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アレゲなニュースと雑談サイト

hylomによる 2009年09月18日 11時35分の掲載
普通の木材で作ったバイオリンも入れて実験してほしいなぁ部門より。

あるAnonymous Coward 曰く、

バイオリンの世界では、「ストラディバリウス」と呼ばれる楽器が名器として知られている。これは、イタリアのアントニオ・ストラディバリが製作したもので、その音色には使用されている木材が大きな役割を果たしているとされている。

ストラディバリウスで使用されている木材は、中央ヨーロッパで1645年から1715年の間厳しい気候が続いた際のものであり、この頃の樹木は成長が遅かったたため木目が均一であるという特徴をもつそうなのだが、スイスの研究者らが細菌を利用し、このような「木目が均質な木材」を作り出すことに成功したそうだ(ScienceDaily本家/.記事)。

この特殊な菌類は木材の細胞構造を変化させ密度を低下させ、均質性を向上させるという。この処理を施した木材を使いバイオリン職人Michael Rhonheimer氏が製作した楽器「Opus 58」とストラディバリウスの聞き比べ実験を行ったとところ、Opus 58が最も良い音色であるという結果となったそうだ。実験に使われた楽器は5台で、1台がストラディバリウス、残り4台がOpus 58だったとのこと。

どの楽器を演奏しているかは明らかにせず、専門家を含む180人以上の聴衆に聞き比べてもらったところOpus 58が90票以上で最も良い音色の楽器とされたそうだ。ストラディバリウスは39票で2位につけたとのこと。また、Opus 58がストラディバリだと思った人は113人にも上ったそうだ。

1位になった楽器は4台の中で最も長く菌類に晒した木材を使用したものだったそうで、この結果はクラシック音楽における革命であるとみる音楽家もいるそうだ。数が限られており、億単位の値段もするストラディバリウスを手に入れなくとも、若い演奏家が素晴らしい音色の楽器で演奏できる日がくるかもしれないと期待が寄せられているという。

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  • ちょっと補足 (スコア:5, 参考になる)

    flutist (16098) : 2009年09月18日 11時47分 (#1641565)

    ScienceDaily の記事を見るとテストは、

    2億円のストラディバリウス×1
    かもされてないヤツ×2
    かもされてるヤツ×2

    で行われていて、かもされてるヤツはかもす期間の長短があって、長くかもした方 (9ヶ月) を "Opus 58" (作品58) と呼んでます。だから4台まとめて90票集めたわけじゃなく、その the longest treated な Opus 58 に90票だったようです。

  • あの名器ストラディバリウスを越えたと絶賛されたOpus58の菌を使用。
    種菌選びから徹底してこだわりました。
    24時間温度管理された室で10ヶ月間じっくり熟成させた
    プレミアムヴィンテージ樹脂を贅沢に被膜に使用したこの電源ケーブル。
    音の粘りの違いをお楽しみ下さい!

    # 以下、それっぽいフレーズを挙げてみよう大会で

  • Anonymous Coward : 2009年09月18日 12時32分 (#1641606)
    昨年の6月にNature News [nature.com]に出ていたものの続報ですね。昨年の時点ではバイオリンを製作中で、出来上がったらブラインドテストをする予定だ、という話で、今回その結果が出た、と。

    ちなみに使った材質は、木材と菌の組み合わせで二種類あって、一つはPhysiporinus vitrius(Nature Newsの原文ママ)という菌で処理したオウシュウトウヒ [wikipedia.org](ノルウェートウヒ、Norwegian spruce)、もう一つはXylaria longipesという菌で処理したスズカケノキ [wikipedia.org](sycamore)です。

    菌の方は、前者後者ともに和名はありませんが、どちらもヨーロッパではよく見られる木材腐朽菌 [wikipedia.org]のようです。
    なお、NatureNewsでは"Physiporinus vitrius"と書かれてますが、恐らくスペルミスで、正しくは Physisporinus vitreus [commanster.eu]だと思われます。
    後者は、クロサイワイタケ [www.ne.jp]という菌の仲間です。こんな形 [north-west...life.co.uk](巨大な画像につき注意)で、別名"Dead Moll's finger"(死んだ情婦の指)という、樹皮に生える腐朽菌の一種です。
    • Anonymous Coward : 2009年09月18日 13時51分 (#1641682)
      かもす菌による音質の違い

      Physiporinus vitrius (和名なし)
      あのストラディバリウスを超えた菌。まろやかで粘りのある響き。

      Xylaria longipes和名なし)
      別名「死んだ情婦の手」。全体的に渋みのあるやや枯れた味わい。特に高音域の、切なく物悲しい響きには定評がある。

      Schizophyllum commune (和名:スエヒロタケ [wikipedia.org])
      全体的にまろやかで標準的。苦手とする音域はないが、悪く言えば特徴に欠ける、ありふれた音質。

      Grifola frondosa (和名:マイタケ [wikipedia.org])
      全体的に明るく軽やかな音質で、ダンス曲などには向くが、重厚さや音の粘りには欠ける。

      Omphalotus guepiniformis (和名:ツキヨタケ [wikipedia.org])
      独特の癖がある音質だが、中毒性がありファンも多い。幻想曲に向く。

      Pleurocybella porrigens (和名:スギヒラタケ [wikipedia.org])
      一見淡白でクセのない音だが、よく聴くとぴりっとした毒を含んだ響きを持つ。

      Lentinula edodes (和名:シイタケ [wikipedia.org])
      エキゾチックな、まろやかでコクのある響き。東洋的な雰囲気を醸し出す。

      #やってみたら、「枯れ木に生える」という縛りが結構厳しい…。
  • Anonymous Coward : 2009年09月18日 12時23分 (#1641594)

    20-30年前の朝日新聞の日曜版だったと思うのですが、
    「ストラディバリウスの音色は、菌類による木材の変性が原因?」
    という仮説を紹介する記事が載っていた覚えがありますね。

    意図的な使用なのか、工房自体が菌におかされていたのかは不明、といった話だったかな…?
    詳しく覚えていらっしゃる方はいませんか?

  • 昔、辻久子さんが弾き比べをしてくれたけど、
    ストラディバリウスは、遠くまで減衰しないで音が届くというのが
    売りであって、音色が格段にいいという分けではないというのが、
    当日の主催者の解説だった。
    直近で聴いていた人も、半分くらいは名もないヴァイオリンの方が
    いい音だと評価していた。
    • Anonymous Coward : 2009年09月18日 14時47分 (#1641724)

      まず前提としてストラディバリウスのようないわゆる「名器」は現在のコンサートホールも無い,
      マイクやスピーカー,CDもレコードもない時代のものだということを考慮すべきではないかと.
      当時ストラディバリウスなどが珍重されたのは,まずもって「音が大きく響くこと」が理由です.

      その上バイオリンは一般に制作されてから150年目くらいが一番よい音がされるとされており,
      200年以上昔に制作されたバイオリンは言ってみれば盛りを過ぎた状態なので,音質だけから
      言えばもっとよいバイオリンがあるのは不思議ではありません.

      一方で「最高の状態の」ストラディバリウスの音を再現しようとしても,寸法をまったく同じに
      作ったバイオリンが同じ音にはならなかったこと,ニスをはがしても音質に影響がなかったこと
      などから,今では手に入らない木材が鍵であろうと考えらていました.
      そこで木材にある処理を施すことで,「失われた材料」を再現できたとしたら,過去に存在した
      真の(あるいは幻想の)ストラディバリウスを手に入れることができることになるだろう,という
      ことになっているわけです.

      こうやって楽器の構成要素を一つ一つ再構築することで,我々が何を持ってよい音としているか
      またよい楽器というものがいかなるものかを理解するというのは,全く科学的な態度だと思います.

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  • yatakaras (37253) : 2009年09月18日 14時39分 (#1641717)
    ニスもポイントじゃなかったっけ? 木材だけでここまで再現できるのかと驚いた
  • gonzo (38147) : 2009年09月18日 13時50分 (#1641680)

    楽器の善し悪しって、
    そりゃ音の良さってのもあるけど、そんなのはある一定以上なら演奏者の腕次第。
    古くてレア度のために高価であって、マニアックな人がコレクションしたがるような楽器は本当に良いのかどうかは眉唾。

    僕はずっとクラリネットとピアノを演奏しているけど(10年以上)
    先生はどんな楽器で演奏したってきれいな音出すし、
    僕が先生の高価な楽器で演奏したって所詮僕の演奏。

    だいたい、音楽や音って演奏場所やオケの構成、ホールの構造、演奏する曲、客の入り、温度/湿度、その他諸々の条件によって毎回違う演奏になってその度に違う音になってしまうんですよ。
    全体の調和に対して楽器そのものが占めるファクターはそんなにないと思う。

    演奏者として思うのは、良い楽器は演奏者と演奏曲に合った音が出せる、演奏しやすい楽器だと思う。
    高価で良いと言われる楽器も、自分と自分の曲に合わなかったら使いにくいったらありゃしない。

    # 自分が楽器(クラリネット)を買うときは色々吹き比べて、
     結局気に入ったのはあるシリーズの下位モデルだった。

  • yask (38975) : 2009年09月18日 12時08分 (#1641578)
    ストラディバリは大したこと無かったんですね。
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  • chaka377 (38744) : 2009年09月19日 0時04分 (#1641949)
    ひとつひとつ、楽器の音色には違いがあり、
    高価な楽器特有の音と安い音がある。専門家ならそれが分かると思います。
    値があるレベルを超えると、音以外で評価されている部分が大きいことも。
    (例えストラディバリと全く同じ音が出せる現代の楽器があっても、それほど評価されないでしょう。)

    実態としては、様々な音色の楽器があって、いくつかの楽器に高値をつけているだけなのです。
    善し悪しとはまた話が違ってくる。
  • jerry_fish (32739) : 2009年09月18日 12時51分 (#1641617) 日記

    別に破壊はしていないでしょう。
    高価で若手には入手困難な名器の代替品が出来そうだって話なんで。
    名器には名器たる所以があり、根拠の無い権威では無いのですよ。

    #どうしてそういうひねた見方するかな

    --
    ☆大きい羊は美しい☆
  • Anonymous Coward : 2009年09月18日 13時37分 (#1641664)

    電子音はそれそのもので音が鳴らない。
    なんでも鳴らせるスピーカーができればそれだけでニュース。

  • the.ACount (31144) : 2009年09月18日 14時04分 (#1641692)

    >「ニスが重要」
    あ〜、同じこと聞こうと思った!

  • nomnom (26419) : 2009年09月18日 15時27分 (#1641751)

    バイオリンと中国と言えば映画『レッド・バイオリン』を思い出します。

  • 「かもして鳴らすぞ〜」が良かった。

    #編集者の陳腐な感想はいらない。

    --
    妖精哲学の三信
    「だらしねぇ」という戒めの心、「歪みねぇ」という賛美の心、「仕方ない」という許容の心
  • Re:痛快w (スコア:2, すばらしい洞察)

    kohzoh (34869) : 2009年09月18日 22時54分 (#1641929) 日記

    「はたから見ると従来の権威を覆した偉業を成し遂げた人」がいたとして、
    本人が「従来の権威を覆してやるぜ!」と頑張ったとは思えないんだよねー。

    よりよくしようという日々の積み重ねが、ふと気づいてみれば・・・っていうのが現実っぽい。

  • Anonymous Coward : 2009年09月19日 0時11分 (#1641952)

    「アレと同じものはもう作れない」「アレを超えるものはもう作れない」ではなく
    技術が伝承され、その秘密が科学的に解き明かされた上でさらに順調に発展しているのは痛快かもね。

    # そうじゃないと悲しいのはあれですか?職人気質?

  • 電子音でなんでもできちゃうんじゃない?

    「電子音」=「波形がサインカーブを描く単音」と解釈したが, 一度 Fourier 級数の収束について勉強してはどうだろう? ノコギリ波の Foulier 級数展開したものの収束の様子 [ufcpp.net]を見ると, そう簡単には元の音を再現できないことが分かると思う.

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