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80605 story
地球

「雷光の鞘」の秘密が判明 23

ストーリー by reo
メソ低気圧ってのもなんかこうもきゅっとな 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

米イリノイ大学の研究者らによって提唱された新たな火山噴煙のモデルでは、「火山性メソ低気圧」の概念によりそれまで説明する事が困難だった噴煙現象である「雷光の鞘」(lightning sheath: 画像) といった現象を統一的に説明できるという (Nature「Highlights:地球:小プリニウスが見落としたもの」 (要無料登録), 掲載論文より) 。

古代ローマの政治家であり博物学者でもあったガイウス・プリニウス・カエキリウス・セクンドゥス (小プリニウス) は、A.D. 79 年に起こったヴェスヴィオ火山の噴火を詳細に描写した事でも知られ、この噴煙の形を「イタリアカサマツ」に例えた。これは噴煙が柱状に立ち昇り、一定の高度に達した後、放射状に広がり「傘」の形を形成するものである。しかしこれだけでは大規模噴火の際に生じる水上竜巻や軸非対称な噴煙を説明する事が難しい。

米イリノイ大学の Pinaki Chakraborty 氏らは 1991 年のピナトゥボ火山の噴火、昨年 5 月に 9000 年ぶりに噴火したチャイテン火山の噴火など最近の大規模噴火 6 件の衛星画像を解析し、噴煙柱部の上昇気流によりメソ低気圧が発生する事で火山噴煙自体が柱を軸として回転し、これが傘を不安定にさせ非対称的な構造を生じさせる、と考えている。

ここは「雷光の鞘」という、設定がちょっとアレなライトノベルに武器名で出て来そうな名前をつけられた自然現象の写真を見て、地球の神秘に思いを馳せよう。

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