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9942 story

JAXAが今後20年間の長期ビジョンを宇宙開発委員会に報告 86

ストーリー by Oliver
未来を視る 部門より

yosuke 曰く、 "宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、4/6に開催された宇宙開発委員会において、長期ビジョンについての報告を行なった。(毎日新聞の記事)
この長期ビジョンは、今後20年の日本の宇宙航空分野の望ましい姿として、「世界最高の信頼性と競争力のあるロケットや人工衛星を開発し、安全で豊かな社会の実現に貢献する。また、トップサイエンスを推進するとともに、独自の有人宇宙活動や、月の利用の準備を準備を進める。さらに、マッハ5クラスの極超音速実験機の実証を行なう。これらにより、宇宙航空の基幹産業化に貢献する」というものを掲げ、その実現に向けた方向性についてJAXAが独自に検討し提案したもの。
内容としては既に報道された通り、宇宙教育センターの設立、災害・危機管理情報収集通報システムの実現、月面拠点構築技術の確立、国産旅客機の開発など、かなり野心に満ちたものも含んだ内容となっている。その他にも、宇宙でのロボットと人間の協調、系外惑星における生命の可能性の観測やラグランジュ点の深宇宙港構想、インテリジェント航空機など興味深いものも挙げられている。
このプランの実現のためには、前年度1790億円である予算を年平均2500~2800億円に引き上げることや現在1,800人程度の人員を増員すること、研究機関や産業界との役割分担を明確にすること、主体性を確保した上での国際協力などが必要とされている。
個人的には、このビジョンで挙げられていること全てを行なうことが可能だとは思わない。ただ、ビジョンの位置づけにある通りこれをきっかけに広範な議論が行なわれることと、このビジョンの実現に向けて少しでも前進していくことを期待する。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by s-fix (10984) on 2005年04月07日 2時50分 (#719722)
    >マッハ5クラスの極超音速実験機の実証を行なう
    この前(http://www.ista.jaxa.jp/res/a01/a03_03.html)みたいなトホホな失敗はしないで…
    あれは見ていて本当に落胆したから…
    • 「トホホな失敗」からでもそれを克服できるだけのデータが取れれば、それはそれで意義があると思いますけど。

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      • by SS1 (6823) on 2005年04月07日 12時59分 (#719883) ホームページ 日記
        最近のトホホでは,センサー取り付けミスによる。SRB-Aの燃焼実験の失敗と,漁船進入による,SRB-A改の回収ミッションの失敗があります。また,墜落したHSFD=Pase2も,事故調査の報告などはいまだに見たことがありません。

        個人的な印象ですが,浅田"ロケット野郎"正一郎さんが,「無意味だ」と考えるような実験はすべて失敗しているように思われます。

        申し訳ないけど,こういうくだらない失敗から経験値など得られないし,反省なんてしてるようにもおもえないし,もっといえば,サボタージュしているとしか,私には見えないです。
        --
        斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        >>打ち上げ直後に実験機がロケットから脱落したため、残念ながら飛行試験は失敗
        んー飛んでいればデータもとれたんだろうけど、飛ぶ前に失敗してるからなぁ…
        意義以前の問題だと思うに一票
      • by Anonymous Coward
        ここまで前向きなやつは見たことがない。
        • Re:お願いだから (スコア:2, すばらしい洞察)

          by simon (1336) on 2005年04月07日 10時15分 (#719809)
          >ここまで前向きなやつは見たことがない。

          当たり前だ。
          失敗にも挫けずに前進をやめなかったヤツだけが
          宇宙に手を届かせることができたんだ。

          ツィオルコフスキー、ゴダード、フォン・ブラウン。

          宇宙をめざした男たちの末裔ならば一度や二度の失敗で泣き言言うんじゃねえ。

          ロケットは失敗してナンボだ。
          一度もコケずにチャリンコに乗れるようになったやつがどこにいる!?
          親コメント
          • by nekopon (1483) on 2005年04月07日 10時55分 (#719833) 日記
            一度もコケずにチャリンコに乗れるようになったやつがどこにいる!?

            ノシ ココニイマス

            親コメント
  • 国民の負担 (スコア:2, 興味深い)

    by flutist (16098) on 2005年04月07日 11時44分 (#719846)
    年額2500億円なら、一人当たり2000円くらいですかね。うちは3人家族なんで、私の年収から6000円払うことになりますね。まぁ今でも4000円ぐらいは払ってることになりますか。

    どうですかねぇ。まぁ、そのぐらいならいいかな。加齢に伴い、最近は体力の衰えも感じるので、医療技術やバイオに投資してほしいようにも思いますが。
    • by keybordist (3572) on 2005年04月07日 12時37分 (#719869) 日記
      >>どうですかねぇ。まぁ、そのぐらいならいいかな。加齢に伴い、最近は体力の衰えも感じるので、医療技術やバイオに投資してほしいようにも思いますが。

      医療技術とか、バイオは民間で幾らでも投資しているんですがね。
      結局、近年の国内外の製薬会社の合併、提携ってのも、バイオテクノロジーを応用した新薬開発のための資金をまかなうためですし、
      バイオ関係の新興企業に投資するファンドもあるので、
      いまさら国が金を出す必要はないでしょう。
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      • by flutist (16098) on 2005年04月07日 17時18分 (#719941)
        企業・ファンドは利益と成長が目的で、国は公共の利益、福祉が目的ですから、ハナから性質が違いますよ。一応。まぁ建前的な感じもしないでもないですが。

        目的が違うので投資する研究対象も違います。国のグラントでやる研究はグラントに応募してやればいいのであって、自社でやる必要はありません(グラント取れればね。取れなくても、自腹でグラントと競争したくないでしょう)。現時点で国がお金を出さないところを自社でやるのです。

        ファンドとグラントもだいぶ対象が違いますしね。仮にグラントでもトータルで元が取れるように対象を選ぶとしても、トータルのケタが違うように思います。
        親コメント
    • 宇宙開発の場合、『得体の知れない成果も見えない』ものに金を使ってる、という感覚が社会の多数を占めてるんではないかと。元コメントのflutistさんは許容されてるようですが、「金をどぶに捨てるな!」みたいな意見も世の中には多いみたいだし。(金の使い方が本当にザルな部分は置いといて、分野として無駄みたいに言われてる部分がある)

      最近はセキュリティ絡みで『安全のために金をかける』感覚が広まりつつあるようですが、宇宙開発もそういった啓蒙活動に力を注ぐべき段階なのでしょう。
      『ふたつのスピカ』とか『プラネテス』みたいな、宇宙開発における危険性もネタにするような広報活動、と。
      # この2作品のおかげで宇宙開発が『想像上の生き物』ではなくなってきたと思う
      --
      ---- 何ぃ!ザシャー
      親コメント
      • by flutist (16098) on 2005年04月07日 17時03分 (#719940)
        > 『得体の知れない成果も見えない』

        そうですねぇ。宇宙開発は、何をやろうとしているか想像しやすいとは思いますが、想像したことと、それがもたらす利益が直接には結びつきにくいですね。宇宙に行けるようになるのはすごいけど、それで生活が良くなるのか? 科学という名の娯楽ではないのか? という辺り。

        セキュリティや医療技術や生活上の利益と直結してますから、啓蒙活動を余りしなくても理解が得られやすいのに比べると、宇宙開発は科学技術の一分野としてはスタートからビハインドであることを理解して自己アピールすることは必要でしょうね。
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  • by madcrown (15492) on 2005年04月07日 0時48分 (#719693) 日記
    >ラグランジュ点の深宇宙港構想
    ラグランジュポイントを起点にして、最終的にはどこまで行くのでしょう?
    ちょっと楽しみです。

    で、ラグランジュポイントまで何時間くらいで行けるのでしょう?
    --
    なんかもう、いろいろバテバテなんですけど。
  • by hado (21151) on 2005年04月07日 0時57分 (#719696)
    地球が滅びる(人類が居住可能な環境で無くなる)までに人類は地球を脱出しないといけないんでしょうね。

    その前に我々人類が宇宙で孤独ではない、と確たる証拠を掴んで欲しいものです。
    出来ることなら生きてるうちに。

    #いろいろな意味での別の現実問題はさておくとして
    • Re:現実問題として (スコア:3, すばらしい洞察)

      by usagito (9671) on 2005年04月07日 2時04分 (#719716) ホームページ 日記
      >地球が滅びる(人類が居住可能な環境で無くなる)までに人類は地球を脱出しないといけないんでしょうね。

      現実問題としては、地球サイズの莫大なリソースがあってはじめて人類の生存環境が維持されるのであって、地球がダメになってしまったときの脱出先などない(作れない)と聞いています。(三島次郎 [google.com]先生の講演とかで)

      たとえば天体衝突とか、人類の活動以外の原因によって地球生態系が大きくバランスを崩すことも、いずれはあるのかもしれません。が、大きな問題は、そのときに脱出できるかどうかよりも、そのときまでわれわれが地球生態系に致命的なダメージを与えずにいられるかどうか。
      第二生態系の構築を夢見る前に、現実の生態系の実態を強く意識すべきだと思います。
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      • by aruto250 (21874) on 2005年04月07日 20時00分 (#719971) 日記
        しかしいずれ地球という莫大なリソースでも賄えないくらい エネルギー消費が増大する日が来るでしょうね。
        地球の維持とか言われても、進んで生活レベルを落とせるほど 人間の意志は強くないでしょう。

        かと言って誰の目にもわかるくらい危機が差し迫って来てからでは、多分もう手遅れな気がします。
        地球を維持するにしても、脱出するにしても。
        親コメント
        • >しかしいずれ地球という莫大なリソースでも賄えないくらいエネルギー消費が増大する日が来るでしょうね。

          エネルギー消費の増大といっても、熱収支や廃棄物の観点から考えると、化石燃料と核燃料の利用さえ抑制できれば、どうということはないのではないかと思っています。
          第二生態系で代替できそうにないのは、生物多様性の確保とか、森林・海洋による気候の安定とかいった部分が主だと理解しています。
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    • by Anonymous Coward on 2005年04月07日 2時13分 (#719718)
      >地球が滅びる(人類が居住可能な環境で無くなる)までに人類は地球を脱出しないといけないんでしょうね。

      うーん、火星に住んだ方がまだマシだ、と思えるほど地球の環境が悪くなればそうなんでしょうけど、
      そういう事態って、全面核戦争くらいしか思いつかないなぁ。
      火星をテラフォーミングするより地球の砂漠を緑化する方が簡単確実だと思うのですよ。
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      • by necop (6252) on 2005年04月07日 8時35分 (#719776) 日記
        石器時代に戻った生活より、火星を掘るほうを選ぶんでしょうかね。
        どんなに大変でも。
        ていうか、どっちも大変なんだろうけど
        どっちにやる気が出るかの問題?
        別に石器時代まで戻らなくてもいいかもしれませんが。
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        • by AC0x01 (24904) on 2005年04月07日 12時00分 (#719853) 日記
          石器時代に戻った生活より、火星を掘るほうを選ぶんでしょうかね。
          元ACの方が言いたいのは、「人間の経済レベルを下げて沙漠を緑化~」ということじゃなくて「科学技術フル活用で火星の沙漠を緑化するんだったら、地球の沙漠を緑化したほうが楽でしょ。」ということだと思われ。
          実際、環境問題で人類が地球を脱出~といのは、現実的には考えにくいシナリオですよねぇ。
          地球が温暖化しようが氷河期が来ようが、金星や火星に比べりゃ遥かにマシな訳で・・・。

          #子供の頃考えていた人生設計だと、後10年ぐらいしたら宇宙移民するはずなんだけどなぁ・・・。
          親コメント
    • by Anonymous Coward
      脱出しても誰もいないでしょう。
      DNAの合成する技術があるので
      地球上のの全ての文化を収録したデータと
      地球上の動物のDNAを運んで飛び立つんでしょう。

      重力波で隣の空間と通信できるらしいが…
      隣の空間で同じデータものが作れればワープできそうだ
      やっぱりオリジナルは死ぬ運命か?
      • by flutist (16098) on 2005年04月07日 11時52分 (#719849)
        DNAの配列情報だけあっても生命は再現できません。
        細胞内の物質がしかるべき分布、構造をとっていてはじめて、遺伝子が発現できるからです。今のところ、それらを全て記述することはできません。分かってないことも多いし、実用的な記述法もないので。

        生命現象は、生きている状態で維持/保持するしかないと思います。時が来たら、なんとかして脱出するしかないでしょう。がんばれJAXA。
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  • 言うは易し、行うは難し。
    戦後7年間、航空機開発を禁止されただけで大分遅れましたが、
    今は当時よりも差がさらに開いているように思えます。
    20年間で追い付けるのかな?

    # それでも、YS-11の後継機に期待を寄せてID
    --
    --- 駆り立てるのは納期と仕様変更。横たわるのはPGとSE。
    • 技術力はあると思います.
      必要なCADや流体やシミュレータなどのソフトウエアもがんばれば作れます.

      しかし, 新旅客機が完成したとしても
      納入先がなかったり
      USAが安全基準を盾にして販売を邪魔したり
      コスト競争が熾烈だったり
      で開発費の元が取れないのが問題です.

      以上は『大いなる飛翔』新潮文庫中野不二男著などからの受け売りです.

      納入先を確保するためにも韓国や中国とアジア連合を
      作って共同開発するべきだと思うのですが,
      感情論になっちゃってなかなか難しそうですね.

      関連しているかもしれないリンク:
      次世代航空機7E7ドリームライナーの主要契約条件に関する覚書に調印
      (主脚は取れなかったの?)
      http://www.mhi-ir.jp/news/sec1/200410190008.html
      財団法人 日本航空機開発協会
      http://www.jadc.or.jp/
      --
      love && peace && free_software
      t-nissie
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      • 旅客機の開発コストは1兆円 [biglobe.ne.jp]のオーダーらしいが、2000億円の予算でそれだけやって5年分かかることになる。

        巨額の開発費その他の理由で、USの旅客機会社はボーイングだけになり、それでももう10年位新規開発に成功していないと言われる。EUは慎重に考えて団体を組んで開発していて、それでエアバスはフルラインアップを揃えるようになり、同時にA380のような新しい機体を送り出そうとしている。これは、アジア新興国と欧米の間の輸送力を増やすという世の中の流れに対応している。それを何十年も前から見越して努力しているのに、これから対抗しようというのは野心的なのか、それとも何も考えていないのか。

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  • by Anonymous Coward on 2005年04月07日 1時25分 (#719706)
    ホリエモンの火星一番乗り計画はどの程度進んでいるのだろうか?
    • Re:ところで・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)

      by Urunao (2043) on 2005年04月07日 1時49分 (#719710)
      ホリエモンの場合、今ごろルナエンバシー社 [lunarembassy.jp]の買収工作を画策していて
      後で月および火星の土地の領有権を主張しそうな気がする。
      で、『livedoor月』とか『livedoor火星』とかセンスも何もないネーミングセンスの不動産サービスでも始めて
      先住民の方々の不評を買いそうな気がします。

      #justice孫がまた邪魔するんでしょうね
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        まったくもってオフトピですが、white knight を「白馬の騎士」と訳すマスゴミのセンスはいかがなものかと。「白騎士」でいいじゃん。
        # 「白馬の王子様」と混同している気がするので AC
  • by Anonymous Coward on 2005年04月07日 3時15分 (#719728)
    ・ラグランジュ点でのコロニー建設
    ・資源採掘用小惑星の牽引
    ・建設作業用大型人型ロボットの開発
    ・月面都市の建設
    ・宇宙艦隊の創設
    ・遺伝子操作による優れた人類の創出
    • by nique (17169) on 2005年04月07日 10時32分 (#719817) 日記
      現行人類が自由に行き来できる生活環境は作れないんですかねぇ。
      まずは、宇宙に(あるいは月、火星などに)長期滞在しても問題なく地球へ戻れる(戻ったら元通り生活できる)ようにすることが重要な気がします。

      遺伝子操作にしろ、あるいは単なる訓練にしろ、宇宙での環境に特化した人間なんか作ったら、地球へのモチベーションを維持させる(洗脳?脅迫?)のがたいへんな気がしますが。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2005年04月07日 4時04分 (#719734)
    どこもかしこも月面基地計画ですか…

    月の土地を買っとけばよかったな…
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Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs

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