分子コンピューターが実現する「ミクロの決死圏」 20
ストーリー by yoosee
ソンショウハッケン・ジドウシュウフクカイシ 部門より
ソンショウハッケン・ジドウシュウフクカイシ 部門より
MIYU曰く、"イスラエルのワイツマン科学研究所
のシャピロ教授らに
よって、試験管内で自律的に働く生物学的な分子コンピューターが作成されました(
研究所のプレスリリース、Natureの論文概要、
NatureのWeb記事、
Web記事の訳)。
この生物学的なコンピューターは、あるタイプの肺と前立腺の癌に含まれる
遺伝子によって生産された異常なメッセンジャーRNAを
特に検知して、その遺伝子表現をコントロールする分子を放出する
事が出来るDNA分子です。DNAコンピューターという考え自体は
新しいものではありませんが、これは生物学的な入力と出力の両方を
行った初めてのものになるそうです。
現在の所、非常に良い状態に
コントロールされた試験管内の食塩水中でのみ働くそうですが、
将来は「ミクロの決死圏」
で描かれたミクロ化された人間ではなく、
このDNAコンピューターが体内を動き回り病気を治療するように
なるかもしれないそうです"
「コンピューター」の定義 (スコア:3, すばらしい洞察)
この発表のインパクトは「概念としては新しくないけど、実証した点が新しい」のでしょう。
RNAiもそうですが、最近はこの手のことはすぐに臨床応用まで行こうとするので、ベンチャーが1-2年のうちにはヒトに投与するでしょう。
でも、Biologistの側からするとこれって「コンピューター」なんでしょうか?
「(長いDNAを)入力すると(mRNAの種類に応じて)演算されて(短いDNAが)出力される」
から、そうなのでしょうか?
ITの側のコメント求めます。
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とゅー びー おあ のっと とぅー びー ゲノム読めても理解できない
ヌーサイト (スコア:1)
とかいいませんかね. それ?
# 読んだことないのでID
Re:ヌーサイト (スコア:1)
わからん人はamazon [amazon.co.jp]へ.
やなぎ
字面じゃなく論旨を読もう。モデレートはそれからだ
Re:ヌーサイト (スコア:1)
Re:ヌーサイト (スコア:3, 参考になる)
無いとは言いませんけど,よく創作物に出てくるほど
変異で簡単に新しい属性を獲得することはありません.
新しい属性への変異は非常に多くの場所が変わらなければ
ならないうえ,そのうちの数箇所だけが変わった場合は
生命活動を行えず死滅することがほとんどですし.
#無論,ある機能を持っているものに対し,わずかな場所を
#破壊して機能を取り去っている場合などは,そこだけ偶然
#修復されれば機能が回復するので,そういう変異の可能性
#は無きにしも非ずですが.
確かに,ある性質を持った遺伝子が漏れて,他のDNA系に
組み込まれて広まる,ということはありえますが(無いよう
に管理はするわけですが),実験中のものがいきなり凄ま
じい属性を手に入れる,というのは無視しても良い確率だと
思います.
そんな確率よりは,自然界に膨大に居る細菌なりウィルス
なりが突然変異で手に負えない性質を持つ可能性のほうが
(母体数を考えれば一目瞭然のように)遥かに高いでしょう.
Re:ヌーサイト (スコア:2, 参考になる)
「ヌーサイト」とは全く異なりますね。
まだ論文は図を見ただけでちゃんとしたことをしゃべる資格はないのですが、このDNAが
DNAウイルスに取り込まれてしまう可能性は否定できないと思います。
ただ
という機構のため確率としては低いのではないでしょうか。
しかしこれをDNAコンピュータと言ってしまうのは気が引ける人も多いかもしれません。
計算として考えるなら、計算量はあるmRNAの量が多いかどうかのYes/Noを数回するだ
けなのでわざわざコンピュータという言葉を使わなくてもいいような。
それでいいならYeast two-hybridシステムは「酵母コンピュータ」ですよね。(笑)
kaho
Re:ヌーサイト (スコア:2, 参考になる)
実験的にみるとin vitroだしDNAコンピュータ的な手法なんだと思いますがやっぱり演算としては単純なのでDNAコンピュータというのには違和感がありますね。でもかなり複雑なシステムで、既存の遺伝子治療とは異なり「診断+治療」の機能を持たせているという点では、コンピュータとまでは呼べなくても、少なくともナノマシンのようなイメージを受けるのは確かです。
特に今回のシステムで面白いのは、複数のマーカー遺伝子の発現を同時に判断できることと、その際、その疾患で発現が下がるmRNAと上がるmRNAの両方についてを判定できる、ということですね。また、同時に治療のために発現させる遺伝子も、発現と抑制の両方が可能になっているところが興味深いです。
ただ、今のところはまだまだ「in vitroのオモチャ」ですね。今回Natureに載ったのは、何よりも実際のヒト癌をモデルにしてマーカー遺伝子を選んだインパクトの大きさによるものだと思います。実際にこれを治療に応用するのに、いったいどういう入れ方をすればいいというのか。治療目的も兼ねるとなると、DNAそのものの導入では発現に不安があるし、かといってウイルスベクターを用いた導入ではあまりにも入れる必要のある遺伝子の種類が多いので実現可能になるまでの道のりははるかに遠いでしょう。それよりも、もっとシンプルな系で遺伝子治療を成功に導く方が実用性ははるかに高そうです。
#そもそも培養細胞相手ですら上手くいくか、疑問に思っていたりします。
Re:ヌーサイト (スコア:0)
DNAの自己増殖機能 (スコア:1)
ごく特殊なDNAだと、他の酵素の力を借りなくとも自己増殖するそうです。
Evolved DNA stitches itself up [nature.com] 。 [mypress.jp]
自然状態でこのような物が生じるのは確率的には非常に小さそうですが、生命の始まりはRNAではなくやはり安定性のあるDNAだったかもしれない、と論じられていました。
普通のDNAはそれだけでは増えられないので、いくらか心配されるのはDNAウイルスに取り込まれた場合なのだそうです。
kahoさんがコメントされていますが [srad.jp]、確率は低いようですね。
ナノマシンで思い浮かぶのは、「無限アセンブラ」でしょうか。Kevin J. AndersonとDoug Beasonの共著ですが、迷作です。制御できない異星のナノテクマシン(DNAでは無い)の暴走の恐怖を描いていますが、描かれ方は「制御できない悪疫」でしょうか。書評 [ocn.ne.jp]
実際これだけ小さいものになると、人間の制御というのはどの程度有効なのでしょうね。
Re:ヌーサイト (スコア:1)
# デイジーデイジー♪
Typoかな? (スコア:1)
-eu
Re:Typoかな? (スコア:1)
phenotypeの訳語なんじゃない?
Re:Typoかな? (スコア:0)
"expression"は一般には「表現」ですが、生物学では「発現」。
"phynotype"は「表現型」。
生物の個体のことをいっているのではないのでphenotypeという語がここで出ることはないでしょう。
#しかし知っている人はは脳内で変換できるしそうでないと気にも留めないから指摘するほどではない気もするが。
Re:Typoかな? (スコア:0)
転記ミスです (スコア:0)
こちらにタレコんだ時にミスした模様です。
専門用語で何というのかわかりませんが、うちの翻訳ソフトは「発現」と訳してくれていました。機械翻訳でも、使い込むと段々精度が上がってくるようです。 が、なにせそ
食塩水ではなく (スコア:1)
制限酵素で切ったりしてるので、2価の金属イオンは入ってるはずだし、pH緩衝液も必須のはず。
それにしても、機械翻訳そのままタレコミに使うのは良くないと思います。
ファミコン決死隊(駄目人間:-1) (スコア:0)
駄目人間確定。
Re:ファミコン瀕死隊(駄目人間:-2) (スコア:0)
罰金40万払って屁理屈言いながら継続中
ファミコン瀕死隊 [sakura.ne.jp]を想像してしまた
# 瀕死技:ミシシッピー河よ永遠に.....
最終的には (スコア:0)
Re:最終的には (スコア:1)
1を聞いて0を知れ!