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階段を駆け登る水滴 23

ストーリー by mhatta
粘菌みたいだな 部門より

oddmake曰く、"BBC記事およびLiveScience記事経由、オレゴン大学の物理学者Heiner Linkeらのグループは、階段状に整形された構造の上に水滴をのせ、ライデンフロスト効果を利用して蒸気の力で運動させることができたとPhysical Review Lettersに発表した。水滴の駆動力は12度の傾斜の階段を登らせるほどあるそうだ。Linke博士の解説ページでは、実際に運動している様子の動画も公開されている。応用的な用途として、コンピュータのチップ冷却用に発熱だけで駆動し外部からのエネルギーを必要しない冷却ポンプがあるとLinke博士らは考えている。"

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  • かわいい。 (スコア:4, 興味深い)

    by higon (6160) on 2006年05月03日 9時39分 (#932478) 日記
    手のひらサイズの実験は好きだなぁ。子供の科学とかに載りそう。

      常々、フライパンに油を引く前、温度を調べるために水滴をぴぴっとはじいて確かめるときの水玉の挙動がかわいいなと思っていました。むぅ、スローモーションで見るとこんなにもぷよぷよしているとは。

    > 応用的な用途として、コンピュータのチップ冷却用に
    > 発熱だけで駆動し外部からのエネルギーを必要しない
    > 冷却ポンプがあるとLinke博士らは考えている。

      ちょっと疑問を持ちました。自ら対流を起こすぐらい熱を持っているポンプ内の水滴が、チップの冷却に適するのでしょうか。また推進力が弱すぎるので、マシンの傾斜によってで水流が止まるポンプができあがるような。
  • by SNT (23129) on 2006年05月03日 9時50分 (#932481)
    ライデンフロスト効果は高温の部分と水滴との間に水蒸気が発生して、直接触れないことで、
    通常水が蒸発する時間よりも長い時間を掛けて蒸発する。
    言い換えると、水と高温部が直接接触していないから熱伝導効率が悪い。

    また、水蒸気が発生する=100℃なわけだから、高温部は少なくとも100℃以上じゃないといけない。

    100℃以上に耐える変態チップと、水冷しなきゃならなくてなおかつ、ポンプとか使えない特殊な場所用?
    なんか状況が特殊すぎるなぁ。

    個人的には銃身の冷却に使えば、自己循環でメンテナンスフリーの機関銃が作れないかなぁと思った。
    • by SteppingWind (2654) on 2006年05月03日 10時34分 (#932494)

      作動液体を水よりも沸点が低い物にするとか, 密閉した容器内で低圧にするとか, 解決方法はいろいろありますよ. さらに気化する際に大量の気化熱(少なくとも水滴を持ち上げる分の仕事量は必要です)を奪いますから, 思ったよりも効率は悪くないでしょうし, なにしろ一粒分の水滴が階段を登ったら次の水滴を新たに落とせばよいだけの話です.

      一般的にはこのタイプの機構は気胞ポンプ/エアリフトポンプ [media-yoshida.co.jp]というもので, もっとも身近な例としては魚の水槽の底面/投げ込みフィルタで多く使われています. 今回の物ではエアポンプの代わりに気化蒸気を使う点がユニークです.

      まあ, 今回の機構が実用的かと言えば, 確かに疑問符付きですけどね.

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    • by tmkzr (19129) on 2006年05月03日 10時39分 (#932496) 日記
      リンク先を読むと「液体は窒素、アセトン、メタノール、エタノール、水、ヘキサデカンを使って、沸点は- 196 °C から151 °Cの範囲で調査した」とあるので、100°Cまで熱くなる必要は無いようですね。

      また、指摘の通り熱伝導効率は悪そうですが、これは階段部を冷やすと言う意味ではなくて、ポンプの代わりにライデンフロスト効果を使うという意味ではないでしょうか。(つまり、熱の伝達は別の部分でやる。)
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    • by sameshima (10060) on 2006年05月03日 10時51分 (#932504) 日記
      蒸気圧が低いところで使えないですかね
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  • by tea_cup (14249) on 2006年05月03日 10時05分 (#932488) 日記
    機械動作なしの冷却なら、既にヒートパイプ [furukawa.co.jp]で十分に思えるのですが、ヒートパイプ以上の利点は、何なんでしょうか。

    教えてえらい人。

    • ヒートパイプの場合は、毛細管現象を使って液体状の冷媒を移動させることによって冷媒の循環を実現しています。

      従って、その毛細管現象が上手く機能できないような状況ではヒートパイプは使えないことになるわけで、そういうところでこの技術が使えるかもね? ということかと。

      また、この技術だと階段状のヒータ(放熱器)をまんべんなく加熱しておく必要があって、そういう用途では既存のヒートパイプが有効に使えそうだったりするわけで、そこら辺興味があるところですね。
      --
      --- Toshiboumi bugbird Ohta
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  • by Anonymous Coward on 2006年05月03日 23時46分 (#932947)
    表面張力に勾配を設ける事で、平面な所でも水を移動させる事ができます。
    お風呂場で撥水性をよくするために、
    排水溝を中心に表面張力の勾配を持たせる事で
    平面に近い床材でも水滴を移動させる事ができます。

    濡れ性を利用すれば斜面で移動します。
    重力の表面張力が釣り合うところで止まると思いますけど
    勾配が低ければ移動しますよ
  • 界面活性剤 (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2006年05月03日 9時36分 (#932476)
    界面活性剤を使って液滴の運動を制御するという話は昔からありましたが、これは界面活性剤は使っていないんですかね?
  • 丁度、ライデンフロストで思い出したのですが

    水滴を水面に落とした時に泡が浮かぶ場合がありますが、時々その泡が他の泡よりもすばやく移動して消えるような所見た事ありませんか?

    コーヒーを注ぐ場合とか、お風呂で水面に水滴を垂らしてみると、時々見かける事があるのですが明らかに他に出来た泡とかとは挙動が違うのです。

    素早く動いて消えてしまうので不確かではありますが、色の感じとかからすると、水滴そのものが水面を滑っていくような現象だと思うのですが・・・

    # 子供の頃見たけど未だに謎なのでAC
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※ただしPHPを除く -- あるAdmin

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