パスワードを忘れた? アカウント作成
8431 story

通常の2倍の筋肉の幼児 116

ストーリー by Acanthopanax
きんにくん 部門より

asasaoi曰く、"アサヒ・コムの記事によるとドイツで、通常の2倍の筋肉を持つ男の子が見つかった。元の報告は、the New England Journal of MedicineにDr. Schuelkeらによって投稿された論文である(全文閲覧は、雑誌を購読しているなどの条件が必要)。
いまから、5年ほど前に、その子の筋肉の付き方を見て異常に気づいた医師らが解析したところ、筋肉の増強を抑制する遺伝子ミオスタチン(myostatin)に変異が見つかった。通常では染色体の片方(片親から受け継いだ方)に異常があっても問題はないが、この子の場合両親ともに変異があってミオスタチン自体が無くなっており、その結果として2倍の筋肉量になったそうである。5才になった今、3kgのダンベルを持ち上げるほどの「怪力」を発揮しているそうである。" (つづく…)

"ミオスタチンは、加齢に伴って筋肉が萎縮していく筋ジストロフィーの治療法の開発に役立つ可能性があるとしてマウスなどで研究されているが、人でミオスタチンが筋肉の増強に関与しているかは不明であった。今回の子供の発見によって、ミオスタチンが人でも筋肉の増強に関与していることが示されたので、実際に研究をしている研究者達には朗報となったことだろう。
ちなみに、ニューヨークタイムスの記事によると母親は優れた陸上の短距離選手であり、さらに彼女の祖父は大工で約150kgの石を手で持ち上げる怪力だったそうである。時節柄、タレコミ子としてはこの子が大人になった時には、オリンピックのどんな種目に出るのか気になるところである。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by keybordist (3572) on 2004年06月24日 19時41分 (#576305) 日記
    ミオスタチンの働きを阻害する薬剤を使うとか、
    あるいは、ノックアウトしてしまう、といった方法で、
    有る意味完璧なドーピングが出来ると思うのですが。

    で、そういうドーピングを除外するために、ミオスタチンに関係する因子に欠損が有る人は、
    オリンピックから排除されてしまう、ってな事になりはしないかと。
    • Re:遺伝子ドーピング (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2004年06月24日 20時03分 (#576327)
      >で、そういうドーピングを除外するために、ミオスタチンに関係する因子に欠損が有る人は、
      >オリンピックから排除されてしまう、ってな事になりはしないかと。

      そして、先天的な障碍者であるということにして、パラリンピックを制覇すると…。

      #今こそドーピンピックを。
      親コメント
      • Re:遺伝子ドーピング (スコア:4, すばらしい洞察)

        by hokuto (16888) on 2004年06月24日 21時21分 (#576391) ホームページ
        薬物で極限まで身体能力を強化したり、機械で代替するなどした選手が活躍する競技があってもいいと思うのですけどねえ。
        20歳以上になってからでないとダメ、ってことにすれば人権侵害とかも起きにくいでしょうし。

        ああ、薬物の効果を適切に説明しなかった、とかで医者が訴えられちゃうか。
        親コメント
        • by Fuyuki (221) on 2004年06月24日 22時24分 (#576430)
          そえば、養老さんもなんか言ってましたね。
          トラックや靴など環境の方は徹底的に人工化するのに、
          身体だけはさわっちゃいけないってのはおかしな話だって・・・。

          でもなぁー、ドーピングってやっぱし寿命を縮めるでしょ。
          健康のためにはやんないほうがいいと思う。
          --
          # 数学は科学の女王にして奴隷
          親コメント
          • そもそも… (スコア:2, すばらしい洞察)

            by blackdragon (20912) on 2004年06月24日 23時03分 (#576455)
            競技レベルのスポーツなんて、健康のためにはかなり悪いのではないかと…。
            親コメント
            • Re:そもそも… (スコア:2, 参考になる)

              by basidium (22136) on 2004年06月24日 23時57分 (#576486)
              >競技レベルのスポーツなんて、
              >健康のためにはかなり悪いのではないかと…。

              そうですね.ある空手家によれば「強いってことと健康であるってことは別なんだよ」だそうです.

              親コメント
              • by Ryo.F (3896) on 2004年06月25日 1時47分 (#576549) 日記
                > ある空手家によれば「強いってことと健康であるってことは別なんだよ」だそうです.

                ある意味そうですね。格闘技って、相手を戦闘不能に陥らせることを目的にしていますから、練習すればするほど故障の危険性が高まるわけで、それは即ち健康でない状態になりやすいと言うことですから。

                とはいえ、強さの定義によっては、強いことと健康であることは一致しますね。例えば、あらゆる可能性を想定して、最後に立っているものが「強い」と定義すれば、それは健康であることと一致するかもしれません。
                親コメント
              • by Anonymous Coward on 2004年06月25日 2時00分 (#576560)
                 例えば、スピード重視の格闘家の場合、脂肪を落として瞬発力を上げます。当然、無理なウェイトコントロールは体に悪影響を与えます。また、遭難した場合、真っ先に死にます(^^;

                 重さと打たれ強さを重視すれば、筋肉と同時に、衝撃吸収のための脂肪が必要となります。理想的にはアメフト体型でしょう。実際にはプロテインやら何やらで体型作りをしますが、あまり健康的ではありません。心臓にもかなり負担を掛けますしね。

                 あらゆる可能性と言いますが、厳しい自然環境とか、生物学的な要素とかを考慮すれば、極度の鍛え過ぎは生物学的な弱点となりうるのです。特に脂肪の薄さを考えると、陸上選手はかなり厳しそう。

                 そういえば、相撲取りも引退するとまずダイエットするらしいですね。あのままだと心臓に負担がかかり過ぎたり、病気になるらしいですから。
                親コメント
              • by Ryo.F (3896) on 2004年06月25日 2時48分 (#576576) 日記
                > あらゆる可能性と言いますが、厳しい自然環境とか、生物学的な要素とかを考慮すれば、極度の鍛え過ぎは生物学的な弱点となりうるのです。

                と言うことを私も言っているわけですが、理解してもらえてますかね?「最後に立っている」即ち、長生きした、と言うことなのですよ。
                親コメント
    • 遺伝子をいじくったら超人が産み出せるかもしれませんが、 結局は争いの元にしかならないと思いますよ。 ガンダムシードのコーディネーターみたいに。

      どう筋肉増やしたって速さじゃ50ccのバイクにも勝てないんだし、 遺伝子いじくってまでするこっちゃないですよ。
      親コメント
  • 人間ではなく、ブタとかウシとかニワトリ(もうやってるかも知れないが)にすると、肉の量が増えるのではないかと思うのですね。人間相手のバイオだと、お医者さん系の権威がうるさいので、畜産とか農業の応用のほうがお金になりそう。実際やってるとこも多いようですが。

    # ニワトリなんか筋肉強化されて空を飛んだりしないかな?
  • by Anonymous Coward on 2004年06月24日 20時27分 (#576352)
    ついでに、プラナリアにて見つかった「脳だらけ」遺伝子(http://www.appliedbiosystems.co.jp/website/jp/biobeat/contents.jsp?BIOCONTENTSCD=65991&TYPE=B)と組み合わせたら、こりゃもう超人類ですな。
  • by drasty13 (16656) on 2004年06月25日 2時28分 (#576568)
    ……金太郎?

    桃から、という訳ではないですが。
    元ネタとしてこの赤ちゃんのような人がいたとか。
  • by prelab (4066) on 2004年06月24日 19時41分 (#576306) 日記
    支障は出ないのでしょうかね。
    もしくは間接が曲げづらくなったりとか。
    • Re:生活に (スコア:2, おもしろおかしい)

      by kyle (3923) on 2004年06月24日 19時44分 (#576310) 日記
      お父さんを投げとばしちゃったりとか。

      # で、お父さんは修行の旅に出ちゃったりとか
      親コメント
    • > 支障は出ないのでしょうかね。
      > もしくは間接が曲げづらくなったりとか。

      私はGoogle News経由でこのニュースを読んだのですが、この赤ちゃん(といっても今は4歳のようですが)は健康に育っているそうです。
      また、myostatinノックアウトマウス(通称mighty mouse)も筋肉量が多い以外はいたって健康に生育するらしく、それがドーピングやジストロフィー治療に期待される理由のようです。
      --
      kaho
      親コメント
    • by nu-u (12312) on 2004年06月24日 19時53分 (#576317) 日記
      これわスラムキング [picnic.to]( ̄□ ̄;)
      親コメント
    • この場合は先天的なので仕方がないのですが、子供の頃の過度な筋肉トレーニングは骨の発達に障害が出ると聞いたことがありますが。
      --

      # I will work seriously this year!

      親コメント
    • by onyonyo (15599) on 2004年06月24日 21時05分 (#576381)
      >支障は出ないのでしょうかね。

      恋人と久しぶりに再会をして、力いっぱい抱擁したら、 恋人を絞殺してしまったり。。。

      で、ふと思った。男の子で良かったね。
      女の子で普通の人より筋肉が強かったら子供が産めなくなったりして。
      #受精ができないとか、受精できても出産できないとか。。。いろいろと考えてしまった。

      親コメント
      • Re:生活に (スコア:2, おもしろおかしい)

        by largemoon (20203) on 2004年06月24日 23時26分 (#576470)
        昔スーパーマンの夫婦生活についての考察がありましたね。
        曰く「クリプトン人の強靱な精子は地球人の脆弱な子宮を突破してどこまでもさまよい、ロイスを穴だらけにしてしまうに違いない」

        出典は忘れてしまいましたが。。。
        親コメント
        • Re:生活に (スコア:2, 興味深い)

          by basidium (22136) on 2004年06月24日 23時44分 (#576476)
          >昔スーパーマンの夫婦生活についての考察がありましたね。

          手元に本がないので記憶に頼って書きますが,ラリイ・ニーブンの「スーパーマンの子孫存続に関する考察」(『無常の月』ハヤカワ文庫SFに所収.タイトルの前に「頭の体操」かなんかの文言が付いていたかも)ですかね.

          「(スーパーマンはそもそも人類ではないので)ロイスはチンパンジーとの間の方がまだしも子供を作りやすいはず」「セックスのときは力の抑制ができずにロイスを抱き潰してしまうのでは」「スーパーマンの精子は,言わばマシンガンの弾みたいなものではないか」「精子は亜光速で飛行することも可能かもしれない」とかいう考察があったはず.

          結論もなかなか傑作ですが,皆さんの読書の喜びを失わないよう,ここでは書かないでおきます.

          親コメント
          • by basidium (22136) on 2004年06月24日 23時52分 (#576479)

            オフトピを続けると,アメコミ『キングダム・カム』では,スーパーマンはワンダーウーマンと子供を作ってますね.たしかに彼女なら大丈夫かも(遺伝学上の問題はこのさい無視します).
            # ものすごい子供が産まれそうだなあ.
            # バットマン曰く「巻毛の半神がもう1人誕生するのか」

            親コメント
          • by maruto! (18665) on 2004年06月25日 1時05分 (#576521) 日記
            村上龍原作・監督・脚本の奇作だいじょうぶマイ・フレンド [goo.ne.jp](1983年)に、こんな台詞があります。
            ヒロイン・ミミミは人間の数万倍の力を持つ異星人ゴンジーにこう問いかけます。

            「ねえゴンジー、人間の女の人と寝たことある?」

            彼の答えはこうでした。

            「一度だけ、そのときは超音速の精液が彼女の頭部まで貫通し、彼女は即死した」

            そしてクライマックスでは人類滅亡をもくろむ秘密結社のロケットを、なんとマスターベーションで破壊し、人類を救っているのです…(^^;
            親コメント
      • Re:生活に (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Ryo.F (3896) on 2004年06月25日 1時56分 (#576556) 日記
        > 恋人と久しぶりに再会をして、力いっぱい抱擁したら、恋人を絞殺してしまったり。。。

        Ryo.F程度の筋力だって、力いっぱい抱擁すれば、女性に怪我させちゃいますよ(笑)。
        そう言う力加減ってのは、経験で学ぶものであって、筋力の最大値がどうあろうと大した問題にはならないと思います。違いますかね?
        親コメント
  • 「赤」ちゃんだけに (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2004年06月24日 19時43分 (#576308)
    3倍(ry
  • by dima (14986) <yma_NO@SPAMhotmail.com> on 2004年06月24日 19時52分 (#576316) 日記
    笑いすぎで腹がよじれるときがありますが
    彼はそれでも腹筋鍛えられるんでしょうねぇ。

    #しかし笑いすぎで顔がブルドックになる罠
  • by hakase (7459) on 2004年06月24日 20時07分 (#576331) ホームページ
    通常の2倍の贅肉の幼児に見えますね。
  • by Anonymous Coward on 2004年06月24日 21時02分 (#576379)
    強力の赤ん坊というと
    永井豪の「バイオレンスジャック」に出てくる。
    「スラムキング」を思い出しますね。
    生まれつき筋力が強すぎて、
    母親の腹を突き破って生まれ、
    呪われた子供として土蔵に封印されるという。。。。
    筋力に骨格が耐えられないとかで
    パワーをセーブするために拘束具として
    鎧をくくりつけられているという設定は
    エヴァンゲリオンの元ネタでしょうか。

    この子も筋力が強すぎるせいで
    骨の発達に支障をきたしたりしないんですかね。
  • by ZooMD (16314) on 2004年06月24日 22時16分 (#576428) 日記
    心臓とかの筋肉も2倍になったら、かなりやばそうな気がしますが。

    手足や指先の筋肉なら、力の入れ加減を覚えれば済むことだけど、
    不随意筋が2倍の量になったら……どんなことになるんだろ。

    # そして、うっかりくしゃみも出来ない。
    --
    *-----------------------*
    -- ウソ八百検索エンジン --
    • by Anonymous Coward on 2004年06月25日 10時34分 (#576708)
      この子供って、皆さんが思ってるほどの異常ではないと思う。

      >心臓とかの筋肉も2倍になったら、かなりやばそうな気がしますが。
      それは単にスポーツ心臓では。

      おそらくなんですが、この子供の本質的特徴は筋肉2倍ではなくて、体質上決定される筋力トレーニングによる筋肥大の限界が常人の2倍程度だろうということだと思います。
      彼も、筋肥大のためには「栄養」「運動」「休養」が常人同様必要なはずです。
      だから、何もしないことには(=「運動」を欠く)常人の範囲内に収斂するはずです。

      また、彼がトップアスリートを目指した場合。
      胃腸は丈夫なのでしょうか(「栄養」の問題)。
      トップアスリートには常人が3日おきにやるトレーニングを毎日やっても怪我せずに済むような人がいるようですが、彼はどうなのでしょうか。
      そこらへんの体質的有利さを併せ持たない場合は、筋肥大の上限に達する前に老化が始まってしまう可能性は十分あります。

      上記考察は現在の筋肉に関する知見に基づいています。
      逆に、カロリーの摂りすぎで皮下脂肪が付くがごとく、栄養の摂りすぎで筋肉が付いてしまうトンデモ体質の可能性も捨て切れませんけどね。

      親コメント
    • メシ喰ってるときに
      不意に口の中を噛んでしまうことってない?
      2倍の筋力で噛んでしまったら…
       
      親コメント
  • by metier (17448) on 2004年06月24日 23時01分 (#576453)

    http://www.monkeychops.karoo.net/mistertweakathon.html
    [karoo.net]

    これの赤ちゃんバージョンが欲しいな。

    # 遊び方
    # キーボードの1-9を押すと…???
    # 9連打がおすすめ
  • by N'gatt (9815) on 2004年06月25日 0時23分 (#576504) 日記
    進化論について詳しい方に質問。

    例えば彼が無事に大きくなって、子供を作り、その子供に
    彼の「2倍の筋肉」という形質が遺伝したとしたら、
    彼は人類の進化における、ある分岐点になった、と
    言ってよいでしょうか?
    さらに仮定して、その子孫たちがさらに形質を受け継いで
    いったとすると、ひょっとしてそれはヒトの新種、
    ということになるのでしょうか?

    #例えば首の長いキリンが誕生したとき、首が長くなかった
    #キリンの先祖たちがそのニュースを聞いたとしたら、
    #今の我々と同じような雑談のネタにしたのだろうか。
    • Re:形質進化? (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2004年06月25日 7時17分 (#576604)
      専門ではありませんが、、

      >さらに仮定して、その子孫たちがさらに形質を受け継いで
      >いったとすると、ひょっとしてそれはヒトの新種、
      >ということになるのでしょうか?

      仮にそうなった場合の話なのですが、それは
      自然選択のもとで淘汰を受けてこの形質が集団に広まる、
      ということをですよね。それはあり得ないとは言えないにしても、
      相当無理があります。今のヒトにそういう淘汰圧はありませんし。

      そして、仮にそうなったとしてもそれだけでは依然として「ヒト」です。
      (犬を例にとれば、チワワとセントバーナードは表現型としても随分
      違うのに同じCanis familiarisという種のメンバーですよね。)
      つまり「彼の子孫」は筋肉モリモリな「ヒトのバリエーション」に過ぎません。

      で、「種分化」が起きるためには一部の集団が生殖的に隔離される(交配後隔離の獲得)ことが重要です。
      それは地理的隔離によって生じる場合が多いです。
      僕が四の五のいうより判りやすい説明 [tohoku.ac.jp]があるのでご覧下さい。

      ちなみに優性、劣性は直接的には関係ありません。

      #種の定義にも化石学によるもの、形態学によるもの等色々あるのですが、、、

      パスワードを探すのが面倒なだけのAC
      親コメント
    • by ukai_naoto (18696) on 2004年06月25日 0時58分 (#576520)
      ヒトが誕生してから現在までに生まれた多くの人々の中で、
      今回の彼がそのように遺伝子の異なる形質を備えた
      初めての個体である、とは考えにくいのではないでしょうか。
      遺伝子に異常を持つ個体は過去無数に生まれているはずです。

      そしてそのような、遺伝子の異常で筋肉の多い人間の方が
      単純に生き残るのに都合がよいのなら、
      むしろ現在までに正常な遺伝子を備えた筋肉の弱い人間が
      駆逐されているような気がします。
      (その場合、今度は遺伝子に異常があって
      先天的に筋力が育ちにくい子が生まれるかもしれませんが。)

      私はむしろ、なぜそのような遺伝子が「普通の」ものとして
      現在も残っているのかということに興味を持ちます。
      きっと何か必要があって残ってるような気がします。
      親コメント
      • by N'gatt (9815) on 2004年06月25日 1時30分 (#576537) 日記
        #もちろん彼が唯一特別な存在ではないのでしょうけど

        私が面白いと思うのは、彼の両親の持つ、その両親が生きる環境において都合の良い変異が、その子に受け継がれたという点です。
        より強い筋力が求められた環境で、より強い筋力をもたらす変異が受け継がれた…しかも片親は陸上選手という分かりやすさ(^^;
        変異による大変化が環境の要請に応じて次世代に保存された、ということが非常に分かりやすい形で現れたってことですよね?

        キリンの首やゾウの鼻のときも、こんな感じだったのかなあ…と思うとゾクゾクします。

        #まあそこらの2世スポーツ選手とどこが違うんだと言われると、
        #困っちゃいますが(^^;;

        > きっと何か必要があって残ってるような気がします。

        あれ、遺伝子は合目的的に保存されるものではないのでは?
        親コメント
    • by Ryo.F (3896) on 2004年06月25日 2時44分 (#576574) 日記
      答:一概にはなんとも言えない。おそらく、「ある分岐点になった」とは言えないだろう。

      まず最初に断っておきますが、優性・劣性という用語は往々にして誤解を与えやすいので、代わりにそれぞれ顕性・潜性という言葉を使います。なぜ誤解を与えやすいのか理解できない人は、誤解している可能瀬があります。調べてみてください。

      さて本題。おそらく、「筋肉の増大を抑えるたんぱく質ミオスタチンに関係する遺伝子」というのは顕性です。そうでないとしたら、それが突然変異を起こした父親・母親にも幼児期における筋肉の異常発達が見られたはずです。というわけで、突然変異を起こした遺伝子は潜性でしょう。これが異常を起こしていない遺伝子と対になっていたとすれば、この幼児期における筋肉の異常発達は顕在化しません。対の両方が突然変異を起こした遺伝子でなければ、顕在化しない、ということです。
      ということは、彼の子供が幼児期における筋肉の異常発達という性質を顕在化させる場合は、その子の母親が同じく突然変異を起こした遺伝子を対の一つに持っている場合で、なおかつ、それが受精卵にコピーされていた場合に限る、と言うことになります。つまり、めったにこの能力が顕在化されることはない、ということです。
      また仮に、彼の子においてこの能力を顕在化していたとすれば、それはたまたま母親が突然変異を起こした遺伝子を持っていたと言うだけで、それ以上のことは何も言えません。

      #というわけで、添削お願いします。
      親コメント
      • by rykmsb (19545) on 2004年06月25日 4時53分 (#576589)
        とてもわかりやすい説明ですが、

        >例えば彼が無事に大きくなって、子供を作り、その子供に
        >彼の「2倍の筋肉」という形質が遺伝したとしたら、
        >彼は人類の進化における、ある分岐点になった、と
        >言ってよいでしょうか?

        親コメントの「・・・が遺伝したとしたら」というこの仮定は、
        「今回の現象が単なる劣勢ホモではなく突然変異で今後優性として遺伝していったとしたら」
        という話と受け取りましたがどうでしょう?
        親コメント
typodupeerror

ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

読み込み中...