まじめな研究です、部門より。
insiderman 曰く、
ナショナルジオグラフィックの記事によると、「ファストフードの大半はトウモロコシ由来」という調査結果が明らかになったそうだ(米国科学アカデミー紀要(PNAS、The Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)掲載の論文)。
これを聞くと一瞬、「トウモロコシから合成肉を作る」という話を想像してしまうがそうではなく、たとえばファストフードで使われている牛や鳥の餌にはトウモロコシが使われており、また調理に使用する油もトウモロコシ由来のものが使われている。トウモロコシは「13C」という炭素の同位体をほかの植物よりも多く含んでおり、その痕跡を追うことで、提供される牛肉や鶏肉がトウモロコシを餌にしていたかを調べることができるという話らしい。
この論文では、マクドナルドやバーガーキング、ウェンディーズといった米国のファストフードチェーンで提供されている、480以上のハンバーガーやチキンサンド、フライ類といったファストフードの化学組成を調査しており、先に挙げた13Cのほか、窒素の同位体15Nも使って「どのような由来の食材を使っているか」を調べている。たとえば、サンプルのうち12の牛肉だけが、13Cの含有量がほかと異なっており、ここから該当のハンバーガーが外国産の牛肉を使っている可能性を推測できるそうだ。
また、ウェンディーズではフライにコーン油だけを使っているのに対し、マクドナルドやバーガーキングではほかの植物油が多く利用されている、といったことも分かったそうだ(Scientific Americanの記事)。
この調査は、単にファストフードで使われている食材がどのようなものかを示すだけでなく、トウモロコシに依存している米国の農業・畜産業の構造を示す点で有意義とのことだ。日本でも同様の調査を行ったらどのような結果が得られるか、ちょっと興味深い。
ゴルゴ13"害虫戦争" (スコア:5, 興味深い)
連載は1999年10月
コメントを書く
先日のサイエンスZERO (スコア:3, 参考になる)
コメントを書く
日本の場合 (スコア:3, 興味深い)
と対比させるなら、日本の場合、「何からできているか」よりも「海外産の品物に依存している割合」を調査したほうが有用な気がします。
# なんかもう凄い数字になりそうな気がしますが
# というか自給率が低すぎるのは周知の事実だから今更調査する必要もない?
2009年は忙しそうな予感。
コメントを書く
デタラメに踊らされないように (スコア:5, 参考になる)
#引用だけなのでAC
コメントを書く
親コメント
Re:踊らされてるのは誰? (スコア:4, すばらしい洞察)
何かを「デタラメ」とか言い出す意見って、受け取り手は信憑性を疑い身構えちゃうから。(ソースの信憑性とは無関係に)
コメントを書く
親コメント
つまり (スコア:2, おもしろおかしい)
ご一緒にURLはいかがですか?
といえばよかったと
コメントを書く
親コメント
仮想水 (スコア:2, 参考になる)
コメントを書く
親コメント
Re:日本の場合 (スコア:2, 興味深い)
など、そう単純な話ではありませんが。だいたい日本の農家が楽しているなんて実態を知らないとしか思えません。時給256円が179円に下がった(農水省統計情報部が赤旗に回答) [jcp.or.jp]なんて信じがたい酷さです。
そもそも世界的に見れば食べ物は不足しているのです(例 [reuters.com])。日本が農業をないがしろにしても、今のところ食べていける(輸入できる)のは経済的な格差のおかげです。しかし、産業がこの先ずんずん空洞化していけば、きっと多数の日本人は派遣斡旋待ち状態で年収百数十万となって、不作の年には円相場しだいで文字通り食えなくなってしまいますよ。
農業は工業よりも遥かに命に直結しています。工業と違って簡単に生産を増やすことはできませんし、生産を安定させることにも限度があります。田んぼをつぶせば水資源から無くなってしまいます。がんばっても天候が変わるわけではありません。天候により出来不出来があることを前提として米なんか余るときには余らせれば良いのです。余った米もきちんと国家が買い取れば、現物による援助先に事欠くことはありません。日本企業が受注することをあてにした「援助」とか日本企業進出用インフラ整備「援助」とかよりもずっと良いと思うんですが、やっぱり命より金ですかね。
# フレームの元か…
一方で、農業=農家という日本の構造はなんとかならんのかと思います。おかげで未だに結婚が家業と連動してしまい農家を継ぐなら結婚できないという非人間的な(前時代的なというべきか)選択が待っている。(他の職業では人間と結婚するが農業では農「家」と結婚する感じ?) 農業振興=農家保護では農業に興味がある人が参入できないし、農家を継ぎたくない人が農業つぶしという後ろめたさを背負い込む。農地をはじめとする生産手段が個人所有(実際は家所有)から法人(事業組合とか会社とか:既存の農協は農家から構成されているので農家と競合できない)に移行できないと日本の農業には展望がない気がします。
コメントを書く
親コメント
トウモロコシは同位体の選択ができているのか (スコア:2, 興味深い)
『星を継ぐもの』でもチャーリーから検出された酵素を人工酵素とする根拠になっていたので、
こちらの方が興味深く思えます。
はっ、トウモロコシに人の手が入っているということか。:-)
コメントを書く
同位体分別 (スコア:5, 参考になる)
トウモロコシなどC4植物 [wikipedia.org]はC3植物よりやや「重い」ようです。
コメントを書く
親コメント
Re:トウモロコシは同位体の選択ができているのか (スコア:3, 興味深い)
フランク・コンドン原理 [google.co.jp]というのがありまして、化学反応の過程では、電子と比較してはるかに重い原子核の運動は遅いので無視できる、というものです。あくまで近似です。
これに従えば、12Cも13Cも、化学反応の範囲では同じとみなせます。(電子・陽子の質量比である1/1840のオーダーの近似で)
しかし、#1457485 [slashdot.jp]の方の言われるように、原子の質量そのものが関係する過程(蒸発や、おそらく植物の中で起こっている拡散も)では違いが出てくる可能性があります。(おそらく質量数の比である13/12のオーダーで)
コメントを書く
親コメント
あわびと訂正 (スコア:3, おもしろおかしい)
私の元コメントだけみた人には要らぬ混乱の元なので一応。
拡散などより酵素の反応のほうがかなり分別に効くんですね。勉強になります。
コメントを書く
親コメント
Re:トウモロコシは同位体の選択ができているのか (スコア:2, おもしろおかしい)
この場合、人ではなくガニメアンに一票。
-- う~ん、バッドノウハウ?
コメントを書く
親コメント
King Corn (スコア:2, 参考になる)
2007年にKing Cornというこの問題を扱ったドキュメンタリー映画が作られています。
日本で公開されないのは残念。
コメントを書く
日本での調査 (スコア:2, 参考になる)
食品の窒素・炭素同位体比を元に
産地特定が出来るかも、、、
って記事が、先月の月刊化学に出てました
食品の産地偽装を化学で暴く!
http://www.kagakudojin.co.jp/kagaku/200811.html?200812&11
コメントを書く
絶対にどこかの (多分米国の) 馬鹿議員が言うぞ (スコア:1)
米国の誇るファーストフードがとうもろこしを原料にしているのだって同じだ。
何が悪いっ!!」
fjの教祖様
コメントを書く
この話を元ネタにした映画? (スコア:1)
このドキュメンタリー映画 [hatena.ne.jp]の中でも、似たような話が出てきてるみたいです。
詳しくは、こちら [cocolog-nifty.com]で配布されてるMP3ファイルを参照。
(話はしょり過ぎてて、予備知識無しに聞くと、一部、トンデモ話にしか思えない箇所が有るけど)
コメントを書く
Re:何をバカな (スコア:2, おもしろおかしい)
実はその油がコーン油だったり、
添加物にコーンスターチが入ってたりするのですよ。
# 本当かどうかは知らない(ぉ
コメントを書く
親コメント
お砂糖、スパイス、素敵*じゃない*ものいっぱい (スコア:2, おもしろおかしい)
コメントを書く
親コメント
Re:実だけじゃなく (スコア:1)
もっとも米国などで対比なりなんなりの形でこれらを土に返しているか否かは寡聞にして知りませんが。
# その意味でバイオアルコールの原料に稲藁などを使えという論に不安を感じてる。実際、わらじやら縄などに消費する稲藁の量と土に返していた量の比率ってどのぐらいなんだろう?
ここは自由の殿堂だ。床につばを吐こうが猫を海賊呼ばわりしようが自由だ。- A.バートラム・チャンドラー 銀河辺境シリーズより
コメントを書く
親コメント