現生人類はネアンデルタール人との混血だった (可能性がある) 47
ストーリー by reo
混血したり射殺したり忙しいことで。 部門より
混血したり射殺したり忙しいことで。 部門より
yyok 曰く、
先週の話題ではあるが、2 万数千年前まで欧州から中央アジアあたりまで生息していたネアンデルタール人は、現生人類と混血していたらしい (毎日 jp の記事) 。これは昨年 10 月のストーリー「ネアンデルタール人とヒトの間に異種交配はあったか?」の続報となる。
マックス・プランク進化人類学研究所等のチームによる研究成果で、5 月 7 日付の サイエンス誌に掲載された (DOI: 10.1126/science.1188021) 。ネアンデルタール人の化石の細胞膜から取り出した遺伝子と、現生人類の遺伝子を比較してみたところ、ユーラシア大陸の現生人類のほうがサハラ砂漠以南の現生人類よりも、若干だがネアンデルタール人と一致する率が高かったそうだ。アフリカ発生の現生人類が地球中に広がる過程で、中東あたりで混血した可能性がある、ということらしい。
中東あたりにも進出していたのか (スコア:3, 興味深い)
細胞膜じゃなくて、細胞核ですね。
ところで、中東からも化石って出ていたのでしょうか。ネアンデルタール人というと、ヨーロッパという印象があるのですが。
ネアンデルタール人の皮膚の色は白だろう、という説もあるようですが、中東に進出したグループだとやはり色黒だったのかな…。
Re: (スコア:0)
現生人類の軌跡を鑑みて考えたら中東付近で混じったとも思えるってことでは?
グレートジャーニー (スコア:2)
あるいは、実際に混血があったのは地理的には中東以外(ヨーロッパ)で、そのグループの子孫がその後中東に移動したとか。
Re:グレートジャーニー (スコア:3, 参考になる)
……ってFig. 6の説明に書いてあるよ!
以下補足説明.
Fig.6には今回比較した5系統の人種の分岐図が以下のように(論文では縦向きだけど)書かれています.横軸は時間.
---------------------------------San(サン人,南部アフリカ)
|
---------------------------Yoruba(ヨルバ,ナイジェリアあたり)
|
---------------------PNG(パプアニューギニア系)
|
--------------Han-Chinese(中国……だっけか?定義忘れた)
|
---------French(フランス系)
これら5系統とネアンデルタール人を比較したら,アフリカ系のSanとYorubaはほぼ関係なくて,PNG,Han-Chinese,Frenchの3つは同程度のわずかな相関があったよ,ということです.そのため,ネアンデルタールと現生人類との混血は,Yorubaとその他(PNG,Han-Chinese,French)が分かれて以降かつPNGとその他(Han-Chinese,French)が分かれる前,ということになり,まあ中東のあたりだったんじゃね?ということになります.
いいのかい。オレはネアンデルタール人だって食べちゃうんだぜ (スコア:3, 興味深い)
Full Text読めたのですね。(><)
ついでなので、テキストでまとめていただいた分岐図とネアンデルタール人との関連がわかる図 [sciencemag.org]。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
「ユダヤ教徒、あるいは産みの母親が教徒である人」であって
人種的な意味での民族とは違うから当然ですがな。
#黒人のユダヤ人もいるし中国人のユダヤ人もいる
Re: (スコア:0)
単性生殖ではないのでルーツは片方だけ見て言っても意味はない
もう片方(配偶者)のルーツをお忘れでは?
じゃぁ雑種だったわけ? (スコア:2, 興味深い)
肌の黒い人たちが、ホモサピエンスの正統な血統(笑)かそれに近く、それ以外は雑種だということでしょうか?
ヒトラーが言っていた「アーリア人の純血」とかいう話は雑種から種の固定とその血統を続けるような話と理解します。
たとえば馬でサラブレッドなどは三頭の馬の血を引き継いでいないといけない、混血したら八代サラブレッドと…江戸っ子ような話もあるようですが。
ま、私自身は雑種といわれれたほうが安心します。
そーいや、ドテチンってしゃべらなかったから別の種だったのでしょうね。
種。 (スコア:1)
交配できるなら一緒の種なのかと思ってた、、
Re:種。 (スコア:1, おもしろおかしい)
この新しい調査結果をうけて警視庁は記者会見を開き
先の射殺事件について容疑を殺人に切り替えて調べる方針を明らかに
Re: (スコア:0)
種が異なる馬とラバは交雑しますが、染色体の数が違うため、一代雑種ですね。
染色体の数が同じなら子孫が残せるのかも。
Re:種。 (スコア:2, 参考になる)
おおざっぱな定義として
「交配して生殖能力のある子孫を残せるか否か」で種のラインを引く
という認識があるのです。
だから混血できるのならばネアンデルタールと現生人類とは同じ種ということに!?というのが元コメントの趣旨。
ただ上記の定義はそこまで厳正なものではなく、もうちょっと様々な事情を汲んで種のラインが引かれているのが現状。
#下手に厳密なラインを引こうとすると境界例とか出てきて困るし
#同一種とされている場合でも、犬で小型と大型の掛け合わせのように事実上不可能というケースもあったり
だから「交配可能=同一種」というのはあくまで目安と捉えてあとは生物学者が決めるんだよ、くらいの認識ってことで。
Re: (スコア:0)
当時両種に共通に罹るウイルス性病気が蔓延した結果、DNAの一部が一致しているということもありえるのでは。
そこでウイルス進化論 [wikipedia.org]ですよ
Re:種。 (スコア:2, 興味深い)
昔に遡らなくとも、現在でもウイルスと共生してるんだぜ。
妊娠中の胎児が母親の免疫システムから攻撃されないために、胎盤からレトロウイルスを放出して免疫を制御してるそうだ。
レトロウイルスと言うからには、逆転写で相手にDNAを組み込むってことだよな。
(しかし、このウイルスは外から来て共生するようになったのか、自分の遺伝子で作り出したのがウイルスになったのか?)
the.ACount
Re:種。 (スコア:1)
胎盤からレトロウイルスを放出して免疫を制御
が初耳だったので検索したらドンピシャのは見つからなかったが、
胎盤の起源に関係するレトロトランスポゾン由来の遺伝子 [seishoku.org][PDF]
が見つかった。その後の研究でメカニズムがわかったということなのかねぇ。
Re: (スコア:0)
ヒトゲノムには4000万年前のウイルス遺伝子が組み込まれている
http://srad.jp/science/article.pl?sid=10/01/12/0126248 [srad.jp]
ですかね。
組み込まれて安定するには数万年程度の時間で十分なのだろうか?
#何で向こうの関連には上がってるのに、こっちの関連にはないんだか?
何をいまさら (スコア:1, おもしろおかしい)
相方を眺めながら。
Re: (スコア:0)
オイラが毛深いのは (スコア:1)
ネアンデルタール系だからか。
これまで、白系ロシア人が祖先にいると吹聴してたのに。
何かが引っかかる (スコア:1)
まて…
ネアンデルタール人と 何か が混血して現生人類ができた、と言うのなら判るが。
そして混血度から判るように現生人類は単純に1つの種と言えるほどきれいに分かれる存在ではない、というのならわかるが。
現生人類と ネアンデルタール人 が混血していたと言うなら、しかもその結果はラバとかと違って生殖能力を持っているようだとして、なおかつそれが我々の祖先だと言うなら(だって今の我々のDNAをチェックしたらネアンデルタール人と共通のピースが見つかったわけだから…)、この文脈で言う『現生人類』の中に今現在の人類は含まれない事に…???
fjの教祖様
Re:何かが引っかかる (スコア:1)
そもそも「現生人類」が「ネアンデルタール人の存在していた時代(2 万数千年前まで)」に居るわけがない
ってツッコミ入れたい。
正確を期するなら、
「ネアンデルタール人と、これまで考えられていた現生人類の祖先との間に、混血が生まれていた」
かな?
ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
Re:何かが引っかかる (スコア:2)
「現生人類」ってのは、現代に生きて入る我々(広く単一種として認められている)の属している生物種の呼称ですよね。
んで、今のところネアンデルタール人(DNAからどうやら別系統の人類とされている)との混血が不明なアフリカ地域の人々、と言うかネアンデルタール人が同一地域に居住していたかも不明なアフリカ地域の人々も「現生人類」なわけだから、ここは「現生人類」でよいんではないですかね。生物種の呼称として。遺伝子プールの分布から見てもそうなるんでしょうし。
Re: (スコア:0)
>「現生人類」が「ネアンデルタール人の存在していた時代(2 万数千年前まで)」に居るわけがない
現生人類(≡ ホモ・サピエンス)が2万年前に居るわけがない!?
Re: (スコア:0)
Re:何かが引っかかる (スコア:1)
クロマニョン人って現生人類(新人)ですよね.
Re: (スコア:0)
「現世人類」って、クロマニヨン人から何の生物学的進化もしていないの?
たしかに「ホモ・サピエンス」のくくりだけど、クロマニヨン人もその中に含まれるって学説もあるんだよね?
両者にさしたる違いはなかったってオチ…?! (スコア:1)
実のところネアンデルタール人の生態もしょうじきよく分かっていないですからね。
今回交配がなかった [nationalgeographic.co.jp]という2年前の研究がひっくり返されただけで、今優勢になっている仮説もいつまたひっくり返されるか分かりませんがねw
それに共通のピースが見つかった理由って果たして遺伝子流動によるのでしょうか?ヒトと同じようにネアンデルタール人も日常的に海産物の食事が多かった [nationalgeographic.co.jp]という考古学研究がありますが、食事のメニューがラットの遺伝子発現に影響した [wiredvision.jp]という研究もありますし。
まあネアンデルタール人や旧人という分類が「汚名をそそぐ」ことに一心不乱の現代科学者たちのエゴだったというオチにならないことを祈りますw
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:両者にさしたる違いはなかったってオチ…?! (スコア:1)
一般に共通のピースが見つかったら、あとは時間経過に対する変異率を調査すれば、同じパーツがブランチしたのか、たまたま似たようなコードになっただけなのか、は分析できます。
環境適応に必要なのは「同じ機能」であって「同じコード」ではありません。で、同じ環境に適用しようとしているDNAはランダムに変化して「同じ機能」を実装しようとするはずなので、同じ機能が同じコードで実装される可能性は低い。同じ機能が同じコードで実装されている場合は、遺伝子流動があった可能性が非常に高い。
fjの教祖様
Re:両者にさしたる違いはなかったってオチ…?! (スコア:1, 参考になる)
>それに共通のピースが見つかった理由って果たして遺伝子流動によるのでしょうか?
一応、今回の研究での比較対象は一塩基多型を対象にして、さらに変異の速度の速い事がわかっている部位は比較対象から除くことで、たまたま突然変異で同じになった効果とか、あまりに生存に有利で誰もが獲得しがちな遺伝子とか、そういう部分を除いた研究にしてるみたいです。
#専門外なんでどの程度の妥当性なのかはよくわかりませんが。
Re: (スコア:0)
>ネアンデルタール人と 何か が混血して現生人類ができた、と言うのなら判るが。
混血した人々もしていない人々も現生人類に分類されていますので、まあこの表現でも良いのではないかと。
Re: (スコア:0)
ネアンデルタール人と一致するDNAの部分が無かったという話だ。
それともokkyはネグロイドは現生人類ではないと考えている?
Re:何かが引っかかる (スコア:1, すばらしい洞察)
君が完璧に勘違いをしているのは良く判った。
アフリカ南部
アフリカ西部
の両地域に住んでいる現生人間(今生きている、ヒト)からは、ネアンデルタール人と一致するDNAの分量が少なかっただけであって、「無かった」わけじゃない。
もし、本当に「一致する部分が無かった」のであれば、厳密な意味では、こんにち「現生人類」と呼ばれる種には2種類あることになる。アフリカ南部・西部にいる「オリジナル」種と、パプアニューギニア・中国・フランスの少なくとも3か所で発見された「混血」種だ。しかし、そんなことは発見されていない。この段階で君の言及は全部無意味だ。
.
今回発見されたのは「混血の比率が違う」と言う事だけだ。故に、「現生人類」は全て「ネアンデルタール人」と「何か」の混血種で、ただし「何か」の割合が非常に高い、という事になる。ここで、「何か」も「現生人類」と呼んでしまうと「混血種」と「純血種」の区別がつかなくなる。このため、「何か」は「現生人類」とは呼ばない。
毎日.jpの記事 5/12段階では、「ヒト」とより広範な単語で書かれていて「現生人類」とは書かれていない。
fjの教祖様
それは誤読/誤解では? (スコア:3, 興味深い)
そりゃそうです.共通の祖先を持ってるんですから.
論文中にもあるように,チンパンジーと現生人類だって共通部分は持ちますが,だからといってチンパンジーとの混血の結果現生人類になったわけではありません.
この論文中で述べられているように(主にp720-721あたり),ネアンデルタール人と現代人のゲノムの(距離の)比較から,今問題にしている遺伝子部分の流れ(本文中で言うところのGene Flow)は,(サハラ以南)アフリカ系とネアンデルタール人の遺伝的距離より,(PNG,Han-Chinese,France)とネアンデルタール人との距離が近いこと,および後の三者間で顕著な差がないことから,
<cite>This may be explained by mixing of early modern humans ancestral to present-day non-Africans with Neandertals in the Middle East before their expansion into Eurasia.</cite>(p721,中段最下部)
によって説明されるわけです.そしてこの研究の場合,
>今回発見されたのは「混血の比率が違う」と言う事だけだ。
とは言えません(比率に0%(の可能性)も含めるんならそうですが).なぜなら,人類が「ネアンデルタール人との分離後の早期」にネアンデルタール人との混血を起こしていた場合,その段階で起こった混血の有無を判断する事が不可能だからです.(現在の人類とネアンデルタール人が,共通の祖先から同時に引き継いだのか,ネアンデルタール人にのみ存在していた突然変異が混血で移動したのかの区別が不可能)
母集団AからBとCが分かれ,その後BからD,続いてDからEが生じて,調べたらCとD,CとEの共通項の多さが同程度,しかもBとCの共通項より共通の度合いが高い場合,
------E
|
----------D
|
-------B-----------------B
A---|
-------C
(CとBより,CとD,CとEの方が遺伝的に似ていて,しかもDとEは同程度Cと似ている)
"B"と"D,Eの共通の祖先"が分かれた後,"D,Eの共通の祖先"とCとの間に混血があったことは推定できますが,BとCとの間の混血の有無は不明です(否定も肯定も出来ない).このため,今回の研究からは,ある時期以降に混血があったことはわかるが,それ以前にあったかどうかはわからない,という結論になります.
つまり,サハラ以南アフリカ系とネアンデルタールとの混血の有無は「不明」です.
Re:それは誤読/誤解では? (スコア:1)
それは私にではなく #1762445 [srad.jp] に言ってあげなさい。彼は
と言っているんだから。
fjの教祖様
Re:それは誤読/誤解では? (スコア:1)
確かにそうですね,失礼しました.
ただ,#1762483 [srad.jp]のコメントにての
>「現生人類」は全て「ネアンデルタール人」と「何か」の混血種で、ただし「何か」の割合が非常に高い
という部分は,同じ理由から言い過ぎ(今回の実験結果からは何とも言えない部分)となるのでちょっと気になります.
Re: (スコア:0)
研究チームはネグロイドとの混血の可能性は小さく、ユーラシアでホモサピエンスの
先祖と混血した可能性を上げているんだから、okkyが
「ネアンデルタール人と人類の祖先が混血して現生人類になったならわかる」
みたいなことを書いたことが変な論理だって指摘してるんだけど。
いや、もういいよ。
君はそういうやつなのはわかってるから。
Re: (スコア:0)
今回の話はあくまでも、「混血した可能性がある」という話。
okyさんは混血が決定事項みたいな書き方をしているから誤解を招いているんじゃないのかな?
常識 (スコア:1)
同時期に住んでいて、エッチをしてないはずがない。
一時期、ネアンデルタールもホモサピエンスと同種に分類されていたくらいだから、混血の子孫くらい残すだろ。
ホモサピエンスは滅びかかったことがあるそうだから、それでも残っていた (かも?) というのが目新しい。
the.ACount
Re:常識 (スコア:1, おもしろおかしい)
> 同時期に住んでいて、エッチをしてないはずがない。
今日の日本には女性も住んでるはずですが以下略
Re:常識 (スコア:1)
今の日本に住んでいて2次元とエッチをしてないはずがない。
さあ、とっとと白状しろ! この調書にサインをすれば楽になるぞ。
the.ACount
Re: (スコア:0)
そういや俺は何で童貞なんだろう。
(おっとACの詮索はそこまでだ)
萌えの形は無限大 (スコア:1)
当時の萌えトレンドにはネアンデルタール人とかがあったのかもしれん!
Re: (スコア:0)
#ネアンデルタール人にその素質があったかもしれませんが・・・
部門名 (スコア:0, オフトピック)
なんだ射殺か
くろまによ~ん くろまによ~ん (スコア:0)
現代のネアンデルタール人? (スコア:0)
らしいそうですが、今回の研究結果から、そういうことも調査できるのだろうか?