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数学

日常生活で体験する恐ろしい「パラドックス」は? 141

ストーリー by hylom
「この50円玉は表が裏に、裏が表についている珍しい50円玉だ」 部門より

TarZ 曰く、

ネット界隈ではときおり、不思議な「証明」が話題になることがある。例えば、古典的な「"2=1"を数学的に証明した」というネタは、「ウソニュース」専門サイト「虚構新聞」でも以前取り上げられたことがある(「2と1は等しい」 数学界で論議)。こうしたものは、直感に反した結果になるという意味ではパラドックスと呼んでよいだろう。

"2=1"の証明は種明かしをすると単純なトリックだが、もっと込み入った例もある。以下は、直感的には発散しそうな足し算なのに、なぜか有限の和になるという「証明」だ。

さて、こうした数学上のトリックや手法を使ったパラドックスであれば、ひと時の楽しい頭脳パズルになるだろう。しかし、現実世界でこんなものに直面したら少々笑えない事態になる。

タレコミ子自身は、あるデスマーチな仕事において、有限の線表に際限なく作業を詰め込もうとする「ゼノンのパラドックスなマネージャー」の下で働くという、アキレスも真っ青の恐怖体験をしたことがある。直感的には、どれだけ仕事をしてもゴールに着きそうになかったのだが…(とりあえず、有限の時間でその仕事からは生還することができた。その理由は今でも解らない)。

/.Jの諸氏は、こうした奇妙な論理や直感に反する要求を経験をされたことはあるだろうか? また、もしパラドックスを打ち破ることに成功した猛者がいらっしゃれば、ぜひその方法もご教授いただきたい。

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  • 確率統計研修 (スコア:5, おもしろおかしい)

    by koutaro (12614) on 2009年10月29日 21時38分 (#1662584)

    研修の余興として確率王クイズ大会が開催され、その優勝者へのボーナスゲーム。ゲームの司会者は講師。

    「ここに赤、青、黄色の3色の封筒があります。どれかひとつに10万円分の国内旅行券が入っています。お好きな封筒をお選びください。」
    「黄色ですね。さて、実は、この赤の封筒は空です。」と言いつつ赤の封筒を破り、青の封筒を手にする。
    「さぁ、最後のチャンスです。今お持ちの黄色の封筒から、こちらの青の封筒に変えることもできます。どうしますか?」

    ここで優勝者は青の封筒を取る。司会者兼講師の満面の笑み。

    「すばらしい!!黄色のままなら確率は3分の1、青に変更したことで3分の2と確率が2倍にアップしました。さすが確率王。」
    「では、お持ちの青の封筒を開けてみてください。」

    青の封筒を開けて優勝者苦笑い。会場からのあちこちからため息が聞こえる。

    「あぁ、残念っ!旅行券は黄色でしたかっ!」

    司会兼講師、黄色の封筒を開け中をあらためて絶句・・・

    その後、赤の封筒の残骸から破れた国内旅行券が発見され、会場のそこここにポルナレフが出現していた。

    ランダムな事象を扱うのは、本当に大変だ。

    #いい加減時効だと思うので ID

  • by Anonymous Coward on 2009年10月29日 17時24分 (#1662414)

    パラドックスでは、ございません。
    単に、定義が違うだけなのです。
    系が違う、と申しますか。

    ・3/32以降の日付
     3月は3/31までというグレゴリオ歴とは違う暦がIT界では利用されています。
     32bitの数値で表され、文字列への変換方式は可変です。
     その値域は、グレゴリオ歴における1901年12月〜2038年1月です。

    ・有限線表に詰め込まれる作業
     有限の線表があったとします、ここに作業を入れる際の
     タスクの重みを「人月」と呼びます。この人月はパラメータが二つあり
     有限線表に収める際に、月の方をフィックスします。
     これにより、人の方もフィックスされるというのがIT業界以外のロジックですが
     IT業界においては、もう一つパラメータがあり、何故か人は不定のまま
     線表の修正が完了します。これは、遅延評価というテクニックです。

    # この辺で・・・orz

  • = のパラドックス (スコア:4, おもしろおかしい)

    by t_mrc-ct (5292) on 2009年10月29日 19時16分 (#1662506) 日記

    $ cat one-eq-two.c

    #include <stdio.h>
    #include <stdlib.h>
     
    void example1(void);
    void example2(void);
    void example3(void);
    void example4(void);
     
    int main(void)
        {
        example1();
        example2();
        example3();
        example4();
     
        return EXIT_SUCCESS;
        }
     
    void example1(void)
        {
        int one = 1;
        int two = 2;
     
        printf("Example 1\n");
     
        if(one = two)
            {
            printf("1 = 2\n");
            }
        else
            {
            printf("1 != 2\n");
            }
        printf("\n");
        }
     
    void example2(void)
        {
        int one = 1;
        int two = 2;
     
        printf("Example 2\n");
     
        if(one = two)
            {
            printf("1 = 2\n");
            }
        if(one != two)
            {
            printf("1 != 2\n");
            }
        printf("\n");
      }
     
    void example3(void)
        {
        int one = 1;
        int two = 2;
     
        printf("Example 3\n");
     
        if(one != two)
            {
            printf("1 != 2\n");
            }
        else
            {
            printf("1 = 2\n");
            }
        printf("\n");
        }
     
    void example4(void)
        {
        int one = 1;
        int two = 2;
     
        printf("Example 4\n");
     
        if(one != two)
            {
            printf("1 != 2\n");
            }
        if(one = two)
            {
            printf("1 = 2\n");
            }
        printf("\n");
      }

    $ gcc one-eq-two.c
    $ ./a.out

    Example 1
    1 = 2
     
    Example 2
    1 = 2
     
    Example 3
    1 != 2
     
    Example 4
    1 != 2
    1 = 2

    $ help me

  • そういえば (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2009年10月29日 17時23分 (#1662412)

    Windows7=Windows6.1

  • 電磁量子力学の繰り込み理論 [wikipedia.org]なんてもろに無限和の収束に関連しているわけだから, 日常的な電子デバイスを通してかなりお世話になってるんじゃないかな?

    • 素人の私から見ると「トリッキー」には見えますが、「そうでないものをそのように見せている」という意味での「トリック」ではないですね、確かに。
      無限和とゼータ関数について素人でも何となくその世界を垣間見るのに、黒川信重、小島寛之『リーマン予想は解決するのか?』 [amazon.co.jp]はおもしろかったです。

      親コメント
  • by oltio (3848) on 2009年10月29日 17時08分 (#1662395) 日記

    デスマーチ云々は「パラドックス」ではなく、単なる間違いまたは詭弁でしょう。線表に際限なく工数を詰め込めば、直感的には破綻するし、現実にも破綻する。

    • Re:パラドックス? (スコア:3, おもしろおかしい)

      by TarZ (28055) on 2009年10月29日 17時12分 (#1662400) 日記

      当時、「仕事の早さは亀でもアキレスでもどっちでもいいですよね?」くらい気の利いた台詞を言えるだけの余裕がなかったことが悔やまれる。

      親コメント
    • by firewheel (31280) on 2009年10月29日 18時29分 (#1662478)

      パラドックスかどうかはともかく、

      破綻することが直感的に理解できないマネージャーもいるし、
      既に破綻した状態にあることに気付かないマネージャーもいる。

      「それがマネージャーの保身のための詭弁ではないか?」という疑問については、
      「そのような事実は認められなかった(≒認めたくない)」が決まり文句では。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年10月29日 17時44分 (#1662427)
    だって2=1の問題って、0除算しちゃってるじゃん。直感では間違いがすぐわかる。
    • 私は高校の時の数学(代数幾何)で、
      今回のようなネタは「よくある間違い」として
      「方程式を解くときに安易な割り算はするな」とたたき込まれたんですが、
      今時はどうなってるんですかねぇ。

      4行目の
      (a+b)(a-b)=b(a-b)
      という式からは、a-bで割り算しちゃだめで、移項して
      (a+b-b)(a-b)=0
      とし、その解は
      a+b-b=0 または a-b=0
      になると。

      親コメント
  • by koduckin (15749) on 2009年10月29日 17時45分 (#1662429)

    いや、手法としては理解しているんだけど、結局、何の対価として儲かっているんだろう?

    # 単なる理解力不足?

    • by skapontan (35455) on 2009年10月29日 17時55分 (#1662443) 日記
      そもそも配当ではなく株の売り買いで利益が出ること自体、株素人の私にはパラドックスなわけだが
      親コメント
    • by FragileMoon (16188) on 2009年10月29日 18時01分 (#1662450) 日記

      原理としては、今、株を持っている人からお借りして、売るのです。
      株には配当がありますし、金利もありますから、借りている間は借り賃を支払います。
      決済するときは市価で株を買い戻して、借りていた人に返すことになります。

      親コメント
    • by s02222 (20350) on 2009年10月30日 9時43分 (#1662879)
      株の所有者が値動きで損を被る可能性に対する保険、に対する対価。
      親コメント
  • 法定速度 (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2009年10月29日 18時02分 (#1662454)

    パラドックスではなさそうだけど、法律を守ると危ない。

    夜間の片側単車線の国道バイパスとか、制限速度を守って走ると、発狂したトラック野郎にわざと追突されかねない。

    • Re:法定速度 (スコア:1, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2009年10月29日 22時51分 (#1662641)

      社長の訓示を守ると部長の指示が守れないとかも。
      それより重要なのは課長の希望に添うことだよな。

      親コメント
  • by saab9000 (31344) on 2009年10月29日 18時32分 (#1662481) ホームページ 日記
    性能が優れていたとしても、市場で売れるとは限らない。

    http://ja.wikipedia.org/wiki/Paradox_(%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%8... [wikipedia.org]
  • by Nuisan (34779) on 2009年10月29日 21時14分 (#1662569)

    例えば、古典的な「"2=1"を数学的に証明した」というネタは、
    (引用時中略)
    こうしたものは、直感に反した結果になるという意味ではパラドックスと呼んでよいだろう。

    個人的には、直感に反した結果になるのに論理的な反駁が困難というのがパラドックスの要件だと思います。
    "2=1"のネタは、数学ユーモアとしては面白いですが、「ゼロで除算しているじゃないか」という反駁が容易なため、パラドックスと呼ぶには無理があるのではないでしょうか。

  • by benihitode (29875) on 2009年10月29日 22時55分 (#1662644) 日記
    1円の借金は簡単に返せる。N円の借金が簡単に返せるとき,N+1円の借金は簡単に返せる。故に,全ての借金は簡単に返せるはずである。借金には順序が入っていないという指摘があるかもしれないが,選択公理を認めれば超限帰納によって同じ結果を得る。

    しかし,現実に高々有限の借金さえ簡単には返せない。これはZFC公理系の限界を意味している。
    • Re:高々有限の借金 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by firewheel (31280) on 2009年10月30日 0時54分 (#1662736)

      >1円の借金は簡単に返せる。N円の借金が簡単に返せるとき,N+1円の借金は簡単に返せる。故に,全ての借金は簡単に返せるはずである。

      1日の遅延は簡単に解消できる。N日の遅延が簡単に解消できるとき、N+1日の遅延は簡単に解消できる。故に,全ての遅延は簡単に解消できるはずである。

      これを「システムインテグレータ・サービス残業の法則」と名付けるのはどうだろう?

      親コメント
    • 借金は返せる.返せるが……ZFC公理系はその時と場所までは指定していない.
      そのことをどうかbenihitodeは思い出していただきたい.
      つまり……実際に返し終わるのは100年後200年後という可能性もあるだろう……ということ……!

      というわけでZFC公理系には問題はないんですよきっと.個々の操作に有限の時間を有してしまう我々が悪いんです.

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年10月29日 23時42分 (#1662680)

    (とりあえず、有限の時間でその仕事からは生還することができた。その理由は今でも解らない)。

    俺も同じ様な状況を経験し、かつ、脱出する事が出来た。
    貴方の理由とは違うだろうが、参考になるかもしれないのでここに記しておこう。

    まぁ、辞めただけなんだが、

  • by reininn (35924) on 2009年10月30日 11時25分 (#1662940)
    1.あいつは人の悪口ばかり言う悪いやつだ。(と人の悪口をいう)
    2.人の聞きたくない話をするな!(という聞きたくない話をする)
    3.自分の自慢をするやつは、だめなやつだ、その点俺は謙虚にやっているから凄んだ(と自慢する)
    ・・・・・その他、多数。
    殆どが自らを省み見ないことによるパラドクス。
typodupeerror

「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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