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宇宙

まいど1号、契約終了で資金難に。 101

ストーリー by hylom
なにこの見通しの悪さ 部門より

fuku0185 曰く、

東大阪宇宙開発協同組合の雷観測衛星
「まいど1号」が、危機に直面している(読売新聞)。 原因は、管制業務を担ってきた宇宙航空研究開発機構との契約が5月末に切れたため。通常このような小型衛星は開発元が管制室を設けて管制を行うのが原則だが、東大阪宇宙開発協同組合は管制のための態勢を整えられず、また予算不足のため外部への委託のめども立っていないという。

現在は衛星を維持するための最低限の業務を宇宙機構が無償で続け、写真撮影などの活動はすでに中断している。しかしそれも3か月が限界で、新たな資金源が確保できないと、まいど1号は今秋にも、活用されないまま地球を回るだけになる恐れがあるという。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 読売の元の記事 [yomiuri.co.jp]。

    タイトルが「JAXAとの契約切れのため資金難」(JAXAからの資金提供がなくなった)と読めますが、実際にはJAXAの契約にはJAXA⇒東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)の金の流れはないのではないでしょうか。日経BPの記事 [nikkeibp.co.jp]にも

    まいど1号(と未完成に終わったSOHLA-2)の開発は,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の基盤技術研究促進事業の中の「高度製造技術と革新的設計の融合による汎用小型衛星の研究開発」として2003年度から2007年度まで実施されました。総額7億円で,委託先は東大阪宇宙開発協同組合です。

    とありますから

    • お金はNEDO⇒SOHLAで、2007年に委託終了(資金難の原因1)。
    • JAXAとの契約は打ち上げと初期の管制業務 (5月末に契約終了)で、お金のやり取りについては不明(JAXAがお
    • その後SOHLA自身で運用体制を整えるはずだったができなかった。
    • 寄付金などの自己資金や、新たな補助金の取得も不景気等で目途がつかず(資金難の原因2)、外部委託の再契約もできない。
    • JAXAが見るにみかねて契約期間後も無償で管制業務支援

    ではないでしょうか。

  • by NOBAX (21937) on 2009年06月26日 20時04分 (#1594613)
    中小企業的には、衛星の制作できて、宇宙でも確かに機能する
    ということが確かめられれば、技術力の披歴として十分なんでしょうね。
    管制業務がうまくできても、中小製造業の技術力の証明にはつながりそうもないですから。

    しかし、こうしてデブリを増やしていって、いいものだろうか。
    • by Anonymous Coward on 2009年06月27日 0時22分 (#1594731)

      中小企業的には、衛星の制作できて、宇宙でも確かに機能する ということが確かめられれば、技術力の披歴として十分なんでしょうね。

      ところが、実は中小企業は設計図どおりに部品を作ったor右から左に流しただけで、実際に作ったのはJAXAだという話も・・・。
      以下、日経エレクトロニクス 「まいど1号」の憂鬱 [nikkeibp.co.jp]より。

       今回の人工衛星特集では,30件程度の取材を行いました。取材の中で,まいど1号の名前が出てくることもあります。すると何か微妙な空気になる。そして決まって出てくるのが「あれはJAXA(ジャクサと読む。日本の宇宙開発を一手に行っている宇宙航空研究開発機構のこと)が作った衛星だから」という話です。まいど1号は表向きは東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)が開発したことになっています。しかし,実際には大部分をJAXA(とサポート企業)が開発しました。少なくとも,今回の特集でお伺いしたほとんどの取材先は,そう認識していました。事情をよく知る某企業の幹部に至っては「(東大阪宇宙開発協同組合はJAXAに)何から何までやってもらってお礼も言わない。あんな人たちとはつき合いたくない」とまで言っていました。

       調べてみると,たしかにまいど1号に対する東大阪宇宙開発協同組合の関与はそれほど大きくないようでした。まいど1号の基になったのは,JAXAが2002年に打ち上げた「μLabsat」という超小型衛星です。まいど1号の設計は,μLabsatのものをかなり受け継いでいます。東大阪宇宙開発協同組合を構成する中小企業は,まいど1号の設計にはほとんどタッチしていません。衛星の構造体をJAXAから渡された図面に従って製作したり,衛星に使う一部のモジュールを納入したりした,というのが実態です。中には,外部のメーカーからモジュールを購入してそのまま納入した企業もあったようです。

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      • by Anonymous Coward on 2009年06月27日 9時23分 (#1594834)
        実際に作ったのは大阪府大の学生なんじゃないのか,
        と府大の学生としては言いたくなるところです.
        管制室も結局府大にできてましたし.
        (できてるんですよ.
        JAXAもいつまでもそんなことにはかかずらってらんないから
        学生教育したらやってくれるだろうってとこじゃないでしょうか.
        設計も解析も随分学生がやっていたようですし.

        ###
        こういう時に"うちがやりますよ"ってちゃんと名前を売らないから橋下にコケにされるんだよなぁ…
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      • >実は中小企業は設計図どおりに部品を作った

        これを一般には「制作」と言います。

        >外部のメーカーからモジュールを購入してそのまま納入した

        外部調達で安くて、良いものが手に入れば、内製しないというのも
        一般的ですね。
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      • by seoulflowerunion (37424) on 2009年06月27日 20時58分 (#1595047)
        日経BP社の記事を鵜呑みにするのも如何なものかと思います。彼らは、困窮するイカ漁師に対してトヨタ自動車並の経営努力を要求し、大企業の派遣切りを正当化し、GM 破綻の責任を労働組合に押し付けるような、偏見に満ちた記事を量産してきました。ご指摘の特集も背景には政府や宇宙産業寡占大企業の意向が働いているのではないかと思わずには居られません。
        --
        格差社会ニッポンを変える!
        貸し渋り・はがしの温床、大銀行の厳正審査をやめさせよう!
        親コメント
        • 同意!

          太鼓持ち的な記事が鼻につく事も多々あるし、
          日経BPのソースだけで判断するのはかなり偏ってると思いました。

          # 裏ではもっと、政治的などろどろが有りそうですね。
          # そういった部分も記事にしてくれると嬉しいですけどね:-P

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        • by Anonymous Coward on 2009年06月28日 12時24分 (#1595199)

          陰謀論乙、としか言いようがないなぁ。
          一体どういう意向があると思っているのか是非お聞かせ願いたい。

          宇宙産業を担っている大手企業は、日本には数社しかないが、これは国が何とか依頼しても足せているような状態で、とてもそのままでは、新規参入が起こりそうな状態にはない。分社化しているところが多く、不景気で隙あらば他の会社にうっぱらってやろう、撤退してやろう、合併させて手を切ろうとしている経営状況ですよ。

          なんでって儲からないから。作れるところが少なくて、普通ならよそにお願いした方がいいような部分も、全部自分で作らなくてはいけないから割高でしょうが無いの。
          おまけに作るのに時間がかかるから費用の圧縮もできない。なので儲からないが、国策なのでかぶってやってるというのが本来のところ。
          それだけのリソースを他の部分に当てたらどんだけ利益がでるかを考えるととてもいい事業じゃない。

          たとえば宇宙用のモータを作ってるのって、日本で何社か知ってます? 2社しかないんですよ。こんだけ日本中にモータメーカなんて山ほどあるにもかかわらず、ですよ。
          こんな状態では競争なんて起こらないし、メーカも負担がかかってしまってしょうがない。何しろ断れないと言うことと同義なので。

          自分、地方の航空宇宙分野に進出する準備を進めている企業を支援している事業のお手伝いを成り行き上しているのだけれど、宇宙産業は技術力と品質管理がしっかりできる企業を育てようとしています。まいど1号の件も、まさにそう。(というかまさにそのことも日経BP社の記事にでているでしょう。こんな状況でもそれは成果だって)
          品質基準は一切曲げないけれど、技術の開示については、まだアカデミックな性質が強いせいか、かなり積極的だよ。だって競争相手がいないんだもの。

          そもそもあの記事にはまいど一号意外にも、中小企業の制作の宇宙機器はたくさんあると書いてある。そっちが本論だと思うけどなぁ。

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        • >困窮するイカ漁師に対してトヨタ自動車並の経営努力を要求し

          トヨタ自動車の社員一人一人の能力はそれほどのものじゃないですよ。
          元記事を見ていないのでなんともいえませんが、現場で地道になされている改善活動のレベルを、
          イカ漁師にも求めるというのは、それほどおかしなこととは思えません。

          一方で、そういう意識を社員にすり込み、半ば宗教的なレベルで社員の向いてる方向をそろえさせる
          のはさすがのトヨタという感じですが、イカ漁師の場合、それに相当する組織自体がないように思えます。

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  • by zekky (17068) on 2009年06月28日 12時48分 (#1595201)

    「活用されないまま地球を回る」ということは,つまり・・・ゴミ?

    あれだけ活躍して計画通り月に落ちたら「ゴミを捨てるな」云々といわれたかぐやの立場は・・・。

  • 箱物行政のようで残念 (スコア:1, フレームのもと)

    by LARTH (14573) on 2009年06月26日 1時13分 (#1594108) 日記

    作った後の運用がグダグダなのは、お役所的だなぁ。

    • by Anonymous Coward on 2009年06月26日 18時38分 (#1594561)
      もともと小型衛星を作って打ち上げるのが目的と化していて,組合には衛星を使って何らかの技術実証をするとか科学観測をするとかいう視点が抜け落ちてたのだから当然と言えば当然(まったくもって本末転倒)
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    • by jtss (23444) on 2009年06月27日 11時06分 (#1594862)
      宇宙空間のその場所を確保してあるということが、固定資産的な価値があるんじゃないかなあなんて、素人は思ったりする(いまある衛星の周辺には衛星を置けないだろうから)んだけども。 宇宙には地価(空間価)が設定されていないから、将来、(場所として)価値が出そうだから置いておくというのはだめだろうか。 有限な資源の有効活用という面からすると「これだから日本は無益な買占めが好きなんだよな」って、いわれそうだけどね。
      --
      JTSS
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    • by Anonymous Coward
      もともと景気付けのためにデブリを1個増やすだけの計画だったはずだが…?
  • by Anonymous Coward on 2009年06月26日 18時42分 (#1594562)
    ところで、管制業務ってどんなことするんですかね?

    内容がはっきりすれば「そろそろやってみるか」という
    人が出てきてお金を集められるかも。
    • Re:管制業務 (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2009年06月26日 19時09分 (#1594576)

      今回の場合どこまでやっているのか知らないけど、通常は

      ・衛星の追尾/現在位置の確認
      ・必要に応じて遠隔操作での姿勢制御/軌道の補正(日常的なメンテ)
      ・衛星/搭載している機器のデータのモニタリング(要はログ取り)
      ・搭載機器の使用(観測等を行っている場合の使用機器の適宜切り替え等)

      あたりではないかと。
      飛んでいるために必要になる追跡だの姿勢/位置制御を除けば、通常の遠隔地に設置されている機器の監視/メンテと同じなのでは。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        衛星との通信のために、それなりの規模のアンテナが必要になるんじゃないかなあ、と妄想。

        まあお金を出して運用を続けたところで、今後めざましい成果が出るようにも見えないし、このへんでめでたしめでたしってことにしといた方が幸せなんじゃないかしら。

        • Re:管制業務 (スコア:5, 興味深い)

          by narunaru (30931) <{mikahosi} {at} {abox9.so-net.ne.jp}> on 2009年06月26日 21時29分 (#1594646)

          実は地デジ受信とかで使っている八木アンテナで十分。
          ただし衛星を追尾しながらアンテナを動かすので、衛星用のローテーターが必要。

          設備投資自体は100万もあればおつりが来るけど、業務上の運用には二級通信士免許が必要。二級通信士免許保持者を複数人雇用するとなると、人件費だけで年間2000万ぐらい飛ぶんじゃない。まして衛星運用終わったら解雇と言う雇用条件じゃ、相当に高給じゃないと誰も来ないだろ。

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    • Re:管制業務 (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2009年06月26日 23時55分 (#1594724)

      「そろそろやってみるか」などといって現れた人にお金を渡す人は果たしているのでしょうか…。
      やり方によっては8000万円ほど集められるかもしれませんが、
      果たしてそれがちゃんと使われるのかどうかなんとも怪しい気がします。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      要はアマチュア無線をするわけです
      この種の小型衛星は衛星自体がアマチュア無線局という扱いになっているので,アマチュア無線技士の免許を持っている人が運用する地上局が衛星と通信して,ハウスキーピング・ジョブをおこないます
      必要な機材も大部分は普通のアマチュア無線家がアマチュア衛星通信に使っているのと同じものです

      ですから「そろそろやってみるか」という人はアマチュア無線技士(または上位のプロの通信士等)の免許証が必要です
      • Re:管制業務 (スコア:5, 参考になる)

        by myzn (1265) on 2009年06月26日 22時56分 (#1594697)

        受信するだけなら免許は不要ですから、アマチュア無線機か広帯域受信機があれば
        受信に挑戦してみては如何でしょう?

        # 無線機とか広帯域受信機持ってるって人自体、相当限られそうですが・・・。

        ちょっとググってみたところ
        SOHLAアマチュア無線クラブ [osakafu-u.ac.jp]の情報が良くまとまっています。
        軌道要素もNORAD経由で入手できるようですし、テレメトリ解読ソフトなんてのも公開されています。

        アンテナも、仰角ローテータまで備えて自動追尾しようと思えば、結構な金額になりますが
        日本アマチュア衛星通信協会で
        500円八木アンテナ [jamsat.or.jp]
        なんてのも紹介されているので、ちょっと試してみるのも悪くないかも?
        ただ、手持ちのアンテナだと正確な角度とか測れないので位置確認にはならないですね。

        アマチュア無線の立場では、自局の電波を中継してくれない衛星は旨みが無さそうなので
        注目度は低そうな感じですが、大々的に呼びかければ衛星位置の確認とかログの取得に
        協力してくれる局もあるのではないかと…。

        # 電波形式はF2DなのでFMハンディ受信機でも受信できなくはなさそうだけど
        # ドップラシフトにあわせて周波数を微調整するのはコツを掴むまで大変そうな気がします

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年06月26日 19時53分 (#1594606)
    契約終了ですね、ありがとうございました!
  • by Anonymous Coward on 2009年06月26日 19時57分 (#1594610)

    どこかの機関車みたいに譲渡先を公募したらだめ?

    #7億円もつぎこんでるのに、回ってるだけってもったいなすぎ。

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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人

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