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バイオテック

ウイルスが作る超小型バッテリー 21

ストーリー by hylom
目にも見えないバッテリー 部門より

hide.jikyll 曰く

人間の細胞の約半分という超小型のバッテリーを実現するための基盤技術がMITで開発された(MITのサイトニュース)。しかも、その製造プロセスではウイルスが重要な役割を担っている。この技術は次のようなもの。

まず、ソフトリソグラフィー技術を用いて直系4~8μの小さな柱のパターンを弾性のある透明な素材の上に形成する。次にその柱の上に電解質として機能する2種類のポリマーを何層か重ねる。そして、ポリマー層の上に選択的に自己組織化するウイルスを載せる。このウイルスは酸化コバルトの微粒子を集めてタンパク質の皮膜を形成するように遺伝子操作されており、これにより極薄の電極(アノード)ができる。

現在の技術ではここまでだが、あとはもう1つの電極(カソード)が作れるようになればバッテリーとして機能する。このバッテリーは、さまざまな極小電気デバイス(たとえば生体埋め込みセンサーなど)を実現するための重要な要素として期待されているそうだ。アレゲな/.の皆さんならどんなデバイスを作るだろうか。

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  • あとは (スコア:5, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年08月25日 12時20分 (#1409377)
    これを直列に繋ぐだけで、バオー・ブレイク・ダーク・サンダー・フェノメノンの完成ですね。
  • by Diffusional-Mind (4061) on 2008年08月25日 22時31分 (#1409704)
    ウィルスなどを使った微粒子合成自体は新しくないんですけどね。
    このChiang教授地震もウィルスをつかった酸化鉄微粒子の合成について数年前に報告しています。
    Science, 312[5775], 885–888 (2006)
    今回は酸化コバルトでアノードですが酸化鉄の場合はカソードになります。
    これらを組み合わせれば電池の完成まで持っていけそうなものですがまだ別の技術的問題があるのでしょう。
    今回は綺麗に並べて、電池も作りかけまでは出来たよってことでしょうね。

    酸化コバルト微粒子の自己組織化膜なら電池よりも
    磁性体関係で使いそうなもんだけど…
    このChiang教授が電池屋だからなのか、マイクロメートルオーダーではメリットがないのか…

    #MITはこういう一般受けしそうな成果発表がうまいなぁ…
    #この辺が日本での知名度が低いCaltechとの差なんだろうか?
    • ドレクスラーの『創造する機械』に出てきたナノ・アセンブラーの実現はかなり近づいてきたと考えて良いのでしょうか?
      あれが実現できたら、いろいろ可能性が広がるような気がしますね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      日本においてCaltechがMIT程の知名度が無いのは、
      Caltech卒のアニメキャラがいないからです。
  • 人工皮膚 (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年08月25日 12時39分 (#1409388)
    攻殻機動隊漫画版で出てきた、電気感知の人工皮膚が実現できそうな気がする。
  • by Anonymous Coward on 2008年08月25日 12時35分 (#1409384)
    今回のバッテリーは1単位のサイズが4ミクロンということですが、

    細胞の大きさってのはけっこうレンジがあるらしい。
    ちなみにダチョウの卵細胞のサイズは8センチほどとか。
    人間の坐骨神経細胞は、ナガテ方向に1m超えるとか、、
  • by Anonymous Coward on 2008年08月25日 13時16分 (#1409407)
    リ・ジェネシス3 バイオ犯罪捜査班 第2話 体内時限爆弾

    デビットは、シアノバクテリア1123-4のエネルギー源がジオバクターであることに気づくが、デビッドやボブをはじめとする現場にいた人々は既にそれらを吸引し、全員が時限爆弾状態なってしまっていた。苛つくデビッドは仲間の制止も聞かずワクチンを探し始める。ボブはシアノバクテリアの鉄のナノ斑点をターゲットにすべきだとし、鉄に結合するナノプレデターを遺伝子操作で作ろうと提案するが…。
  • by the.ACount (31144) on 2008年08月25日 14時59分 (#1409467)
    ウィルスの活動には生きた細胞が必要だが、何を使ってるんだ?
    それとも、ウイルス粒子自体が集合して酸化コバルトを含んだ皮膜になる話か?
    ウイルスとしてではなく、自己組織機能がある高分子として使ってるのか?
    --
    the.ACount
  • ラムちゃんの電撃を実現できるかも、と思ってしまった。


    今の若い世代だったらバーディのクラッシュか?
  • by Anonymous Coward on 2008年08月25日 12時31分 (#1409380)
    漏電してビリビリ
  • by Anonymous Coward on 2008年08月25日 12時34分 (#1409382)
    サイズが極小ということで、現行の乾電池レベルのサイズにしたときには、どのくらいの容量があるんでしょうかねぇ?

    これで充電が可能になれば、人間の日常動作を拾うウェアラブルな充電器で、ちょっとした電子機器ならまかなえるようになるのかも。
    ……そう、ムダなエネルギーとタンパク質の放出モーションすら、ムダにはならない時代が!
    • Re:自家発電 (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2008年08月25日 13時19分 (#1409408)
      この極小サイズの電池を寄せ集めて乾電池サイズにすることを考える必要はないと思います.
      今回,電極にわざわざウィルスといった「生体」を用いているのは,現行の「機械」では作ることのできない極小サイズの電池を作るためであるからだと思うからです.
      もしあのモーションからエネルギーを回収したいなら,動作部分にクランクシャフトを取り付けるなどして(以下自粛
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年08月25日 13時30分 (#1409418)
    電気泥棒ですかね。
    戦場でばら撒けば、電子機器を動作不能にできるかも?
    雷雲にばら撒けば、雷電池を作れたり。夢が広がりんぐ
  • by Anonymous Coward on 2008年08月25日 19時47分 (#1409607)
    みんな電池になっちゃえ!
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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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