パスワードを忘れた? アカウント作成
8632 story

宇宙のドン・キホーテは百発百中か? 65

ストーリー by Oliver
風車もイチコロ 部門より

Flanker 曰く、 "本家記事より。地球接近小惑星に関する諮問委員会は2004年7月9日付けでESA(ヨーロッパ宇宙機関)に対して地球接近小惑星による脅威の増大に対する取り組みを目的とした6つのミッションを提唱し、一連の研究と開発の重要性を訴えた。

  • EUNEOS 金星の軌道のすぐ内側の軌道に滞在する宇宙望遠鏡による探査
  • EARTHGUARD-I ソーラーセイルとイオンロケットを持つ小型宇宙望遠鏡による探査
  • REMOTE OBSERVATION OF NEO FROM SPACE 宇宙望遠鏡による小惑星の大きさ、構成、表面の粗さなどの詳細な調査
  • SIMONE 低コストの宇宙望遠鏡を小惑星に接近させて調査
  • ISHTAR 小惑星に接近して内部構造高解像度断層撮影法による調査
  • DON QUIJOTE 小惑星に衝突して軌道を変化させるHidalgoと、その一部始終を見守るSanchoの2機ペアのミッション

提案された6つのミッションは2003年2月に諮問委員会に提出されていたものであり、3つの観測ミッションと3つのランデブーミッションに分類されるが、諮問委員会が重要視しているのはランデブー・ミッションで、その中でも特に重要とされるのがドン・キホーテと呼ばれるミッションである。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • NASAの案が気になる (スコア:3, すばらしい洞察)

    by keybordist (3572) on 2004年07月26日 2時12分 (#595935) 日記
    既存のテクノロジー流用しまくりなNASAの火星有人飛行ミッションと比べて、
    実にアレゲなプロジェクトな気がします。
    ただひたすら、シコシコ地味~に衛星運送業に徹してきたような今までのESAを考えると、
    もう、うれしくて、涙がチョチョ切れてしまいます。

    大西洋の反対側でこれだけアレゲな計画をぶち上げてきたんですから、
    NASAもここは一つ、大統領選の結果を待って、などといわず、
    派手でアレゲなプロジェクトをぶち上げて欲しいもんです。
  • 増大したのは何? (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2004年07月26日 7時39分 (#595971)
    >>地球接近小惑星による脅威の増大
    脅威が増大したのではなく発見する可能性が増しただけ、といってみるテスト
  • by Masw. (17831) on 2004年07月26日 4時12分 (#595955)
    突進しても跳ね返されて終わり、という気がするのですが。
  • 人は死ぬ瞬間までも、もしかしたら助かるかもしれないと空想し得る力を与えられている。

    武者小路実篤

    災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候

    良寛
    • by SteppingWind (2654) on 2004年07月26日 10時02分 (#596009)

      > 人は死ぬ瞬間までも、もしかしたら助かるかもしれないと空想し得る力を与えられている。
      >
      > 武者小路実篤

      武者小路実篤氏自身は晩年には痴呆が進んでしまったので, その力が無かったというのは皮肉なことで.

      親コメント
    • 良寛さんはたぶん個々人の心の持ち方を言っているので、日本人全体とか人類全体(及びその他多数の種)に関しては別な意見だったかもしれませんよ。
      親コメント
      • ご本人に聞いてみないとわかりませんね。
        そうかも知れないし、そうでないかも知れない。

        もっとも、当時としてはバイタリティの権化のような生き方をした良寛ですから、自分に降りかかる災難も、なんとかねじ伏せて生きてきた可能性もある。でも、そうではないかも知れない。宇宙とか地球、そこに生きる人間や動植物に関する観念や自然観も、今とは違ったものだったかも知れない。だとすると、簡単には論評できないことかも知れない。

        つまり、今の私たちはその良寛の言ったことを、今の状況の中で別に解釈しているのかも知れない。それでいいのかも知れない。
        親コメント
    • 過去、生命にとって壊滅的な事体が何度もあったが
      それによって新たな適応能力を取得し、現在の生命がある事を考えるなら、
      もしかすると、避けるができなくても結果的にいい方向へ進むのかと

      #生き残っていたらの話ですが、
      #  後は野となれ山となれ
      #   After us the deluge!
    • 黙って死ぬの待つ前にいろいろできることはあるわけで。

      ・危険分散
      日本人全員が日本に住んでいたら、小惑星が日本直撃だった場合誰も生き残らない。
      世界各国に住むようにすれば、それだけ全滅の危険は減る。その国の人々を
      小惑星攻撃から救う目的で行くなら、かなりウェルカムかも。

      ・コンピュータシミュレーション
      地球シミュレータとかあるんだから、直径100m,300m,1km,3km,10kmが
      陸地、海、浅瀬、赤道、極地、に落ちてきた時それぞれどうなるのかシミュレーションし、
      何を用意しておけば、どこに住めば生き残れるのか調べておく。

      ・原子炉を作る
      小惑星落下の瞬間の衝撃
  • by NOBAX (21937) on 2004年07月26日 7時37分 (#595970)
    予算獲得ですか。
    研究屋の常套手段ですがインパクトが薄いですね。

    やはり「アルマゲドン」とか「妖星ゴラス(古くてゴメン)」の
    世界でしょう。
  • by parsley (5772) on 2004年07月26日 10時23分 (#596018) 日記
    ネメシスを用意すればいいんですね?
    --
    Copyright (c) 2001-2014 Parsley, All rights reserved.
  • by madcrown (15492) on 2004年07月26日 12時32分 (#596091) 日記
    小惑星の内部にボーリングで穴をあけて、核を設置して逃げる研究はしないのでしょうか?
    表面に傷をつけてもダメとかって言ってたような・・・d(^^;
    --
    なんかもう、いろいろバテバテなんですけど。
    • by gigo (21150) on 2004年07月26日 13時18分 (#596108)

      地上の核兵器のエネルギー [asahi-net.or.jp]は小惑星の運動エネルギーと同じくらいになり得るが、運動量を考えると、相手はとんでもなく重いので、たかだか1トンくらいの質量では光速まで加速しても効果がなさそうである。核爆弾のエネルギーの多くは輻射になっていると思われる。それで、穴を掘って爆発させてエネルギーを閉じ込め、岩体を破壊、加速するような話になりそうなのだが、地球との衝突回避のためにどれだけ軌道を変えてあげればよいかとか、核爆弾のエネルギーをどうやったらどれだけ運動量に変換できるかとか、どれだけ調べられているんでしょうか。

      親コメント
      • Re:運動量兵器 (スコア:3, 参考になる)

        by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2004年07月26日 16時55分 (#596211) 日記
        輻射,効きます.
        ソースは正確に覚えてないのですが,いつぞやのNEOのワークショップか何か
        だった筈です.
        #多分今はもう論文で出ているはずなので,地道に探していただければ
        #見つかるかと.

        で,やわらかい小惑星の表面での核爆発はほとんど無効です.
        #かなり硬いものの場合は効果があります.
        有効な核爆発の使い方は,地表から数百メートル横で爆発させる場合で,
        この時小惑星表面のかなりの面積・質量が輻射により蒸発,吹き飛ぶと同時に
        反作用で小惑星自体はかなり軌道が変わります.

        >核爆弾のエネルギーをどうやったらどれだけ運動量に変換できるかとか、
        >どれだけ調べられているんでしょうか

        国内,国際学会で毎回それなりに計算やらは出ているようです.
        #そんなに多くは無いですけど.

        おおよその結論として,核兵器は効率が悪いんで,出来るだけ早期に発見して,
        エンジン取り付けてちまちま横にそらすほうがいいよ,という感じです.
        親コメント
      • Re:運動量兵器 (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2004年07月26日 14時17分 (#596137)
        >たかだか1トンくらいの質量では光速まで加速しても効果がなさそうである。

        (ほぼ)光速度の1トンの質量って、1000kg×(300000m/s)^2=3×10^13ジュールほどのエネルギなんで、かなりのもんだと思いますけど。
        親コメント
    • by itinoe (972) on 2004年07月26日 14時12分 (#596132) 日記
      アニメでは飛来してくる彗星に対してプラズマカッターによる破砕なんてのがありますが、実用的にはどうなんでしょう?
      ストラトス4メカニック紹介 [stratos4.jp]の彗星迎撃ミサイル トライデントの項参照。
      --
      見たような聞いたような・・・
      itinoe
      親コメント
      • 実際に降ってきて問題になるのがどのくらいの大きさかというと,
        まあ100m以上ぐらいだと思います.
        で,それを砕くとなると,こういう感じの質問と同じになります.
        「現代兵器で,直径100mの岩を砕くには?」
        まず,一般的な兵器の一つや二つでは難しいかと.
        #10m,20mの岩盤をぶち抜くだけでも難しいですからねえ.
        #核兵器だって,厚みが100mもある岩じゃあ打撃そのものでは砕け
        #ないかと.

        これが1kmになったらもう目も当てられません.
        #最も,小惑星全てがいわゆる岩塊ほど硬いわけではありませんが.

        というわけで,大きなものは壊すのはあまり現実的ではありません.
        早期発見,早期の軌道変更,ってのが現実的なんでしょうねえ.
        #まあ,えてしてそういう大変なものほど見つかるのが遅かったり
        #するのがありがちですけどね.

        彗星に限れば比較的脆いですけど,でもやっぱり直径100mの氷を
        一撃で砕く兵器,ってのはなかなか・・・.
        あー,でも彗星は結構脆いからいくかなあ?
        とりあえず,1kmだとどっちみち駄目っぽいですねえ.
        それと,プラズマを作ったんなら無理にカッターなんぞにせずに,
        直接広い範囲に普通に当てたほうがロスも少なく,トータルでは
        十分に軌道を変更してそらすことが出来そうな気がします.
        #気がするだけです.定量的には何もやってません.
        親コメント
      • by NAT33 (17123) on 2004年07月26日 23時11分 (#596366)
        そもそもが、ストラトスフォーの場合、わざわざ至近にまで近寄って来てからの一発勝負なのが一番の問題の様な?

        トライデントの威力云々の前に、運用にかなりの問題があると思う。
        親コメント
        • by itinoe (972) on 2004年07月26日 23時41分 (#596385) 日記
          一応、作品世界にそって解説しておくと

          太陽系の進行方向に向けて探査機を出した所、彗星の巣に突入することが判明し、そこで人類は天体危機管理機構を設立して地球を脅かす天体の除去を開始した。
          かつては、トライデントミサイルを大型化し、彗星が地球圏に到達する前に長距離迎撃する作戦もあったが、毎度アポロロケットを打ち上げるようなものなので、無数の彗星に対応するには非常に効率が悪い。

          ということになっています。
          --
          見たような聞いたような・・・
          itinoe
          親コメント
          • by Anonymous Coward
            長距離迎撃に必要なのはミサイルの大型化じゃなくて時間的余裕じゃないの?
  • by Anonymous Coward on 2004年07月27日 15時55分 (#596686)
    EUNEOS:
    地球軌道に近い小惑星を地球から観測すると、太陽光線の反射を
    横から見ることになり、見にくい。太陽に近い場所からなら反射正面
    なので、地球軌道に近い小惑星を発見し易い。

    EUNEOSは化学推進と金星重力を使って0.5AUx0.7AU(AUは地球-太陽間の平均距離)軌道へ到達する。
    地球軌道と小惑星軌道の距離 MOID<0.05AU かつ直径300m以上の小惑星全体の80%を
    5年間で発見する。

    EARTHGUARD-I: まだ構想を練ってる段階。ソーラーセールとイオンエンジンを
    使用し、地球より内側の軌道に行く。0.5AUなら光圧と太陽重力が釣り合う。

    REMOTE OBSERVATION: 案として古く、他の5新案が出た今では宙に浮いている状態?

    SIMONE:
    低予算で小惑星ランデブーが可能なことを実証する。
    静止軌道に行く他衛星ペイロードの空きスペースに5機詰め込んで打ち上げる。

    静止軌道から9-12ヶ月かけて(地球磁場を使って?)300,000km軌道に上がり、
    月の重力を利用して1ヶ月かけて地球を離脱し、
    太陽電池とイオンエンジンで22-33ヶ月かけて各小惑星に到着し、
    10kmまで接近し、4ヶ月以上小惑星(直径300m以上)を観測する。

    各小衛星は120kg、太陽電池最大出力1kW、Isp=4500sのイオンエンジン、
    推力18ミリニュートン、燃料寿命>三万時間、
    16bit2MIPSのCPU1750aと512MbRAM、
    通信は地球との距離=2AUで uplink<300kbps、downlink>1.4kbps

    ISHTAR:
    2011年9月打ち上げ。小惑星ネレウス(Nereus)に3年かけて到達、15ヶ月観測後、
    小惑星ビボイ?(Bivoj)に2年かけて到達、3ヶ月以上観測。

    小惑星表面撮影のためには10km以上離れるが、レーダー・トモグラフィのため
    には距離2-3kmまで接近する。小惑星の内部構造解析。イオンエンジン3機と太陽電池。

    Don Quijote:
    Sanchoが先に直径500m以上の小惑星に到達、4本以上のペネトレータを小惑星に差しておく。
    Sanchoが6ヶ月間あらかじめ十分に観測した後、後から来たHidalgoが10km/s以上のスピードで小惑星に激突。
    衝撃で発生する地震波をペネトレータで立体的に観測し、
    小惑星の内部構造を解析する。激突で開いた表面も様々な波長で観測し、
    小惑星の成分も調査する。
  • by Anonymous Coward on 2004年07月26日 4時02分 (#595952)
    じゃなかったっけ。Quijoteではなくて。

    #出掛けの一杯
  • by Anonymous Coward on 2004年07月26日 11時01分 (#596043)
     ここはやっぱり KAMIKAZE ではないかと。
typodupeerror

コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

読み込み中...