁判事件

      ちょっと良いリンク先がみつからないので、検索してみてください。
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    • それは被害者がどういう人間か、ということでも判断が分かれそうですね。

      被害者が美人だったから、死刑、とか、
      被害者がオタクだったから、無罪、とか。
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    • 客観的な証拠なしに有罪って、怖いですね。
      だんだん、世界が魔女狩りの時代に逆行してきているように思える。。。
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    • 裁判官の判断なら公平かと言われるとそれはそれで疑いたくなるんですが。

      一人の独断と偏見が一人+十二人(日本の裁判員って何人でしたっけ?)の独断と偏見の平均値になるだけマシだという考えは少数派ですかね。
      --
      署名スパムがウザい?アカウント作って非表示に設定すればスッキリさ。
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  • あー (スコア:2, おもしろおかしい)

    by 127.0.0.1 (33105) on 2008年04月30日 9時18分 (#1337617) 日記
    ライフハック(笑)に失敗したんですね! 分かります。
    • Re:あー (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2008年04月30日 10時05分 (#1337653)

      ライフハック(笑)に失敗したんですね! 分かります。
      このレスに荒しモデを付けようかと思うのですが、陪審員の皆さんのご意見はどうですか。
      親コメント
  • by dagama (34698) on 2008年04月30日 10時20分 (#1337661)
    弁護士を使わずに自分で弁護しちゃったのが大失敗でしたね。
    良い印象の植え付け方など、プロがプロたる所以は法廷戦術にあると言っても過言ではないでしょう。
    • 本家を見ると、弁護人はいたようです。ただ、自ら(多分弁護人の反対を押し切って)証人に立ってしまい、それがアホという評価を受けています。
      --
      # For man might be free./人は自由になれるかもしれないから。
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  • これはいいのか? (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2008年04月30日 11時06分 (#1337700)
    疑わしきは罰せず、とは逆を行っているように見えます
    • Re:これはいいのか? (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2008年04月30日 11時53分 (#1337745)
      日本には「疑わしいから罰しちゃえ」という伝統がありますから、全く問題ないでしょう。

      白鳥決定はあくまで理想あるいは目標。事実あの裁判では有罪になっている。
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    • by orcinus (28475) on 2008年04月30日 13時31分 (#1337833)
      同意。
      さすがに上訴が認められるだろうと期待します。
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    • by i_i (22332) on 2008年05月01日 0時40分 (#1338157) 日記
      日本だって、状況証拠どころか「自称被害者」の曖昧な証言だけで逮捕され、有罪判決が下りますよ?

      最近、調子に乗りすぎた馬鹿2人組が摘発されました(片方は起訴されてないかも?)が、あれは「一方的に犯人と決め付けてるわけじゃありませんよ」という司法のポーズでしょう。
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