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バイオテック

ミツバチコロニー過疎化症候群の原因が特定される 34

ストーリー by reo
回復することが重要よね 部門より

みつばちパッチ 曰く、

Mariano Higes 氏らスペインの科学者がミツバチコロニー過疎化症候群として知られている現象の原因となる寄生虫を特定したそうだ (本家 /. 記事Science Dailyの記事EurekAlert!の記事論文要旨より) 。

氏らの研究によれば、ミツバチヘギイタダニ (Varroa destructor) やイスラエル急性麻痺ウィルス (IAPV) 、あるいは農薬などは現象の原因とはならず、Nosema ceranae と呼ばれる寄生虫が原因であることを突き止めた。そこでこの寄生虫を単離して抗生物質である fumagillin を用いたところ、ミツバチが減少していたコロニーは完全に回復したという。

岐阜などでミツバチの大量死が報告されており、花粉交配用のミツバチの不足が 21 都県で果樹・野菜の受粉に影響を与えていることが報じられている (毎日.jp の記事農政ニュースの記事) 。/.J でも過去に北米でミツバチ集団失踪その原因を携帯のせい ? としたストーリーが立っていた。さまざまな仮説が提案されていたが、この寄生虫が特定されたのは初めてだそうだ。春が終わる前に、この治療法が日本で飼われている蜜蜂にも適用可能かの追試が求められるのではないだろうか。

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  • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 12時58分 (#1556485)
    > さまざまな仮説が提案されていたが、この寄生虫が特定されたのは初めてだそうだ。 とありますが、ずいぶん前 (2004 年あたり)から、原因の一つとして、挙げられていました。
    Nosema ceranae: http://en.wikipedia.org/wiki/Nosema_ceranae [wikipedia.org]参照。

    また、筑波にある農林交流センターでは、来る6/2 に、この寄生虫と蜂群崩壊症候群との関係に関する 国際交流セミナーが行われるようですし。
    http://www.affrc.go.jp/ja/tsukuba_office/tbh/news/415.html [affrc.go.jp]

    この寄生虫以外にも原因がありそうだから、この問題が長引いているんだけど。
    • by Anonymous Coward

      fumagillin が効果あり、というのも既出だったのでしょうか?

      • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 16時20分 (#1556614)

        > fumagillin が効果あり、というのも既出だったのでしょうか?

        少なくとも、2008年には、この寄生虫に Fumagillin が効果あるという論文は出ています。

        WILLIAMS Geoffrey R., SAMPSON Michelle A., SHUTLER Dave, ROGERS Richard E. L.
        "Does fumagillin control the recently detected invasive parasite Nosema ceranae
        in western honey bees (Apis mellifera)?"
        Journal of invertebrate pathology 2008 (99) 342-344.

        (前述のWikipedia のreference 欄の下から2番目の論文)

        研究分野が違うので、深く追ってはいませんが、例えば、違う薬剤でも寄生虫が死滅するとか、
        この寄生虫を退治すると、ミツバチが生存量が増えるといった論文は、これまでにも
        あったんじゃないのかな?

        親コメント
  • by backyarD (36899) on 2009年04月28日 11時49分 (#1556436) 日記

    モ「あらかじめ用意しておいたそれらしい原因を見せることで真実を隠蔽する。
      これが奴らの常套手段だ。」
    ス「これだけ証拠が揃っているのよ?
      私は科学者としてこの結論を無視することは出来ないわ!」

    やっぱりFBIの地下ではこんなやりとりになっているのでしょうか。

    • by Anonymous Coward
      別に「奴ら」じゃなくても、隠蔽された事実はあるよね
      ・その寄生虫は『どこ』から来たか
      ・繁殖した原因が『環境要因』にないか
      こゆことは解明しにくい上、明らかにしても解決にならないどころか争いの元になるだけなので積極的に解明されない。
    • by Anonymous Coward
      そういえばX-FILESでウイルスを運ぶためのミツバチを養殖するドームみたいなネタがあったね。
  • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 13時17分 (#1556494)

    クイーン「いやいや,最近の若い働き蜂の根性が足りんだけですよ」
    ワーカー「ほら診断書もありますよ!」
    クイーン「いやいや,だいたい体調管理も仕事のうちでしょ自己責任でしょ」
    ワーカー「あちらのコロニーではこういう取り組みでこんな成果が」
    クイーン「うちはそういうことしないんで」

    • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 13時34分 (#1556502)
      つまり労働環境の改善要求で一斉起ですか。
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 14時50分 (#1556551)
      ワーカー「(独り言)もう我慢できん、こんな巣嫌だ」
      クイーン「(独り言)今季の収穫目標は前年比2倍だな、上場も夢じゃないぞw」
      ワーカーA「この巣辞めます」
      クイーン「なんだとーっ、どこが気に入らないってんだよ(怒。お前の顔なんか見たくもねえよ、出ていけ」
      ワーカーA「ブーン(羽音)」
      ワーカーB「この巣辞めます」
      クイーン「おめえらなんか知らねえよ、あとで泣きついても知らねえからな」
      ワーカーB「ブーン(羽音)」

      ・・・なるほど、だからミツバチが減少するのか。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        3年以内に3割が辞めると言われてますからね。

  • 春以降の果物・野菜の高騰を招いていたかもしれない原因を特定ですよね。
    裸とかそんなこといっているばあいじゃないかも?

    • 食卓直撃かも (スコア:3, 参考になる)

      by chocoage (36476) on 2009年04月27日 23時30分 (#1556215) 日記

      このまま受粉の働き手が回復してくれないと、果物は特に高騰を免れない気がします。
      既に養蜂場では巣箱が盗まれるなどして妖しい雰囲気です。
      収入が1/3になった養蜂場等報道されておりました。
      一番の問題は、蜂が少なくなると、蜂蜜の問題だけではなく、野菜や果物まで波及することですね。
      去年の春先も同じ事が囁かれていた [nougyou-shimbun.ne.jp]のですが、今年は更に深刻なようです。
      農水省も乗り出して [maff.go.jp]います。

      病気と特定され、しかも回復方法があるというのは喜ばしいことだと思います。
      (同じ病気ならば)日本でも早期の回復が望まれます。

      親コメント
      • まさに食卓直撃ですよ (スコア:3, おもしろおかしい)

        by TarZ (28055) on 2009年04月28日 11時44分 (#1556433) 日記

        蜂蜜の問題だけではなく、野菜や果物まで波及することですね。

        それって、バーモントカレーがめちゃくちゃピンチってことじゃないですか!Σ(゜д゜;)

        ミツバチ問題がカレーにまで波及するなんて…キレンジャーじゃないけど、オレ一体どうすれば…。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        >病気と特定され、しかも回復方法があるというのは喜ばしいことだと思います。

        で、対策を講じたところ、こんどは一気に蜜蜂が異常繁殖!なんてことにならないかしらん。

  • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 12時25分 (#1556459)

    花粉交配用のミツバチの種類の数はどれくらいか気になります。

    種類が少ないと、同じ病気や寄生虫があっという間に広がると言うのは時々有りますね。
    植物ですが、アイルランドのジャガイモ飢饉とか。

    • by Anonymous Coward on 2009年04月29日 2時48分 (#1556829)
      ニホンミツバチってのは使わないのだろうか。
      セイヨウミツバチより集蜜効率が悪いとはいえ,メインに必要なのは受粉機能だし、
      スズメバチへ対抗できるし、寄生ダニにも強いというなら壊滅状態に陥ることもなさそうですが。
      この原虫への耐性の差があるのかは不明ですが、もともとトウヨウミツバチに寄生していたそうなので
      ある程度の耐性はあるんじゃないでしょうか。
       
       受粉させるための蜜蜂を毎年補充する必要があるとはこの騒動で初めて知りました。生物の輸入には
      思いもかけない病原体の移動や在来種の駆逐などの後戻りできないリスクがあるので、ニホンミツバチにはがんばってもらいたいものです。
       年々スズメバチのヒトへの被害が増えているのは、対抗できるニホンミツバチが減って、簡単に餌になるセイヨウミツバチを人間が輸入してくれているせいだということはないのでしょうか。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年04月29日 1時02分 (#1556814)
    ちょうど二年前になるのか三年前になるのか…
    小田原厚木道路で、新しい巣を作るべく
    女王蜂に連なって飛ぶミツバチの群れに
    四輪車で突っ込んだことがあります。

    雲霞のように見えるのですが、回避できるものでも無く…
    いや、えぐい光景でした。
    直後寄ったガソリンスタンドの店員も失笑しつつ…の

    ちなみに、バイクでミツバチにぶつかり
    首筋を刺されたこともあります。
    非常にヤバい所だったような気がしますが…
    数日派手に腫れるだけですみました。

    あれが、群れ相手であれば
    ショック死してても不思議じゃないんだろうなぁ。

    #生きてきてよかったと思った記憶は未だ無いのだが…
  • by Anonymous Coward on 2009年04月28日 15時14分 (#1556570)

    そろそろ、ミツバチ以外の昆虫を使えるように研究すべきですね。

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192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり

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