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世界初のソーラーセイル宇宙機Cosmos 1の打ち上げ時期決定 72

ストーリー by Oliver
宇宙という大海原 部門より

yosuke 曰く、 "惑星協会は、カール・セーガンの誕生から70周年の2004/11/09に、世界初のソーラーセイル宇宙機となるCosmos 1打ち上げウインドウが決定したことを発表した。打ち上げウインドウは、2005/03/01~2005/04/07。打ち上げは、ロシア海軍によってバレンツ海中の潜水艦から行なわれる。
ソーラーセイルを利用した推進は推進材を必要としないため、宇宙ミッションの期間を大幅に延ばせる可能性が高い。ソーラーセイルの利点を生かした探査案も検討されている。そのため、2004/08/09にソーラーセイル用薄膜の宇宙での展開に成功したISAS/JAXAを含め、各国の宇宙機関で研究が行われている。その中で、国の機関ではない惑星協会が世界で初めての飛行に成功するのなら、これはかなりの快挙だろう。
なお、Cosmos 1は2001/07/19のテスト機打ち上げの際にロケットからの切り離しに失敗している。それでも、今回こそは飛行が成功することを祈っている。"

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  • バレンツ海 (スコア:2, 興味深い)

    by entaille (15816) on 2004年11月10日 21時47分 (#650737) 日記
    潜水艦(ICBM用の戦略原潜)からの打ち上げというのも、
    かなり興味深いのですが、何故バレンツ海のような高緯度の所から
    打ち上げるのですかね?

    赤道付近の地表の自転速度を利用して東向きに打ち上げるのが
    一番低コストなのだと教わった記憶があるのですが・・。

    #まさか、気温が低いほど酸素供給効率が良いようなピストン式内燃機関を搭載?
    • Re:バレンツ海 (スコア:3, 参考になる)

      by kz78 (20202) on 2004年11月10日 22時46分 (#650763)
      まず、赤道から真東に打上げるても、せいぜい数%しかペイロードが増えません。
      そして、赤道から真東に低軌道衛星を打上げると、赤道付近の基地としか更新できないというデメリットがあります。
      アメリカやロシアで交信可能にするためにはかなり軌道傾斜角をつける必要があるわけで、高緯度で打上げるのと打上げ難度は変わらなくなってしまうのです。
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    • by bikeman (14466) on 2004年11月10日 22時07分 (#650744)
      海中から打ち上げるのかな?
      それとも浮上して?
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      • by yusasa (1159) on 2004年11月11日 1時30分 (#650850)
        タレコミに「バレンツ海中の潜水艦から」と。
        リンク先でも「from a submerged submarine in the Barents Sea.」
        …潜らないと撃てないのだったか?

        ## ところで,「潜水艦発射弾道弾」は SLBM (Submarine-Launched Ballistic Missile)。
        --
        "Patriotism is the last refuge of a scoundrel." - Samuel Johnson
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    • by passer-by (13494) on 2004年11月10日 22時11分 (#650746) 日記
      素人考えですが。

      既にあるミサイル技術を利用するのでしょうから、打ち上げ能力に関するコストは償却済みなんじゃないでしょうか。そうすると、ロシアからわざわざ赤道付近まで移動するのがコストに響いてきそうな気がします。移動に時間がかかると直前のドタバタへの対応が不便そうですし。

      親コメント
      • Re:バレンツ海 (スコア:2, 参考になる)

        by von_yosukeyan (3718) on 2004年11月11日 17時03分 (#651105) ホームページ 日記
        打ち上げに使用されるVolnaロケットは、本体はR-29R(NATOコード SS-N-18 Stingray、別名RSM-50 volna)そのもので、打ち上げに使用する潜水艦もロシアの戦略原子力潜水艦Deltalll級だと思います

        SS-N-18はソビエトが1970年代後半に開発したSLBMで、東側SLBMとしては初めてMIRV(個別誘導型多弾頭再突入核弾頭)を搭載したシステムです。最終的に、14隻建造されたDeltalll級に、1隻あたり16基のSS-N-18が搭載可能で、最大構成のMod3なら1隻あたり117個の100kt級水爆を搭載することができました

        米ロのSTART-l(戦略核戦力削減条約)とSTART-ll条約により、SS-N-18は3個以下の核弾頭しか搭載できないことになり、Deltalll級も最新型のDeltalV級に主任務を譲り退役する予定です。スペアをあわせると300基近く生産されたSS-N-18ですが、ヒドラジン・四酸化窒素を主燃料とする二段式ロケットで、海中での爆発事故がしばしば発生している厄介なミサイルだったようです。ただし、打ち上げ能力には優れていて、130キロの衛星を低軌道に投入する能力があると主張しています。実際、ロシア宇宙省はイロイロ提案 [rosaviakosmos.ru]してるみたいですが

        バレンツ海で打ち上げるのは単純に、Deltalllの基地がこの辺りだからです。Deltalllの主要基地のYagelnaya AreaとOlenya BayはいずれもMurmansk近郊(といっても50キロくらい北だけど)ですし、造船所やミサイル保守設備なんかも集中しているのでやりやすいのでしょう。冷戦期にSLBMの発射実験なんかも、しばしば白海かバレンツ海周辺で行われました
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    • Re:バレンツ海 (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2004年11月11日 15時17分 (#651081)
      >赤道付近の地表の自転速度を利用して東向きに打ち上げるのが
      >一番低コストなのだと教わった記憶があるのですが・・。

      静止衛星軌道に関しては、半分だけ正解です。
      極軌道(北極と南極上空を通過する)に関しては、どこから打ち上げてもコストはほとんどかわりません。

      赤道上空の静止軌道に乗せるには、赤道上から東向きに打ち上げるのが、方向修正のエネルギーがかからないので一番低コスト、というのが理由です。自転の影響は微々たる物です。

      東京から打ち上げた場合は、一旦赤道上まで移動してから静止軌道まで吹かすんだ、と考えても、あながち間違いではないでしょう。

      逆に、静止軌道に乗せる必要がなく、特に精密な軌道にのせる必要もない実験衛星の類なら、赤道から上げようが北極からあげようが、たいした違いはありません。
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  • 次の冒険 (スコア:2, おもしろおかしい)

    by lunatic_sparc (15416) on 2004年11月10日 23時34分 (#650788)
    堀江謙一 [amazon.co.jp]さんの次の冒険は「太陽系ひとりぼっち」でしょうか。
  • 次期ひまわり(MTSAT-1R)もありますね。ただし、推進用ではありませんが…
  • ソーラー・セイルは「物理学に反する」 [srad.jp]といったThomas Gold氏

    # 打ち上げ&実験成功後にも同じことが言えるかしら。
    --
    /.configure;oddmake;oddmake install
  • by witch (3127) on 2004年11月10日 22時05分 (#650742) 日記
    月までのヨットレースが行われるのはいつになるかな。
    彗星狩りレースの方が先かな…
    • by Melanch (21326) on 2004年11月11日 8時29分 (#650902)
      クラークだね。
      ヨットもいいけど、でかいシップに農園や図書館積んで宇宙を放浪って
      いうのもいいかな。

      「ルイス ! ゼネラルプロダクツ4号船殻に帆をつけろですって ?」
      「ハイパードライブどころかスラスターも核融合推進もない。正気か ?」
      「…… いや、星間種子を追っかけたくなってね」
      親コメント
  • いつも思うのですが、大した力は得られないんではないかと…。で、ちょっと調べたんですが、これ [kyushu-u.ac.jp]によると、『地球付近で4.57*10^-6[N/m^2]』ということで、Cosmos 1のセイルの大きさを約700[m^2]とすれば推力は3.2*10^-3[N]で、やはり非力なことに変わりないかと。

    # セイルの大きさは15mということ(どこが?)だけれど、半径だと考えて合計8枚でほぼ円になると見なした。

    ただ、上記のセイル解説ページでは利用法についても述べられていて、『予め軌道上に上げておき、セイルで軌道を広げる』とあります。なるほど、といったところでしょうか。太陽系内の惑星を目指すなら、航行にかなりの時間は要するものの、ロケットエンジン+スイングバイとうまく併用すれば、それなりに使えそうな気はしてきました。

    # なんだか自己完結な文章…。
  • ソーラーセル方式以外にはないのでしょうか?
    思いつきですが、彗星に牽引させて惑星系の外にでるなどは?
    初期加速としては申し分ないと思います。彗星の1%ぐらいの重量は積載可能では?
    彗星からの切り離しが確実にできなくて戻ってきたとしても、未知の領域の情報を回収できそうですが。
    太陽系の外に出た後はソーラーセルを開いてやれば、べつの恒星への旅が可能だと思います。
    • 粉々になっちゃうから衝突してエネルギ貰う訳にいかないので
      妥当な案としては天体の引力に引っかかって引っ張られるのが良い

      その為には,天体の質量が大きいほうが良く, 彗星より惑星/恒星の方が向いている


      # それってスイングバイと言うんじゃ?
      親コメント
    • 彗星の周辺にはダスト成分が存在しているので、その対策が必要に
      なると思います。ハレー彗星を観測した衛星の観測でもダストの衝
      突が観測されていますし、そのダストによって観測機器が破壊され
      ています。

      また、彗星の軌道上にも彗星からまき散らされたダストが漂ってい
      ます。流星群の元になっているのがこのダストです。彗星を利用す
      る場合でもこのダストへの対策が必要となります。

      逆に考えれば、何らかの対策をとることさえ出来れば、彗星本体で
      はなく、彗星の起動要素とほぼ同じ起動要素を持つダストを使って
      しまうことが可能かもしれません。これならば、わざわざ彗星本体
      を待つ事なく推進力を得る事ができます。もちろん推力はダストの
      質量に応じて小さいものになりますけど。
      親コメント
  • そりゃもうしつこいくらい寄付のお願いが来るから。そんな金があるくらいなら…

    いや、とにかく成功してくれ!
    --
    masamic
  • by Anonymous Coward on 2004年11月10日 22時27分 (#650752)
    ロシア(まぁ当時はソ連)とコスモスの組み合わせはどうしても
    墜落→燃料電池暴露ってイメージがあるんだけど。

    #松田聖子が出てこないならもう一度COSMOSをみたいなぁ。
  • by Anonymous Coward on 2004年11月10日 22時38分 (#650755)
    原色いっぱいモビルスーツ
    速いぞ 速いぞ ワープエンジン
    空間彎曲どでもドア
    不老不死
    バーチャルな世界と人間発電所
    機械の体を求めて三千里

    #ネタに困っているのでタレ込んでもよさそうだけど
    #科学ネタなので聞いてみた。
    #電脳とサイボーグはできそうなんだけど、
    #宇宙技術は縮小か拡大かはエネルギ次第ってところが大きそう
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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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